最近、気に入って
聞いているオーディオブック、
Beth Kempton著『WABI SABI』。
著者は、日本に留学や就職で長く住んだ経験のある
日本研究家のイギリス人女性。
最初にびっくりしたのが、
序文が元サッカー日本代表の中田英寿さん
だったこと。
通訳学校や通訳の仕事について
本で触れられていたので、
サッカー関連の通訳の仕事を通じて
中田さんと親交があったのかなと推察。
中田英寿さんは、海外に渡って
すぐにイタリア語や英語が話せるようになってて
賢い人だなあとは前から思っていたけれど、
序文を聞いて、すごく共感しました。
こんな内容でした。
イタリア、イギリスなど、海外で生活して
言語は世界を広げてくれると
心から実感したこと。
現役引退後、世界中を旅したが
日本のことをいろいろ質問されても
全然答えられない自分に気づいたこと。
それから、日本を知るために
日本の全都道府県に行って、
場所ではなく、人を訪ねて
あらゆる職業の人から話を聞いたこと。
日本文化の根幹にあるのは、
自然との調和だと気づいたこと。
日本文化について、
目の前の外国人が本当に評価してくれているのに
自分はほとんど何も知らない・・・
という経験、
私もありすぎるほどあります
そして、
「場所ではなく人を訪れた」
というのも、すごくいいなあと。
お坊さん、神主さん、農家の人、酒蔵の蔵人など
たくさんの人との対話のなかで
日本文化とは何か?を模索したそう。
本の内容については
また書きたいと思いますが、
日本の「WABI SABI」のように
不完全なものの中に美を見出して
人生を生きることを勧める自己啓発書です。
著者のBethさんが
日本の家庭にホームステイしていた時の話や
龍安寺のお坊さんとの会話など、
いろんな面白いエピソードがありました。
私の知る限り、邦訳はありませんが
スペイン語、ドイツ語、ポルトガル語、中国語など
多言語に翻訳されているベストセラーのようです。
「侘び寂び」は、
今年亡くなった松本道弘先生が
探求されていたテーマの一つで、
よく私にもその話をしてくださいました。
エコノミストに「金継ぎ」が取り上げられた時は
先生はいつもにも増して饒舌にお話しされてたなあ・・・
この記事(有料会員でないと全文は読めないですが)
↓
先生が生きていらっしゃるうちにこの本を知って、
先生ともっと侘び寂びについて
話したかったな・・・と思います。
【関連記事】
すごく面白かったし、英語もわかりやすいので
ご興味があれば、ぜひ
オーディオブックを聞いてみてください。
(もちろん、リスニングが苦手なら読むのでも)
英語のオーディオブックについては
以下のページも参考にしてください!
↓
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