『借金の底なし沼で知ったお金の味』 金森 重樹

大和書房

金森 重樹

発売日2009年2月5日

満足度 ★★★★


この本は

「お金の大切さを学びたい人」

「借金で苦しんでいる人」

「ビジネスチャンスのヒントを探している人」

におすすめします。






「あなたはお金が好きですか?」


よっぽどの変わり者か、悟りをひらいた聖人でもない限り答えは「イエス」でしょう。

私も当然好きです。


しかし、大好きなはずのお金を儲けるための仕組みや、騙されないためにお金のルールを勉強している人は少ないのが、ビジネスの不思議のひとつです。


お金のことはしっかり勉強しておかないと、何者かが常にあなたの財布の中身を狙っています。


重要な事なのでしつこく書きます。


お金のことはしっかり勉強しておかないと、いつ騙されてもおかしくない世の中です。

全て「自己責任」なのです。


リアルにお金のことを勉強するなら、某ベストセラー公認会計士の金融本よりも、この本と『ナニワ金融道』 を熟読することをおススメします。


社会人になったらズルイ人間に騙される前に、ぜひ読んでおいてほしい一冊です。





この本のポイント


学校では教えてくれないお金の知識(P.36)
金融の勉強をしないで騙されたら、騙されたほうが悪い。
学校の教育は、生活に必要なお金に関する知識は教えてくれない。


まったく異なる系統の知識(P.53)
お金儲けに必要な、学校で教えてくれる教育とは「異なる知識」が世の中には存在する。


ギャンブルと経営(P.59)
ギャンブルのように「中毒性の高い」事業をすると成功する。


金持ちらしさとは何か(P.73)
ベンツを貯金して買うようでは一生富の扉は開けない。
金持ちの生活を勘違いしているようでは金持ちにはなれない。


資本化精神モデル(P.82)
お金持ちは消費や余暇から満足感を得るのではなく、富を貯蓄することからも満足感を得る。
資産を得れば得るほど、さらに資産を得るための努力をする。


自分の運命のハンドルから手を放したら失敗は免れない(P.106)
自分の運命や大切なお金を専門家に委ねて安心してはいけない。
運命は自分で判断してコントロールしないといけない。


当事者意識の欠如が人生を狂わせる(P.113)
人間は「1000万円稼ごう」という儲け話には乗ってこなくても、
「失った1000万円を取り戻そう」という話には深く考えずに乗ってしまう。


会計知識の必要性(P.168)
会計の仕組みがわからないと、経営はうまくいかない。
会計の内容がわからないと、調子が悪くなった時、会社が急速に倒れてしまう。


税理士の意見を聞いたために(P.171)
税理士は経営のことはわかっていない。
税理士のアドバイスに従っていたら「必要なお金まで削ってしまって会社が倒産した」ということもある。


目覚めの時(P.248)
「覚醒」とは自分の思考の組み合わせが急激に展開し繋がりあっていくだけの話。
自分の持っていないものを突然どこかから貰うわけではない。




先物取引ってほんと怖いですね・・・。


20代のフリーターがわずか1年で借金5200万円・・・。

騙された時のお金を失うスピードに驚きました。



マンガ『ナニワ金融道』 の9巻。


善良な小学校教頭が先物に熱中し、あっという間に破綻。

一家はバラバラ。

帰る所が無くなったあげく、最後は学校のカネに手をつけるも失敗。

自殺を図る・・・。


という悲惨な物語を思い出してしまいました。


残念ながら、タチの悪い業者に騙されても誰も助けてくれません。

悲しいですが、警察も取り合ってくれません。

成功も失敗も、リスクとの付き合い方は自己責任なのです。


この本は、ビジネスのヒントを教えてくれるビジネス書であると同時に、

お金に関することは失敗する前にしっかり勉強しておかないと、人生が狂ってしまうという事をリアルに教えてくれる人生の教科書になります。





この本から学ぶ教訓

お金のルールを勉強しよう!






目次


お金の味 序
第1章 人生のどん底から這い上がれるか—転落のワナは至る所に用意されている
第2章 社会は格差に満ちている—どうすれば金持ちになれるのか
第3章 試練は突然やってくる—八方塞がりから脱出する道はあるか
第4章 再起のための社会勉強—「知らないこと」を学ぶ
第5章 どん底で見つけた成功法則—自分を活かせる場所は必ずある
第6章 それでも壁は立ちはだかる—人生のモンスターとどう戦うか