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最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学

『本当は怖い胸のときめき~奪われた心~』


H・Tさん(男性)/50歳(発症当時)  会社員

オフィス機器のサービスマンとして働くH・Tさん。
仕事柄ストレスが多く、気の休まることのない毎日を送っていましたが、
最近、いつも優しくしてくれる取引先の事務の女性が気になり、彼女と接した
時、胸がキュンと締め付けられる様な感じに襲われました。
それ以来、今まで以上に彼女を意識するようになり、会う度に胸がキュン
キュン締め付けられっぱなしだったH・Tさん。
その後も気になる症状が彼に襲いかかります。


<症状>
(1)胸が締め付けられる
(2)胸にチクチクする痛み
(3)激しい動悸



<病名>心房細動



<なぜ、胸のときめきから心房細動に?>
「心房細動」とは、不整脈の一種で、心臓の心房という部分の筋肉が痙攣し、
体に様々な障害をもたらす病。
現在、この病の患者数はおよそ100万人。
しかし、自覚症状のない潜在的な患者も含めると200万人以上いるとも
言われています。

この病になりやすいのは50歳以上の男性で、過度の飲酒や睡眠不足など、
生活習慣に問題がある人。

さらに、ストレスも大きな危険因子の1つです。
H・Tさんの場合も、仕事上のストレスが原因でした。
しかし、ストレスの元はそれだけではありませんでした。
そう、あの愛しい彼女との接触も実はストレスに。
過剰に意識した結果、それが緊張という名のストレスになっていたのです。

では、なぜストレスが心房細動を引き起こしてしまうのでしょうか?
実は心臓は、ストレスに敏感に反応する自律神経が数多く張り巡らされている
臓器の1つ。

恋愛しているときに胸がキュンとするのは、自律神経が過剰に反応し、血管を
収縮させるためと考えられています。

そうとは知らないH・Tさんは、極度のストレスを溜め続けたことで心臓を
取り囲む自律神経が異常をきたし、通常は1分間に60回から80回の心房の
拍動数が、痙攣によってなんと300回から500回にまで速まってしまい
ました。


しかし、心房細動だけでは、命に関わることはまずありません。
怖いのは、長期間、心房細動が続いた場合。そうなると心房の中になんと
血栓が生まれます。
心房細動が起きると、血液が滞るため血栓ができやすいのです。

そして、運命の日。
気持ちが焦り、走ったことで血圧が急上昇。
その結果、血栓が心臓を飛び出して脳の血管へ。
そこを詰まらせたことで、H・Tさんは脳梗塞になってしまったのです。


この心房細動は、緊張しがちで、しかもストレスを溜め込みやすいタイプの
人が危ないと言われています。
ストレスの受け止め方ひとつで、H・Tさんのように恋も病に変えてしまうの
です。




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最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学

テーマ: 「本当は怖い歯茎のしみ~悪魔が棲む暗い穴~」

K・Sさん(男性)/56歳(発症当時)  営業マン


酒グセの悪さから昇進が遅れ、この春からようやく課長に昇進したK・Sさん。
ところが昇進して間もないある日のこと、冷たいものを飲んだ瞬間、歯茎が
ピリッとしみるのを感じました。
ほんの一瞬のことだったため、気に留めていなかったK・Sさんですが、
その後も気になる症状が続きました。


<症状>
(1)歯茎がしみる
(2)舌がピリピリする
(3)舌が頻繁にピリピリする
(4)歯がグラグラする



<病名>口腔底癌



<なぜ、歯茎のしみから口腔底癌に?>
「口腔底癌」とは、舌の付け根から歯茎の下部にかけての、いわゆる口の底、
「口腔底」に出来る癌のこと。
癌の中でも早期発見が非常に難しい、恐ろしい病です。
主な発病の原因は、お酒とタバコ。
長年、過度の飲酒や喫煙などの刺激に口腔底の粘膜がさらされ続けていると、
癌ができやすくなると考えられているのです。


それにしても、患部は口の中。
すぐに判りそうなものなのですが、なぜ、こんなにも発見が遅れてしまうので
しょうか?


K・Sさんを度々襲ったのは、「舌がピリピリする」という症状。
この時、K・Sさんは鏡で舌を調べていました。
しかし、鏡で見ても舌には何も異常がありません。
実はこれこそ、口腔底癌の落とし穴!
この時、K・Sさんの口腔底には、すでに癌が巣食っていました。
しかし、異変は口腔底の上に位置する舌に現れるのです。
これは口腔底にできた癌細胞が、舌の神経を刺激したため。
このように直接、患部に症状がでないことが多いため、本来の病巣を見逃し、
病を進行させてしまうことが多いのです。


その結果、癌は静かに拡大を続け、顎の骨にまで進行。
歯がグラグラしたのはそのためでした。

ここまで来るともはや手遅れ。
口腔底という場所は、口の中心にあるため、左右のリンパ節に転移しやすく、
K・Sさんの癌もすでにリンパ節への転移を起こしていたのです。




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テーマ: 『本当は怖い妻の一言~蚤の夫婦の悲劇~』

Y・Kさん(男性)/53歳(発症当時)  サラリーマン


結婚生活25年、毎日聞かされる妻のイヤミな一言に堪え、言いたいことも
飲み込んできたY・Kさん。
ある日、子会社への出向を命じられたことを妻に告げますが、妻は給料が減る
ことを嘆くだけでした。
そんなY・Kさんに小さな異変が現れたのは、出向して2週間が経った頃。
夕食中、またまた妻のイヤミな一言を我慢していたところ、胃のむかつきを
感じたのです。
自分では慣れない職場で気疲れしているせいと軽く考えていましたが、そ
の後も異変は続きました。


<症状>
(1)胃のむかつき
(2)歯が浮く感覚
(3)左腕のしびれ



<病名>ストレス性赤血球増加症⇒心筋梗塞



<なぜ、妻のイヤミな一言からストレス性赤血球増加症に?>
「ストレス性赤血球増加症」とは、ストレスが原因で血液が濃縮(ドロドロ
血)、血液中の赤血球の密度が高くなり、心筋梗塞や脳梗塞の原因となる
こともある恐ろしい病気です。

現在、40才以上の男性の10人に1人は、この赤血球増加の傾向にあると
言われています。


そんな状態にもかかわらず、度重なる「妻の一言」は、Y・Kさんの体を
さらに蝕んでいきました。
そのストレスが今度は肝臓を刺激。
血液中のコレステロールを増加させ、喫煙など日頃の生活習慣もあいまって、
動脈硬化を進行させたと考えられるのです。


しかし、ストレスの多い世の中で、なぜY・Kさんだけがこんな事に?
それは「自分さえ我慢すればいい・・・」と考えてしまう彼の性格にあり
ました。
人によって、ストレスの感じ方は千差万別です。
しかし、Y・Kさんの場合は最悪のタイプ。
ストレスをまともに受け溜め込んでしまう、最も影響を受けやすい性格
だったのです。

こうして日々ストレスを受け続けたY・Kさんの血管は、いつ心筋梗塞を
起こしてもおかしくない状態にまで悪化。

そして最後の瞬間、興奮したせいで、冠状動脈が一気に縮み、血管壁が破裂。
そこに出来た血栓で血管が詰まり、ついには心筋梗塞を起こしてしまったの
です。





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テーマ: 『本当は怖い咳~静かなる影の使者~』


S・Hさん(男性)/48歳(発症当時)  サラリーマン

持ち回りで務める、マンションの管理組合の理事長に選ばれてしまったS・H
さん。
責任感の強い彼は、就任早々、引き継がれたマンションの問題点を洗い出し
行動開始。
問題のある住民と直接交渉しながらトラブル処理に奔走していましたが、
3ヵ月後、突然、乾いた咳が止まらなくなります。
「風邪でもなさそうなのに変だ・・・」とは思ったものの、特に気に留める
ことはなかったS・Hさん。
しかし、その咳こそ彼の体に巣食った、悪魔からの最初の警告でした。


<症状>
(1)乾いた咳
(2)霧がかかったように目がかすむ
(3)腕に赤いしこり
(4)足に赤いしこり
(5)心臓が苦しくなる



<病名>サルコイドーシス



<なぜ、咳からサルコイドーシスに?>
「サルコイドーシス」とは、爪と髪の毛を除いて、体のあらゆる場所に
肉芽腫という腫れ物ができ、様々な障害が生じる病。
特効薬がないため、厚生労働省により、難病に指定されています。
現在、およそ1万8千人の患者がいると言われるこの病。

まだはっきりとしたメカニズムは解明されていませんが、原因は、誰の体にも
いる菌で、にきびの原因菌として知られるアクネ菌だと言われています。


そんなありふれた菌ですが、実はこの菌、あることがきっかけで暴れ出すの
です。
あることとは・・・そう、ストレス。
急激なストレスを感じ、過労や不規則な生活に陥った人が発病しやすいと
言われています。
S・Hさんの場合も、ストレスを感じたことで、今まで身体の中でおとなしく
していたアクネ菌が増殖。
これを封じ込めようと、免疫細胞が取り囲むことで、肉芽腫という腫れ物が
出来上がってしまったのです。

その最初のサインが、あの乾いた咳でした。
サルコイドーシスの90%は、まず肺や、肺のリンパ節に発症します。
そのため、咳などの症状が、最初に現れるのです。

そして次に肉芽腫ができたのは、眼の中でした。
あの眼のかすみは、眼の中に腫れ物ができたことで、ブドウ膜が炎症を
起こしてしまったことが原因。

さらに、S・Hさんの場合、腕や足、そして、ついには心臓にも腫れ物が
できてしまいました。
その結果、心臓の機能が低下し、発作を起こしてしまったのです。


治療の甲斐あって、なんとか一命をとりとめたS・Hさん。
その後、理事長を辞退。
平穏な暮らしに戻ることができました。


サルコイドーシスは最悪の場合、死に至ることもある病。
だからこそ、1つ1つの小さな症状を見逃さず、早期発見することが最も大切
なのです。




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テーマ: 『本当は怖いゲップ~地獄の迷路~』

I・Kさん(女性)/37歳(発症当時)  主婦


一人息子が小学校に入学したのを機に、マイホームローン返済のため、
結婚前に勤めていた会社に再就職したI・Kさん。責任感が強く、よく
気がつく彼女は、職場にもすぐ馴染み、何かと頼りにされますが、ある夜、
何も口にしていないのに、何故かゲップが出るようになります。
その日以来、幾度となく奇妙なゲップに悩まされるようになった彼女。
それだけではなく、さらなる異変が続きました。


<症状>
(1)ゲップ
(2)お腹の張り
(3)おならがしたくなる
(4)おならが臭わない
(5)食欲不振
(6)胸の重苦しい痛み
(7)頭痛



<病名>噛みしめ呑気症候群(かみしめ どんき しょうこうぐん)



<なぜ、ゲップから噛みしめ呑気症候群に?>
「噛みしめ呑気症候群」とは、緊張やストレスによって体に様々な異変が
引き起こされる心身症のひとつ。
最悪の場合、うつ状態に陥ることもあるという恐ろしい病気です。
聞き慣れない病名ですが、現在、この病に悩まされている人は8人に1人。
国内だけで、実に1,500万人近い数に達します。
それも、20代から50代のストレスを受けやすい女性が、最も多いというの
です。


でも、なぜI・Kさんは、この病にかかってしまったのでしょうか?
私たちは、ストレスを感じると、無意識のうちに、ある行為をします。
それが、「上下の歯の噛みしめ」。

I・Kさんの場合も、そうでした。再就職・家事と仕事の両立など、急激な
環境の変化によって強いストレスがかかり、無意識に歯を噛みしめることが
増えていたのです。


そして、その時、彼女の体内では、あることが起きていました。
歯を噛みしめると、舌は上アゴに押し当てられます。
すると、唾液がのどの奥にたまり、体が反射的にたまった唾液を飲み、空気も
一緒に飲み込んでしまうのです。
実はこれこそ、この病を引き起こす最大の原因。

ストレスのため、頻繁に歯を噛みしめていたI・Kさんは、そのたび胃に
少しずつ空気を送り込んでいたのです。
やがて、彼女の胃は送り込まれた空気で膨らみ出し、いつしか正常な時の
なんと3倍近い大きさにまでなっていました。
それがあの「ゲップ」や「お腹の張り」、「食欲不振」を引き起こしていたの
です。

「胸の痛み」も、大きく膨らんだ胃が心臓を圧迫したため感じたこと。
心臓そのものには、全く異常がなかったのです。


この病の最大の落とし穴は、痛む場所を調べてもなんら異常がないため、
医師が痛みの原因を見つけにくいこと。
そしてこのことが、患者のストレスをつのらせてしまいます。
その結果、病状はますます悪化、最悪の事態に陥ってしまうのです。


幸いI・Kさんは、専門医による適切な治療を受け、順調に回復。
今では体の異変はすっかり治まり、元気に毎日を過ごせるようになりました。





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『本当は怖い発疹~しっかり者の落とし穴~』

M・Yさん(女性)/52歳(発症当時)  専業主婦


花粉症やハウスダストのアレルギーがひどいため、日頃からこまめな掃除を
心がけていたM・Yさん。
ある日、風呂上がりに、右足の土踏まずのあたりに小さな発疹を見つけた
彼女は、夫の水虫がうつったと思い込み、夫の薬を借りて治療することに
しました。
以来、毎日薬を塗り続けたM・Yさん。
しかし、一向に良くなる気配がありません。
ただ、痛みもかゆみもほとんどないため、病院に行くのも恥ずかしいと様子を
みていましたが、新たな異変に見舞われます。


<症状>
(1)足裏の発疹
(2)発疹が増える
(3)手のひらの発疹
(4)胸の激痛



<病名>掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)



<発疹から、なぜ掌蹠膿疱症に?>
「掌蹠膿疱症」とは、小さな水ぶくれが手のひらや足の裏にでき、皮膚が
荒れてしまうだけでなく、放っておくと、胸や首、腰などの骨や関節が激しい
炎症を起こし、激痛をもたらすこともある恐ろしい病。
原因が不明だったため、これまで中高年の女性を中心に多くの患者を苦しめて
きました。


しかし最近、この病を引き起こすひとつの要因が明らかになったのです。
それが「歯科金属アレルギー」。


そもそも金属アレルギーとは、ピアスやネックレスなどの金属製品に対して、
体がアレルギー反応を起こし、かぶれなどの症状が出ること。
そして歯科金属アレルギーとは、読んで字のごとく、歯の治療で使われた
金属が原因で起こるアレルギーなのです。


M・Yさんの場合、その原因と考えられる金属は、中学生のとき、虫歯治療で
詰めた「水銀アマルガム」でした。
彼女が治療を受けた1960年代から1970年代にかけて、虫歯治療の詰め物と
して、もっとも頻繁に使われていた金属です。

M・Yさんの口の中では、長い時間をかけ、この水銀アマルガムから微量の
水銀が溶け出し、結果、免疫機能が暴走。
水銀を攻撃したため、手のひらや足の裏に発疹が現れたと考えられます。


この病の恐ろしいところはその発疹が水虫と非常に似ているため、多くの人が
勘違いしてしまうこと。


その結果、M・Yさんは、ついに胸の骨にまで炎症が及び、あの激痛に
襲われたのです。
事実、彼女は原因と考えられた水銀アマルガムを口の中から取り除くことで、
病が完治。
今は元気に暮らしています。


歯科金属アレルギーは、水銀アマルガムがあるからといって、すべての人が
発症するわけではありません。
ただ、M・Yさんのように、花粉症などアレルギー体質の人は、発症
しやすいといわれています。
だからこそ、日頃から自分の体質を知っておくことが何より大切なのです。





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テーマ: 『本当は怖いのどの腫れ~紅い兆し~』

H・Mさん(男性)/40歳(発症当時)   サラリーマン


証券会社の営業課長H・Mさんは、子どもの頃から扁桃腺が腫れやすいのが
弱点。
大人になった今でも、無理をするとすぐのどが腫れ熱を出してしまうため、
風邪からくる発熱にも慣れっこになっていました。
そんな中、毎年行なわれる健康診断で「タンパク尿」と診断されたH・M
さん。
何ひとつ自覚症状がなかったため、再検査を受けずにいましたが、翌日から
奇妙な異変が起こり始めます。


<症状>
(1)のどの腫れ
(2)尿が泡立つ
(3)透明な尿
(4)多尿
(5)口から尿の臭いがする
(6)呼吸困難


<病名>慢性腎炎


<なぜ、のどの腫れから慢性腎炎に?>
「慢性腎炎」とは、腎臓で炎症が発生。
腎臓の働きが著しく低下し、最悪の場合、命にかかわる病です。
潜在的な患者まで含めると、40~50代を中心に年間20万人から30万人が
この病気にかかっていると考えられています。


そんな慢性腎炎の発病が最も早く確実に分かるのが、他でもない尿の異変。
そう、彼が軽く考えていたタンパク尿です。


そもそも腎臓の機能で1番大切なのは、血液に含まれるタンパク質などを体に
取り込み、不要な老廃物を尿とともに排出するというもの。


ところが、慢性腎炎になると腎機能の低下から老廃物をうまく排出せず、
逆に、体に必要なタンパク質を排出してしまう現象が起きます。
そのため、タンパク質により尿が泡立つようになり、老廃物が含まれない無色
透明な尿になってしまうのです。


排出されない老廃物は毒素となり、血液中に充満。
そしてついに、この毒素に全身を蝕まれた結果、心臓を冒され、心不全から
呼吸困難に陥ってしまったのです。


では、H・Mさんはいつ慢性腎炎になってしまったのでしょうか?

実は慢性腎炎は、風邪で扁桃腺が腫れやすい人ほど、かかる危険性が高いと
考えられています。

子どものころからよく風邪を引き、扁桃腺を腫らしていたH・Mさん。
この時、炎症が起きた扁桃腺になんらかの原因で異常な物質が発生。
血管を通り腎臓に溜まり続けていたのです。
その後も風邪で扁桃腺を腫らすたび、H・Mさんの腎臓に溜まった物質は
徐々に増加を続け、ついに慢性腎炎を発症させてしまいました。


この病気の最も厄介な点は、腎臓の機能が極度に低下するまで、ほとんど自覚
症状がないまま数十年をかけて悪化していくこと。
だからこそ、普段から尿の状態に気をつけることが大切なのです。





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「本当は怖い歯の痛み~雇われ店長の悲劇~」

U・Mさん(男性)/55歳(発症当時)  レストラン店長


U・Mさんは、チェーン展開しているレストランの店長。
このところ店の売り上げが思ったように上がらず、頭を悩ます毎日が続いて
いました。
そんなある日、本社から突然部長が視察にやってきて、U・Mさんを激しく
叱責。
その時、U・Mさんは左の奥歯に重く響くような痛みを覚えました。
奥歯の痛みは部長が去ると嘘のように消えたため、すぐに忘れてしまった
U・Mさんですが、その後も気になる異変に襲われます。


<症状>
(1)歯の痛み
(2)顎の痛み
(3)ひどいあごの痛み
(4)激しい胸の痛み



<病名>心筋梗塞



<なぜ、歯の痛みから心筋梗塞に?>
心筋梗塞とは、何らかの原因で心臓の血管が詰まり、心臓の筋肉が壊死して
しまう病気のこと。
最悪の場合、死にいたることもある恐ろしい病です。
この病気を引き起こすと考えられている要因は、過度の飲酒や喫煙、偏った
食生活などによって生じる血管の動脈硬化。

U・Mさんの場合も、脂っこい食事を好んで摂り続けていたため、血液中に
大量のコレステロールがあふれていました。
その結果、心臓の血管で動脈硬化が進行してしまったのです。


でも、U・Mさんに現れていたのは、歯の痛みや顎の痛みなど、心臓とは
直接関係ないもの。
これらの痛みは、心筋梗塞とどのような関係があるのでしょうか?


そもそも私たちの体内には、痛みを感知するための神経が、全身に張り巡ら
されています。
しかし、この神経は複雑に入り組んでいるため、心臓で異常が発生しても、
痛みを脳に伝える途中で、他の神経と混線してしまう場合があるのです。
そんな時、脳が心臓の異常を別の場所の痛みと勘違いする症状こそ・・・
「放散痛」。


そう。
U・Mさんを襲った歯やあごの痛みも、実はこの「放散痛」の仕業でした。
U・Mさんの場合、脳が心臓の痛みを歯やあごの痛みと取り違えてしまったの
です。


しかし、この「放散痛」を、心臓の痛みだと気づくチャンスはなかったの
でしょうか?
もちろんありました。
最大のヒントは、痛みを感じた時の状況です。
U・Mさんが痛みに襲われたのは、部長に叱られ強いストレスを感じた
直後や、早朝の寒い中、急いで走った後でした。
実はこうした状況になると、人間の体は反射的に血管を収縮。
動脈硬化が進み、血管が狭まっていると、この収縮で血流がストップして
しまい、心臓の筋肉が一時的な酸素不足に陥ります。
U・Mさんの場合、その痛みが「放散痛」となって現れたのです。
心筋梗塞になりかけていても、心臓の痛みがないまま、歯やあご、肩や腕
などの放散痛だけを感じるケースは少なくありません。


だからこそ大きなストレスがかかったときなどに、何らかの痛みを感じたら、
心筋梗塞から起こる放散痛を疑い、早期に病院を受診することが大切なの
です。


「動脈硬化を防ぐためには?」
(1)高血圧、タバコの吸い過ぎ、お酒の飲み過ぎ、悪玉コレステロールを
   増やす油物等の多い食生活などに注意することが大切です。
(2)もしちょっとでも体に違和感を覚えたら、迷わず検診されることを
   おすすめします。





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テーマ:『本当は怖い肩こり~学生寮の悲劇~』

S・Tさん(女性)/46歳(当時)  賄い婦


S・Tさんは、学生寮の食堂で働いて20年。
食事は学生たちと一緒にとるため、いつもカロリー満点。
そのせいか体重は80キロにもなり、40歳を過ぎた頃から肩こりに悩まされて
いました。
甘い物に目がない彼女は、そんなに食べると糖尿病になると周りが心配しても
お構いなしでしたが、ある日突然、手がしびれて皿をひっくり返してしまい、
その後も様々な異変に襲われます。


<症状>
(1)肩こり
(2)手のしびれ
(3)腰の痛み
(4)足のしびれ
(5)全身に力が入らない



<病名>脊柱靱帯骨化症(せきちゅうじんたいこっかしょう)



<なぜ、肩こりから脊柱靱帯骨化症に?>
「脊柱靱帯骨化症」とは、背骨をつなぐ薄い靱帯が、なんらかの理由で骨の
ように硬くなり、厚みを増してしまう病。
その結果、神経を圧迫し、進行すると、最悪の場合、全身麻痺に至ることも
あるのです。


S・Tさんがこの病気になってしまったきっかけは、食生活にありました。
長年に渡って甘いものや脂っこいものを大量に食べた結果、彼女は、ある病の
初期段階になっていたのです。
それは・・・「糖尿病」。


糖尿病は、糖を分解するインスリンが不足してしまう病。
しかし、初期段階では逆に、そのインスリンが大量に分泌されてしまいます。
このインスリンがくせもの。
インスリンには、糖を分解する以外に、骨を作る手助けをする働きがあり
ます。
そのため、大量のインスリンが、S・Tさんの靱帯に影響を及ぼし、骨化を
進めてしまったと考えられるのです。
事実、脊柱靱帯骨化症の患者のうち、実に40%の人が糖尿病を患っているの
です。


S・Tさんの場合、最初の異変は、あの「肩こり」でした。
これは靱帯が固まり、厚みが増したことで、肩につながる神経が圧迫され、
痛み始めたものでした。


そして、手の痺れや腰周辺の痛み、足の痺れなど、様々な症状。
これらもすべて、靱帯のいたるところで、その骨化が進行したために、神経を
圧迫したのが原因。


しかし、彼女は特に気にも留めませんでした。
そう、これがこの病気の落とし穴。
圧迫された神経が、次第に
その状態に対応し馴れてくるため、病を見過ごしてしまう事が多いのです。


そしてあの時、学生とぶつかり転んでしまったことが決定打となりました。
転倒時の衝撃が極限まで圧迫していた神経に、最後の一撃を加えてしまったの
です。
そのため手足に激しい麻痺が起こり、立ち上がることも困難な状態に陥って
しまったS・Tさん。

しかし、幸いなことに、すぐに手術が行われたため、奇跡的に杖をつけば
歩けるまでに回復することができたのです。


「脊柱靱帯骨化症を早期発見するには?」
(1)もしあなたの血糖値が高く、糖尿病の疑いがあるのなら、肩こりや
   腰痛、手足のしびれなどの症状に注意することが大切です。
(2)そして、1度病院で検診されることをおすすめします。





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テーマ:『本当は怖い歯茎の出血~黒の衝撃~』

T・Yさん(男性)/38歳(当時)  自転車店経営


東京の下町で、自転車店を営むT・Yさん。
キッチリした仕事が評判を呼び、店は大繁盛でしたが、自分のこととなると
食事の前に手を洗わないなどとてもいいかげん。
そんなT・Yさんが朝、歯を磨いていると、歯茎からの出血が。
これまでも何度かあったものの、その量が多くなったように感じました。
何かとズボラな彼は、わざわざ病院に行くほどではないと放っておいてしまい
ますが、その後も奇妙な異変が続きました。


<症状>
(1)歯茎の出血
(2)指先のしびれ
(3)手足が冷たい
(4)ぶつけた傷口が化膿する
(5)(化膿した)小指が真っ黒に変色



<病名>バージャー病



<なぜ、歯茎の出血からバージャー病に?>
「バージャー病」とは、手足の血管の血の流れが滞り、ついには壊死、患部の
切断に至ることもある難病。
現在、日本人の患者数はおよそ1万人。
そのほとんどが、20代から40代の働き盛りの男性です。

バージャー病は発症のしくみがはっきりと解明されていません。

ただ、患者のほぼ100%が喫煙者であることから、タバコが血管に何らかの
影響を与えるのでは、と考えられてきました。


ところが最近、バージャー病患者の手足の血管を調べたところ、意外な菌が
大量に発見されたのです。
それは・・・「歯周病菌」。


歯周病菌とは、歯茎を中心に増殖し、歯肉や歯根といった歯を支えている
土台を破壊してしまう菌。


では、歯周病菌とバージャー病には、どんな関係があるのでしょうか?
最初にT・Yさんを襲った歯茎からの出血。
そう、あのとき彼は歯周病になっていたのです。
しかし、ずぼらな性格で、キチンと治療することもなく、放っておいたT・Y
さん。
歯周病は悪化を続け、ついに歯周病菌は動脈を通って、口のそばを通っている
リンパ管へと侵入。
全身を巡り、手足の血管に大量に蓄積されてしまったのです。

歯周病菌は時間が経つと、血液を固まらせる習性があります。
そのためT・Yさんは、手足の血行が悪くなり、バージャー病を発症させたと
考えられます。


そう、あの指先のピリピリするしびれと手足の冷えこそが、バージャー病の
最初のサインだったのです。
しかしT・Yさんは、冷え症と勘違いしてしまいました。
これがバージャー病の大きな落とし穴。
この時点で歯周病の治療を受けていれば、完治出来たはず。

しかし、ついにバージャー病は、悪魔の牙を剥くことになります。
そのきっかけとなったのが、あの足の小指のほんの小さな傷。
このとき既に指先には、血液や酸素が十分に行き届いていませんでした。
そのため傷は治らず、やがて小指の細胞が壊死、腐り始めたのです。
そして、ついにはそれがひざ下まで広がり、切断せざるを得なくなったの
です。


現在日本で何らかの歯周病を患っている人は、歯茎の出血など軽いものも
含めると、約9千万人とも言われています。
特に40代後半から60代にかけては、およそ9割の人が歯周病にかかっている
のです。


「バージャー病にならないためには?」
 (1)歯周病とタバコを避けることが大切です。
 (2)20~40代の方は、特に歯の手入れを丁寧にしましょう。

定期的に歯科医で口の中の健康状態をチェックしてもらうことをお勧め
します。




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