誕生死から6日目。2012.09.17 | ~天国からの1週間~天使ママ→不育症乗り越え3児ママになれた彩衣里(あいり)ママのブログ。

~天国からの1週間~天使ママ→不育症乗り越え3児ママになれた彩衣里(あいり)ママのブログ。

◆2012.9.12◆第1子→39週で死産
◆2013.7.13◆第2子→稽留流産
◆2014.8.26◆第3子→男児無事出産!
◆2016.1.16◆第4子→稽留流産
◆2017.6.6◆第5子→待望女の子無事出産
◆2019.4.4◆第6子→3人目無事出産!
彩衣里ママの心のブログをつづっています。

※だいぶ間あいてしまいました。m(__)m
今日は4回目の月命日です。そんな想いでやっと続き書きます。


初めての方はこちらから。
天使天国からの1週間バックナンバー天使
あの日のこと①~運命の1日~
あの日のこと②~陣痛室での告知~
あの日のこと③~出産~
あの日のこと④~非現実と現実の堺~
あの日のこと⑤~原因追究~
あの日のこと⑥~初めての夜~
誕生死から2日目→こちら
誕生死から3日目→こちら
誕生死から4日目→こちら。
誕生死から5日目→こちら。
誕生死から6日目→こちら。
誕生死から7日目→執筆中。


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誕生死から6日目。2012.09.17



とうとうやってきた。

明日火葬の日を控え、一緒に居れる最後の日。

今朝もいつものようにおはようって
天使の彩衣里(あいり)に声をかけた。
毎日、彩衣里がいることを確認し(天使だけど)
安心してホッとしていることも慣れてきた。

でも寝室からリビングに移る作業もこれが最後になるんだね。

リビングを冷やしにクーラーをつけて、
冷えてきたら、棺はパパが、
下に引いて敷いてある保冷シートと防水シートを私が持ち
リビングの特等席の大きいソファへと置いてあげるんだ。
その周りにはいつもの絵本もたくさん囲んで。

その隣には私の布団も敷いて
日中一緒にお昼寝できるのも今日が最後。
もっとお顔も見たいけど、今日はまだ体が辛い。
ゆっくり体も休めなくてはいけないが、
思い出にたくさん写真を撮っておきたい。

パパも慣れた手つきで洗濯や食器洗いご飯の支度など
カンペキな主夫になった。
動けないときに私の代わりに全部やってくれて本当に助かってるよ。
ありがとうね。

今日は最後の日。
他に何かできることはたくさんある。
彩衣里(あいり)に手紙を書く事。

明日のお別れの日に、棺の中に入れたい。
このパパとママの気持ちを届けたい。
この気持ちを一緒に天国に持って行って欲しい。

最初で最後のお手紙。

可愛い便箋で書きたい。
体をムリしてでも私がママが彩衣里を想いながら選びたい。
彩衣里に似合いそうな淡い優しい感じのお花の便箋を買った。

もちろん終始、涙。
「彩衣里へ」と書いただけで涙が便箋にぽたぽたと落ち、字がにじむ。
たくさんの彩衣里への想いを書いた。
書ききれないほど、便箋が足りないほど思いはあるよ。

彩衣里が生まれてきた時のこと。
彩衣里がママの娘だってこと。
彩衣里がパパとママ似だってこと。
彩衣里が大きく育ってたこと。
彩衣里がお腹で9ヵ月間一緒だったこと。

生まれてきてからの1週間色んな思い出を作り
外の世界で過ごしたその日その日を1日ずつ細かく書き、

忘れないように、天国に行っても挨拶できるように「彩衣里」のお名前書いて
天国にいるおばあちゃんと一緒に遊んでもらったら寂しくないよってことも書いて、
いつでも戻ってきてもいいようにうちの住所も書いて、
読めるようになるべくひらがなで書いて、漢字にはふりがなもふって。

「天国でも着れるおめかしのお洋服入れとくから
 もし天国で逢ったらその服着て、お花畑で待ち合わせしよう」
「ママもそのうち行くからそれまで待っててね」

と女同士の約束も書いて。

書き終わる頃には
涙と鼻水のティッシュをてんこ盛りになってた。


その間、そんな私を写真におさめたり、
彩衣里(あいり)をあやしてたパパ続いて手紙を書く。
バトンタッチで今度は私が彩衣里をみる。

パパは絵が上手なんだよ~
って、彩衣里のイラストも書いた手紙とパパと彩衣里と一緒に記念撮影。


そして、いつもの葬儀業者の人が来た。
最後のお化粧直しに来てくれた。
エンゼルメイクというらしい。

いつも保冷剤(ドライアイス)を交換してくれるのだが、
もう十分冷えている&冷えすぎると化粧がのらないので
保冷剤を撤去することに。
こうすればその分、棺の中に思い出の品も入れるスペースができるとのこと。

昨日も来てくれたんだけど、ファンデの色が濃すぎて
薄い色をお願いしていたので、上から薄い色のファンデを筆でのせていく。
可愛い淡いピンクの口紅も塗ってもらって。

うん、顔色がよくなった(^^)
私よりも心配そうに見守るパパ。
パパも娘が心配みたい。

他の男が、嫁入り前の娘に触るだなんて(笑)
そんな感じでもとれて、陰ながらパパの様子がママは微笑ましかった。

急に思いついた、お気に入りの私のチーク。
ママとおそろいのチークを娘にもつけてあげたい!とひらめき
業者の方に、「チーク私のを塗ってあげたいんですが、いいですか?」と聞いたら
「是非。ぬってあげてくださ」といってくれた。

ママがずっとお気に入りで使っていたチーク。
この日も同じチークを塗ってた。
彩衣里にお話ししながらおそろいのチークのブラシをのせていく。

ママ「彩衣里~、ママとおそろいだね~。女の子はキレイでいなくちゃね♪」
パパ「彩衣里~、よかったね~ママとおそろいで良かったね。かわいいよ~」

と2人で涙目で話しかけ、一緒に写真を撮る。
うん、もっと可愛くなったね♪
周りにはたくさんのお花に囲まれすやすや眠ってる彩衣里。

業者「では、今日はこれで帰ります。明日はお迎えは不要ですね。
   それでは明日、横浜の火葬場でお待ちしておりますので
   お気をつけてお越しください。」(※当日の霊柩車的なものは断った)

パパ「はい。(彩衣里は)私達で一緒に連れて行きます。」
ママ「ありがとうございました。」

業者「あの、これ…、(紙粘土を差し出し)その辺で安く買ってきたものなんですが
   これで簡単でもいいのでお地蔵さんみたいなのを作って飾っておくと
   お地蔵さんは小さい子供の魂を天国に案内してくれるそうなんです。
   なので良かったらできそであれば作ってあげてみてはいかがでしょうか。
   作ると手でなにかいじるってことも何か気持ちも落ち着くかもしれないので。
   そして、出来上がったら背中に思いれのある漢字1文字彫ってください。
   そうするとそのお地蔵さんは天国まで守ってくれますから。」

と言ってくれ紙粘土をもらった。
一見、若そうな機械的に仕事やらされてる感の無表情の兄ちゃん(30代?)だったけど、なんか最後は自分からの行動を心を見せてくれた感じがして。
葬儀業者としては当たり前な行動なのかもしれないけど
気配りというか温かさに救われた気がした。
(人を亡くした家族はみんなこんな感じなのかな)


お昼ご飯はパパの大好きなホワイト餃子。
最後に彩衣里に教えてあげたかったことを次々夢をかなえていく。
パパと彩衣里とホワイト餃子と写真を撮るママ。

小さいお皿に彩衣里のピンクのお箸もいつもの事になってた。
大きいけど、でかいホワイト餃子を1個お皿によそった。
野菜もたくさん食べないとね、と小さい人参とブロッコリーもつけて。
3人で仲良くランチ。

午後は最後にお着替えタイム。
お友達から妊娠祝いにベビー服をもらっていたので
お気に入りのアヒルとカエルの着ぐるみ(おくるみ)を着せて
記念撮影。

黄色いアヒルは顔色も明るくなり
気に入ったみたいに見えてよく似合ってた。
黄緑のカエルを着せると顔色も多少暗くなるため
なんか怖がってるように見えた。

天使は生きてないかもしれないけど、
生きているかのように写真を撮るたび1枚1枚色んな表情をする。
すごいなぁ~。人間に生まれてきたんだもんね。
ママの子だもん、お写真たくさん思い出として残しておこうね。
もちろん一緒にずっと1日過ごせる日が最後と言うこともあり、
この日の写真が一番多くなった。

そのあと、業者の人が言ってた紙粘土でお地蔵さん作りに挑戦してみた。
紙粘土なんて小学生ぶりに触る。
大の大人がみるみるハマっていく。
もともと細かい作業や何か作るのは好きなパパとママだが、
もくもくと作ってる最中は、
時が止まったかのように、無心になって、目的を持って作れた。
傷心した心がすこし忘れることができた。
娘の為に作る親心もあった。

パパ地蔵とママ地蔵とその間に置いた子供地蔵。合わせて3体作った。
もちろん真ん中の地蔵は彩衣里に見たて、
大事な子供の地蔵はパパが創った。
上手くできた子供地蔵を見て、満足げなパパ。(^^)

そして最後に背中に「彩」という字を彫った。
もちろん彩衣里の「彩」。
戒名にも使われた思いれのある文字といったらこれでしょう。
彩りある人生になりますようにと願いを込めて付けた文字。


最後の夜ご飯は、ママの大好きなオムライスと決めていた。
2人の思い出でもあるオムライスを
これだけはママが作る!と、ムリな体だったが
そんなの2の次。

彩衣里といる今日はもう2度と来ない。
私の体は明日もあるのだから明日休めればいい。
彩衣里は今しか居ないのだから、と毎日想って
1週間体が辛くても頑張れた。


オムライスに今の気持ちをケチャップ文字で
それぞれ1人づつ書いていくのがうちのやり方。
嬉しい日、記念日とかによく作ってた。

そして大きなオムライス2つと小さいオムレツ1つ出来上がった。



そこには、今回はこれだねと、

「あいり」
「だいすき」
「ありがとう」

と書いた。


オムライスを一緒に食べるのも夢だった。
でも、食べきれないだろうからとパパが最後に食べてあげる。
家族だなぁ~。
家族団らん、家族の絆を心から感じた1週間でした。


夜、最初で最後のチューをした。
私は出産当日からあまり面と向かえなかったが、
ようやく受け入れることが(少しだけ)できたのか、
やっと直接肌に触れほっぺたにチュッと1回だけできた。

パパも泣きながら、冷たくて硬くなった天使にキスをする。
まだ柔らかい部分がある鼻の下をプニプニ触って癒やされてみる。
彩衣里の感触を覚えておこう。

せっかくのエンゼルメイクがどんどんはげていく(笑)
ムラになっちゃった~(汗)
ごめんよ~彩衣里~。

じゃ、そろそろ寝ようね。
明日はお別れの日なんだね。
最後の夜だね。
最後のおやすみになっちゃったね。
でも明日の朝までは一緒だよ。

ずっとそばにいるからね。
また明日ね。
おやすみ、彩衣里。
大好きよ。


(最後の日。7日目に続く…)

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