『検索は、するな。』 安田 佳生
サンマーク出版
安田 佳生
発売日 2009年4月13日
満足度 ★★★☆☆
この本は
「検索エンジンで答えを求めるクセがついている人」
「すぐに回答を他人に聞く人」
「学生時代コピー&ペーストで論文を書いていた人」
におすすめします。
人は答えを「外」に求めたがるが、本当に大切な答えは常に「自分の頭の中」にしかない。
30万部のベストセラー『千円札は拾うな。』 の著者、安田佳生氏の新作です。
「調べてみたけどネットにありませんでした」
『最高学府はバカだらけ』
によると、最近は平気でこんなことをいう学生が増えてきているそうな・・・。
卒業論文のほとんどがネットからの「コピー&ペースト」。
小中学生の読書感想文も「コピー&ペースト」。
このようなコピー&ペースト世代にぜひとも読んでいただきたい本です。
アイデアとは、ゼロから生み出されるものではなく、そこにあるが誰も気づいていないものをちゃんと見つけること。(P.16)
だれもが無視して生きているようなどうでもいいことを、ときどきねちねちと考えること。(P.17)
じっくり自分の頭で考え、答えを出すことができなければ、ビジネスで成功を収めることはできません。
この本のポイント
仕事ができる「ひっかかり」を持っているか(P.21)
仕事ができるかできないかというのは、
「混沌とした多くの情報の中から、仕事の本質にかかわる情報を判断できる能力」を持っているかどうかだ。
思考の境界線を見つける(P.39)
自分の仕事についてきちんと考えてきた人は、他の人の仕事を見たとき、そこに至るまでのプロセスが見える。
天才が秀才に勝てない理由(P.48)
ビジネスにおいて、天才やラッキーで成功した人は成功への道筋を再現することができない。
ビジネスは再現の連続。再現できないと勝ち続けることはできない。
スキルアップとは「ボツ案のレベルを上げること」(P.55)
上達するというのは、成功に近い「ニアなミス」のレベルを上げていくこと。
時間を止めると頭は動き出す(P.77)
どうしたら自分の頭で考えることができるようになるのか。
自分で考えるには「意識的に時間を止めること」。
情報の流れが止まれば頭は自然と動き出す。
忙しい現代に必要なのは、これ以上の情報ではなく自分の頭で考える時間。
インターネットの普及がもたらした学習の高速道路と大渋滞
情報がネット上に追加され、グーグルをはじめとする恐ろしいほどに洗練された新しい道具が、片っ端からその情報を整理していく。
~中略~
よって後から来る世代がある分野を極めたいという意思さえ持てば、あたかも高速道路を疾走するかのように過去の叡知を吸収することができるようになった。
ウェブのインフラ整備と検索エンジンの技術革新により、だれもが自分の頭で考えなくても、それなりに優れたレポートを作成したり、プレゼンができるようになりました。
しかし、本当に優れたビジネスパーソンと、そうではないビジネスパーソンの違いというのは、ウェブからは出てこない情報やアイデアを持っているかどうかなのです。
情報が蔓延する時代で生き抜くために、ぜひ若いビジネスパーソンに読んでいただきたい一冊です。
この本から学ぶ教訓
自分の頭で考える時間を持とう!
目次
1 すべては脳みそから始まる
2 自分の頭で考える(天才が秀才に勝てない理由
3 温泉はいらない、マグマが出るまで掘れ
4 伝える極意感じるセンス
5 「好き」が決める、世界の行方