世界の王室の子供達の中から、将来国王や大公に即位する予定の若きプリンス、プリンセスを紹介した2019年の記事の改訂版です。2019年版よりも年齢、国を拡大してご紹介します。


●ルクセンブルク大公国
シャルル公子(3)
生年月日 2020年5月10日
ルクセンブルク大公国のギヨーム大公世子とステファニー大公世子妃の第一子で父親に次いで継承順位は2位。2019年版ではステファニー大公世子妃の妊娠発表前でしたので、当初はアマリア公女を紹介していました。
2022年6月17日、国王夫妻とともにノルウェーのイングリッド・アレクサンドラ王女の18歳の誕生日を祝うディナーに出席しました。

2023年3月27日弟のフランソワ公子が誕生し、お兄さんになりました。今月3歳の誕生日を迎えたばかりです。


●ブータン王室
シグミ・ナムゲル・ワンチュク王子
生年月日 2016年2月5日(7)


ジグミ・ケサル・ナムゲル・ワンチュク国王とジェツン・ペマ王妃の第一子としてリンカーナ宮殿で生まれました。王子の誕生までは国王の弟が継承順位第一位でした。誕生以来ブータンの皇太子であり、現在も世界最年少の王位継承者です。名前は誕生から2ヶ月以上経過した2016年4月16日に発表され、 発表前は「王子」を意味する「ザ・ギャルシー」と呼ばれていました。  ギャルシー・ウゲン・ワンチュク王子(2020年3月19日生まれ、)と呼ばれる弟がいます。
国王:ジグミ・ケサル・ナムゲル・ワンチュク国王
第一子:ジグミ・ナムゲル・ワンチュク王子
第二子:ジグミ・ウゲン・ワンチュク王子
国王の弟:ジゲル・ウゲン・ワンチュク王子
名前が似すぎていて混乱します。



●モナコ大公国
ジャック公世子(8)
生年月日:2014年12月10日


モナコ公アルベール2世とシャルレーヌ公妃の第2子(長男)として誕生しました。双子の姉ガブリエラ公女とは2分違いの誕生でした。モナコ公継承順位は兄弟間で男子優先制なのでジャック公世子が1位、ガブリエラ公女が2位です。ジャック公世子には出生時からボー侯爵の称号が与えられています。ボー侯爵(Marquis des Baux)は1643年以来モナコ公の推定相続人全員が保持してきたモナコ公の副称号です。
フランス語でジャック公子を指す場合、宮殿は王子を指す言葉として「Prince Héréditaire(公世子)」という用語を使用していますが、英語で指す際、「Hereditary Prince(公世子)」ではなく「Crown Prince(皇太子)」と呼んでいます。

2022年12月、8歳のお誕生日を祝うモナコ公一家


●イギリス王室
ジョージ王子(9)
生年月日 2013年7月22日


曾祖母エリザベス2世女王治世中に、ケンブリッジ公爵ウィリアム王子ととキャサリン妃の第一子として誕生しました。出生時の王位継承順位は祖父チャールズ皇太子と父親に次いで第3位でした。
2022年9月8日、エリザベス2世が崩御し、祖父チャールズ3世が国王に即位するとジョージ王子は父親に次いで王位継承順位第2位となりました。 翌日、両親は「プリンス・オブ・ウェールズ(皇太子)」と「プリンセス・オブ・ウェールズ(皇太子妃)」となり、ジョージ王子も「プリンス・ジョージ・オブ・ケンブリッジ」から「プリンス・ジョージ・オブ・ウェールズ」となりました。
2017年9月7日、バタシーのトーマス・スクールで小学校に初登校、ジョージ・ケンブリッジという名前で学校に通いました。 2022年9月からはバークシャーにあるプレパラートスクール(私立小学校)であるランブルックに在学中。2023年5月6日の祖父チャールズ国王の戴冠式ではペイジ・オブ・オナーを務めました。




●トンガ王室
タウファアハウ・マヌマタオンゴ王子(10)
生年月日 2013年5月10日

※1歳2ヶ月頃の写真

トゥポウトア・ウルカララ皇太子とシナイタカラ皇太子妃の第一子で長男。トンガ王位継承順位では父親に次いで第2位です。妹の王女が3人います。

・ハラエヴァル・マタアホ王女
2014年7月12日生まれ
・ナナシパウ・エリアナ王女
2018年3月20日生まれ
・サロテ・マフィレオ・ピロレブ王女
2021年2月25日生まれ

2015年7月4日の祖父トゥポウ6世国王の戴冠式

左から国王夫妻の長女のラトゥフィペカ・トゥクアホ王女、タウファアハウ・マヌマタオンゴ王子を抱くトゥポウトア・ウルカララ皇太子、国王夫妻、国王夫妻の次男アタ王子、ハラエヴァル・マタアホ王女を抱くシナイタカラ皇太子妃
 


●スウェーデン王室
エステル王女(11)
生年月日 2012年2月23日

ヴィクトリア王女(王太子)とダニエル殿下の長女。
王位継承順位は第二位。弟にオスカル王子がいますが、弟の出生により継承順位が変動することはありませんでした。エステル王女はスウェーデン王室史上、出生時に将来王太子となることが確定していた初めての王女でした。
(母であるヴィクトリア王女は、男女にかかわらず出生順に継承権を認める王位継承法改正により、2歳で弟カール=フィリップ王子から王位継承権が移った為。)

2022年6月17日、国王夫妻とともにノルウェーのイングリッド・アレクサンドラ王女の18歳の誕生日を祝うディナーに両親や弟のオスカル王子と出席しました。 



●カタール
シェイク・ハマド・アール=サーニー皇太子(14)
生年月日 2008年10月20日


タミーム皇太子とその妻シェイカ・ジャワヘル妃の第二子(長男)として誕生しました。
2013年、祖父に当たる当時の首長ハマド・ビン・ハリーファが当時皇太子であった父タミームに首長の君主位を譲位したことで、皇太子に立てられました。


母ジャワヒル妃は2022年5月のスペインへの公式訪問に同行


父親のタミーム首長には3人の妻との間に2006年から2020年の間に生まれた合計13人の子供おり、  ハマド皇太子には1人の姉、6人の弟と5人の妹の人の妹のがいます。母親は3人の妻たちの中で唯一結婚前からカタール王家(ササーニー家)の一員で夫であるタミーム首長とはまたいとこの関係です。
また、祖母(タミーム首長の母)は第2夫人ながら外交やファッションでも注目されたモーザ前首長妃です。

祖父ハリーファ前首長、父タミーム首長、祖母モーザ前首長妃

父タミーム首長は同母兄の突然の皇太子退位(健康上の理由とも言われています)により2003年に皇太子に指名されました。2003年の皇太子交代が無ければ、ここで紹介していた皇太子は別の方だったかもしれません。



●レソト
レロソリ・セーイソ皇太子(16)
2007年4月18日


レソト国王レツィエ3世とマセナテ王妃の第3子で長男として、レソトの首都マセルのマセル私立病院で誕生。1891 年から1905年までバスト(現在のレソト)の最高首長を務めたレロソリにちなんで名付けられました。
レロソリ・セーイソ王子には2人の姉、セナテ王女(2001年10月7日生まれ)とマーセイソ王女(2004年11月20生まれ)がいますが、レソトの王位継承順位を規定する現行法は、女性の王位継承を認めていません。レソト国内では規則の変更を求める意見もありますが まだ変化はありません。2007年レロソリ王子誕生まではかなり議論されたのでは無いでしょうか。

 



●ブルネイ王室
アブドゥル・ムンタキム王子(16)
2007年3月17日
アルムタデー・ビラ皇太子とサラ皇太子妃の第一子で長男。インターナショナル・スクール・ブルネイ(ISB)に在学中のとにかくスポーツ万能な王子です。

・ハサナル・ボルキア国立スポーツ複合施設で行われた第5回ブルネイ・オープン&マスターズ水泳選手権大会中に、100メートル自由形で1分33秒05、50メートル背泳ぎで51秒12という2つの新記録を樹立。
・ISBを代表してU-13ブルネイユースカップなど、いくつかのバスケットボールトーナメントに参加
・インドネシアで開催された2022年AFF U-16選手権ではブルネイU-17サッカー代表チームのキャプテンを務めた。

・2018年のブルネイオープンバドミントン選手権で準決勝まで進出。
 ・2019年の13歳以下アジア英国インターナショナルスクール連盟(FOBISIA)大会では、陸上競技チームの一員としてISBを代表してタイのプーケットに派遣された。


●スペイン王室
レオノール王女(17)
生年月日 2005年10月31日


スペイン国王フェリペ6世とレティシア王妃の長女。
皇太子夫妻の第一子として誕生し、出生時から王位継承権は父親に次いで2位でしたが、スペインの王位継承法では男子が優先されるため、弟が誕生した場合には順位が変動していました。2014年にフェリペ6世が国王に即位したことによって、ヨーロッパでは最も若い王位継承者となりました。スペイン王室で王位継承者に与えられる称号Príncesa de Asturias(プリンセッサ・デ・アストゥリアス アストゥリアス女公)の称号を持ちます。



2021年9月から学んだウェールズのカーディフ近郊のラントウィット・メジャーにある英国の寄宿学校、UWCアトランティック・カレッジを2023年5月に国際バカロレアを取得して卒業。フェリペ国王、レティシア王妃、ソフィア王女はUWCカレッジで行われた卒業式に出席した。
スペイン国王は軍の最高指揮官でもあるため、今年の夏の終わりから3年間の軍事訓練が開始される予定です。その訓練は総合陸軍士官学校で始まり、海軍士官学校で2年目を続け、2026年に総合航空士官学校で終了する予定です。
趣味はチェロと乗馬。




●デンマーク王室
クリスチャン王子(17)
生年月日 2005年10月15日


フレデリク皇太子とメアリー皇太子妃の第一子です。 女王マルグレーテ2世の孫であり、出生時からデンマーク王位継承順位は父親に次いで第2位です。
直系でクリスチャンとフレデリクの名前を交互につけるという16世紀以来続くデンマーク王室の伝統を引き継いで名付けなれました。
クリスチャン王子が2021年8月からデンマークの寄宿学校ヘルルフスホルムで後期中等教育を受けることが発表されましたが、 1年目を終えて間もない2022年6月、同施設でいじめ、暴力、性的虐待の問題が繰り返されている疑惑が報道され、デンマーク シャーロテンルンの公立高校に転校しています。

 


●タイ王室
ティパンコーン・ラッサミチョト王子(18)
生年月日 2005年4月29日

タイ国王ラーマ10世とシーラット元妃との間に誕生した王子です。ラーマ10世は4度の結婚と3度の離婚をしており、母親のシーラット元妃は3度目に結婚した妻です。(2014年に離婚)
ティパンコーン・ラッサミチョト王子には母親が異なる兄が4名と姉が2名いますが、兄である王子達は母親の離婚と共に王籍を剥奪されており、ラーマ10世の子供達の中では唯一王子の称号を持つ息子である為、皇太子と目されています。しかし、母親のシーラット妃の離婚と父親の再婚や「高貴な側室」の称号復活等、メンバーの入れ替わりが激しいタイ王室、正式に皇太子に指名されてはいないようで、王子の今後に注目です。



●ノルウェー王室
イングリッド=アレクサンドラ王女(19)
生年月日 2004年1月21日


ホーコン皇太子とメッテ=マリット皇太子妃の長女。マリウスという異父兄(王室の養子)がいますが、マリウスには王位継承権はありません。両親が結婚する約10年前の1990年に王位継承法が改正されていた為、弟のスヴェレ・マグヌス王子が誕生しても王位継承順位は変動しませんでした。
イングリッド=アレクサンドラ王女は15世紀のマーガレット女王に続くノルウェー王室2人目の女王になると予想されています。
2020年の秋からオスロのエルヴェバッケン高等学校に通っていました。

2022年6月17日、祖父母である国王夫妻の主催で18歳の誕生日を祝うガラディナーが王宮で開催され、 ヨーロッパの王室からの賓客が出席しました。



●オランダ王室
カタリナ=アマリア王女(19)
生年月日 2003年12月7日

ウィレム・アレクサンダー国王とマキシマ王妃の第一子で三姉妹の長女。出生時から妹の王女達と同じく
Prinses der Nederlanden(オランダ王女)およびPrinses van Oranje-Nassau(オラニエ=ナッソー王女)の称号を与えられていましたが、2013年4月30日、祖母ベアトリクス女王の退位により父親が王位に就いたことで、オランダ王位継承者の儀礼称号Prinses van Oranje(オラニエ王女)が与えられました。
オランダでは女王は珍しくありません。父親のウィレム=アレクサンダー国王以前は、ウィルヘルミナ女王、ユリアナ女王、ベアトリクス女王と女王が3代続きました。
オランダ語、英語、スペイン語を話すトリリンガルで、さらに中国語も勉強されているそうです。
2021年12月8日、前日に18歳で成人に達した王女は国務院諮問部門の委員に就任しました。
2022年6月17日、国王夫妻とともにノルウェーのイングリッド=アレクサンドラ王女の18歳の誕生日を祝うディナーに出席しました。 これはカタリナ=アマリア王女にとってオランダ国外で初めての公の場であり、ティアラの着用を許された初めての機会でした。
王女をエスコートしたのはスペイン国王フェリペ6世。



●モロッコ
ムーレイ・ハッサン皇太子(20)
生年月日 2003年5月8日

国王ムハンマド6世とラーラ・サルマ妃の第一子で長男です。 妹のラーラ・ハディージャ王女がいます。 名前は祖父のハッサン 2 世にちなんで名付けられ、 即位後はハッサン3世を名乗ることになります。  2013 年頃から父ムハマンド6世とともに公務に参加し始めました。


2019年2月にはモロッコを公式訪問したサセックス公爵夫妻を到着時に空港で出迎えたり、最終日のモロッコ王族とのレセプションにも出席しました。(メーガン妃の隣)


●ベルギー王室
エリザベート王女(21)
生年月日 2011年10月25日



フィリップ国王とマティルド王妃の長女。
皇太子夫妻の第一子として誕生、弟2人と妹1人がいますが、ベルギーでは1991年に法改正され、王位継承に関して男女の区別なく長子が優先されることになった為、2人の弟が産まれてもエリザベート王女の継承順位に影響はありませんでした。2013年にフィリップ国王が即位したことでベルギー王位継承者の儀礼称号であるブラハント女公が授けられました。ブラハント公の称号が女性に与えられたのは初めてのことで、エリザベート王女が建国以来初めてのブラハント女公となりました。また、即位するとベルギー初の女性国王となります。
オランダ語、フランス語、ドイツ語、英語を話し、中国語も勉強されているそうです。 

2022年6月17日、国王夫妻とともにノルウェーのイングリッド・アレクサンドラ王女の18歳の誕生日を祝うガラディナーに出席しました。 



16名のプリンス、プリンセスをご紹介しました。イギリスのチャールズ国王のように晩年で戴冠される方が多いのでしょうか。スペイン、オランダ、カタールは先代が譲位されましたので、同じくらいの年齢で戴冠されるかもしれませんね。今後も若いプリンス、プリンセス達に注目です。


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最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。