いびき睡眠時無呼吸症候群と心房細動 | アクティブエイジング アンチエイジング
最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学

『本当は怖い胸のときめき~奪われた心~』


H・Tさん(男性)/50歳(発症当時)  会社員

オフィス機器のサービスマンとして働くH・Tさん。
仕事柄ストレスが多く、気の休まることのない毎日を送っていましたが、
最近、いつも優しくしてくれる取引先の事務の女性が気になり、彼女と接した
時、胸がキュンと締め付けられる様な感じに襲われました。
それ以来、今まで以上に彼女を意識するようになり、会う度に胸がキュン
キュン締め付けられっぱなしだったH・Tさん。
その後も気になる症状が彼に襲いかかります。


<症状>
(1)胸が締め付けられる
(2)胸にチクチクする痛み
(3)激しい動悸



<病名>心房細動



<なぜ、胸のときめきから心房細動に?>
「心房細動」とは、不整脈の一種で、心臓の心房という部分の筋肉が痙攣し、
体に様々な障害をもたらす病。
現在、この病の患者数はおよそ100万人。
しかし、自覚症状のない潜在的な患者も含めると200万人以上いるとも
言われています。

この病になりやすいのは50歳以上の男性で、過度の飲酒や睡眠不足など、
生活習慣に問題がある人。

さらに、ストレスも大きな危険因子の1つです。
H・Tさんの場合も、仕事上のストレスが原因でした。
しかし、ストレスの元はそれだけではありませんでした。
そう、あの愛しい彼女との接触も実はストレスに。
過剰に意識した結果、それが緊張という名のストレスになっていたのです。

では、なぜストレスが心房細動を引き起こしてしまうのでしょうか?
実は心臓は、ストレスに敏感に反応する自律神経が数多く張り巡らされている
臓器の1つ。

恋愛しているときに胸がキュンとするのは、自律神経が過剰に反応し、血管を
収縮させるためと考えられています。

そうとは知らないH・Tさんは、極度のストレスを溜め続けたことで心臓を
取り囲む自律神経が異常をきたし、通常は1分間に60回から80回の心房の
拍動数が、痙攣によってなんと300回から500回にまで速まってしまい
ました。


しかし、心房細動だけでは、命に関わることはまずありません。
怖いのは、長期間、心房細動が続いた場合。そうなると心房の中になんと
血栓が生まれます。
心房細動が起きると、血液が滞るため血栓ができやすいのです。

そして、運命の日。
気持ちが焦り、走ったことで血圧が急上昇。
その結果、血栓が心臓を飛び出して脳の血管へ。
そこを詰まらせたことで、H・Tさんは脳梗塞になってしまったのです。


この心房細動は、緊張しがちで、しかもストレスを溜め込みやすいタイプの
人が危ないと言われています。
ストレスの受け止め方ひとつで、H・Tさんのように恋も病に変えてしまうの
です。




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