[遅発性ジスキネジア(オーラルジスキネジア)の予防法]
遅発性ジスキネジアは難治性ですので、
予防が重要です。
精神疾患を自覚した場合、まずは、
・血糖調節障害(低血糖)
・栄養障害(栄養素の不足や過剰)
・甲状腺などのホルモン疾患
を調べてもらうことが重要です。
これらの疾患では無かった場合、神経内科出身の先生を受診する方が良いで
しょう。
ジスキネジアを治療してくれるのは神経内科の先生なので、なるべく副作用の
少ない薬から処方してくれる確率が高いからです。
それでも精神症状が改善しない場合には、精神科出身の先生を受診しま
しょう。
精神科出身の先生は最後の砦であり、最初に受診すべきものではありません。
(横山歯科医院)
[カンジダ症と中耳炎との関係]
口腔カンジダ症や消化管(腸管)カンジダ症の子どもは、中耳炎を再発
しやすい傾向にあると言われています。
単回の中耳炎はさておき、中耳炎が再発するようであれば、カンジダ症を
疑ってみた方が良いでしょう。
(横山歯科医院)
口腔カンジダ症や消化管(腸管)カンジダ症の子どもは、中耳炎を再発
しやすい傾向にあると言われています。
単回の中耳炎はさておき、中耳炎が再発するようであれば、カンジダ症を
疑ってみた方が良いでしょう。
(横山歯科医院)
[口腔カンジダ症の関連症状]
・舌痛症
・バーニングマウス症候群
・口角炎
・正中菱形舌炎
・口内炎
・虫歯
・重度歯周病
・急性壊死性潰瘍性歯肉炎(ANUG)
・上顎洞炎(副鼻腔炎)
・嚥下困難(飲み込み難い
・咽喉の違和感
・食道ポリープ
・偏食(好き嫌い)
・ばっかり食べ(食品中毒)
・鼻茸
・鼻炎
・鼻閉(鼻詰まり
・中耳炎(再発性中耳炎)
・拒食症
・夜間の過食症
・カンジダ性皮膚炎が治らない
(横山歯科医院)
・舌痛症
・バーニングマウス症候群
・口角炎
・正中菱形舌炎
・口内炎
・虫歯
・重度歯周病
・急性壊死性潰瘍性歯肉炎(ANUG)
・上顎洞炎(副鼻腔炎)
・嚥下困難(飲み込み難い
・咽喉の違和感
・食道ポリープ
・偏食(好き嫌い)
・ばっかり食べ(食品中毒)
・鼻茸
・鼻炎
・鼻閉(鼻詰まり
・中耳炎(再発性中耳炎)
・拒食症
・夜間の過食症
・カンジダ性皮膚炎が治らない
(横山歯科医院)
[アルツハイマー病の亜型が見逃されている可能性]
(HealthDay News 2014年5月2日)
新たに特定されたアルツハイマー病の亜型を抱える多くの患者が、誤った
診断を受け、適切な治療を受けていないことが、米メイヨー・クリニック
(フロリダ)の研究チームから報告された。
今回の研究では、1,800人強のアルツハイマー病患者の脳を分析した結果、
11%が「hippocampal sparing AD」と呼ばれるアルツハイマー病の亜型で
あることが突き止められた。
米国では約520万人がアルツハイマー病に罹患していることから、そのうち
約60万人がこの亜型であることになるという。
の知見は米フィラデルフィアで開催された米国神経学会(AAN)年次学術
集会で発表された。
hippocampal sparing ADの患者は男性に多く、他のアルツハイマー病患者
よりも大幅に若い年齢で罹患していることが、今回の研究で判明した。
この亜型の症状は、脳の記憶中枢である海馬を侵す最も一般的なタイプの
アルツハイマー病とはまったく異なることが多く、その症状には頻繁な
かんしゃくなどの行動障害、視覚障害、手足が自分のものでなく正体不明の
「外部の力」に操られている感覚などがあると、研究グループは述べている。
この亜型の患者には、一般的なアルツハイマー病患者よりも急激な衰えが
みられることもわかった。
「しかし、患者の多くは正常に近い記憶力を有するため、根底にある神経
病理に合致しないさまざまな障害と誤診されることも多い。残念なのは、
この亜型の患者がよく診断を見過ごされる一方で、現在発売されている
アルツハイマー病治療薬は、おそらく一般的な型のアルツハイマー病よりも、
この海馬回避型の患者に最も有効であることを示唆する新たなエビデンスを
得ていることである」と研究著者で神経科学助教授のMelissa Murray氏は
述べている。
なお、今回の研究は学会発表されたものであり、ピアレビューを受けて
医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなす必要がある。
http://www.healthdayjapan.com/
(HealthDay News 2014年5月2日)
新たに特定されたアルツハイマー病の亜型を抱える多くの患者が、誤った
診断を受け、適切な治療を受けていないことが、米メイヨー・クリニック
(フロリダ)の研究チームから報告された。
今回の研究では、1,800人強のアルツハイマー病患者の脳を分析した結果、
11%が「hippocampal sparing AD」と呼ばれるアルツハイマー病の亜型で
あることが突き止められた。
米国では約520万人がアルツハイマー病に罹患していることから、そのうち
約60万人がこの亜型であることになるという。
の知見は米フィラデルフィアで開催された米国神経学会(AAN)年次学術
集会で発表された。
hippocampal sparing ADの患者は男性に多く、他のアルツハイマー病患者
よりも大幅に若い年齢で罹患していることが、今回の研究で判明した。
この亜型の症状は、脳の記憶中枢である海馬を侵す最も一般的なタイプの
アルツハイマー病とはまったく異なることが多く、その症状には頻繁な
かんしゃくなどの行動障害、視覚障害、手足が自分のものでなく正体不明の
「外部の力」に操られている感覚などがあると、研究グループは述べている。
この亜型の患者には、一般的なアルツハイマー病患者よりも急激な衰えが
みられることもわかった。
「しかし、患者の多くは正常に近い記憶力を有するため、根底にある神経
病理に合致しないさまざまな障害と誤診されることも多い。残念なのは、
この亜型の患者がよく診断を見過ごされる一方で、現在発売されている
アルツハイマー病治療薬は、おそらく一般的な型のアルツハイマー病よりも、
この海馬回避型の患者に最も有効であることを示唆する新たなエビデンスを
得ていることである」と研究著者で神経科学助教授のMelissa Murray氏は
述べている。
なお、今回の研究は学会発表されたものであり、ピアレビューを受けて
医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなす必要がある。
http://www.healthdayjapan.com/
[猫が猛犬に体当たり、飼い主の子ども救う 米]
(CNN.co.jp 2014年5月15日)
(CNN)
米カリフォルニア州ベーカーズフィールドで、幼児を襲った犬に飼い猫が
体当たりして撃退し、幼児を救う出来事があった。
現場の防犯カメラがその一部始終をとらえて話題になっている。
幼児は軽傷を負ったが元気だという。
男の子は13日、駐車場で自転車に乗って遊んでいたところ、付近をうろついて
いた犬が車の背後から現れ、男の子に襲いかかった。
男の子が足を噛まれて倒れたところへ猫が飛び込んできて、男の子を引き
ずろうとする犬に猛烈な勢いで突進。
驚いて逃げた犬を追いかけ、犬が走り去るのを見届けて戻った。
お手柄の猫はこの男の子の家族の飼い猫「タラ」だった。
母親のエリカ・トリアンタフィロさんはCNN系列局KEROの取材に対し、
男の子は数針縫うけがをしただけで済んだものの、もっと大変なことになって
いたかもしれないと語った。
男の子は「タラは僕のヒーローだ」と話している。
母親によれば、男の子を襲ったのは近所の住人の飼い犬だという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140515-35047911-cnn-int
(CNN.co.jp 2014年5月15日)
(CNN)
米カリフォルニア州ベーカーズフィールドで、幼児を襲った犬に飼い猫が
体当たりして撃退し、幼児を救う出来事があった。
現場の防犯カメラがその一部始終をとらえて話題になっている。
幼児は軽傷を負ったが元気だという。
男の子は13日、駐車場で自転車に乗って遊んでいたところ、付近をうろついて
いた犬が車の背後から現れ、男の子に襲いかかった。
男の子が足を噛まれて倒れたところへ猫が飛び込んできて、男の子を引き
ずろうとする犬に猛烈な勢いで突進。
驚いて逃げた犬を追いかけ、犬が走り去るのを見届けて戻った。
お手柄の猫はこの男の子の家族の飼い猫「タラ」だった。
母親のエリカ・トリアンタフィロさんはCNN系列局KEROの取材に対し、
男の子は数針縫うけがをしただけで済んだものの、もっと大変なことになって
いたかもしれないと語った。
男の子は「タラは僕のヒーローだ」と話している。
母親によれば、男の子を襲ったのは近所の住人の飼い犬だという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140515-35047911-cnn-int
[脳内の行動切り替え関与物質特定、認知症治療に応用期待 福島県立医大]
(河北新報 2014年05月13日)
福島県立医科大医学部付属生体情報伝達研究所の小林和人教授らの研究
チームは12日までに、動物の脳内で神経伝達物質「アセチルコリン」の働きを
抑制すると、状況に応じて行動を切り替えることができるようになると発表
した。
行動の切り替えに障害があるとされる統合失調症や認知症の治療に応用が期待
されている。
脳中心部の神経細胞が集まる線条体にあるアセチルコリン神経細胞には、
記憶や学習の機能を促進することが分かっていたが、機能を抑制する働きも
あることが新たに判明した。
研究チームは、線条体でアセチルコリンを作れなくしたラットと通常の
ラットを比較。
同じ方向に餌がある迷路に8日間入れ、方向を覚えたら餌を逆方向に置き
換える実験を行った。
その結果、アセチルコリン神経細胞を除去したラットの方が、正常なラット
より経路を早く把握することが分かった。
また、アセチルコリンによる神経伝達を媒介する受容体を特定し、その機能を
抑制した場合でもアセチルコリン神経細胞を除去した時と同様の結果を得る
ことができた。
今回の研究で、アセチルコリン神経細胞の機能を抑制すれば、より早く行動の
切り替えを促すことが明らかになり、小林教授は「脳神経疾患の治療薬開発に
つながることを期待している」と話している。
研究は広島大や愛媛大と共同で行い、6日の英科学誌ネイチャーコミュニ
ケーションズ電子版に掲載された。
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201405/20140513_63006.html
(河北新報 2014年05月13日)
福島県立医科大医学部付属生体情報伝達研究所の小林和人教授らの研究
チームは12日までに、動物の脳内で神経伝達物質「アセチルコリン」の働きを
抑制すると、状況に応じて行動を切り替えることができるようになると発表
した。
行動の切り替えに障害があるとされる統合失調症や認知症の治療に応用が期待
されている。
脳中心部の神経細胞が集まる線条体にあるアセチルコリン神経細胞には、
記憶や学習の機能を促進することが分かっていたが、機能を抑制する働きも
あることが新たに判明した。
研究チームは、線条体でアセチルコリンを作れなくしたラットと通常の
ラットを比較。
同じ方向に餌がある迷路に8日間入れ、方向を覚えたら餌を逆方向に置き
換える実験を行った。
その結果、アセチルコリン神経細胞を除去したラットの方が、正常なラット
より経路を早く把握することが分かった。
また、アセチルコリンによる神経伝達を媒介する受容体を特定し、その機能を
抑制した場合でもアセチルコリン神経細胞を除去した時と同様の結果を得る
ことができた。
今回の研究で、アセチルコリン神経細胞の機能を抑制すれば、より早く行動の
切り替えを促すことが明らかになり、小林教授は「脳神経疾患の治療薬開発に
つながることを期待している」と話している。
研究は広島大や愛媛大と共同で行い、6日の英科学誌ネイチャーコミュニ
ケーションズ電子版に掲載された。
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201405/20140513_63006.html
[藻の遺伝子で失明ラット視覚回復 幅広い色を感知、岩手大]
(共同通信 2014年5月14日)
岩手大工学部の冨田浩史教授(分子生物学)らの研究グループは13日までに、
改変した緑藻の遺伝子を失明したラットに注入し、幅広い色を感知できる
視覚の回復に成功したと発表した。
これまでの研究では青色しか感知できなかった。
12日付の海外学術誌にオンライン掲載された。
冨田教授らは今後、ヒトに近いサルを使って副作用の有無などを実験する。
光を感じる視細胞が死滅してしまう網膜色素変性症などの治療に応用したいと
している。
冨田教授のグループは2009年、緑藻に光を感じる遺伝子があることに着目
し、失明したラットの視覚を回復させることに成功した。
http://www.47news.jp/CN/201405/CN2014051301001932.html
(共同通信 2014年5月14日)
岩手大工学部の冨田浩史教授(分子生物学)らの研究グループは13日までに、
改変した緑藻の遺伝子を失明したラットに注入し、幅広い色を感知できる
視覚の回復に成功したと発表した。
これまでの研究では青色しか感知できなかった。
12日付の海外学術誌にオンライン掲載された。
冨田教授らは今後、ヒトに近いサルを使って副作用の有無などを実験する。
光を感じる視細胞が死滅してしまう網膜色素変性症などの治療に応用したいと
している。
冨田教授のグループは2009年、緑藻に光を感じる遺伝子があることに着目
し、失明したラットの視覚を回復させることに成功した。
http://www.47news.jp/CN/201405/CN2014051301001932.html
[歯が抜けると認知症!? クローズアップされる歯の喪失と認知症の関係]
(日経BP 2014年04月24日)
ビジネスパーソンが注意するべき“病気”について、専門家に解説してもらう
この連載。
今回は歯が抜けることと認知症の関係を、つだぬまオリーブ歯科院長石川聡
先生に解説してもらいます。
忙しいビジネスパーソン、ついつい後回しになりがちな歯のケアや治療。
ところがお口のなかの環境をよくしておくことはとても重要で、前回は
歯周病が死に至る疾患にもつながるという解説をしましたが、実は「歯が
抜ける」だけでも全身に大きな影響を与えることが分かってきています。
<Q1 歯が抜けたぐらいで認知症になるの?>
虫歯、歯周病などの口腔疾患、その結果である歯の喪失が認知機能の低下に
影響を与えているという説があります。
2013年6月、広島大学大学院医歯薬保健学研究院の是竹克紀助教、宮本泰成
助教、病院の大上博史歯科診療医、奥羽大学の赤川安正学長(広島大学名誉
教授)、名古屋市立大学大学院医学研究科の道川誠教授らのグループが、
「歯の喪失がアルツハイマー病の病態を悪化させることを、マウスを用いた
実験で明らかにした」と発表しました。
研究グループは、それまでは歯の喪失がアルツハイマー病のリスクを高める
ことは疫学調査から知られているものの、科学的な研究はされてこなかったと
指摘し、「歯の喪失(臼歯の咬み合わせの喪失)がアルツハイマー病を悪化
させる」「歯の喪失を防げば、認知症発予や進行抑制につながること期待
できる」としています。
また、歯周病が脳血管疾患等にある程度影響を与えることは確実視されて
います。
その脳血管疾患自体が、アルツハイマー病や脳血管性認知症の確立された
リスクファクター(危険な要素)であるため、歯の喪失がアルツハイマー病に
影響を与えるとも言われるわけです。
すでに老年医学の分野では、歯の数と認知機能に相関が見られると報告されて
います。
標本数の大きい調査で、歯の数と認知機能の測定値を比較した結果、歯の数が
少ない、もしくは歯がない人は、多くの歯が残っている人と比べると、認知
機能が低下しているというのです。
また、若いとき(35歳以下)に奥歯を抜いた人は、認知症のリスクが上がると
いう報告もあります。
厚生労働省の2011年の歯科疾患実態調査によると、日本人の歯の寿命は年々
伸びています。
それでも総入れ歯を使用している人の割合は40歳後半において1%で、年齢が
上がるにつれてその割合は上昇し、85歳以上では半数を超えます。
歯の喪失と認知機能の低下は、多くの疫学調査で関連が認められています。
例えば、日本と食生活が比較的似ていると思われる台湾で65歳以上2300人を
対象とした調査でも歯の数と認知機能に相関が認められました。
ただし、一方で多因子変数解析等を用いて年齢の因子を除いた結果、関連が
ないという報告もあり、設定する条件により結果が異なっています。
ただ前回「歯周病は死に至る病? 全身疾患との怖い関係とは?」でも解説
しましたが、口の中の病気が全身に影響を与えることは分かってきているわけ
です。
認知機能との関連についても、今後は意識しておく必要があるでしょう。
<Q2 歯の治療をせずにいると歯以外にも影響あり!>
重度の虫歯や歯周病を長期間放置すると、次第に進行して、いずれは歯を
抜かなくてはならなくなります。
治療による回復が望めない場合は抜歯されるか、自然に脱落し、歯の本数は
次第に減少します。
親知らずを除くと永久歯の数は28本。
そのうちの何本かがなくても・・・・・などと考えると危険が迫ってきます。
スウェーデンで行われた大規模な追跡調査(約7500人を12年間)によると、
歯の数が少ないほど心血管疾患による致死率が高くなると分かりました。
また、スコットランドの大規模調査でも、無歯顎(歯が1本もない状態の
顎)の人は、心血管疾患による致死率が高いことが報告されているのです。
前述の通り、歯を抜かなければならないような状態は、大きな虫歯や歯周病が
長期間放置されたことが原因でなることが多いでしょう。
そしてこの状態が続くと、持続的な細菌感染と慢性炎症により、歯とその周囲
から頸動脈を介して、全身の血管に細菌が送られるような、悪影響が及ぼされ
ていることになります。
その結果、血管内でプラーク(歯においては歯垢、血管内においては粥腫=
コレステロールエステルを大量に含んだ脂質の塊)や血栓が形成され、心筋
梗塞や脳梗塞が起こると考えられているわけです。
脳血管性認知症は脳梗塞や脳内出血により引き起こされます。
動脈硬化、糖尿病、高脂血症などは既知のリスク因子ですが、上述のように
歯周病を含む口腔内の衛生環境が新たなリスク因子として考えられています。
脳梗塞のリスク因子である動脈硬化、糖尿病、高脂血症の予防とともに
口腔内の衛生状態を良好に保ち、健康な毎日と過ごしましょう。
さあ、いまこそ始めましょう、そう歯ブラシを手に取って。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20140423/1056876/
(日経BP 2014年04月24日)
ビジネスパーソンが注意するべき“病気”について、専門家に解説してもらう
この連載。
今回は歯が抜けることと認知症の関係を、つだぬまオリーブ歯科院長石川聡
先生に解説してもらいます。
忙しいビジネスパーソン、ついつい後回しになりがちな歯のケアや治療。
ところがお口のなかの環境をよくしておくことはとても重要で、前回は
歯周病が死に至る疾患にもつながるという解説をしましたが、実は「歯が
抜ける」だけでも全身に大きな影響を与えることが分かってきています。
<Q1 歯が抜けたぐらいで認知症になるの?>
虫歯、歯周病などの口腔疾患、その結果である歯の喪失が認知機能の低下に
影響を与えているという説があります。
2013年6月、広島大学大学院医歯薬保健学研究院の是竹克紀助教、宮本泰成
助教、病院の大上博史歯科診療医、奥羽大学の赤川安正学長(広島大学名誉
教授)、名古屋市立大学大学院医学研究科の道川誠教授らのグループが、
「歯の喪失がアルツハイマー病の病態を悪化させることを、マウスを用いた
実験で明らかにした」と発表しました。
研究グループは、それまでは歯の喪失がアルツハイマー病のリスクを高める
ことは疫学調査から知られているものの、科学的な研究はされてこなかったと
指摘し、「歯の喪失(臼歯の咬み合わせの喪失)がアルツハイマー病を悪化
させる」「歯の喪失を防げば、認知症発予や進行抑制につながること期待
できる」としています。
また、歯周病が脳血管疾患等にある程度影響を与えることは確実視されて
います。
その脳血管疾患自体が、アルツハイマー病や脳血管性認知症の確立された
リスクファクター(危険な要素)であるため、歯の喪失がアルツハイマー病に
影響を与えるとも言われるわけです。
すでに老年医学の分野では、歯の数と認知機能に相関が見られると報告されて
います。
標本数の大きい調査で、歯の数と認知機能の測定値を比較した結果、歯の数が
少ない、もしくは歯がない人は、多くの歯が残っている人と比べると、認知
機能が低下しているというのです。
また、若いとき(35歳以下)に奥歯を抜いた人は、認知症のリスクが上がると
いう報告もあります。
厚生労働省の2011年の歯科疾患実態調査によると、日本人の歯の寿命は年々
伸びています。
それでも総入れ歯を使用している人の割合は40歳後半において1%で、年齢が
上がるにつれてその割合は上昇し、85歳以上では半数を超えます。
歯の喪失と認知機能の低下は、多くの疫学調査で関連が認められています。
例えば、日本と食生活が比較的似ていると思われる台湾で65歳以上2300人を
対象とした調査でも歯の数と認知機能に相関が認められました。
ただし、一方で多因子変数解析等を用いて年齢の因子を除いた結果、関連が
ないという報告もあり、設定する条件により結果が異なっています。
ただ前回「歯周病は死に至る病? 全身疾患との怖い関係とは?」でも解説
しましたが、口の中の病気が全身に影響を与えることは分かってきているわけ
です。
認知機能との関連についても、今後は意識しておく必要があるでしょう。
<Q2 歯の治療をせずにいると歯以外にも影響あり!>
重度の虫歯や歯周病を長期間放置すると、次第に進行して、いずれは歯を
抜かなくてはならなくなります。
治療による回復が望めない場合は抜歯されるか、自然に脱落し、歯の本数は
次第に減少します。
親知らずを除くと永久歯の数は28本。
そのうちの何本かがなくても・・・・・などと考えると危険が迫ってきます。
スウェーデンで行われた大規模な追跡調査(約7500人を12年間)によると、
歯の数が少ないほど心血管疾患による致死率が高くなると分かりました。
また、スコットランドの大規模調査でも、無歯顎(歯が1本もない状態の
顎)の人は、心血管疾患による致死率が高いことが報告されているのです。
前述の通り、歯を抜かなければならないような状態は、大きな虫歯や歯周病が
長期間放置されたことが原因でなることが多いでしょう。
そしてこの状態が続くと、持続的な細菌感染と慢性炎症により、歯とその周囲
から頸動脈を介して、全身の血管に細菌が送られるような、悪影響が及ぼされ
ていることになります。
その結果、血管内でプラーク(歯においては歯垢、血管内においては粥腫=
コレステロールエステルを大量に含んだ脂質の塊)や血栓が形成され、心筋
梗塞や脳梗塞が起こると考えられているわけです。
脳血管性認知症は脳梗塞や脳内出血により引き起こされます。
動脈硬化、糖尿病、高脂血症などは既知のリスク因子ですが、上述のように
歯周病を含む口腔内の衛生環境が新たなリスク因子として考えられています。
脳梗塞のリスク因子である動脈硬化、糖尿病、高脂血症の予防とともに
口腔内の衛生状態を良好に保ち、健康な毎日と過ごしましょう。
さあ、いまこそ始めましょう、そう歯ブラシを手に取って。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20140423/1056876/
[ビタミンDは癌(がん)や自己免疫疾患関連遺伝子に影響を及ぼす]
(HealthDay News 2010年8月24日)
ビタミンDと自己免疫疾患や癌(がん)関連遺伝子とのつながりを、英国
およびカナダの研究者らが発見した。
この知見により、ビタミンD欠乏が多発性硬化症(MS)や1型糖尿病、
関節リウマチなど、多くの重篤な疾患の危険因子(リスクファクター)である
理由の説明がつく可能性があるという。
ビタミンD欠乏がさまざまな疾患の危険因子であることを示すエビデンス
(科学的根拠)は増えつつあるが、ビタミンDがどのように関与しているの
かは正確にはわかっておらず、遺伝的特質の寄与が疑われていた。
ビタミンDは、遺伝子発現に影響するヒトゲノムの特定の位置に結合する
ビタミンD受容体を介して遺伝子に影響を及ぼす。
今回の研究で、英オックスフォード大学のSreeram Ramagopalan氏らは、
ビタミンD受容体結合部位のマッピングを行った。
この情報は、ビタミンDの影響を受ける可能性のある疾患関連遺伝子の同定に
使用できる。
その結果、ビタミンD受容体結合は、多発性硬化症や1型糖尿病、クローン病
などいくつかの一般的な自己免疫疾患に関連するヒトゲノムの領域や、
白血病や大腸(結腸直腸)癌に関連する領域で有意に増大していた。
Ramagopalan氏は「今回の研究は、特にビタミンD欠乏に敏感な(感受性の
高い)遺伝的素因を有するに人にとっては、ビタミンD欠乏が大きなリスクに
なることを強調するものである。これら疾患の予防策としてビタミンD補充を
検討する必要がある」と述べている。
研究結果は、医学誌「Genome Research(ゲノム研究)」オンライン版に
8月23日掲載された。
米国ではガイドラインの見直しを現在検討しており、多くの専門家が
ビタミンDの推奨摂取量の増量を求めている。
日光への曝露は季節、地域によっては十分ではないが、体内での自然な
ビタミンD産生を促す。
また、ビタミンDは魚やチーズ、卵黄、強化ミルク、朝食のシリアルなど
特定の食品にも含まれている。
http://www.healthdayjapan.com/
(HealthDay News 2010年8月24日)
ビタミンDと自己免疫疾患や癌(がん)関連遺伝子とのつながりを、英国
およびカナダの研究者らが発見した。
この知見により、ビタミンD欠乏が多発性硬化症(MS)や1型糖尿病、
関節リウマチなど、多くの重篤な疾患の危険因子(リスクファクター)である
理由の説明がつく可能性があるという。
ビタミンD欠乏がさまざまな疾患の危険因子であることを示すエビデンス
(科学的根拠)は増えつつあるが、ビタミンDがどのように関与しているの
かは正確にはわかっておらず、遺伝的特質の寄与が疑われていた。
ビタミンDは、遺伝子発現に影響するヒトゲノムの特定の位置に結合する
ビタミンD受容体を介して遺伝子に影響を及ぼす。
今回の研究で、英オックスフォード大学のSreeram Ramagopalan氏らは、
ビタミンD受容体結合部位のマッピングを行った。
この情報は、ビタミンDの影響を受ける可能性のある疾患関連遺伝子の同定に
使用できる。
その結果、ビタミンD受容体結合は、多発性硬化症や1型糖尿病、クローン病
などいくつかの一般的な自己免疫疾患に関連するヒトゲノムの領域や、
白血病や大腸(結腸直腸)癌に関連する領域で有意に増大していた。
Ramagopalan氏は「今回の研究は、特にビタミンD欠乏に敏感な(感受性の
高い)遺伝的素因を有するに人にとっては、ビタミンD欠乏が大きなリスクに
なることを強調するものである。これら疾患の予防策としてビタミンD補充を
検討する必要がある」と述べている。
研究結果は、医学誌「Genome Research(ゲノム研究)」オンライン版に
8月23日掲載された。
米国ではガイドラインの見直しを現在検討しており、多くの専門家が
ビタミンDの推奨摂取量の増量を求めている。
日光への曝露は季節、地域によっては十分ではないが、体内での自然な
ビタミンD産生を促す。
また、ビタミンDは魚やチーズ、卵黄、強化ミルク、朝食のシリアルなど
特定の食品にも含まれている。
http://www.healthdayjapan.com/
[歯周病は死に至る病? 全身疾患との怖い関係とは?]
(日経BP 2014年02月21日)
ビジネスパーソンが注意するべき“病気”について、専門家に解説してもらう
この連載。
「歯周病」はビジネスパーソンにとって、身近な「歯の病気」です。
「たかが歯の問題だし・・・・・」と治療が後回しになりがちですが、放って
おくとどうやら歯や口以外にも影響があるようです。
つだぬまオリーブ歯科院長石川聡先生に解説してもらいます。
ビジネスパーソンのステキな笑顔を奪う歯周病は、みなさんよくご存じの
通り、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。
まず、歯と歯肉の境目(歯肉溝)が清潔に保てていないと、そこに多くの
細菌が停滞し(歯垢の蓄積)、歯肉の辺縁が「炎症」を帯びて赤くなったり、
腫れたりするようになります。
ほとんどの場合痛みはないのですが、歯周病が進行すると、歯周ポケットと
呼ばれる、歯と歯肉の境目が深くなります。
すると歯を支える土台(歯槽骨)が溶けてしまいます。
すると、歯はグラグラと動き、ひどいと抜歯・・・・・となってしまうわけ
です。
最近では口臭や、全身の老化にもつながるとして、歯周病への注意が喚起
されていますよね。
ところがもっと広範な影響を与えることが分かってきており、歯の病気なのに
全身疾患にも関係するということはご存じでしょうか?
ここでは口の中の疾患、主に歯周病と全身の関係について、解説していきます。
<Q1 口の中の病気で死ぬことはないでしょう?>
スコットランドで行われた約1万2000人(平均年齢50歳)を対象とした
大規模調査 では、口腔衛生不良の人々に心筋梗塞や狭心症などの心血管
疾患の発生率が高い(発生率で1.7倍)という報告があります。
炎症発生の指標となるいくつかのマーカー値の上昇も認められました。
(※歯のない人々と既に心疾患のある人々は除外されています)
つまり歯のブラッシングの回数が少ない人は1.7倍心血管疾患になりやすいと
いう結果でした。
「歯の病気」はすぐに死に至ることはないと考える人が多いのが現状ですが、
日頃の不摂生から、このような数字が出てきているという事実は見逃せ
ません。
<Q2 なぜ口の中の病気が全身に影響を与えるのですか?>
歯周病を理解するために、ここで歯と歯周組織の構造を見てみましょう。
歯は、エナメル質、象牙質、セメント質という硬組織からできています。
臨床的には、歯が口腔内に露出している部分(つまり白い歯の部分)を歯冠と
いい、歯冠より下の部分を歯根といいます。
歯根は、顎骨にある歯槽骨に支えられています。
歯槽骨と歯の間に、クッションの役割を果たす歯根膜という薄い膜状の組織が
あります。
この歯根膜は、歯にかかる衝撃を受け止め、顎にかかる力を吸収・緩和する
ために、歯根部分の表面(セメント質)と歯槽骨を結びつける繊維性の結合
組織です。
つまり歯の根は歯根膜を介して顎の骨の中にあり、目に見える歯の部分は、
歯肉を貫通して口腔内に露出している状態なわけです。
そして歯周病は、この歯周組織(歯肉・歯根膜・歯槽骨・セメント質)に
炎症が起こる病気の総称です。
炎症が歯肉だけにある状態は「歯肉炎」、炎症が歯肉から歯槽骨や歯根膜に
まで広がった状態を「歯周炎」といいます。
歯根の表面積の合計は約72平方センチメートルといわれており、歯根と
歯根膜の間には歯周ポケットと呼ばれる溝があります。
口腔内のメンテナンスがしっかりしていないと、歯周病にかかってしまい
ます。
仮に、総ての歯が歯周病に罹患していたとしましょう。
この場合、歯周病中期でも、歯根の表面積の半分にあたる約36平方センチ
メートルが、炎症性の組織になっていると考えられます。
正方形に換算すると、6センチメートル四方の潰瘍(手のひらぐらいの
大きさ)があることになります。
これはなかなか大きな炎症ですよね。
しかも、細菌である歯周病菌は、腫れた歯肉から容易に血管内に侵入しできて
しまいます。
歯肉や骨の血管を通して、細菌が全身を巡ってしまうわけです。
さらに歯周病は慢性疾患なので、治癒しない限りその状態が持続します。
口の中の組織も含め、体の末端まで血液は全身を循環しているので、たとえ
歯周組織の炎症であっても全身に影響を与えるというのはこのためなのです。
<Q3 心血管疾患と歯周病は関係あるのですか?>
歯と心臓にどんな関係が・・・・・と思う人がほとんどなのではないでしょう
か?
でも、歯が痛いと仕事に集中できなかったり、かみ合わせが悪ければ肩が凝る
など、症状は確実に出てきますよね。
こうした分かりやすいもの以外に、静かに進行する病気にも、歯周病は関係
してきます。
例えば心臓血管疾患。
これは、症状がないまま病状が進行して、症状が現れたときには重症となり、
時には死に至る大変危険な病気として知られています。
その症状の1つである動脈硬化や血栓の原因となる、血管内壁の堆積物の中や
腹部大動脈瘤から、歯周病菌のDNAが検出されているのです。
血栓は脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしますから、ひいては死に至る病気となり
得ます。
また閉塞性血栓性血管炎(バージャー病)と呼ばれる病気は末梢の血管が
閉塞し、時には四肢の切断に至る場合もあります。
この閉塞部からも、高い確率で歯周病菌が検出されています。
現在、疫学的に見られる両者の強い関連と、原因部位から歯周病細菌のDNAが
検出されていることから、歯周病との関連が研究され、予防と治療に役立て
ようという動きが広がっています。
もう少し身近な例も挙げておきましょう。
歯のクリーニングや治療、抜歯などを行うと一時的に血管内へ細菌が侵入し
菌血症という状態になります。
健康な人では細菌はすぐに白血球に食べられてしまうので特に問題はありま
せんが、それでも3日間は献血ができないルールになっています(日本
赤十字)。
また、心疾患をお持ちの方は歯の治療の前に感染性心内膜炎のリスクを避ける
ために抗生物質を飲んでおく必要があります。
正しいブラッシング、歯間ブラシやデンタルフロスを行うことは、歯周病の
治療にも予防にもなります。
全身の健康を守るためにも、口の中の健康を守りましょう。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20140218/1055301/?n_cid=nbptrn_leaf_back
(日経BP 2014年02月21日)
ビジネスパーソンが注意するべき“病気”について、専門家に解説してもらう
この連載。
「歯周病」はビジネスパーソンにとって、身近な「歯の病気」です。
「たかが歯の問題だし・・・・・」と治療が後回しになりがちですが、放って
おくとどうやら歯や口以外にも影響があるようです。
つだぬまオリーブ歯科院長石川聡先生に解説してもらいます。
ビジネスパーソンのステキな笑顔を奪う歯周病は、みなさんよくご存じの
通り、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。
まず、歯と歯肉の境目(歯肉溝)が清潔に保てていないと、そこに多くの
細菌が停滞し(歯垢の蓄積)、歯肉の辺縁が「炎症」を帯びて赤くなったり、
腫れたりするようになります。
ほとんどの場合痛みはないのですが、歯周病が進行すると、歯周ポケットと
呼ばれる、歯と歯肉の境目が深くなります。
すると歯を支える土台(歯槽骨)が溶けてしまいます。
すると、歯はグラグラと動き、ひどいと抜歯・・・・・となってしまうわけ
です。
最近では口臭や、全身の老化にもつながるとして、歯周病への注意が喚起
されていますよね。
ところがもっと広範な影響を与えることが分かってきており、歯の病気なのに
全身疾患にも関係するということはご存じでしょうか?
ここでは口の中の疾患、主に歯周病と全身の関係について、解説していきます。
<Q1 口の中の病気で死ぬことはないでしょう?>
スコットランドで行われた約1万2000人(平均年齢50歳)を対象とした
大規模調査 では、口腔衛生不良の人々に心筋梗塞や狭心症などの心血管
疾患の発生率が高い(発生率で1.7倍)という報告があります。
炎症発生の指標となるいくつかのマーカー値の上昇も認められました。
(※歯のない人々と既に心疾患のある人々は除外されています)
つまり歯のブラッシングの回数が少ない人は1.7倍心血管疾患になりやすいと
いう結果でした。
「歯の病気」はすぐに死に至ることはないと考える人が多いのが現状ですが、
日頃の不摂生から、このような数字が出てきているという事実は見逃せ
ません。
<Q2 なぜ口の中の病気が全身に影響を与えるのですか?>
歯周病を理解するために、ここで歯と歯周組織の構造を見てみましょう。
歯は、エナメル質、象牙質、セメント質という硬組織からできています。
臨床的には、歯が口腔内に露出している部分(つまり白い歯の部分)を歯冠と
いい、歯冠より下の部分を歯根といいます。
歯根は、顎骨にある歯槽骨に支えられています。
歯槽骨と歯の間に、クッションの役割を果たす歯根膜という薄い膜状の組織が
あります。
この歯根膜は、歯にかかる衝撃を受け止め、顎にかかる力を吸収・緩和する
ために、歯根部分の表面(セメント質)と歯槽骨を結びつける繊維性の結合
組織です。
つまり歯の根は歯根膜を介して顎の骨の中にあり、目に見える歯の部分は、
歯肉を貫通して口腔内に露出している状態なわけです。
そして歯周病は、この歯周組織(歯肉・歯根膜・歯槽骨・セメント質)に
炎症が起こる病気の総称です。
炎症が歯肉だけにある状態は「歯肉炎」、炎症が歯肉から歯槽骨や歯根膜に
まで広がった状態を「歯周炎」といいます。
歯根の表面積の合計は約72平方センチメートルといわれており、歯根と
歯根膜の間には歯周ポケットと呼ばれる溝があります。
口腔内のメンテナンスがしっかりしていないと、歯周病にかかってしまい
ます。
仮に、総ての歯が歯周病に罹患していたとしましょう。
この場合、歯周病中期でも、歯根の表面積の半分にあたる約36平方センチ
メートルが、炎症性の組織になっていると考えられます。
正方形に換算すると、6センチメートル四方の潰瘍(手のひらぐらいの
大きさ)があることになります。
これはなかなか大きな炎症ですよね。
しかも、細菌である歯周病菌は、腫れた歯肉から容易に血管内に侵入しできて
しまいます。
歯肉や骨の血管を通して、細菌が全身を巡ってしまうわけです。
さらに歯周病は慢性疾患なので、治癒しない限りその状態が持続します。
口の中の組織も含め、体の末端まで血液は全身を循環しているので、たとえ
歯周組織の炎症であっても全身に影響を与えるというのはこのためなのです。
<Q3 心血管疾患と歯周病は関係あるのですか?>
歯と心臓にどんな関係が・・・・・と思う人がほとんどなのではないでしょう
か?
でも、歯が痛いと仕事に集中できなかったり、かみ合わせが悪ければ肩が凝る
など、症状は確実に出てきますよね。
こうした分かりやすいもの以外に、静かに進行する病気にも、歯周病は関係
してきます。
例えば心臓血管疾患。
これは、症状がないまま病状が進行して、症状が現れたときには重症となり、
時には死に至る大変危険な病気として知られています。
その症状の1つである動脈硬化や血栓の原因となる、血管内壁の堆積物の中や
腹部大動脈瘤から、歯周病菌のDNAが検出されているのです。
血栓は脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしますから、ひいては死に至る病気となり
得ます。
また閉塞性血栓性血管炎(バージャー病)と呼ばれる病気は末梢の血管が
閉塞し、時には四肢の切断に至る場合もあります。
この閉塞部からも、高い確率で歯周病菌が検出されています。
現在、疫学的に見られる両者の強い関連と、原因部位から歯周病細菌のDNAが
検出されていることから、歯周病との関連が研究され、予防と治療に役立て
ようという動きが広がっています。
もう少し身近な例も挙げておきましょう。
歯のクリーニングや治療、抜歯などを行うと一時的に血管内へ細菌が侵入し
菌血症という状態になります。
健康な人では細菌はすぐに白血球に食べられてしまうので特に問題はありま
せんが、それでも3日間は献血ができないルールになっています(日本
赤十字)。
また、心疾患をお持ちの方は歯の治療の前に感染性心内膜炎のリスクを避ける
ために抗生物質を飲んでおく必要があります。
正しいブラッシング、歯間ブラシやデンタルフロスを行うことは、歯周病の
治療にも予防にもなります。
全身の健康を守るためにも、口の中の健康を守りましょう。
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