動物の安楽死について考えてみた(5) | しちふくのひとやすみ

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獣医師&獣医鍼灸師&レイキヒーラーである
しちふくの感じたいろんなこと

一般家庭で、家族の一員として

暮らしている動物たちの

安楽死について考えるシリーズの

5回目です。

 

シリーズ1回目 矢印 安楽死の定義など

シリーズ2回目 矢印 安楽死と慈悲殺

シリーズ3回目 矢印 日本人と欧米人の感覚の違い

シリーズ4回目 矢印 私がみなみを見送った経験

 

 

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私は鍼灸と漢方薬で東洋医学の診療をしていますが、

西洋医学を全否定するつもりはありません。

 

西洋医学にしかできないこともたくさんあります。

 

西洋医学のほうが適していることもたくさんあります。

 

時として、西洋医学は病気を抑え込むことを最優先し、

そのためには体に多少の犠牲が出てもいい

と考えることがあります。

 

がん治療は特にその傾向があるように思います。

 

抗がん剤はがん細胞を攻撃するけれども、

正常細胞も攻撃します。

 

速いスピードで分裂している細胞に働きかけるので

細胞分裂が頻繁な消化管や毛根の細胞に

強い副作用が出やすい傾向があります。

 

犬猫の場合、抗がん剤で延命できても

数か月のことが多いです。

 

もちろん、年単位で延命できる子もいます。

 

中には強い副作用のために亡くなる子もいます。

 

 

以前、西洋医学だけをやっていたころ、

下の歯茎にメラノーマ(悪性黒色腫)という

がんができたワンコさんがいました。

 

そのワンコさんは大学病院に行き、

顎の骨ごと癌を切り取る大手術を受けました。

 

その後、放射線治療も受けました。

 

でも、数か月でメラノーマが再発し、

苦しんだ末に光の世界に行ってしまいました。

 

お母さんはとても悲しんでいました涙

 

 

わんわん  にゃー  わんわん  にゃー  わんわん

 

 

私は、癌のワンコさんを何頭か

東洋医学で診療させていただいた

経験があります。

 

そのワンコさんたちは、

抗ガン治療は受けず、

東洋医学だけを受けていました。

 

その子たちは皆、穏やかに旅立っていきました。

 

中でも、耳の奥に扁平上皮癌ができた

杏(あんず)君は、

三半規管が癌で圧迫されたために

めまいなどの症状がありましたが、

私の治療を受け始めてから

めまいやふらつきがなくなりました。

 

杏くんは徐々に弱っていき、

とても穏やかに安らかに

旅立っていきました。

 

脳転移や肺転移が起こって

苦しむ可能性もあっただろうに

ほとんど苦しむことはなく、

眠るように旅立っていきました。

 

その時のブログ記事

矢印癌を生き抜いた杏くん

 

 

わんわん  にゃー  わんわん  にゃー  わんわん

 

コーギーさんに多い変性性脊髄症(DM)の

治療をさせていただいたこともあります。

 

この病気は後肢麻痺から始まって

徐々に全身の筋肉が麻痺していく病気です。

 

最後は呼吸筋が麻痺して呼吸困難になり、

酸素吸入をして過ごす子が多いです。

 

発症から3年程度で旅立っていく子が多いです。

 

私が治療させていただいたミック君は

2年半治療させていただきました。

 

延命できたわけではないでしょう。

 

でも、ミック君はひどい呼吸困難にはなりませんでした。

 

呼吸が弱ってかすれ声にはなりましたが

酸素室を借りなければならないほどの

呼吸困難にはなりませんでした。

 

徐々に弱って、スーッと眠るように

旅立っていきました。

 

その時のブログ記事

矢印 変性性脊髄症を生き抜いたミックさん

 

 

私が治療してなくても

ミック君は苦しまずに旅立ったかもしれません。

 

どんな子も、一人しかいないので

ある治療法を受けた場合と

受けなかった場合の比較をすることはできません。

 

 

 

 

長くなったので、また今度続く

 

 

 

 

 

 

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