デニース病院日記4
みなさんこんにちわ
引き続き、デニースの病院同行レポートです
今回は、最終の6週目の様子をお伝えいたします
今回で最後の通院ですが、前回と変わらず足首も柔らかくなり、
足の裏をしっかりつけて歩くことができています
しかし、相変わらず歩くのが嫌で嫌でしょうがないデニース
今日も、歩行練習をするはずが大泣きして歩こうとしません
また、デニースのお母さんデイジーも娘が可愛いあまり、
私たちほど熱心に練習させません
そこでアテコニーは、デイジーに「デニースの前からいなくなって」といい、
デニースには「お母さん今いないんだから、自分で歩きなさい」と、言いました
デニースに歩くよう話しているアテコニー
嫌だ嫌だとだだをこねるデニース
1人で歩きだしたので、デイジーも登場し、3人で歩行練習です
そのあと先生の診察があり、
今回は手術をする必要はないという診断をしてくださいました
もちろん、今後足の形がまた戻ってきたりしたら必要になるかもしれませんが、
現段階では矯正器具をつけて生活をして様子をみることになりました
そして、出来上がった矯正器具を先生が持ってきてくださったので、さっそく着用
デニースの足に矯正器具を着用します
足首は特に形を整えてから着用です
立つとこのようになります
この矯正器具は、着用後靴をはきます
なので、お風呂のとき以外はずっと装着し続けることができます
まだ歩けない年齢の子どもは、このような矯正器具もあります
ところで、今までずっとセメントと言っていたものなのですが、
もともとは包帯のようなもので、水を含ませるとドロドロのセメントになります
濡らす前のセメント(左上)と、ガーゼ(右下)
このように先生が使う直前に濡らします
今回は、
デニースの6週間の頑張りにより手術なしで治療を終えることができました
しかし、本当に大変なのはこれからです
手術の必要はないと診断してもらったとはいえ、
矯正器具をつけなければ足はすぐ元の形に戻ってしまいますし、
矯正器具を取っても普通に歩けるようになるまでが治療です
その努力をしなければいけないのはデニースですが、
私たち大人がしっかり彼女をサポートしてあげなければいけないなと思いました
いつ矯正器具がとれるのか、いつ手術が100%不要とわかるのか、
まだわからないことが多いですが、
少しでも早くデニースが普通に歩くことができたらいいなと思いました
フィリピン事務局
赤石ゆい
デニース病院日記3
みなさまこんにちわ
引き続き、デニースの病院同行レポートをしたいと思います
今回は、デニースにとって4回目の病院です
セメントを隠すために、灰色のソックスをはいて来ました
まず、セメントを取る作業です
セメントをはがすため、足を水につけます
太ももまでしっかりかけます
山のようなセメントと包帯がとれました
この作業も、最初はデニースは怖かったようで、ずっと泣いていたそうです
でも、もう慣れたのか、今回はスムーズにはがすことができました
その後は、足のマッサージをしてあげます
足の裏が床に普通に着くくらい、足首が柔らかくなっていました
以前は、サイドの腫れあがっていた場所を地面に着け歩いていました
4週間でここまで足首が柔らかくなるのかと本当に驚きましたが、
足を床から離すと、前の形に戻ってしまいます
そのため、セメントを外したら、歩く訓練をいつもしています
練習が嫌で大泣きするデニース
ゆっくりですが、支えがあればこれくらいきれいに歩くことができるようになりました
デイジーの手をつかみながら、ゆっくりゆっくり練習です
今まで使ったことのない部分で歩くというのは、変な感じもするでしょうし、
まだ完全に治っていない足で歩くこと自体苦痛かもしれませんが、
私もスタッフのアテコニーも、デニースが早く良くなるために、
心を鬼にして練習するよう促しました
そのせいか、この6週間デニースが私に対して笑ってくれたことも、
話しかけてくれたことも一切ありませんでした
また、話しかけても全て反応してくれなくて、相当嫌われていたと思います・・・
その練習の後は主治医の先生とお話しをしました
当初私たちは、手術が必要だと思っていましたが、
なんと、、、先生から「結果が良好だから手術の必要はないかな」という
お言葉をいただきました
もちろん、残りの2週間で容態が変わったら必要になるかもしれないですし、
今は必要なくても今後必要になるかもしれないなどと、
100%必要ないとは言いきれないそうです
しかし、たった4週間でそこまでデニースの足が良くなったことは、
私たちもですし、デニースにとっても嬉しい結果となりました
先生も、子どものためにできるだけ手術は避けたいとおっしゃっていたので、
とても安心していました
手術は現在のところ必要ないですが、
デニースの歩行練習風景の写真説明でもお伝えしたように、
歩くときは足の裏が地面に着いても、抱っこなどして地面から足を離すと
すぐ以前の形に戻ってしまいます
なので、地面に足が着いているときの形の癖をつけるため、
矯正器具を作ってもらうことになりました
そのため、今日は矯正器具を作ってくださる先生にも、
デニースの足を診てもらい、さっそく作ってもらうことになりました
矯正器具用のセメントを作るため、まずビニールを巻いて足が汚れないようにします
セメントで型を作ります
足首を真っすぐに整えてから、セメントを固めます
約5分ほど足首の形を整えるため固定していました
セメントをはがします
足の裏の型を取ります
各所の大きさを丁寧に計っていきます
矯正器具用のセメントが完成しました
この矯正器具は、出来上がるまでに約2週間ほどかかるそうです
ちょうど、6週間のセメント治療を終えた頃にできあがります
今日は、この後いつものセメント治療で終わりました
セメント治療です
治療後、先生がデニースの横に座ったところ、怖かったのか大泣きしてしまいました
まだあと2週間油断はできないですが、
現段階で手術が必要ないと言われ、本当に安心しています
まだまだ小さいデニースには怖いこと、嫌なことだらけでしょうが、
あと2週間でセメントの生活も終わる予定ですので、頑張ってもらいたいです
フィリピン事務局
赤石ゆい
デニース病院日記2
みなさまこんにちわ
今回のブログでは、前回お伝えしたように実際にデニースの病院へ
同行した時の模様をお伝えしたいと思います
病院へは、デニース、お母さんのデイジー、
ニニョススタッフのアテコニー、私で行きました
まず、朝一でビクトリーという大型バスに乗って、
マニラのクバオという所へ向かいました
デニースはこのバスは初めてではなかったそうですが、
まだ3歳の子ども、そして何よりもこれから病院へ行くと知らされている彼女は、
クバオに着くまでに何十回も吐いてしまっていました
きっと、すごい緊張していたのだと思います
病院から一番近いバス停で降り、
今度はそこからジープという乗り物に乗り病院へ向いました
交通量が多いので、渡るのも一苦労です
オロンガポと違い、車も多ければ高い建物がたくさんありました
そして、たどり着いたのはPBM(philippine band of mercy)という病院です
ここの病院は、
プライベートということもあり施設自体がとてもキレイで整っていました
また、デニースが来院したちょうどこの日から、
内反足の治療を専門とする先生方が外の病院から週1で
診察しに来てくれることになっていました
ここの病院では、内反足の子ども以外に、
口唇口蓋裂という病気を患った子の手術も行われています
口唇口蓋裂とは?
先天性異常の一つであり、軟口蓋あるいは硬口蓋またはその両方が閉鎖しない
状態の口蓋裂と、口唇の一部に裂け目が現れる状態の口唇裂の総称。
まずは、ソーシャルワーカーの人とお話です
それまでずっと笑わなかったデニースがやっと笑顔に
先生の診断は午後からなので、それまでお昼ご飯を食べることに
午後には内反足専門の先生方がいらっしゃいました
今度は問診を受け、治療方法の説明を受けました
このあと、デニースは1番に治療を受けることになりました
当初は、手術をする予定で来院しましたが、先生の診断で、
まずセメントで足を固め、足首を柔らかくする治療をしようということになりました
このセメントは、毎週1回交換するだけで、それ以外の間は着用し続けます
それでは、セメント着用開始です
直接セメントを巻くことはできないので、
まず足先から太ももまでガーゼを巻きます
太ももまで巻いたら、足首がどれくらい正常の形になるかチェックです
この治療自体は全く痛くはないのですが、まだ3歳にも満たないデニースは、
とても怖かったのか、ずっと泣いていました
このあとは帰宅するだけですが、このセメント、
次の週に病院へ行くまでに取ってはいけません
取ってしまうと、6週間続けなければならない作業が中断されてしまうからです
水に触れると柔らかくなってしまうセメントなので、水、雨、
デニースのおしっこといった様々な水分に注意を払わなければなりませんでした
また、このセメント見かけによらずとても重いのです
ですので、デニースをいつも抱っこしているデイジーがとても大変になりました
雨季ということもあり、外は大雨です気をつけて帰りました
後日センターを訪れてみると・・・
しっかり足にセメントがついていました一安心です
6週間とも同じ作業をするようなので、私が次同行するのは4週目です
このときまでに、デニースの足に何か変化は見られるのか楽しみです
次回のブログでは、デニースの病院同行4週目についてお伝えしたいと思います
フィリピン事務局
赤石ゆい