Q.臀部の痛みを訴えて来院している患者さんです。整形外科を受診し、「坐骨神経痛」の診断をされています。

初診時SLRを検査したところ、全く問題がありませんでした。

また、腱反射・下肢の筋力低下など椎間板ヘルニアを疑う所見もありませんでした。

どのように診断と治療をしていったら良いでしょうか?


A.坐骨神経痛ではなく、股関節に問題がある可能性があります。

パトリックテスト・エリーテストが陽性であれば、問題は股関節です。

もし股関節も否定された場合はトリガーポイントによる関連痛も考えられます。

トリガーポイントによる関連痛の場合は圧痛・索状硬結・局所攣縮反応・関連痛の誘発などの所見が見られます。

Q.下痢の治療をしたら下痢は改善したのですが、今度は便秘になってしまいました。

その場合どうしたら良いですか?


A.梁丘や地機を取りましたか?

Q.両方とも取りました。

A.地機は脾虚証に効果的な経穴ですが、便秘することがあります。

便秘症の方には控えた方が良いと思います。

その場合には中脘、脾兪などを取穴します。

梁丘は下痢に効果的ですが、やり過ぎると便秘になる場合があります。

下痢が改善したらやめて下さい。

下痢に有効である臍周囲の経穴(水分、肓兪など)は便秘の方に向かう作用はあまりないと思います。

梁丘を中止しても便秘が改善しない場合は便秘の治療を行って下さい。

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*五枢会治療セミナー

2011年から再現性の高い治療・有効率の高い治療をマニュアル化し、治療セミナーを行なっています。

興味がある先生・学生の方は下のホームページをご覧になって下さい。

http://5su.muto-shinkyu.com/
 

Q.私は置鍼をすることが多いのですが、置鍼をしなくても症状が改善すると聞いて驚きました。

今まで必ず置鍼をしていましたので。


A.筋緊張を緩和するには置鍼をする必要はありません。

単刺または手技鍼で大丈夫です。

鎮痛を目的とする場合は置鍼した方が効果的です。

いずれにしても刺鍼したすべての鍼を置鍼する必要はありません。


置鍼が多いことの弊害としては、以下のことが挙げられます。

1)治療時間が長くなる。

2)鍼の抜き忘れをし易くなる。

3)治療効果より、施術をした満足感を提供する傾向になりがちになる。

できるだけ単刺または手技鍼の効果を確認しながら治療してみて下さい。

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Q.患者さんの意識を高めるためにはどうしたら良いでしょうか?運動やダイエットを勧めてもなかなか実践してもらえません。


A.鍼灸院に来院する患者さんの中には病気は薬・手術で治すもの、もしくは鍼灸師などの治療家が治すものと思っている人が結構いらっしゃいます。

自分の自然治癒力を高めるためには食事・嗜好品(タバコ・お酒など)・運動・考え方や感情(ネガティブな思考や感情)を修正する必要があることを認識していただかなくてはなりません。

患者さんの意識を変えるには教育が必要です。

1)健康になることによってどんな明るい未来があるのか。

2)このまま放置するとどういうリスクがあるのか。

3)何をどのようにすれば良いのか。


具体的に説明することで、やる気が高まって来ると思います。

施術中に話をする、メールマガジンやニュースレターなどで情報を発信する、小冊子などで啓蒙するなど色々方法はあります。

いずれにしてもコンスタントに教育しないと相手はなかなか変わらないと思います。
 

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Q.「体に熱がある―内熱」とは具体的にどのような状況でしょうか?


A.慢性の炎症・脱水・基礎代謝の亢進などが原因として考えられます。

慢性の炎症としては、慢性の感染(呼吸器など)・自己免疫疾患などが該当します。

脱水は、下痢・嘔吐・発汗亢進などで起こります。

東洋医学的には津液不足ととらえられます。

基礎代謝の亢進では甲状腺機能亢進が原因として考えられます。

治療は清熱を行います。

鍼治療が中心になります。

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Q.寝違えの中には頸椎椎間板ヘルニアのような器質的疾患が原因から来るものもあるとのことですが、鑑別ポイントは何でしょうか?


A.鑑別ポイントは3つあります。

1)運動鍼をやってもあまり良くならない。

2)寝違えなら2~3回の治療で良くなるのに対し、器質的疾患が原因のものは治療回数が多くなる。

3)頸椎のアライメント不整がある。


中高年で何度も寝違えを繰り返す場合は椎間板ヘルニア・変形性脊椎症などの器質的疾患がある可能性があります。

一度整形外科で診察を受けていただいても良いと思います。

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Q.どうしても施術時間が長くなってしまいます。

 もっと短くするにはどうしたら良いでしょうか?


A.まず、問診の時間を短縮する方法をお伝えします。

すべて口頭で行うのではなく、問診表を使うことで短縮することが出来ます。

次に施術中の会話についてです。

会話には問診などの治療に直接関連している部分と雑談部分があると思います。

施術中に会話をすると施術時間が長くなりがちです。

施術時間を短くするには雑談部分を減らしたり、施術の中で雑談をする時間をあらかじめ決めておいた方が良いです。

ちなみに私は施灸をする時間に雑談をすることが多いです。

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Q.複数の証が合併している時、治療の優先順位はどうなりますか?

A.優先順位の高いものとしては以下のことが挙げられます。

1.緊急性が高い―急性症状と関連が深く、全身に影響を強く与える場合。

最も優先順位が高いです。


2.現在の症状と密接に関連している証。

これは次に優先順位が高いです。


3.放置していると重大な病気になる恐れがある場合(瘀血証など)。

これも見逃せません。


これらを状況に合わせて取捨選択していきます。

気管支喘息・精神科疾患(うつ病など)・関節リウマチを始めとする自己免疫疾患などでは複数の病証を合併していることが多いです。

したがって1つの病証を見つけて治療しても治癒につながらない場合、再度病証の確認が必要です。

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セミナー中に質問を受けることがありますが、その中からピックアップして答えていきたいと思います。


Q.症状や痛みを気にし過ぎる患者さんの対応はどうしたら良いでしょうか?


A.まず5~10%位の症状が残っていてもあまり気にしないように言って下さい。

気にし過ぎる原因として不安感が強いことが考えられます。

その場合は精神不安を取り除く治療を行います。

斜角筋・胸鎖乳突筋・脊柱起立筋(上部・特に左側)の筋緊張を緩和することが効果的です。

また、時間に余裕があり過ぎると(一言で言うと暇)身体に関心が向き過ぎるので、趣味・スポーツなどをしていただくことをお勧めしています。

心気傾向が強い場合は森田療法がお勧めです。

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前回は直刺による筋緊張緩和法をお伝えしました。

今回は横刺による筋緊張緩和法をお伝えします。

上背部など深刺すると気胸のリスクがある部位には横刺を用いています。

もちろん単刺でも構いませんが、筋緊張の緩和は難しいと思います。


横刺による筋緊張緩和法は木下晴都先生開発の方法が有効です。

筋線維に対して垂直に刺鍼すると有効で、並行では効果が出にくいということです。

私自身もこの方法を追試して、効果を実感しています。

ポイントは筋線維の方向がどうなっているかを把握することです。

解剖の本で確認してから刺鍼してみて下さい。

そして筋緊張が緩和しているのか確認して下さい。

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