権力分立を否定し、社会ダーウィニズムに基づいて権力集中を唱え、国民主権を否定し(=政治家の義務の放棄)、国家主権を肯定(=政治家の命令には絶対服従)する宣伝を大々的に行っている現代日本を見ているとイソップ物語のこんなお話を思いだす。


『王様を欲しがったカエル』
 
 
これとよく似た話で、沖縄のハブ退治のためにマングースを導入した例があるが、マングースはハブを退治せず、ハブより弱いヤンバルクイナやオキナワキノボリトカゲなどの島固有の希少種を食べた。
戦前の国民主権否定の権力集中制を取り戻したら、国民はただのエサの立場になることを知るべきだと思う。
 

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

 

※国家主権(こっかしゅけん)

国家が領域内においてもつ排他的支配権のことであって,単に主権ともいわれるものであるが,主権という用語が多義的であるのに伴って,この国家主権も種々に解される。一つは,ある国家が他の国家の権力のもとになく対外的に独立しているとき,すなわちその国家が主権国家であるとき,その国家を主権国家たらしめる力をいう場合である。他は,対内的に国家の最高の力としての主権が君主にあるのでもなく,また国民にあるのでもなくて国家そのものにあるとされるとき,それをいう場合である。これは国家法人説にみることができる。なおこの国家法人説における国家主権は,独特の意味内容をもっている。すなわち,この学説は君主主権人民主権とを妥協させるため,主権の保持者は人格としての国家にあると主張して,国家主権という概念をつくり出したからである。