こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
仕事において、お客さんの問題を解決することが、お店の役割の1つになります。
しかし、「お客さんが、何で困っているのか?」を知るだけでは、本当に困っていることを解決できません。
なぜなら、困っていることだけだと、問題を見ているだけだからです。
それだと、その背後にある「問題点」を見逃す恐れがあります。
そこで、この問題と問題点の違いと、問題点の探し方について考えてみましょう。
問題とは、お客さんが直面している困難な事柄です。
だから、「現状で何が困っているのか?」を詳しく聞くことは大切なことと言えます。
しかし、どれだけ問題を聞いたとしても、その背後にある「問題点」を探し出して、それを解決しないと真の解決にはならないのです。
なので、問題点とは、良い結果につながる原因とも言えます。
これに対して問題は、悪い結果の現れと言えるのです。
そのため、悪い結果の解決では、当面の困っていることは解決できても、本当に困っていることの解決にはなりません。
例えば、病気で熱が出て、ふらついている人がいたとしましょう。
この時、「熱が出て、ふらついている」が問題です。
この問題を解決するには、「解熱剤を飲むこと」で熱は下がるでしょう。
しかし、これでは、「何が原因で熱が出ているのか?」という問題点を探し出すことができないのです。
ここが、本来の医師の仕事と言えます。
問題点である原因を突き止めて、適切な根本治療をすることで、患者は本当に治ったと言えるのです。
しかし、単に「解熱剤を飲むだけ」では、対処療法でしかありません。
あなたが、もしも患者だとしたら、対処療法を行う医師と根本治療を行う医師とどちらに診てもらいたいですか?
これと同じように、お客さんから問題をしっかり聞き出して、その背後にある問題点を探し出し、解決策を提供しなければいけないのです。
例えば、「もう手遅れだ」と思っているお客さんがいたとします。
このお客さんは、おそらく問題は分かっていることでしょう。
しかし、問題点が分からないので、「もう手遅れだ」とあきらめていることが多いのです。
こんな時に、「お客さん、ここが問題点で、ここをこうすれば上手く行きますよ!」と伝えれば、お客さんは興味を持って、もう一度行動を起こしてもらえる可能性が高くなります。
他にも、「自分には能力がないからできない」や「お金がないからできない」と思っているお客さんにも同じことが言えるのです。
そんなお客さんには、あなたが問題を丁寧に聞き出すことから始めてください。
そして、その背後にある問題点を探す訓練をしてください。
最初は、なかなか見つからないかもしれません。
しかし、何回も繰り返していると、そのうち、「ひょっとしたら、これが問題点かも」と気付くことができるようになるでしょう。
習うより慣れろです。
一度お試しを!
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則