やっと続き書きます。
初めての方はこちらから。
天国からの１週間バックナンバーあの日のこと①～運命の１日～
あの日のこと②～陣痛室での告知～
あの日のこと③～出産～
あの日のこと④～非現実と現実の堺～
あの日のこと⑤～原因追究～
あの日のこと⑥～初めての夜～
誕生死から２日目→こちら
誕生死から３日目→こちら
誕生死から４日目→こちら。
誕生死から５日目→こちら。
誕生死から６日目→こちら。
誕生死から７日目→執筆中。
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誕生死から4日目。2012．09.15
あれからバタバタした日が続いた。
出産、翌日退院、葬儀の話しやら、海行ったり
産後４日で普通のママではしない事をしまくった。
自分の体は二の次だった。
なので今日はやっと３人だけでゆっくりしよう。
家でのんびり。
朝はおはようと旦那さんと起きて
リビングを２０℃以下に冷やす。
彩衣里（あいり）のドライアイスが溶けないためだ。
３０分くらいしたら、いいよーという合図で、
ベビーベットの上に寝ていた彩衣里の小さい棺（ひつぎ）と
その下に敷いてあるシートも一緒に動かす。
ここでへんに役に立っているのが
産後のベビー準備で買っておいたベビーベットの防水シート。
普通ならおねしょ対策やミルク飲み戻しで汚れない為に
買っておいたもの。
こんな風にも役に立ってしまうのね。
リビングには他にも私が冷えないように
もう１つの布団を用意。
彩衣里と一緒に居ながら、自分の体も休めるように
旦那さんにひいてもらったもらったのだ。
リビングの真ん中には
ベビ子（彩衣里のお腹にいた時の呼び名）が退院して、
我が家にお迎えした時にのんびり寝れるように
デカいソファを買ったの。
そのソファで棺のままで寝る天使になった彩衣里。
彩衣里の指定席となった。
周りにはお花いっぱい飾って、
寂しくないようにリスさんの形した観葉植物も一緒に飾って、
アヒルくんのおくるみ（友人から妊娠祝いでもらったもの）をぬいぐるみのように
形を整えて、
義姉からもらったおしゃぶりと
天使ブティックさんから頂いた天使のお守りも一緒に置いて
棺の周りには、３日目に一緒に行って３人で撮った海の写真、
たくさんの絵本に囲まれて
１日をずっと一緒に過ごす。
パパとママと娘の彩衣里と。
パパはね、すごく絵本を読むのが上手なんだよ。
彩衣里も一生懸命聞いてたね。
「３びきのこぶた」かわいかったね。
パパ、何回も読んでくれて嬉しかったね～（＾＾）
ママはそんな風景が微笑ましかった。
ママも絵本読んであげようかな～って
「あかずきんちゃん」を手に取った。
なんか昔の話すぎて、久々に読んでみたら、
だんだんとオオカミが女の子食べられちゃって（死んじゃう？）、
満腹で満足してるオオカミは大きいお腹になって（妊娠中を思い出す）
だんだんオオカミがムカついてきて、苦しくなって、
涙が出てきちゃった。（自爆）
（あれ、こんな話だったっけ…。もうこんな本２度と読まない…）
それから、ちゃんと内容を確認してから
自分が読める絵本だけ読んであげた。
あとは、毎日ドライアイスを交換にきてくれる葬儀屋さん。
大事なカメラマンとなる。
３人での写真も残したいから、葬儀屋さんに３人で撮ってくれませんか？と頼んで
笑顔で何枚も撮ってもらったよ。
あとは、まだやりたいこと。
名前が決まったら命名って書道で書いてあげること。
昔、書道６段だった私はちょっとした趣味なので、
小学校から使ってた書道セットを取りだし、パパと書き始めた。
パパは
「彩衣里」
「幸」
という文字を書いた。
ママは
「彩衣里」
「生まれてきてくれてありがとう」
と書いた。
また写真撮影ごっこ。（笑）
「彩衣里～。うまく書けたよ～。これプレゼント♪（＾＾）」
彩衣里の寝てるところからよく見える壁に張り付けた。
パパも字が上手になった。
彩衣里は右手だったかな？左手だったかな？なんてパパと話す。
最近のママさんは気にしなくて直さない人（左手の子）多いけど
私は書道を習わせたかったから、
左手だったら、絶対右手に直させるな～。
そういう話になると
彩衣里は何型だったんだろ～とか
どんな性格だったんだろ～とか。
だんだん気になってくる。（ネット検索魔に変換）
９月１２日の性格は…っと。。。
知的好奇心が強く、多彩な才能の持ち主。
興味を覚えたことは何にでも手を出します。
趣味も多く、器用な人。
いいね（＾＾）
多彩な才能か♪彩衣里の彩って言う字が入ってる～
やっぱり、文学より感覚で生きる両親の血を受け継いでるわ♪ｗ
なんか、こんなんで盛り上がってしまう。
でも、生きていたらどんな娘に成長しただろうなと
１０年後、２０年後のことも考えると
涙が出てくる。。。
夜は、パパの大好きなホワイト餃子。
もちろんテーブルに彩衣里の分の小さいお皿とピンクのお箸をつけて
３人で一緒に食べる。
「彩衣里、これが、ホワイト餃子っていうんだよ」
「パパが焼く餃子は美味しいんだよぉ～」
「みんなで食べると余計に美味しいね」
パパが冷蔵庫にあったビールをあけだす。
ぷしゅっ。
ママ「えっ？？」（え、こんな時によく飲めるな…と思ったけど）
パパ「彩衣里と乾杯するのが夢だったから。居る時に１回でも乾杯したかったから」
ママ「そうか！」（そーだったのね）
彩衣里とママはジュースと
３人でかんぱーーい♪♪♪
食卓を囲んで、笑顔で囲んで、彩衣里を囲んで、
なんか素敵な家族の風景に幸せを感じた。
こんな事になってからは、外部の電波を一切断ち切っていたので
テレビも消して、ご飯食べると
いつもより旦那さんとの会話もものすごく増えた。
彩衣里のこと、自分たちの心のケアのこと、これからのこと、、、。
色んな事に向き合い、そして解決し合えた。
誕生死して辛いはずなのに
なぜか、幸せ。
なんでだろう。
辛い事だけじゃないってことも教えてくれた娘。
家族ってこんなにも幸せな形なんだね。
彩衣里が幸せをたくさんくれてるんだね。
人、ひとり生まれて、家族が増えるって
こんなにも幸せな事なんだ。
産む幸せ。
生まれた幸せ。
命の感謝。
夫婦の絆。
家族の大切さ。
本当に生まれてきてくれて
ありがとう。
一緒にいれるのはあと２日だね。
それまで笑って、思い出作って、楽しく過ごそうね。
ママもがんばるね。
アヒル君も一緒にいるから大丈夫だよね。
寝る時も一緒だよ。
そして寝室を冷やして、彩衣里の棺をベビーベットへ動かす。
また明日ね♪彩衣里♪
おやすみ。
大好きだよ。
続く。
（誕生死から５日目はまた近日書きますね）
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