【夕顔288-2】古文常識「狩装束」「狩衣」 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【夕顔288-2】古文常識「狩装束」「狩衣」

学校祭も終わって、3年生は本格的に

受験に取り組む時季です!

さあ! 始動開始!!

源氏物語イラスト解釈ラブラブ

 

【これまでのあらすじ】

天皇(桐壺帝)の御子として産まれ、容姿・才能ともすぐれていた光の君は、幼くして母(桐壺更衣)を亡くし、臣籍に降下、「源氏」姓を名のり、左大臣の娘(あおい)の上を正妻にもらいました。一方、帝の後妻である、亡き母によく似た藤壺宮(ふじつぼのみや)への恋慕、そして、中流の女空蝉(うつせみ)との一夜限りの情事、プライドの高い六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)との逢瀬…。光源氏は尽きせぬ恋を重ねていくのでした。

ただ今、「4.夕顔」の巻です。17歳の光源氏は、五条にひっそり住まう夕顔の君に恋をし、彼女を廃院に誘いますが、夕顔は急死してしまいます。部下の惟光(これみつ)に後始末を命じ、光源氏は憔悴しきって内裏にも出仕できず、惟光と夕顔の葬儀へと出向きます。

 

【今回の源氏物語】

いとたいだいしきこととは思へど、

「さ思されむは、いかがせむ。はや、おはしまして、夜更けぬ先に帰らせおはしませ」

と申せば、

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 ☆ 古文常識~「狩衣(かりぎぬ)」とは ☆

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古文常識とは、

現代の感覚とは異なる、昔の慣習や文化です。

 

 

古文常識を知ると、

文字づらだけで読んでいた古文が、

生き生きと情景豊かにイメージできるようになります。

ヽ(*・ω・)人(・ω・*)ノ

 

【狩装束(かりさうぞく・かりしゃうぞく)

【名詞】

狩りや野外の遊びなどに出かけるときの服装。「狩衣(かりぎぬ)」に、「指貫(さしぬき)」または「狩袴(かりばかま)」を着けた姿。のち、武士の、狩猟・旅行着として、「狩衣」「水干(すいかん)」などに「行縢(むかばき)」を着け、「綾藺笠(あやゐがさ)」をかぶり、弓矢を持った姿。

 

 ※Weblio古語辞典より

   

 

以前、「直衣と狩衣の違い」(夕顔125-3)でもお話ししましたが、

狩衣(かりぎぬ)を着た装束のことを、

狩の装束・狩装束」といいます。

キョロキョロ

 

 

【狩衣(かりぎぬ・かりごろも)

【名詞】

公家・武家が広く用いた表着(うわぎ)の一種。丸えりで、袖を後ろ身頃(みごろ)にわずかに縫い付けて動きやすいようにし、袖口にはくくり紐をつけて絞れるようにしてあるもの。下には「指貫(さしぬき)」をはく。もと鷹狩りなどに用いる狩猟用の服であったが、平安時代には貴族の普段着・外出着として用いられ、以後、公家の平服となった。鎌倉・室町時代以後は武家の礼服としても用いられた。

 

 ※Weblio古語辞典より

   

上の説明にもあるように、

動きやすい平服である狩衣は、

身分の高い平安貴族には、あまり着られませんでした。

 

 

だから、身分の高い光源氏が「狩衣」を着るとしたら、

それは、「身をやつす」ということになるわけです。

(o^-')b

 

 

このことについては、

明日更新の重要古語カテゴリにて、

くわしくご説明しますねっ!

(●‘∀‘●)ノ"

 

 

 

 

 

 

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