アマゾンとの競合について【スタートトゥデイ】 | 投資は自己責任で

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2018年3月期の株主総会の質疑応答では、アマゾンとの競合についても話がありました。

前澤さんの説明は以下のような内容。
「スタートトゥデイは、ファッションに特化してやってきた。ファッションに関する知見に関してはアマゾンより何倍も優れていると自負している。社員は皆ファッションが大好きであり、仕事の細かいところまで、そうしたスパイスが効いている。例えば、ZOZOTOWNは配送の箱もカッコよくしたいという意見から、あの黒い箱になった。アマゾンに負けるとは考えていない。」

アマゾンは最近、品川に自社の撮影スタジオを構えるなどして、アパレルに力を入れています。本国のアメリカでは衣料品・靴販売のネット販売シェアが35%とダントツのトップのようですが、ヨーロッパでは苦戦を強いられています。
以下、アマゾンのヨーロッパでのアパレルビジネスについて、2018/5/2に書いた内容の抜粋です。

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アマゾンはアメリカで、衣料品・靴販売のネット販売シェアが35%とダントツのトップ。ちなみに2位はメーシーズで10%。日本のアマゾンでもアパレル販売に力を入れており、将来的にZOZOTOWNと競合関係となるポテンシャルはあります。

ただ、アマゾンの場合、アメリカでは成功しているものの、ヨーロッパでは苦戦中と、以下のWall Street Journalの記事で紹介されています。
□アマゾンの世界征服、欧州アパレルには至らず
 米で衣料品と靴のネット販売独占を達成したアマゾン、西欧で苦戦する理由は(2018/5/1 Wall Street Journal日本語版)
http://jp.wsj.com/articles/SB12032445690865114584804584196732219429184
以下、記事より抜粋。
・ユーロモニターによると、衣料品・靴のネット販売で西欧トップは市場シェア9.6%の独ザランド。
・ユーロモニターのアナリストは「欧州ファッション市場の主要プレーヤーには、もちろんアマゾンの脅威を見くびる気はない。アマゾンには何でも達成可能に見えるからだ」と述べた上で、「だが私たちの顧客はなお、ある程度は安心している。アマゾンがファッションでは消費者に認められていないと感じているからだ」と説明した。
・「アマゾンは確かに手ごわい競争相手だが、基本的な商品と大量のディスカウント品に軸足を置くゼネラリストだ」と述べ、ファッションブランドは斬新な製品をエイソスやザランドに置く一方でアマゾンでは主流に近い商品を販売する傾向があると付け加えた。
・アマゾンは混とんとしたオンライン百貨店であり、ブランドは製品の見せ方をほとんどコントロールできない。対照的に、ザランドやエイソス、その他アパレルに特化したサイトには高級オンラインモールの趣があり、アマゾンサイトに比べるとブランドのコントロールがきき、演出もしゃれているという。

アマゾンは「ディスカウントショップ的であり、おしゃれな服を買うサイトではない」というようなイメージで、ヨーロッパ(西欧)ではあまり受け入れられていないようです。アメリカでのシェアは高いけど、これも廉価なものやディスカウント品がたくさん売れている状況なのかもしれません。

ZOZOTOWNが受け入れられているのは、買いやすさに加えて、イメージ戦略的な部分も大きそうで、この点で日本市場は、ヨーロッパ市場と似ているのかもしれません。

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※元のエントリ
アパレルのネット販売と競争激化【スタートトゥデイ】
https://ameblo.jp/2sc372/entry-12372820453.html