スタートトゥデイの2019年3月期第1四半期は、売上高266億円(前期比+23.8%)、営業利益59億円(同△26.4%)の増収減益でしたが、減益はPB事業の開始に起因するもの。既存事業は順調なので業績に特に問題はなし。PB事業も、ZOZOSUITの配布遅れがほぼ解消、軌道に乗ってきたようでなによりです。
ちなみにスタートトゥデイのPB事業に限らず、どんな新規プロジェクトでも最初から利益が出ないのなんて当たり前。ましてやZOZOSUITプロジェクトは、かなりの大仕掛けだからなおさら。市場を抑えに行くフェーズなんだから、四半期決算なんか意識する必要なし。
前澤さんは「PB事業単体では3年間ぐらい利益は見込んでいない」と、何かのインタビューでも語っていましたが、PB事業単体で当面利益が出なくても、ZOZOSUITの利用者が増えれば、ZOZOTOWNの新規利用者も増え、全体の売上増に貢献してくるはず。PB事業からの波及効果は、比較的早い時期に出てくるものと思われます。
決算説明会によれば、既存事業は引き続き順調に伸び、収益性も維持できており89億円の利益が出ている一方で、PB事業関連は△30億円の損失が発生した結果、△26.4%の減益となったとのこと。
PB事業の△30億円の内訳は、無料配布したZOZOSUITの費用(広告宣伝費)10億円の他、今後のPB事業を見据えたエンジニア等の人件費、旧型ZOZOSUITの清算に関する一時的な費用など。
PB事業はこの1Qから開始した事業で、まさに立ち上げたばかりの事業。この時期に先行投資的な費用やら一時的な費用が嵩むのは、仕方がないでしょう。
PB事業の売上は1.1億円。ZOZOSUITは機器トラブルで製造に遅れが生じ、6月末までに50万枚程度しか配布できなかったことから、1Qの売上が低くなったのはやむなしといったところ。現在、配布は順調に進んでおり、7月末時点で約113万枚を既に配布したとのこと。
ZOZOSUITが未着だった人にはすべて配り終えつつあるようで、これから年間600~1000万着の配布に向けて、様々な施策(街での配布やメディア露出の強化等)を打つことになりそうで、楽しみなところです。
○その他、注目すべきポイント
・ビジネススーツは22,459セットの受注を獲得。日増しに受注は増えている。真夏でこれだけ売れたのはいい傾向。秋口には注文がもっと増えてくるだろう。
・PBの一人あたり平均購入金額は、既に9,719円(4/1~7/30の受注ベース)。期初予想は7,500円だったので、遥かに上回っている状況。ビジネススーツの好評によるところだが、いい傾向。
・8月からネクタイ、ボーダーTシャツ、ホールガーメントニット、長袖Tシャツ、10月以降は女性向けセットアップ、コート、インナー等を予定。
・PB商品取扱高計画は、以下のとおり。
1Q: 1.1億円
2Q: 15億円
3Q: 77億円
4Q:107億円 合計 200億円
ZOZOSUITを届けた人からの発注率についての説明はありませんでしたが、入手したのち、ずいぶん経ってから注文する人もいるだろうから、現時点で発注率はわからないというか、意味がないということでしょう。ちなみに、4月時点の計画では、ZOZOSUIT入手者のうち計測するのが60%、そのうち購入に至る人は50%の見立てで、入手した人の30%が購入する見込みです。
また、「一人あたり平均購入金額は、既に9,719円」とのこと。気に入った人は更に商品を購入するだろうから、既存の購入者の平均購入額は上がっていく一方、今後、現在の数倍のZOZOSUITをばら撒けば当然、全く利用しない人も増えるだろうから、最終的にどんな感じになるのか、今後の動向に注目です。
計画が"取扱高"で売上高ではないのは、売上は申込時点ではなく商品発送時点で認識するからでしょうね。
計画では3Q以降の取扱高がかなり急増することとしています。これから秋口に向けて、どれだけZOZOSUITの配布やPB事業を加速できるのかに注目ですね。