1/12スケールC-3PO/バンダイプラモ(10) | アディクトリポート

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バンダイのSWプラモを、1アイテムずつ取り上げる連載の10回目。

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スター・ウォーズ 1/72 タイ・アドバンストx1
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スター・ウォーズ 1/12 ダース・ベイダー
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スター・ウォーズ 1/12 ストームトルーパー
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スター・ウォーズ 1/48 AT-ST
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スター・ウォーズ 1/72 タイ・ファイター
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前回がR2-D2だったから、
はなし

スター・ウォーズ 1/12 R2-D2 & R5-D4
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今回は、その相棒の、
C-3PO
はこ

スター・ウォーズ 1/12 C-3PO
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せっかく天下のディズニーに管理が移譲されながら、
12月公開の『フォースの覚醒』の公式表記でもまだ、
“See-Threepio”表記をローマ字読みだと勘違いして、
めきしこ
「シー・スリーピオ」なんて、
ねいしょん
鎖国的カナあて

を続けるんだろうか…。

あのさあ、
“C-3PO”の英字綴りが
“See-Threepio”なんだから、
読み方が変わるわけないじゃん。

そもそも英米人が、
自国で使ってる言葉を、
ローマ字読みなんかするわけねえだろ!


もちろん正しくは、
「シー・スリーピーオー」
愛称(略称)はギリギリ、
「スリーピオ」表記を残すのも、
「黒歴史」正当化のために“やむをえず”か。
(※推奨は、いたしかねます)
——ということは、ずいぶん前にも書いた

さて、バンダイプラモの1/12だが、


外形は、同じバンダイから2013年2月に発売された、
魂ネイション12''PM(12インチ・パーフェクトモデル)=超合金と完全に同じ。

12“PM C-3PO
12“PM C-3PO
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バンダイ (2013-02-23)
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目の下の凹みが、
実物は角の取れた幅広V字なのに、


目の下の凹みは曲線じゃなくて、思いっきり直線だぜえ。
fred
↑これこそ造形担当のリズ・ムーアの天才性を示すところ。

↓12インチ超合金はU字
dred
——というのも前に書いたが、
とにかく同じ事は、
↓プラモにもガッツリと受け継がれてしまっている。
にに
金属もプラスチックも、直せば光沢の表面処理が台無しになってしまうから、個人での修正は不可能。

もう一つ、超合金からそのままなのは、
「ロボット」(ドロイド)として、
↓プラモ(左)が、超合金(右)のデータの使い回しとわかる証拠写真。
mimi
関節を同軸線上に直結してしまっているところ。

↓サイドショウ1/6スケール(右)は、すねのパーツをヒザ間接から若干後にズラして、
mkmkmk
あくまでも
人間が着込んでいる衣装
めsh
——だということを再現。


このように、バンダイの3POプラモは、
単体でみても造形に難があるわけだが、
さらにR2-D2と並べると、別の問題、サイズ的なことも見えてくる。


どろぼうひげ氏の電飾モデルを、
mite
↑似たような実物写真(1987年撮影)と並べると、プラモの3POは、R2に比して小柄なのがわかる。

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R2-D2は、(メートル、センチ基準の国の人)ドイツ人が、
ブループリントと実測から、
だったら
二脚直立時の身長(体高)が107.8センチ(≒108センチ)と特定。
演じたケニー・ベイカーの身長112センチより小さいのは、
たかさ
足を両脇の靴箱?に収めるために、脚をハの字に大きく広げて入るから。

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1/12スケールだと、
108÷12=9
で、ちょうど9センチ。
なぜかバンダイプラモのR2は全高91ミリと、1ミリだけ背が高い。
(足底のローラーのでっぱりの1ミリか?)

とにかくR2のサイズは1/12として正確だから、3POが小さいことになる。
154
↑全高は142ミリ。
142×12=170.4
だから、
想定身長の170センチがそもそも低かったわけだし、
もともと140ミリ(168センチ想定)だったのを、
あわてて靴底を2ミリかさ上げして、帳尻合わせをしたらしい。

(上段左)1作目の実物の3POの足/(上段右)ボブ・バーンズ所有の1足。
(中段左)バンダイプラモ/(中段中)バンダイ魂ネイション/(中段右)サイドショウ
あし
(最下段)バンダイプラモ

↓チャイニーズ・シアターに足形を刻む際、リック・ベイカーが足底を新規造形したが、外形はほぼ変わらなかった。

みt

168センチ想定というのは、
WEG(ウエストエンド・ゲームズ)の1987年設定、
167センチ
から来てるわけだが、
フィート、インチでしか考えられないアメリカ人には、
メートル、センチ表示では感覚がつかめず、
167センチがどれだけ低いかが、さっぱり把握されていなかった。

とにかくこれが、
長く公式設定だったが、
新版のエンサイクロペディアから、
171センチに変更された


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今回の1/12スケールは、この設定に準拠してるというわけ。
だけどR2-D2の方は、
公式設定の0.96メートル(96センチ)に従う気は毛頭なかったのに、
どうして3POだけ、今さら卑屈に従う?

それになんで、
きっかり30センチの魂ネイション、
つまり6/1スケールよりも大きめのC-3POを、
2年前に出した同じバンダイから、
今頃になって、
1/12スケールにしては小柄な3POを、平気で出せてしまえるのか?

最近のルーカスフィルムは、
3POの実際の身長を175センチと言ってくるらしいが、
なにせ2.5センチ(1インチ)刻みでしかものを考えない、
アバウトな国民、
どうせ5フィート(152センチ)9インチ(23センチ)換算で決めたに違いない。

とにかくC-3POは正確な身長が、
これまで誰にも真剣に算定されておらず、
今回のバンダイも、その労力をサボっている。

以前に本ブログで、写真解析から174センチと出したが、
いまでもデカ過ぎる気がする。

解析を誤ったかもなと考える原因の一つに、
xxxx
マーク・ハミル(ルーク役)もアンソニー・ダニエルズ(C-3PO役)も、
アメリカ、イギリスでは小柄なので、
身長は高め、つまり靴を履いて、公に姿を現す時の数値を公表してる。

でっきしゅーず
——というのがある。

家の中でも靴履きがあたりまえの彼らにとって、
裸足の身長なんて、意味がないのだ。

なんにせよ、ダニエルズ氏の公称身長は、
173センチ(5フィート8インチ)である。

とか何とか書いてたら、前回の動画レビューで、
↓うんと引きの画のスチルが紹介された。これは再計算のチャンス!
まま
R2は、高さ304ピクセル。
3POは、高さ489ピクセル。

304:489=90:x
x=144.7697....
つまり1/12スケールのC-3POなら、全高は145ミリ弱とすべきで、
その場合、145×12=174
実際の身長は、
174センチ弱(173.72)。

R2を107.8センチで再計算すると、
304:489=107.8:x
X=173.4019.....
となり、
173.5センチが最も近く、
12/1だと、144.6ミリが理想となる。

そんなこんなで、バンダイは全高約145ミリで、
ペッタンコ靴のC-3POにすれば、
R2-D2との釣り合いも、劇中どおりにできたわけ。

メッキパーツの造形と同様、
これまたモデラーには修正が不可能だから、
本製品に対する、「なんだかなあ」感、
残念感が、私にはどうにもぬぐいきれないのであった。

それにバンダイの1/12スケールプラモは、
これで4種類でたわけだが、
ドロイドコンビの大きさ対比に問題があるだけでなく、
先行したベイダーとトルーパーの造形の方向性とまるで異なり、
↓せっかく揃えて並べても、
なんで
↑シリーズとしての統一感がまるでないのも、どうかと思うよ。

↓ドロイドコンビとベイダー、トルーパーが一同に会した公式スチルは、
きっs
↑この時(Tシャツアイロンプリント集)の一連しか存在しません。


バンダイのSWプラモ、
次回はたぶん、
↓これです。