法律大好きのブログ(弁護士村田英幸) -37ページ目

法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

第6部 その他の改正

その他の改正点について簡単に説明します。

 

第1章 取締役の責任追及等の訴えにおいて和解をする場合に監査役等の同意を必要とした

 

株式会社が、当該株式会社の取締役等の責任を追及する訴えに係る訴訟における和解をするには、監査役設置会社にあっては各監査役、監査等委員会設置会社にあっては各監査等委員、指名委員会等設置会社にあっては各監査委員の同意を得なければならないこととなりました(改正法849条の2)。

従前解釈上明確でなかった部分を、明文化した改正となります。

 

一 国土利用計画法23条1項の届出前に売買予約が成立していたとして、土地譲渡所得に関して租税特別措置法34条の2第1項・2項3号に定める特別控除を受けられないとされた事例

二 国土利用計画法23条3項は憲法29条2項に違反しない

仙台高判平成3年7月18日行政事件裁判例集42巻6~7号1167頁 判タ784号212頁 判例時報1429号40頁 税務訴訟資料186号348頁

 

【判示事項】 一 国土利用計画法23条1項の届出前に売買予約が成立していたとして、土地譲渡所得に関して租税特別措置法34条の2第1項・2項3号に定める特別控除を受けられないとされた事例

二 国土利用計画法23条3項は憲法29条2項に違反しない

【参照条文】 国土利用計画法23 (土地に関する権利の移転又は設定後における利用目的等の届出)

       国土利用計画法14-1(土地に関する権利の移転等の許可)

       租税特別措置法34の2-1、34の2-2

       憲法29-2

       国土利用計画法24、26

 

憲法

第二十九条 財産権は、これを侵してはならない。

② 財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。

③ 私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。

 

国土利用計画法

(土地に関する権利の移転又は設定後における利用目的等の届出)

第二十三条 土地売買等の契約を締結した場合には、当事者のうち当該土地売買等の契約により土地に関する権利の移転又は設定を受けることとなる者(次項において「権利取得者」という。)は、その契約を締結した日から起算して二週間以内に、次に掲げる事項を、国土交通省令で定めるところにより、当該土地が所在する市町村の長を経由して、都道府県知事に届け出なければならない。

一 土地売買等の契約の当事者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名

二 土地売買等の契約を締結した年月日

三 土地売買等の契約に係る土地の所在及び面積

四 土地売買等の契約に係る土地に関する権利の種別及び内容

五 土地売買等の契約による土地に関する権利の移転又は設定後における土地の利用目的

六 土地売買等の契約に係る土地の土地に関する権利の移転又は設定の対価の額(対価が金銭以外のものであるときは、これを時価を基準として金銭に見積つた額)

七 前各号に掲げるもののほか、国土交通省令で定める事項

2 前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する場合には、適用しない。

一 次のイからハまでに規定する区域に応じそれぞれその面積が次のイからハまでに規定する面積未満の土地について土地売買等の契約を締結した場合(権利取得者が当該土地を含む一団の土地で次のイからハまでに規定する区域に応じそれぞれその面積が次のイからハまでに規定する面積以上のものについて土地に関する権利の移転又は設定を受けることとなる場合を除く。)

イ 都市計画法第七条第一項の規定による市街化区域にあつては、二千平方メートル

ロ 都市計画法第四条第二項に規定する都市計画区域(イに規定する区域を除く。)にあつては、五千平方メートル

ハ イ及びロに規定する区域以外の区域にあつては、一万平方メートル

二 第十二条第一項の規定により指定された規制区域、第二十七条の三第一項の規定により指定された注視区域又は第二十七条の六第一項の規定により指定された監視区域に所在する土地について、土地売買等の契約を締結した場合

三 前二号に定めるもののほか、民事調停法による調停に基づく場合、当事者の一方又は双方が国等である場合その他政令で定める場合

3 第十五条第二項の規定は、第一項の規定による届出のあつた場合について準用する。

 

(土地に関する権利の移転等の許可)

第十四条 規制区域に所在する土地について、土地に関する所有権若しくは地上権その他の政令で定める使用及び収益を目的とする権利又はこれらの権利の取得を目的とする権利(以下「土地に関する権利」という。)の移転又は設定(対価を得て行われる移転又は設定に限る。以下同じ。)をする契約(予約を含む。以下「土地売買等の契約」という。)を締結しようとする場合には、当事者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。その許可に係る事項のうち、土地に関する権利の移転若しくは設定の予定対価の額(予定対価が金銭以外のものであるときは、これを時価を基準として金銭に見積つた額。以下同じ。)の変更(その額を減額する場合を除く。)をして、又は土地に関する権利の移転若しくは設定後における土地の利用目的の変更をして、当該契約を締結しようとするときも、同様とする。

2 前項の規定は、民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)による調停に基づく場合その他政令で定める場合には、適用しない。

3 第一項の許可を受けないで締結した土地売買等の契約は、その効力を生じない。

 

(土地の利用目的に関する勧告)

第二十四条 都道府県知事は、前条第一項の規定による届出があつた場合において、その届出に係る土地に関する権利の移転又は設定後における土地の利用目的に従つた土地利用が土地利用基本計画その他の土地利用に関する計画(国土交通省令で定めるところにより、公表されているものに限る。)に適合せず、当該土地を含む周辺の地域の適正かつ合理的な土地利用を図るために著しい支障があると認めるときは、土地利用審査会の意見を聴いて、その届出をした者に対し、その届出に係る土地の利用目的について必要な変更をすべきことを勧告することができる。

2 前項の規定による勧告は、前条第一項の規定による届出があつた日から起算して三週間以内にしなければならない。

3 都道府県知事は、前条第一項の規定による届出があつた場合において、実地の調査を行うため必要があるときその他前項の期間内にその届出をした者に対し第一項の規定による勧告をすることができない合理的な理由があるときは、三週間の範囲内において、前項の期間を延長することができる。この場合においては、その届出をした者に対し、同項の期間内に、その延長する期間及びその期間を延長する理由を通知しなければならない。

 

(公表)

第二十六条 都道府県知事は、第二十四条第一項の規定による勧告をした場合において、その勧告を受けた者がその勧告に従わないときは、その旨及びその勧告の内容を公表することができる。

 

租税特別措置法

(特定住宅地造成事業等のために土地等を譲渡した場合の譲渡所得の特別控除)

第三十四条の二 個人の有する土地等が特定住宅地造成事業等のために買い取られる場合に該当することとなつた場合には、その者がその年中にその該当することとなつた土地等(第三十五条の規定の適用を受ける部分を除く。)の全部又は一部につき第三十六条の二、第三十六条の五、第三十七条又は第三十七条の四の規定の適用を受ける場合を除き、これらの全部の土地等の譲渡に対する第三十一条又は第三十二条の規定の適用については、次に定めるところによる。

一 第三十一条第一項中「長期譲渡所得の金額(」とあるのは、「長期譲渡所得の金額から千五百万円(長期譲渡所得の金額のうち第三十四条の二第一項の規定に該当する土地等の譲渡に係る部分の金額が千五百万円に満たない場合には当該土地等の譲渡に係る部分の金額とし、同項第二号の規定により読み替えられた第三十二条第一項の規定の適用を受ける場合には千五百万円から同項の規定により控除される金額を控除した金額と当該土地等の譲渡に係る部分の金額とのいずれか低い金額とする。)を控除した金額(」とする。

二 第三十二条第一項中「短期譲渡所得の金額(」とあるのは、「短期譲渡所得の金額から千五百万円(短期譲渡所得の金額のうち第三十四条の二第一項の規定に該当する土地等の譲渡に係る部分の金額が千五百万円に満たない場合には、当該土地等の譲渡に係る部分の金額)を控除した金額(」とする。

2 前項に規定する特定住宅地造成事業等のために買い取られる場合とは、次に掲げる場合をいう。

一 地方公共団体(その設立に係る団体で政令で定めるものを含む。第十二号において同じ。)、独立行政法人中小企業基盤整備機構、独立行政法人都市再生機構、成田国際空港株式会社、地方住宅供給公社又は日本勤労者住宅協会が行う住宅の建設又は宅地の造成を目的とする事業(政令で定める事業を除く。)の用に供するためにこれらの者に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号若しくは第四号、第三十三条の二第一項第一号又は前条第二項第一号に掲げる場合に該当する場合を除く。)

二 第三十三条第一項第一号に規定する土地収用法等に基づく収用(同項第二号の買取り及び同条第四項第一号の使用を含む。)を行う者若しくはその者に代わるべき者として政令で定める者によつて当該収用の対償に充てるため買い取られる場合、住宅地区改良法第二条第六項に規定する改良住宅を同条第三項に規定する改良地区の区域外に建設するため買い取られる場合又は公営住宅法(昭和二十六年法律第百九十三号)第二条第四号に規定する公営住宅の買取りにより地方公共団体に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号若しくは第四号若しくは第三十三条の二第一項第一号に掲げる場合又は政令で定める場合に該当する場合を除く。)

三 一団の宅地の造成に関する事業(次に掲げる要件を満たすもので政令で定めるものに限る。)の用に供するために、平成六年一月一日から令和八年十二月三十一日までの間に、買い取られる場合(政令で定める場合に限る。)

イ 当該一団の宅地の造成が土地区画整理法による土地区画整理事業(当該土地区画整理事業の同法第二条第四項に規定する施行地区(ロにおいて「施行地区」という。)の全部が都市計画法第七条第一項の市街化区域と定められた区域に含まれるものに限る。)として行われるものであること。

ロ 当該一団の宅地の造成に係る一団の土地(イの土地区画整理事業の施行地区内において当該土地等の買取りをする個人又は法人の有する当該施行地区内にある一団の土地に限る。)の面積が五ヘクタール以上のものであることその他政令で定める要件を満たすものであること。

ハ 当該事業により造成される宅地の分譲が公募の方法により行われるものであること。

四 公有地の拡大の推進に関する法律(昭和四十七年法律第六十六号)第六条第一項の協議に基づき地方公共団体、土地開発公社又は政令で定める法人に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号又は前条第二項各号に掲げる場合に該当する場合を除く。)

五 特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法第四条第一項に規定する航空機騒音障害防止特別地区内にある土地が同法第九条第二項の規定により買い取られる場合

六 地方公共団体又は幹線道路の沿道の整備に関する法律(昭和五十五年法律第三十四号)第十三条の二第一項に規定する沿道整備推進機構(政令で定めるものに限る。)が同法第二条第二号に掲げる沿道整備道路の沿道の整備のために行う公共施設若しくは公用施設の整備、宅地の造成又は建築物及び建築敷地の整備に関する事業で政令で定めるものの用に供するために、都市計画法第十二条の四第一項第四号に掲げる沿道地区計画の区域内にある土地等が、これらの者に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号若しくは第四号、第三十三条の二第一項第一号若しくは前条第二項第一号に掲げる場合又は第一号、第二号若しくは第四号に掲げる場合に該当する場合を除く。)

七 地方公共団体又は密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律第三百条第一項に規定する防災街区整備推進機構(政令で定めるものに限る。)が同法第二条第二号に掲げる防災街区としての整備のために行う公共施設若しくは公用施設の整備、宅地の造成又は建築物及び建築敷地の整備に関する事業で政令で定めるものの用に供するために、都市計画法第八条第一項第五号の二に掲げる特定防災街区整備地区又は同法第十二条の四第一項第二号に掲げる防災街区整備地区計画の区域内にある土地等が、これらの者に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号若しくは第四号、第三十三条の二第一項第一号若しくは前条第二項第一号に掲げる場合又は第一号、第二号若しくは第四号に掲げる場合に該当する場合を除く。)

八 地方公共団体又は中心市街地の活性化に関する法律第六十一条第一項に規定する中心市街地整備推進機構(政令で定めるものに限る。)が同法第十六条第一項に規定する認定中心市街地(以下この号において「認定中心市街地」という。)の整備のために同法第十二条第一項に規定する認定基本計画の内容に即して行う公共施設若しくは公用施設の整備、宅地の造成又は建築物及び建築敷地の整備に関する事業で政令で定めるものの用に供するために、認定中心市街地の区域内にある土地等が、これらの者に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号若しくは第四号、第三十三条の二第一項第一号若しくは前条第二項第一号に掲げる場合又は第一号、第二号、第四号若しくは前二号に掲げる場合に該当する場合を除く。)

九 地方公共団体又は景観法(平成十六年法律第百十号)第九十二条第一項に規定する景観整備機構(政令で定めるものに限る。以下この号において同じ。)が同法第八条第一項に規定する景観計画に定められた同条第二項第四号ロに規定する景観重要公共施設の整備に関する事業(当該事業が当該景観整備機構により行われるものである場合には、地方公共団体の管理の下に行われるものに限る。)の用に供するために、当該景観計画の区域内にある土地等が、これらの者に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号、第三十三条の二第一項第一号若しくは前条第二項第一号に掲げる場合又は第二号、第四号若しくは前三号に掲げる場合に該当する場合を除く。)

十 地方公共団体又は都市再生特別措置法第百十八条第一項に規定する都市再生推進法人(政令で定めるものに限る。以下この号において同じ。)が同法第四十六条第一項に規定する都市再生整備計画又は同法第八十一条第一項に規定する立地適正化計画に記載された公共施設の整備に関する事業(当該事業が当該都市再生推進法人により行われるものである場合には、地方公共団体の管理の下に行われるものに限る。)の用に供するために、当該都市再生整備計画又は立地適正化計画の区域内にある土地等が、これらの者に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号若しくは第四号、第三十三条の二第一項第一号若しくは前条第二項第一号に掲げる場合又は第一号、第二号、第四号若しくは第六号から前号までに掲げる場合に該当する場合を除く。)

十一 地方公共団体又は地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(平成二十年法律第四十号)第三十四条第一項に規定する歴史的風致維持向上支援法人(政令で定めるものに限る。以下この号において同じ。)が同法第十二条第一項に規定する認定重点区域における同法第八条に規定する認定歴史的風致維持向上計画に記載された公共施設又は公用施設の整備に関する事業(当該事業が当該歴史的風致維持向上支援法人により行われるものである場合には、地方公共団体の管理の下に行われるものに限る。)の用に供するために、当該認定重点区域内にある土地等が、これらの者に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号若しくは第四号、第三十三条の二第一項第一号若しくは前条第二項第一号に掲げる場合又は第一号、第二号、第四号若しくは第六号から前号までに掲げる場合に該当する場合を除く。)

十二 国又は都道府県が作成した総合的な地域開発に関する計画で政令で定めるものに基づき、主として工場、住宅又は流通業務施設の用に供する目的で行われる一団の土地の造成に関する事業で、次に掲げる要件に該当するものとして都道府県知事が指定したものの用に供するために地方公共団体又は国若しくは地方公共団体の出資に係る法人で政令で定めるものに買い取られる場合

イ 当該計画に係る区域の面積が政令で定める面積以上であり、かつ、当該事業の施行区域の面積が政令で定める面積以上であること。

ロ 当該事業の施行区域内の道路、公園、緑地その他の公共の用に供する空地の面積が当該施行区域内に造成される土地の用途区分に応じて適正に確保されるものであること。

十三 次に掲げる事業(都市計画その他の土地利用に関する国又は地方公共団体の計画に適合して行われるものであることその他の政令で定める要件に該当することにつき財務省令で定めるところにより証明がされたものに限る。)の用に供するために、地方公共団体の出資に係る法人その他の政令で定める法人に買い取られる場合

イ 商店街の活性化のための地域住民の需要に応じた事業活動の促進に関する法律(平成二十一年法律第八十号)第五条第三項に規定する認定商店街活性化事業計画に基づく同法第二条第二項に規定する商店街活性化事業又は同法第七条第三項に規定する認定商店街活性化支援事業計画に基づく同法第二条第三項に規定する商店街活性化支援事業

ロ 中心市街地の活性化に関する法律第四十九条第二項に規定する認定特定民間中心市街地活性化事業計画に基づく同法第七条第七項に規定する中小小売商業高度化事業(同項第一号から第四号まで又は第七号に掲げるものに限る。)

十四 農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第十一条の四十八第一項に規定する宅地等供給事業のうち同法第十条第五項第三号に掲げるもの又は独立行政法人中小企業基盤整備機構法(平成十四年法律第百四十七号)第十五条第一項第三号ロに規定する他の事業者との事業の共同化若しくは中小企業の集積の活性化に寄与する事業の用に供する土地の造成に関する事業で、都市計画その他の土地利用に関する国又は地方公共団体の計画に適合した計画に従つて行われるものであることその他の政令で定める要件に該当するものとして都道府県知事が指定したものの用に供するために買い取られる場合

十四の二 総合特別区域法(平成二十三年法律第八十一号)第二条第二項第五号イ又は第三項第五号イに規定する共同して又は一の団地若しくは主として一の建物に集合して行う事業の用に供する土地の造成に関する事業で、都市計画その他の土地利用に関する国又は地方公共団体の計画に適合した計画に従つて行われるものであることその他の政令で定める要件に該当するものとして市町村長又は特別区の区長が指定したものの用に供するために買い取られる場合

十五 地方公共団体の出資に係る法人その他の政令で定める法人(以下この号において「特定法人」という。)が行う産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律(平成四年法律第六十二号)第二条第二項に規定する特定施設(同項第一号に規定する建設廃棄物処理施設を含むものを除く。)の整備の事業(当該事業が同法第四条第一項の規定による認定を受けた整備計画に基づいて行われるものであることその他の政令で定める要件に該当することにつき財務省令で定めるところにより証明がされたものに限る。)の用に供するために、地方公共団体又は当該特定法人に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号若しくは第三十三条の二第一項第一号に掲げる場合又は第一号に掲げる場合に該当する場合を除く。)

十六 広域臨海環境整備センター法(昭和五十六年法律第七十六号)第二十条第三項の規定による認可を受けた同項の基本計画に基づいて行われる同法第二条第一項第四号に掲げる廃棄物の搬入施設の整備の事業の用に供するために、広域臨海環境整備センターに買い取られる場合

十七 生産緑地法(昭和四十九年法律第六十八号)第六条第一項に規定する生産緑地地区内にある土地が、同法第十一条第一項、第十二条第二項又は第十五条第二項の規定に基づき、地方公共団体、土地開発公社その他政令で定める法人に買い取られる場合

十八 国土利用計画法(昭和四十九年法律第九十二号)第十二条第一項の規定により規制区域として指定された区域内の土地等が同法第十九条第二項の規定により買い取られる場合

十九 国、地方公共団体その他政令で定める法人が作成した地域の開発、保全又は整備に関する事業に係る計画で、国土利用計画法第九条第三項に規定する土地利用の調整等に関する事項として同条第一項の土地利用基本計画に定められたもののうち政令で定めるものに基づき、当該事業の用に供するために土地等が国又は地方公共団体(その設立に係る団体で政令で定めるものを含む。)に買い取られる場合

二十 都市再開発法第七条の六第三項、大都市地域住宅等供給促進法第八条第三項(大都市地域住宅等供給促進法第二十七条において準用する場合を含む。)、地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律第二十二条第三項又は被災市街地復興特別措置法第八条第三項の規定により土地等が買い取られる場合

二十一 土地区画整理法による土地区画整理事業(同法第三条第一項の規定によるものを除く。)が施行された場合において、土地等の上に存する建物又は構築物(以下この号において「建物等」という。)が建築基準法第三条第二項に規定する建築物その他の政令で定める建物等に該当していることにより換地(当該土地の上に存する権利の目的となるべき土地を含む。以下この号において同じ。)を定めることが困難であることにつき財務省令で定めるところにより証明がされた当該土地等について土地区画整理法第九十条の規定により換地が定められなかつたことに伴い同法第九十四条の規定による清算金を取得するとき(政令で定める場合に該当する場合を除く。)。

二十一の二 土地等につき被災市街地復興土地区画整理事業が施行された場合において、被災市街地復興特別措置法第十七条第一項の規定により保留地が定められたことに伴い当該土地等に係る換地処分により当該土地等のうち当該保留地の対価の額に対応する部分の譲渡があつたとき。

二十二 土地等につきマンションの建替え等の円滑化に関する法律第二条第一項第四号に規定するマンション建替事業が施行された場合において、当該土地等に係る同法の権利変換により同法第七十五条の規定による補償金(当該個人(同条第一号に掲げる者に限る。)がやむを得ない事情により同法第五十六条第一項の申出をしたと認められる場合として政令で定める場合における当該申出に基づき支払われるものに限る。)を取得するとき、又は当該土地等が同法第十五条第一項若しくは第六十四条第一項若しくは第三項の請求(当該個人にやむを得ない事情があつたと認められる場合として政令で定める場合にされたものに限る。)により買い取られたとき。

二十二の二 建築物の耐震改修の促進に関する法律(平成七年法律第百二十三号)第五条第三項第二号に規定する通行障害既存耐震不適格建築物(同法第七条第二号又は第三号に掲げる建築物であるものに限る。)に該当する決議特定要除却認定マンション(マンションの建替え等の円滑化に関する法律第百九条第一項に規定する決議特定要除却認定マンションをいう。以下この号において同じ。)の敷地の用に供されている土地等につきマンションの建替え等の円滑化に関する法律第二条第一項第九号に規定するマンション敷地売却事業(当該マンション敷地売却事業に係る同法第百十三条に規定する認定買受計画に、決議特定要除却認定マンションを除却した後の土地に新たに建築される同項第一号に規定するマンションに関する事項の記載があるものに限る。)が実施された場合において、当該土地等に係る同法第百四十一条第一項の認可を受けた同項に規定する分配金取得計画(同法第百四十五条において準用する同項の規定により当該分配金取得計画の変更に係る認可を受けた場合には、その変更後のもの)に基づき同法第百五十一条の規定による同法第百四十二条第一項第三号の分配金を取得するとき、又は当該土地等が同法第百二十四条第一項の請求により買い取られたとき。

二十三 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(平成四年法律第七十五号)第三十七条第一項の規定により管理地区として指定された区域内の土地が国若しくは地方公共団体に買い取られる場合又は鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(平成十四年法律第八十八号)第二十九条第一項の規定により環境大臣が特別保護地区として指定した区域内の土地のうち文化財保護法第百九条第一項の規定により天然記念物として指定された鳥獣(これに準ずる鳥を含む。)の生息地で国若しくは地方公共団体においてその保存をすべきものとして政令で定めるものが国若しくは地方公共団体に買い取られる場合(第三十三条第一項第二号又は前条第二項第四号に掲げる場合に該当する場合を除く。)

二十四 自然公園法第七十二条に規定する都道府県立自然公園の区域内のうち同法第七十三条第一項に規定する条例の定めるところにより特別地域として指定された地域で、当該地域内における行為につき同法第二十条第一項に規定する特別地域内における行為に関する同法第二章第四節の規定による規制と同等の規制が行われている地域として環境大臣が認定した地域内の土地又は自然環境保全法第四十五条第一項に規定する都道府県自然環境保全地域のうち同法第四十六条第一項に規定する条例の定めるところにより特別地区として指定された地区で、当該地区内における行為につき同法第二十五条第一項に規定する特別地区内における行為に関する同法第四章第二節の規定による規制と同等の規制が行われている地区として環境大臣が認定した地区内の土地が地方公共団体に買い取られる場合

二十五 農業経営基盤強化促進法第四条第一項第一号に規定する農用地で農業振興地域の整備に関する法律第八条第二項第一号に規定する農用地区域として定められている区域内にあるものが、農業経営基盤強化促進法第二十二条第二項の協議に基づき、同項の農地中間管理機構(政令で定めるものに限る。)に買い取られる場合

3 個人の有する土地等で被災市街地復興推進地域内にあるものが前項第二十一号の二に掲げる場合に該当することとなつた場合には、同号の保留地が定められた場合は第三十三条の三第一項に規定する保留地が定められた場合に該当するものとみなし、かつ、同号の保留地の対価の額は同項に規定する保留地の対価の額に該当するものとみなして、同項の規定を適用する。

4 個人の有する土地等につき、一の事業で第二項第一号から第三号まで、第六号から第十六号まで、第十九号、第二十二号又は第二十二号の二の買取りに係るものの用に供するために、これらの規定の買取りが二以上行われた場合において、これらの買取りが二以上の年にわたつて行われたときは、これらの買取りのうち、最初にこれらの規定の買取りが行われた年において行われたもの以外の買取りについては、第一項の規定は、適用しない。

5 前条第四項及び第五項の規定は第一項の規定を適用する場合について、同条第六項の規定は第二項各号の買取りをする者について、それぞれ準用する。

 

 

本件は,原告が,A株式会社(以下「A社」という。)との間でA社製のLED照明器具および同電源の売買について取引基本契約および個別の売買契約を締結し,上記LED照明器具等を購入していたところ,上記LED照明器具等の多数に不点灯等の瑕疵があったため,上記取引基本契約における規定に基づき上記基本契約および個別の売買契約を解除したと主張して,A社の訴訟承継人である被告らに対し,原状回復請求として,在庫分の売買代金5886万3800円およびこれに対する訴状送達の日の翌日である平成27年6月4日から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による利息の連帯支払を求める〔ただし,予備的に,国際物品売買契約に関する国際連合条約(以下「本件条約」という。)が適用される場合は,本件条約81条(2)の原状回復請求権および78条の利息請求権に基づき同額の連帯支払を求める〕とともに,上記取引基本契約の瑕疵担保責任に関する規定に基づく損害賠償請求として,損害賠償金1億5511万1634円ならびにうち1億1999万6275円に対する訴状送達の日の翌日である平成27年6月4日から,うち2920万9970円に対する平成29年7月25日付け「訴えの変更申立書」送達の日の翌日である同月28日からおよびうち590万5389円に対する令和元年11月1日付け「訴えの変更申立書2」送達の日の翌日である同月2日から各支払済みまで商事法定利率年6分の割合による遅延損害金の連帯支払を求める(ただし,予備的に,本件条約が適用される場合は,在庫品保管費用については本件条約87条の費用償還請求権および78条の利息請求権に基づき,その余の請求については45条(1)(b)の損害賠償請求権および78条の利息請求権に基づき,同額の連帯支払を求める)事案である。

 

東京地方裁判所判決/平成27年(ワ)第12549号

令和2年6月16日

損害賠償請求事件

【掲載誌】     LLI/DB 判例秘書登載

 

国際物品売買契約に関する国際連合条約

第八十一条【解除の効果】

(1) 当事者双方は、契約の解除により、損害を賠

償する義務を除くほか、契約に基づく義務を免れ

る。契約の解除は、紛争解決のための契約条項又

は契約の解除の結果生ずる当事者の権利及び義

務を規律する他の契約条項に影響を及ぼさない。

(2) 契約の全部又は一部を履行した当事者は、相

手方に対し、自己がその契約に従って供給し、又

は支払ったものの返還を請求することができる。

当事者双方が返還する義務を負う場合には、当事

者双方は、それらの返還を同時に行わなければな

らない。

 

堺市泉北コミュニティ事件

 

 

損害賠償請求事件

【事件番号】      大阪地方裁判所堺支部判決/平成8年(ワ)第209号

【判決日付】      平成9年11月28日

【判示事項】      市立小学校が「花いっぱいコンクール」で表彰されたことに関してその校長が新聞社からの取材を拒否したことに違法はないとして新聞社の損害賠償請求が棄却された事例

【参照条文】      民法709

             国家賠償法1-1

【掲載誌】        判例タイムズ1009号250頁

             金融・商事判例1065号11頁

             判例時報1640号148頁

【評釈論文】      別冊ジュリスト241号22頁

 

民法

(不法行為による損害賠償)

第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

 

国家賠償法

第一条 国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。

② 前項の場合において、公務員に故意又は重大な過失があつたときは、国又は公共団体は、その公務員に対して求償権を有する。

被告が,原告らの法人税について超過額の損金算入を否認して,更正及び過少申告加算税賦課決定等の処分を,また,原告らの源泉徴収に係る所得税について,右超過額を所得税の源泉徴収の対象となる給与等にあたるものと認めて納税告知及び不納付加算税賦課決定等の処分をしたことに対して,原告らが,右処分の取消を求めた事案

 

 

法人税賦課処分等取消請求事件

【事件番号】      宮崎地方裁判所/平成10年(行ウ)第6号

【判決日付】      平成12年11月27日

【判示事項】      被告が,原告らの法人税について超過額の損金算入を否認して,更正及び過少申告加算税賦課決定等の処分を,また,原告らの源泉徴収に係る所得税について,右超過額を所得税の源泉徴収の対象となる給与等にあたるものと認めて納税告知及び不納付加算税賦課決定等の処分をしたことに対して,原告らが,右処分の取消を求めた事案で,判決は,法人税法34条1項の規定により,過大な役員報酬を損金に算入することを否認した法人税に係る更正等の処分はいずれも適法であり,原告らは源泉所得税を徴収し納付すべき義務を負い,同金額の源泉所得税の納付を告知した本件各納税告知は適法であるとして,原告らの請求を棄却した事例

【判決要旨】      (1) 会社の代表取締役等の役員が会社の債務について保証を行なう場合は、その対価として会社から支払われる保証料については、本来、会社と当該役員との間の合意により、商法等に定める手続きを行ったうえで、その金額等の内容を自由に決定しえるものであるが、法人税の課税の局面で、右保証料をその多寡に関わらず総て損金に算入することを認める場合には、保証料の額の操作により会社が自由に利益を減少させることが可能となるうえ、法人税法上損金算入に制限のある役員に対する報酬を保証料の名目により支払い、右制限を事実上無意味にする結果を容易に実現することができることになるから、公正処理基準の観点から、損金に算入できる保証料額は、諸般の事情に照らし社会通念の許容する合理的な範囲内の金額に限られると解することが相当である。

             (2) 会社の代表取締役等の役員が会社の債務について保証を行なうのは、役員の信用力の提供自体を期待するものでなく、経営責任を明確化することを目的とし、役員側においては、保証の引受自体によって利益を得ることを目的とするものではなく、職務上会社の利益のために保証を引き受けているのであって、営利を目的として行なわれる民間の保証会社の保証とは著しい相異があるから、適正な保証料額の決定にあたって民間の保証会社の保証料を参考にすることは相当でない。

             (3) 信用保証協会の保証制度は、その設立の趣旨・目的から利益を得ることを予定していないことから、会社の代表取締役等の役員が会社の債務について保証を行なう場合と営利を目的としない性質の保証である点で共通している信用保証協会の保証料の算出基準を参考として定めた基準(保証する債務額の年利率一パーセントを上限とする)により算出される金額を上限とするのが相当であり、保証料のうち、同額の範囲内は、保証委託の費用(法人税法二二条三項)として損金に算入することができるが、これを超える金額は、右費用としては損金に算入することができないことになる。

             (4) 省略

             (5) 平成五年五月ないし平成六年三月分の源泉所得税の納税告知の適法性は、右期間に納税告知に係る源泉所得税の対象となる給与等の支払の事実があったかどうかによって決定されるべきものであって、平成六年三月期の法人税の更正及びその取消しによって、本件保証料に関する原告らの行為計算が否認されたこと、及び、その後、否認されないことになったことは、その役員に対する所得税の課税関係に何ら影響を及ぼすものでない。

              原告会社らに対する平成六年三月期の法人税の更正の取消しは、当該更正が、いずれも国税通則法七〇条一項に規定する期間を経過した後になされた処分であるという手続上の瑕疵を理由とするものであり、同期間において原告会社らが当該役員に対し保証料名目で支払った金員のうち本件否認部分が役員報酬にあたるとする課税庁の認定が誤りであることを認めたわけではないから、課税庁が、所得税の課税関係において右否認部分を役員報酬にあたると認定することは、右更正の取消しと何ら矛盾しない。

【掲載誌】        税務訴訟資料249号731頁

 

 

法人税法

第二目 資産の評価損

第三十三条 内国法人がその有する資産の評価換えをしてその帳簿価額を減額した場合には、その減額した部分の金額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。

2 内国法人の有する資産につき、災害による著しい損傷により当該資産の価額がその帳簿価額を下回ることとなつたことその他の政令で定める事実が生じた場合において、その内国法人が当該資産の評価換えをして損金経理によりその帳簿価額を減額したときは、その減額した部分の金額のうち、その評価換えの直前の当該資産の帳簿価額とその評価換えをした日の属する事業年度終了の時における当該資産の価額との差額に達するまでの金額は、前項の規定にかかわらず、その評価換えをした日の属する事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。

3 内国法人がその有する資産につき更生計画認可の決定があつたことにより会社更生法又は金融機関等の更生手続の特例等に関する法律の規定に従つて行う評価換えをしてその帳簿価額を減額した場合には、その減額した部分の金額は、第一項の規定にかかわらず、その評価換えをした日の属する事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。

4 内国法人について再生計画認可の決定があつたことその他これに準ずる政令で定める事実が生じた場合において、その内国法人がその有する資産の価額につき政令で定める評定を行つているときは、その資産(評価損の計上に適しないものとして政令で定めるものを除く。)の評価損の額として政令で定める金額は、第一項の規定にかかわらず、これらの事実が生じた日の属する事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。

5 前三項の内国法人がこれらの内国法人との間に完全支配関係がある他の内国法人で政令で定めるものの株式又は出資を有する場合における当該株式又は出資及びこれらの規定の内国法人が通算法人である場合におけるこれらの内国法人が有する他の通算法人(第六十四条の五(損益通算)の規定の適用を受けない法人として政令で定める法人及び通算親法人を除く。)の株式又は出資については、前三項の規定は、適用しない。

6 第一項の規定の適用があつた場合において、同項の評価換えにより減額された金額を損金の額に算入されなかつた資産については、その評価換えをした日の属する事業年度以後の各事業年度の所得の金額の計算上、当該資産の帳簿価額は、その減額がされなかつたものとみなす。

7 第四項の規定は、確定申告書に同項に規定する評価損の額として政令で定める金額の損金算入に関する明細(次項において「評価損明細」という。)の記載があり、かつ、財務省令で定める書類(次項において「評価損関係書類」という。)の添付がある場合(第二十五条第三項(資産の評価益)に規定する資産につき同項に規定する評価益の額として政令で定める金額がある場合(次項において「評価益がある場合」という。)には、同条第六項に規定する評価益明細(次項において「評価益明細」という。)の記載及び同条第六項に規定する評価益関係書類(次項において「評価益関係書類」という。)の添付がある場合に限る。)に限り、適用する。

8 税務署長は、評価損明細(評価益がある場合には、評価損明細又は評価益明細)の記載又は評価損関係書類(評価益がある場合には、評価損関係書類又は評価益関係書類)の添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、当該記載又は当該添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、第四項の規定を適用することができる。

9 前三項に定めるもののほか、第一項から第五項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

 

 

『2023年改定入管法解説』2024/3/25

児玉晃一 (著)

 

2023年、多くの問題を指摘されながらも改定入管法の成立が可決された。不本意ながら改定されてしまった入管法であるが、施行された直後から、日頃入管と闘っている当事者や支援者が使えるよう、改定点をまとめた。

 

コメント

簡潔にまとまっている。

 

 

〇目 次

 

第1章 難民関連

第1 補完的保護対象者(2条3号の2:新設)

第2 難民若しくは補完的保護対象者に認定された者に対する在留資格取得許可(61条の2の2第1項)

第3 人道配慮による在留特別許可

第4 仮滞在許可の要件(61条の2の4)

第5 仮滞在許可と就労許可(61条の2の7、61条の2の8)

第6 仮滞在の許可を受けた者の在留資格取得(61条の2の5:新設)

第7 送還停止効の例外(61条の2の9第4項)

第8 UNHCR等が保護の必要を認めた者の永住許可の要件緩和(22条2項柱書き末尾:新設)

第9 難民の認定等の申請をした外国人に対する適切な配慮(61条の2の17第4項:新設)

第10 難民の認定等を適正に行うための措置(61条の2の18:新設)

 

第2章 在留・退去強制関連

第1 16歳未満の者の在留カードの有効期限(19条の5第2号・4号)

第2 出国命令(24条の3第1号、5条9号)

第3 旅券等の携帯及び提示義務(23条)

 

第3章 収容に代わる監理措置・仮放免

第1 退去強制令書発付前の収容に代わる監理措置(39条、39条の2、44条の2:新設、72条1項3号:新設)

第2 監理人(44条の3、77条の2第2号〜4号:新設)

第3 監理措置決定の取消し(44条の4:新設)

第4 報酬を受ける活動の許可(44条の5:新設)

第5 被監理者による届出(44条の6:新設)

第6 監理措置決定の失効(44条の8:新設)

第7 監理措置に係る事実の調査(44条の9:新設)

第8 退去強制令書による収容と監理措置(52条7項〜9項、52条の2〜52条の7)

第9 仮放免(54条2項〜8項、55条5項)

 

第4章 退去強制手続〜在留特別許可

第1 違反調査の規定整備(30条の2〜38条)

第2 違反調査から入国審査官への引継ぎ(44条、44条の7)

第3 違反審査後の手続(47条3項〜5項)

第4 口頭審理(48条8項・10項)

第5 異議の申出(49条6項・7項)

第6 在留特別許可(50条)

第7 「みそぎ出国」の法制化(52条5項・6項:新設)

第8 特別放免許可書の交付(52条11項:新設)

第9 旅券取得命令(52条12項・13項:新設)

第10 退去のための計画(52条の8:新設)

第11 退去の命令(55条の2:新設)

 

第5章 被収容者の処遇

第1 総論

第2 総則(55条の3〜55条の17)

第3 収容の開始(55条の18〜55条の20)

第4 金品の取扱い等(55条の21〜55条の36)

第5 保健衛生及び医療(55条の37〜55条の46)

第6 規律及び秩序の維持(55条の47〜55条の54)

第7 外部交通(55条の55〜55条の67)

第8 不服申立て(55条の68〜55条の81)

第9 死亡(55条の82、55条の83)

第10 処遇に関する規定の施行日及び経過措置

 

第6章 補則・罰則

第1 身柄の引渡し等(64条)

第2 罰則

 

登録情報

出版社 ‏ : ‎ 現代人文社 (2024/3/25)

発売日 ‏ : ‎ 2024/3/25

言語 ‏ : ‎ 日本語

単行本 ‏ : ‎ 144ページ

第5部 株式交付制度の創設

ここでは、株式交付制度という今回の改正により追加された制度について解説します。

1,制度趣旨

 株式会社が他の株式会社を子会社とする場合に、自社の株式を他の株式会社の株主に交付することができる株式交付制度が新たに設けられました(改正法2条32号の2、774条の2〜774条の11、816条の2〜816条の10)。これは、旧法上の株式交換の制度は完全子会社化を行う場合にしか利用できず、また、新株発行と株式の現物出資と新株発行の構成を取る場合は手続が複雑でコストがかかるとの指摘がされていたことを背景としたものです。

 

株式交付制度は、ベンチャー企業にも活用が期待できる、今回の改正の目玉のひとつです。一言でいえば、M&Aの手法として「相対の株式交換」とも言える制度が新設されました。

 

旧法上、自社株を対価に用いた買収の手法として、株式交換がありますが、この制度は完全子会社化(100%買収)にしか利用できません。過半数のみの買収を希望している場合で、自社株を対価にしようとすると、売却を希望する被買収会社の株主が当該会社の株式を買収会社に現物出資し、それに対して買収会社が自社株を割当発行するという手順をとる必要があり、原則として検査役の検査が必要となるなど、実務上利用が困難とされてきました。この問題を解決するため、企業再編手法の新たな手法として、株式交付制度の手続が新設されました。

今回設けられた株式交付制度は、完全子会社化を予定していない場合であっても、株式会社が他の株式会社を子会社とするために、自社株式を交付することを認める制度です。

 

2,改正

株式交付制度は、 株式会社(買収会社)が、他の株式会社(被買収会社)を子会社とするために、自社株式を他の株式会社(被買収会社)の株主に対して交付することを 可能にする制度です。

 

買収会社と、被買収会社の株主との間で、買収会社が自社株式等を被買収会社の株主に付与し、一方で被買収会社の株主が自身の有する被買収会社株式を、買収会社に付与するような取引です。株式交付については、改正法2条32号の2に定義規定が存在します。

 

株式交付制度は、改正法774条の2から774条の11、811条の2から816条の10において規定がなされています。

 

株式交付制度には、「株式交付親会社」と「株式交付子会社」という会社類型が新設されています。 「株式交付親会社」とは、株式交付をする会社をいいます(改正法714条の3第1項かっこ書)。つまり、 自社の株式等を対価として、対象会社を子会社化しようとする会社です。

「株式交付子会社」とは、「株式交付親会社が株式交付に際して譲り受ける株式を発行する会社のことをいい(改正法714条の3第1項かっこ書)、 被買収会社のことです。

 

3,利用範囲

株式交付制度は、他の株式会社を子会社としようとする場合のみ利用できます。そのため、過半数に達しない範囲で持株比率を増やす場合や、既に子会社となっている会社の持株比率を増やす場合には利用できません(改正法第2条第32号の2)。また、ここにいう「子会社」は、会社法上の子会社のうち、施行規則第3条第3項第1号に該当する子会社(議決権過半数保有の場合)のみとされます(改正施行規則第4条の2)。

 

また、「株式会社」を子会社にする場合に限定されており、持分会社や外国会社の子会社化には利用できません。さらに、清算中の会社については、親会社側になる場合、子会社側になる場合とも、株式交付制度は利用できません(改正法第509条第1項第3号)。

 

4,制度枠組

株式交付制度は、買収会社が他の会社(被買収会社)を子会社化するために、被買収会社の株主からその株式の譲渡(強制ではなく譲渡意思に基づく譲渡)を受け、その対価として買収会社の株式を交付するものです。この手続を、旧法の現物出資の枠組みではなく、買収会社において「株式交付計画」を作成、機関決定して実施する企業再編手続の一形態として整理するものとなります。

 

譲渡を受けるのは、被買収会社の株式となりますが、それに加えて、被買収会社の新株予約権を譲渡の対象にすることができます(改正法第774条の3第1項第7号)。過半数の株式を取得しても、その後残存する新株予約権を行使されて親子会社関係が崩れてしまう不都合を避ける必要があるためです。なお、株式を譲り受けずに新株予約権だけ譲り受けることは認められません。

 

また、交付する対価は買収会社の株式となりますが、それに加えて金銭その他の財産を交付することも可能です(買収会社の株式を全く交付しないことはできません。改正法第774条の3第1項第3号柱書、第774条の11第5項第4号)。

 

5,手続概要

株式交付を行う場合、買収会社は、対象とする被買収会社、譲り受ける被買収会社の株式の数の下限、譲渡の申込期日、効力発生日等を定めた株式交付計画を作成する必要があります(改正法第774条の3)。譲り受ける株式数の下限は、子会社化するのに必要な数とする必要があります。

 

株式交付計画は、原則として、株主総会の特別決議による承認を得る必要がありますが、他の企業再編手続に準じた簡易手続が設けられています(改正法第816条の4第1項本文)。事前開示、反対株主の買取請求権、債権者異議手続、事後開示等の手続が規定されていることも、企業再編手続と同様です(改正法第816条の2~第816条の10)。

 

株式交付計画決定後は、譲渡申込み予定者に対する通知、譲受をする株式の割当決定、譲渡人となった者による被買収会社株式の交付(効力発生日。このときに譲渡人は買収会社の株式等の対価を取得する)といった手順がとられます。細かい部分は異なりますが、第三者割当の新株発行手続に類似した手順になっています(改正法第774条の4~第774の7)。また、上述のとおり被買収会社の新株予約権も譲受対象にできますが、その譲受手続も同様となります(改正法第774条の9)。

 

他の企業再編手続と同様、無効の訴えの制度が設けられ、株式交付の無効は、効力発生日から6ヶ月以内の訴えをもってのみ主張できるものとされます(改正法第828条第1項第13号)。

 

6,株式交付の流れ

 

株式交付親会社は、株式交付計画を作成

株式交付計画について備え置きおよび閲覧等の措置

株主総会特別決議による承認を得る

株式交付親会社は、株式交付に申し込みをしようとする者に対して、株式交付親会社の商号や株式交付計画の内容等について通知

株式交付に申し込む株式交付子会社の株主が書面で申込み

株式交付親会社は、申込者の中から、株式を譲り受ける者・その者に割り当てる株式交付親会社の株式の数を定める

株式交付親会社は、効力発生日の前日までに、申込者から譲り受ける株式の数を申込者に通知する

通知を受けた申込者は、株式交付子会社の株式の譲渡人となる

株式交付子会社の株式の譲渡人は、効力発生日において、株式交付親会社から通知を受けた数の株式交付子会社の株式を、株式交付親会社に対して給付する

株式交付子会社の株式の譲渡人は、効力発生日において株式交付計画の定めに従い、株式交付親会社の株主となる

 

まず、株式交付を行う場合、株式交付をする会社(株式交付親会社)が、株式交付計画を作成する必要があります(改正法774条の2)。

株式交付計画においては、株式交付子会社の商号および住所(改正法774条の2第1号)、株式交付親会社が株式交付に際して譲り受ける株式交付子会社の株式の数の下限 (改正法774条の2第2号)、株式交付親会社が株式交付に際して株式交付子会社の譲渡人に対して当該株式の対価として交付する株式交付親会社の株式の数(改正法774条の2第3号) など、改正法774条の2各号の事項を定める必要があります。

 

株式交付においては、株式交付親会社の株式を付与することが必要的ですが、それに加えて金銭等を対価として加えることもできるものとされています。

金銭等が対価として付加された場合、後述する債権者異議手続の対象になることがあります。

また、株式交付の取得対象として、株式が含まれることは必要的ですが、そのほかに新株予約権や新株予約権付社債の取得も加えることができます。

 

なお、改正法774条の2第2号の、取得する株式交付子会社の株式の数の下限は、子会社とするのに必要な株式の数を下限、 すなわち議決権の50%以上を下限として行わなければなりません (改正法774条の3第2項)。

 

まとめると、取得の対価として株式交付親会社が交付できるものは株式交付親会社の株式(必要的)、金銭等(付加可)、であり、取得の対象は、 株式交付子会社の株式(必要的)、新株予約権(付加可)、新株予約権付社債(付加可)、ということになっています。取得は、株式交付子会社の50%を下回ることができません。

 

次に、株式交付計画について備え置きおよび閲覧等の措置を取ったうえで(改正法816条の2)、 株主総会特別決議による承認を得る必要があります (改正法816条の3第1項・309条2項12号)。なお、備え置きおよび閲覧等の措置については事後のものも存在します。

 

株式交付親会社は、株式交付に申し込みをしようとする者に対して、株式交付親会社の商号や株式交付計画の内容等について通知する必要があります(改正法774条の4第1項)。

株式交付に申し込む株式交付子会社の株主は、申込者の氏名等の情報及び譲渡しようとする株式交付子会社の株式の数の情報について、 書面で、株式交付計画で定められた期日までに交付する必要があります(改正法774条の4第2項)。

 

申し込みを受けた株式交付親会社は、申込者の中から、株式を譲り受ける者及びその者に割り当てる株式交付親会社の株式の数を定め(改正法774条の5第1項)、 効力発生日の前日までに、申込者から譲り受ける株式の数を申込者に通知する必要があります(改正法774条の5第2項)。

割り当てに際しては、募集株式の発行と同様に割り当て自由の原則が妥当することになります。

 

なお、株式交付計画において定められた取得下限に満たない場合、割り当て及び通知の規定の適用はなく、申込者に対して株式交付をしない旨を遅滞なく 通知しなければならないとされています(改正法774条の10)。

 

改正法774条の5第2項の通知が行われた申込者は、株式交付における株式交付子会社の株式の譲渡人となります(改正法774条の7第1項1号)。

譲渡人となった場合、効力発生日において、株式交付親会社から通知を受けた数の株式交付子会社の株式を、株式交付親会社に対して給付する必 要があります(改正法774条の7第2項)。

この給付をした株式交付子会社の株式の譲渡人は、効力発生日において株式交付計画の定めに従い、株式交付親会社の株主となります。

 

これらが株式交付の一連の流れです。

 

7,株式交付親会社の株主の差止請求・債権者の異議手続き

 

株式交付には、他の組織再編の制度と同様に、株主の差止請求権が認められています。

 

株式交付親会社の株主は、株式交付が法令・定款に違反するような場合であって株主が不利益を受けるおそれがあるような場合に、差し止めを請求することができます(改正法816条の5)。

また、反対株主の株式買取請求権も認められており、改正法816条の6の定めるところにより、反対株主は自己の有する株式交付親会社の株式を、公正な価格で買い取ることを請求することができます。

 

株式交付親会社の債権者には、債権者異議手続きが設けられています。

改正法816条の8第1項は、株式交付の対価として交付するものに金銭等が含まれている場合、株式交付に異議を述べることができると定めています。

 

今回の株式交付の制度では、株式交付子会社のとるべき措置等は設けられていません。

今後、株式交付子会社とされた取締役等の行動について、いかなる善管注意義務からいかなる行動が要請されるのか、今後の検討が望まれます。

 

公社の運営する介護付有料老人ホームの入居利用契約は、賃貸借契約及び準委任契約の性質を併せ持つ複合的な1個の無名契約であり、公社は、入居契約者又はその相続人や受遺者に対し、民法645条及び656条に基づき報告義務を負うとされた事例

 

横浜地方裁判所判決/平成25年(ワ)第1700号

平成26年12月25日

顛末報告等請求事件

【判示事項】    公社の運営する介護付有料老人ホームの入居利用契約は、賃貸借契約及び準委任契約の性質を併せ持つ複合的な1個の無名契約であり、公社は、入居契約者又はその相続人や受遺者に対し、民法645条及び656条に基づき報告義務を負うとされた事例

【参照条文】    民法656

          民法645

【掲載誌】     判例時報2271号94頁

 

民法

(委任)

第六百四十三条 委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。

 

(準委任)

第六百五十六条 この節の規定は、法律行為でない事務の委託について準用する。

 

国後島ケラムイ崎北東約5海里で同島沿岸線から約2.5海里の海域と漁業法66条1項

最高裁判所第2小法廷決定/昭和44年(あ)第89号
昭和45年9月30日
漁業法違反被告事件
【判示事項】    国後島ケラムイ崎北東約5海里で同島沿岸線から約2.5海里の海域と漁業法66条1項
【判決要旨】    国後島ケラムイ崎北東約5海里で同島沿岸線から約2.5海里の海域は、漁業法66条1項の無許可漁業禁止の効力が及ぶ範囲に含まれる。
【参照条文】    漁業法66
          漁業法138
【掲載誌】     最高裁判所刑事判例集24巻10号1435頁

漁業法
(農林水産大臣の指示)
第六十六条 農林水産大臣は、次の各号のいずれかに該当するときは、都道府県知事に対し、海区漁場計画を変更すべき旨の指示その他海区漁場計画に関して必要な指示をすることができる。
一 前条の規定により助言をした事項について、我が国の漁業生産力の発展を図るため特に必要があると認めるとき。
二 都道府県の区域を超えた広域的な見地から、漁業調整のため特に必要があると認めるとき。

(委員の任命)
第百三十八条 委員は、漁業に関する識見を有し、海区漁業調整委員会の所掌に属する事項に関しその職務を適切に行うことができる者のうちから、都道府県知事が、議会の同意を得て、任命する。
2 委員の定数は、十五人(農林水産大臣が指定する海区に設置される海区漁業調整委員会にあつては、十人)とする。ただし、十人から二十人までの範囲内において、条例でその定数を増加し、又は減少することができる。
3 前項の定数の変更は、委員の任期満了の場合でなければ、行うことができない。
4 次の各号のいずれかに該当する者は、委員となることができない。
一 年齢満十八年未満の者
二 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
三 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者
5 都道府県知事は、第一項の規定による委員の任命に当たつては、海区漁業調整委員会が設置される海区に沿う市町村(海に沿わない市町村であつて、当該海区において漁業を営み、又はこれに従事する者が相当数その区域内に住所又は事業場を有していることその他の特別の事由によつて農林水産大臣が指定したものを含む。)の区域内に住所又は事業場を有する漁業者又は漁業従事者(一年に九十日以上、漁船を使用する漁業を営み、又は漁業者のために漁船を使用して行う水産動植物の採捕若しくは養殖に従事する者に限る。)が委員の過半数を占めるようにしなければならない。この場合において、都道府県知事は、漁業者又は漁業従事者が営み、又は従事する漁業の種類、操業区域その他の農林水産省令で定める事項に著しい偏りが生じないように配慮しなければならない。
6 都道府県知事は、当該海区の特殊な事情により、当該海区漁業調整委員会の意見を聴いて、前項の漁業者又は漁業従事者の範囲を拡張し、又は限定することができる。
7 都道府県知事は、第五項に定めるもののほか、第一項の規定による委員の任命に当たつては、資源管理及び漁業経営に関する学識経験を有する者並びに海区漁業調整委員会の所掌に属する事項に関し利害関係を有しない者が含まれるようにしなければならない。
8 都道府県知事は、第一項の規定による委員の任命に当たつては、委員の年齢及び性別に著しい偏りが生じないように配慮しなければならない。
9 都道府県知事は、第百七十一条第一項ただし書の規定により内水面漁場管理委員会を置かない場合における第一項の規定による委員の任命に当たつては、第五項及び第七項に定めるもののほか、内水面における漁業に関する識見を有する者が含まれるようにしなければならない。
 

委任者の死亡後における事務処理を依頼する旨の準委任契約は,委任者の死亡によっても当然に契約を終了させない旨の合意を包含し,委任者の遺言により祭祀の主宰者に指定された者は,その契約の内容に不明確性や実現困難性があり,履行負担が加重であるなど契約の履行が不合理と認められる特段の事情がない限り,同契約を解除して終了させることができないとされた事例


    前渡金返還請求控訴事件
【事件番号】    東京高等裁判所判決/平成21年(ネ)第2836号
【判決日付】    平成21年12月21日
【判示事項】    委任者の死亡後における事務処理を依頼する旨の準委任契約は,委任者の死亡によっても当然に契約を終了させない旨の合意を包含し,委任者の遺言により祭祀の主宰者に指定された者は,その契約の内容に不明確性や実現困難性があり,履行負担が加重であるなど契約の履行が不合理と認められる特段の事情がない限り,同契約を解除して終了させることができないとされた事例
【参照条文】    民法643
          民法651
          民法653
          民法656
【掲載誌】     判例タイムズ1328号134頁
          判例時報2073号32頁

民法
(委任)
第六百四十三条 委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。

(委任の解除)
第六百五十一条 委任は、各当事者がいつでもその解除をすることができる。
2 前項の規定により委任の解除をした者は、次に掲げる場合には、相手方の損害を賠償しなければならない。ただし、やむを得ない事由があったときは、この限りでない。
一 相手方に不利な時期に委任を解除したとき。
二 委任者が受任者の利益(専ら報酬を得ることによるものを除く。)をも目的とする委任を解除したとき。

(委任の終了事由)
第六百五十三条 委任は、次に掲げる事由によって終了する。
一 委任者又は受任者の死亡
二 委任者又は受任者が破産手続開始の決定を受けたこと。
三 受任者が後見開始の審判を受けたこと。

(準委任)
第六百五十六条 この節の規定は、法律行為でない事務の委託について準用する。