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法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

第3章 新株予約権に関する登記事項

新株予約権に関する登記事項について改正により規律が改められました。

 

募集新株予約権について、募集事項として募集新株予約権の払込金額の算定方法を定めた場合であっても、原則的には、 募集新株予約権の払込金額を登記すれば足りることとし、例外的に、登記の申請の時までに募集新株予約権の払込金額が確定していないときは、 当該算定方法を登記しなければならないものとしました(改正法911条3項12号へ)。

 

つまり、原則として募集新株予約権の発行の際には、払込金額の登記のみで足り、登記申請時にこれが確定していない場合に限り 算定方法を登記する必要がある、ということです。

 

第2種公営住宅とみなされて公営住宅法の適用を受ける改良住宅の家賃の変更と借家法7条の適用(消極)

 

大阪高等裁判所判決昭和56年9月29日

家賃請求控訴事件

【判示事項】 第2種公営住宅とみなされて公営住宅法の適用を受ける改良住宅の家賃の変更と借家法7条の適用(消極)

【参照条文】 住宅地区改良法29

       公営住宅法12

       公営住宅法13

       借家法7

 

【掲載誌】  判例タイムズ460号108頁

 【判旨】

 3 本件改良住宅の家賃の変更については、住宅地区改良法29条により準用される公営住宅法13条および改良住宅条例7条により準用される市営住宅条例16条の規定の適用があり(条例の関係については前掲甲第1、第3号証参照)、一定の要件の下に条例で家賃を変更することができるものとされているところ、成立に争いのない甲第2号証と弁論の全趣旨によれば、被控訴人は請求原因(4)記載の経緯で本件改良住宅の家賃を1戸当り月額7、800円と改定する旨の条例改正手続をとり、同条例は昭和53年4月1日から施行されたことが認められ、右認定に反する証拠はない。〈中略〉

 4 進んで、控訴人の供託の抗弁(抗弁(2))について判断するに、〈証拠〉によれば、控訴人は昭和53年4月以降も毎月従前の家賃額である1万円12戸分1を神戸地方法務局尼崎支局に供託していることが認められるけれども、本件改良住宅の賃貸借には借家法7条の規定の適用の余地はないものと解されるから、従前の家賃額の提供のみでは債務の本旨に従った弁済の提供とみることはできず、したがつて、右の供託は無効というほかないから、前記抗弁は採用できない。

住宅地区改良法

住国の補助に係る改良住宅の管理及び処分)

第二十九条 第二十七条第二項の規定により国の補助を受けて建設された改良住宅の管理及び処分については、第三項に定めるもののほか、改良住宅を公営住宅法に規定する公営住宅とみなして、同法第十五条、第十八条から第二十四条まで、第二十五条第一項、第二十七条第一項から第四項まで、第三十二条第一項及び第二項、第三十三条、第三十四条、第四十四条、第四十六条並びに第四十八条の規定を準用する。ただし、同法第二十二条から第二十四条まで及び第二十五条第一項の規定は、第十八条の規定により改良住宅に入居させるべき者が入居せず、又は居住しなくなつた場合に限る。

2 前項の規定による公営住宅法の規定の準用について必要な技術的読替えは、政令で定める。

3 第一項の改良住宅の家賃及び敷金の決定及び変更並びに収入超過者に対する措置については、公営住宅法の一部を改正する法律(平成八年法律第五十五号)の規定による改正前の公営住宅法(以下この項において「旧公営住宅法」という。)第二条第四号の第二種公営住宅に係る旧公営住宅法第十二条、第十三条(建設大臣の承認に係る部分を除く。)、第二十一条の二及び第二十一条の四前段の規定による家賃及び敷金の決定及び変更並びに収入超過者に対する措置の例による。この場合において、旧公営住宅法第十三条第三項中「建設大臣」とあるのは「国土交通大臣」と、「政令で定める審議会」とあるのは「社会資本整備審議会」とする。宅地区改良法

 

公営住宅法

(都道府県の補助)

第十二条 都道府県は、公営住宅の整備、共同施設の整備又は災害に基づく補修をする事業主体が市町村であるときは、当該事業主体に対して補助金を交付することができる。

 

(地方債についての配慮)

第十三条 国は、事業主体が公営住宅を建設するための土地の取得等若しくは共同施設を建設するための土地の取得等又は公営住宅を買い取るための土地の取得若しくは共同施設を買い取るための土地の取得に要する費用に充てるために起こす地方債については、法令の範囲内において、資金事情の許す限り、適切な配慮をするものとする。

 

平成三年法律第九十号

借地借家法

(借賃増減請求権)

第三十二条 建物の借賃が、土地若しくは建物に対する租税その他の負担の増減により、土地若しくは建物の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、又は近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、当事者は、将来に向かって建物の借賃の額の増減を請求することができる。ただし、一定の期間建物の借賃を増額しない旨の特約がある場合には、その定めに従う。

2 建物の借賃の増額について当事者間に協議が調わないときは、その請求を受けた者は、増額を正当とする裁判が確定するまでは、相当と認める額の建物の借賃を支払うことをもって足りる。ただし、その裁判が確定した場合において、既に支払った額に不足があるときは、その不足額に年一割の割合による支払期後の利息を付してこれを支払わなければならない。

3 建物の借賃の減額について当事者間に協議が調わないときは、その請求を受けた者は、減額を正当とする裁判が確定するまでは、相当と認める額の建物の借賃の支払を請求することができる。ただし、その裁判が確定した場合において、既に支払を受けた額が正当とされた建物の借賃の額を超えるときは、その超過額に年一割の割合による受領の時からの利息を付してこれを返還しなければならない。

 

 

著作権法95条1項に基づく2次使用料を受ける権利は、当該実演を行なった実演家にのみ帰属するものであるとして、商業用レコードに実演が録音されているかどうかにかかわりなく音楽実演家のすべてに2次使用料の配分を受ける権利があるとする、2次使用料請求権行使が許された唯一の団体である、いわゆる「芸団協」に対する主張が排斥された事例

東京地方裁判所判決昭和57年5月31日

2次使用料配分金請求等事件

【判示事項】 著作権法95条1項に基づく2次使用料を受ける権利は、当該実演を行なった実演家にのみ帰属するものであるとして、商業用レコードに実演が録音されているかどうかにかかわりなく音楽実演家のすべてに2次使用料の配分を受ける権利があるとする、2次使用料請求権行使が許された唯一の団体である、いわゆる「芸団協」に対する主張が排斥された事例

【参照条文】 著作権法2-1

       著作権法9-1

       著作権法92-1

       著作権法95-1

【掲載誌】  無体財産権関係民事・行政裁判例集14巻2号397頁

       判例タイムズ470号206頁

       判例時報1046号121頁

 

著作権法

(定義)

第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

一 著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

二 著作者 著作物を創作する者をいう。

三 実演 著作物を、演劇的に演じ、舞い、演奏し、歌い、口演し、朗詠し、又はその他の方法により演ずること(これらに類する行為で、著作物を演じないが芸能的な性質を有するものを含む。)をいう。

四 実演家 俳優、舞踊家、演奏家、歌手その他実演を行う者及び実演を指揮し、又は演出する者をいう。

五 レコード 蓄音機用音盤、録音テープその他の物に音を固定したもの(音を専ら影像とともに再生することを目的とするものを除く。)をいう。

六 レコード製作者 レコードに固定されている音を最初に固定した者をいう。

七 商業用レコード 市販の目的をもつて製作されるレコードの複製物をいう。

七の二 公衆送信 公衆によつて直接受信されることを目的として無線通信又は有線電気通信の送信(電気通信設備で、その一の部分の設置の場所が他の部分の設置の場所と同一の構内(その構内が二以上の者の占有に属している場合には、同一の者の占有に属する区域内)にあるものによる送信(プログラムの著作物の送信を除く。)を除く。)を行うことをいう。

八 放送 公衆送信のうち、公衆によつて同一の内容の送信が同時に受信されることを目的として行う無線通信の送信をいう。

九 放送事業者 放送を業として行う者をいう。

九の二 有線放送 公衆送信のうち、公衆によつて同一の内容の送信が同時に受信されることを目的として行う有線電気通信の送信をいう。

九の三 有線放送事業者 有線放送を業として行う者をいう。

九の四 自動公衆送信 公衆送信のうち、公衆からの求めに応じ自動的に行うもの(放送又は有線放送に該当するものを除く。)をいう。

九の五 送信可能化 次のいずれかに掲げる行為により自動公衆送信し得るようにすることをいう。

イ 公衆の用に供されている電気通信回線に接続している自動公衆送信装置(公衆の用に供する電気通信回線に接続することにより、その記録媒体のうち自動公衆送信の用に供する部分(以下この号において「公衆送信用記録媒体」という。)に記録され、又は当該装置に入力される情報を自動公衆送信する機能を有する装置をいう。以下同じ。)の公衆送信用記録媒体に情報を記録し、情報が記録された記録媒体を当該自動公衆送信装置の公衆送信用記録媒体として加え、若しくは情報が記録された記録媒体を当該自動公衆送信装置の公衆送信用記録媒体に変換し、又は当該自動公衆送信装置に情報を入力すること。

ロ その公衆送信用記録媒体に情報が記録され、又は当該自動公衆送信装置に情報が入力されている自動公衆送信装置について、公衆の用に供されている電気通信回線への接続(配線、自動公衆送信装置の始動、送受信用プログラムの起動その他の一連の行為により行われる場合には、当該一連の行為のうち最後のものをいう。)を行うこと。

九の六 特定入力型自動公衆送信 放送を受信して同時に、公衆の用に供されている電気通信回線に接続している自動公衆送信装置に情報を入力することにより行う自動公衆送信(当該自動公衆送信のために行う送信可能化を含む。)をいう。

九の七 放送同時配信等 放送番組又は有線放送番組の自動公衆送信(当該自動公衆送信のために行う送信可能化を含む。以下この号において同じ。)のうち、次のイからハまでに掲げる要件を備えるもの(著作権者、出版権者若しくは著作隣接権者(以下「著作権者等」という。)の利益を不当に害するおそれがあるもの又は広く国民が容易に視聴することが困難なものとして文化庁長官が総務大臣と協議して定めるもの及び特定入力型自動公衆送信を除く。)をいう。

イ 放送番組の放送又は有線放送番組の有線放送が行われた日から一週間以内(当該放送番組又は有線放送番組が同一の名称の下に一定の間隔で連続して放送され、又は有線放送されるものであつてその間隔が一週間を超えるものである場合には、一月以内でその間隔に応じて文化庁長官が定める期間内)に行われるもの(当該放送又は有線放送が行われるより前に行われるものを除く。)であること。

ロ 放送番組又は有線放送番組の内容を変更しないで行われるもの(著作権者等から当該自動公衆送信に係る許諾が得られていない部分を表示しないことその他のやむを得ない事情により変更されたものを除く。)であること。

ハ 当該自動公衆送信を受信して行う放送番組又は有線放送番組のデジタル方式の複製を防止し、又は抑止するための措置として文部科学省令で定めるものが講じられているものであること。

九の八 放送同時配信等事業者 人的関係又は資本関係において文化庁長官が定める密接な関係(以下単に「密接な関係」という。)を有する放送事業者又は有線放送事業者から放送番組又は有線放送番組の供給を受けて放送同時配信等を業として行う事業者をいう。

十 映画製作者 映画の著作物の製作に発意と責任を有する者をいう。

十の二 プログラム 電子計算機を機能させて一の結果を得ることができるようにこれに対する指令を組み合わせたものとして表現したものをいう。

十の三 データベース 論文、数値、図形その他の情報の集合物であつて、それらの情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したものをいう。

十一 二次的著作物 著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案することにより創作した著作物をいう。

十二 共同著作物 二人以上の者が共同して創作した著作物であつて、その各人の寄与を分離して個別的に利用することができないものをいう。

十三 録音 音を物に固定し、又はその固定物を増製することをいう。

十四 録画 影像を連続して物に固定し、又はその固定物を増製することをいう。

十五 複製 印刷、写真、複写、録音、録画その他の方法により有形的に再製することをいい、次に掲げるものについては、それぞれ次に掲げる行為を含むものとする。

イ 脚本その他これに類する演劇用の著作物 当該著作物の上演、放送又は有線放送を録音し、又は録画すること。

ロ 建築の著作物 建築に関する図面に従つて建築物を完成すること。

十六 上演 演奏(歌唱を含む。以下同じ。)以外の方法により著作物を演ずることをいう。

十七 上映 著作物(公衆送信されるものを除く。)を映写幕その他の物に映写することをいい、これに伴つて映画の著作物において固定されている音を再生することを含むものとする。

十八 口述 朗読その他の方法により著作物を口頭で伝達すること(実演に該当するものを除く。)をいう。

十九 頒布 有償であるか又は無償であるかを問わず、複製物を公衆に譲渡し、又は貸与することをいい、映画の著作物又は映画の著作物において複製されている著作物にあつては、これらの著作物を公衆に提示することを目的として当該映画の著作物の複製物を譲渡し、又は貸与することを含むものとする。

二十 技術的保護手段 電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によつて認識することができない方法(次号及び第二十二号において「電磁的方法」という。)により、第十七条第一項に規定する著作者人格権若しくは著作権、出版権又は第八十九条第一項に規定する実演家人格権若しくは同条第六項に規定する著作隣接権(以下この号、第三十条第一項第二号、第百十三条第七項並びに第百二十条の二第一号及び第四号において「著作権等」という。)を侵害する行為の防止又は抑止(著作権等を侵害する行為の結果に著しい障害を生じさせることによる当該行為の抑止をいう。第三十条第一項第二号において同じ。)をする手段(著作権等を有する者の意思に基づくことなく用いられているものを除く。)であつて、著作物、実演、レコード、放送又は有線放送(以下「著作物等」という。)の利用(著作者又は実演家の同意を得ないで行つたとしたならば著作者人格権又は実演家人格権の侵害となるべき行為を含む。)に際し、これに用いられる機器が特定の反応をする信号を記録媒体に記録し、若しくは送信する方式又は当該機器が特定の変換を必要とするよう著作物、実演、レコード若しくは放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像を変換して記録媒体に記録し、若しくは送信する方式によるものをいう。

二十一 技術的利用制限手段 電磁的方法により、著作物等の視聴(プログラムの著作物にあつては、当該著作物を電子計算機において実行する行為を含む。以下この号及び第百十三条第六項において同じ。)を制限する手段(著作権者等の意思に基づくことなく用いられているものを除く。)であつて、著作物等の視聴に際し、これに用いられる機器が特定の反応をする信号を記録媒体に記録し、若しくは送信する方式又は当該機器が特定の変換を必要とするよう著作物、実演、レコード若しくは放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像を変換して記録媒体に記録し、若しくは送信する方式によるものをいう。

二十二 権利管理情報 第十七条第一項に規定する著作者人格権若しくは著作権、出版権又は第八十九条第一項から第四項までの権利(以下この号において「著作権等」という。)に関する情報であつて、イからハまでのいずれかに該当するもののうち、電磁的方法により著作物、実演、レコード又は放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像とともに記録媒体に記録され、又は送信されるもの(著作物等の利用状況の把握、著作物等の利用の許諾に係る事務処理その他の著作権等の管理(電子計算機によるものに限る。)に用いられていないものを除く。)をいう。

イ 著作物等、著作権等を有する者その他政令で定める事項を特定する情報

ロ 著作物等の利用を許諾する場合の利用方法及び条件に関する情報

ハ 他の情報と照合することによりイ又はロに掲げる事項を特定することができることとなる情報

二十三 著作権等管理事業者 著作権等管理事業法(平成十二年法律第百三十一号)第二条第三項に規定する著作権等管理事業者をいう。

二十四 国内 この法律の施行地をいう。

二十五 国外 この法律の施行地外の地域をいう。

2 この法律にいう「美術の著作物」には、美術工芸品を含むものとする。

3 この法律にいう「映画の著作物」には、映画の効果に類似する視覚的又は視聴覚的効果を生じさせる方法で表現され、かつ、物に固定されている著作物を含むものとする。

4 この法律にいう「写真の著作物」には、写真の製作方法に類似する方法を用いて表現される著作物を含むものとする。

5 この法律にいう「公衆」には、特定かつ多数の者を含むものとする。

6 この法律にいう「法人」には、法人格を有しない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものを含むものとする。

7 この法律において、「上演」、「演奏」又は「口述」には、著作物の上演、演奏又は口述で録音され、又は録画されたものを再生すること(公衆送信又は上映に該当するものを除く。)及び著作物の上演、演奏又は口述を電気通信設備を用いて伝達すること(公衆送信に該当するものを除く。)を含むものとする。

8 この法律にいう「貸与」には、いずれの名義又は方法をもつてするかを問わず、これと同様の使用の権原を取得させる行為を含むものとする。

9 この法律において、第一項第七号の二、第八号、第九号の二、第九号の四、第九号の五、第九号の七若しくは第十三号から第十九号まで又は前二項に掲げる用語については、それぞれこれらを動詞の語幹として用いる場合を含むものとする。

 

(保護を受ける放送)

第九条 放送は、次の各号のいずれかに該当するものに限り、この法律による保護を受ける。

一 日本国民である放送事業者の放送

二 国内にある放送設備から行なわれる放送

三 前二号に掲げるもののほか、次のいずれかに掲げる放送

イ 実演家等保護条約の締約国の国民である放送事業者の放送

ロ 実演家等保護条約の締約国にある放送設備から行われる放送

四 前三号に掲げるもののほか、次のいずれかに掲げる放送

イ 世界貿易機関の加盟国の国民である放送事業者の放送

ロ 世界貿易機関の加盟国にある放送設備から行われる放送

 

(放送権及び有線放送権)

第九十二条 実演家は、その実演を放送し、又は有線放送する権利を専有する。

2 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。

一 放送される実演を有線放送する場合

二 次に掲げる実演を放送し、又は有線放送する場合

イ 前条第一項に規定する権利を有する者の許諾を得て録音され、又は録画されている実演

ロ 前条第二項の実演で同項の録音物以外の物に録音され、又は録画されているもの

 

(商業用レコードの二次使用)

第九十五条 放送事業者及び有線放送事業者(以下この条及び第九十七条第一項において「放送事業者等」という。)は、第九十一条第一項に規定する権利を有する者の許諾を得て実演が録音されている商業用レコードを用いた放送又は有線放送を行つた場合(営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金を受けずに、当該放送を受信して同時に有線放送を行つた場合を除く。)には、当該実演(第七条第一号から第六号までに掲げる実演で著作隣接権の存続期間内のものに限る。次項から第四項までにおいて同じ。)に係る実演家に二次使用料を支払わなければならない。

2 前項の規定は、実演家等保護条約の締約国については、当該締約国であつて、実演家等保護条約第十六条1(a)(i)の規定に基づき実演家等保護条約第十二条の規定を適用しないこととしている国以外の国の国民をレコード製作者とするレコードに固定されている実演に係る実演家について適用する。

3 第八条第一号に掲げるレコードについて実演家等保護条約の締約国により与えられる実演家等保護条約第十二条の規定による保護の期間が第一項の規定により実演家が保護を受ける期間より短いときは、当該締約国の国民をレコード製作者とするレコードに固定されている実演に係る実演家が同項の規定により保護を受ける期間は、第八条第一号に掲げるレコードについて当該締約国により与えられる実演家等保護条約第十二条の規定による保護の期間による。

4 第一項の規定は、実演・レコード条約の締約国(実演家等保護条約の締約国を除く。)であつて、実演・レコード条約第十五条(3)の規定により留保を付している国の国民をレコード製作者とするレコードに固定されている実演に係る実演家については、当該留保の範囲に制限して適用する。

5 第一項の二次使用料を受ける権利は、国内において実演を業とする者の相当数を構成員とする団体(その連合体を含む。)でその同意を得て文化庁長官が指定するものがあるときは、当該団体によつてのみ行使することができる。

6 文化庁長官は、次に掲げる要件を備える団体でなければ、前項の指定をしてはならない。

一 営利を目的としないこと。

二 その構成員が任意に加入し、又は脱退することができること。

三 その構成員の議決権及び選挙権が平等であること。

四 第一項の二次使用料を受ける権利を有する者(以下この条において「権利者」という。)のためにその権利を行使する業務をみずから的確に遂行するに足りる能力を有すること。

7 第五項の団体は、権利者から申込みがあつたときは、その者のためにその権利を行使することを拒んではならない。

8 第五項の団体は、前項の申込みがあつたときは、権利者のために自己の名をもつてその権利に関する裁判上又は裁判外の行為を行う権限を有する。

9 文化庁長官は、第五項の団体に対し、政令で定めるところにより、第一項の二次使用料に係る業務に関して報告をさせ、若しくは帳簿、書類その他の資料の提出を求め、又はその業務の執行方法の改善のため必要な勧告をすることができる。

10 第五項の団体が同項の規定により権利者のために請求することができる二次使用料の額は、毎年、当該団体と放送事業者等又はその団体との間において協議して定めるものとする。

11 前項の協議が成立しないときは、その当事者は、政令で定めるところにより、同項の二次使用料の額について文化庁長官の裁定を求めることができる。

12 第七十条第三項、第六項及び第八項、第七十一条(第二号に係る部分に限る。)並びに第七十二条から第七十四条までの規定は、前項の裁定及び二次使用料について準用する。この場合において、第七十条第三項中「著作権者」とあるのは「当事者」と、第七十二条第二項中「著作物を利用する者」とあるのは「第九十五条第一項の放送事業者等」と、「著作権者」とあるのは「同条第五項の団体」と、第七十四条中「著作権者」とあるのは「第九十五条第五項の団体」と読み替えるものとする。

13 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の規定は、第十項の協議による定め及びこれに基づいてする行為については、適用しない。ただし、不公正な取引方法を用いる場合及び関連事業者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。

14 第五項から前項までに定めるもののほか、第一項の二次使用料の支払及び第五項の団体に関し必要な事項は、政令で定める。

 

 

(注)公益社団法人日本芸能実演家団体協議会は、1965年に設立された芸能実演家団体で構成される公益社団法人。略称は芸団協。

資金別貸借対照表に係る実用新案権侵害訴訟において、その考案か実用新案法二条一項にいう「自然法則を利用した技術的思想」に該当しないから、その実用新案登録には同法三条一項柱書きに反する無効理由の存することが明らかであるとして、原告の請求が棄却された事例

 

 

実用新案権侵害差止等請求事件

【事件番号】      東京地方裁判所判決/平成14年(ワ)第5502号

【判決日付】      平成15年1月20日

【判示事項】      資金別貸借対照表に係る実用新案権侵害訴訟において、その考案か実用新案法二条一項にいう「自然法則を利用した技術的思想」に該当しないから、その実用新案登録には同法三条一項柱書きに反する無効理由の存することが明らかであるとして、原告の請求が棄却された事例

【参照条文】      実用新案法2-1

             実用新案法3-1

【掲載誌】        判例タイムズ1114号145頁

             判例時報1809号3頁

【評釈論文】      別冊ジュリスト170号8頁

             知財管理54巻4号633頁

             判例評論538号27頁

 

 

実用新案法

(定義)

第二条 この法律で「考案」とは、自然法則を利用した技術的思想の創作をいう。

2 この法律で「登録実用新案」とは、実用新案登録を受けている考案をいう。

3 この法律で考案について「実施」とは、考案に係る物品を製造し、使用し、譲渡し、貸し渡し、輸出し、若しくは輸入し、又はその譲渡若しくは貸渡しの申出(譲渡又は貸渡しのための展示を含む。以下同じ。)をする行為をいう。

 

(実用新案登録の要件)

第三条 産業上利用することができる考案であつて物品の形状、構造又は組合せに係るものをした者は、次に掲げる考案を除き、その考案について実用新案登録を受けることができる。

一 実用新案登録出願前に日本国内又は外国において公然知られた考案

二 実用新案登録出願前に日本国内又は外国において公然実施をされた考案

三 実用新案登録出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物に記載された考案又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となつた考案

2 実用新案登録出願前にその考案の属する技術の分野における通常の知識を有する者が前項各号に掲げる考案に基いてきわめて容易に考案をすることができたときは、その考案については、同項の規定にかかわらず、実用新案登録を受けることができない。

 

 

法人が支給する使用人賞与の損金算入時期についての平成18年改正前の法人税法施行令134条の2の定めは,租税法律主義又は法人税法の定める損金算入基準に違反するか

 

 

              法人税更正処分取消請求控訴事件

【事件番号】      大阪高等裁判所判決/平成21年(行コ)第24号

【判決日付】      平成21年10月16日

【判示事項】      1 法人税の確定申告に対して,課税庁が所得金額の加算とともに減算をして行った増額更正処分に対する取消訴訟において,確定申告に係る申告所得金額・税額を超える部分の取消しを求めることは不適法か

             2 法人が支給する使用人賞与の損金算入時期についての平成18年政令第125号による改正前の法人税法施行令134条の2の定めは,租税法律主義又は法人税法の定める損金算入基準に違反するか

【参照条文】      国税通則法16-1

             国税通則法23-1

             国税通則法29-1

             憲法30

             憲法84

             法人税法(平18法10号改正前)22-3

             法人税法(平18法10号改正前)65

             法人税法施行令(平18政令125号改正前)134の2

【掲載誌】        判例タイムズ1319号79頁

             税務訴訟資料259号順号11293

 

憲法

第三十条 国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。

 

第八十四条 あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。

 

法人税法

第二款 各事業年度の所得の金額の計算の通則

第二十二条 内国法人の各事業年度の所得の金額は、当該事業年度の益金の額から当該事業年度の損金の額を控除した金額とする。

2 内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上当該事業年度の益金の額に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、資産の販売、有償又は無償による資産の譲渡又は役務の提供、無償による資産の譲受けその他の取引で資本等取引以外のものに係る当該事業年度の収益の額とする。

3 内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上当該事業年度の損金の額に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、次に掲げる額とする。

一 当該事業年度の収益に係る売上原価、完成工事原価その他これらに準ずる原価の額

二 前号に掲げるもののほか、当該事業年度の販売費、一般管理費その他の費用(償却費以外の費用で当該事業年度終了の日までに債務の確定しないものを除く。)の額

三 当該事業年度の損失の額で資本等取引以外の取引に係るもの

4 第二項に規定する当該事業年度の収益の額及び前項各号に掲げる額は、別段の定めがあるものを除き、一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従つて計算されるものとする。

5 第二項又は第三項に規定する資本等取引とは、法人の資本金等の額の増加又は減少を生ずる取引並びに法人が行う利益又は剰余金の分配(資産の流動化に関する法律第百十五条第一項(中間配当)に規定する金銭の分配を含む。)及び残余財産の分配又は引渡しをいう。

(各事業年度の所得に対する法人税の税率)

第六十六条 内国法人である普通法人、一般社団法人等(別表第二に掲げる一般社団法人、一般財団法人及び労働者協同組合並びに公益社団法人及び公益財団法人をいう。次項及び第三項において同じ。)又は人格のない社団等に対して課する各事業年度の所得に対する法人税の額は、各事業年度の所得の金額に百分の二十三・二の税率を乗じて計算した金額とする。

2 前項の場合において、普通法人(通算法人を除く。)若しくは一般社団法人等のうち、各事業年度終了の時において資本金の額若しくは出資金の額が一億円以下であるもの若しくは資本若しくは出資を有しないもの又は人格のない社団等の各事業年度の所得の金額のうち年八百万円以下の金額については、同項の規定にかかわらず、百分の十九の税率による。

3 公益法人等(一般社団法人等を除く。)又は協同組合等に対して課する各事業年度の所得に対する法人税の額は、各事業年度の所得の金額に百分の十九の税率を乗じて計算した金額とする。

4 事業年度が一年に満たない法人に対する第二項の規定の適用については、同項中「年八百万円」とあるのは、「八百万円を十二で除し、これに当該事業年度の月数を乗じて計算した金額」とする。

5 内国法人である普通法人のうち各事業年度終了の時において次に掲げる法人に該当するものについては、第二項の規定は、適用しない。

一 保険業法に規定する相互会社(次号ロにおいて「相互会社」という。)

二 大法人(次に掲げる法人をいう。以下この号及び次号において同じ。)との間に当該大法人による完全支配関係がある普通法人

イ 資本金の額又は出資金の額が五億円以上である法人

ロ 相互会社(これに準ずるものとして政令で定めるものを含む。)

ハ 第四条の三(受託法人等に関するこの法律の適用)に規定する受託法人(第六号において「受託法人」という。)

三 普通法人との間に完全支配関係がある全ての大法人が有する株式及び出資の全部を当該全ての大法人のうちいずれか一の法人が有するものとみなした場合において当該いずれか一の法人と当該普通法人との間に当該いずれか一の法人による完全支配関係があることとなるときの当該普通法人(前号に掲げる法人を除く。)

四 投資法人

五 特定目的会社

六 受託法人

6 第一項の場合において、中小通算法人(大通算法人(通算法人である普通法人又は当該普通法人の各事業年度終了の日において当該普通法人との間に通算完全支配関係がある他の通算法人のうち、いずれかの法人が次に掲げる法人に該当する場合における当該普通法人をいう。)以外の普通法人である通算法人をいう。以下この条において同じ。)の当該各事業年度の所得の金額のうち軽減対象所得金額以下の金額については、同項の規定にかかわらず、百分の十九の税率による。

一 当該各事業年度終了の時における資本金の額又は出資金の額が一億円を超える法人

二 当該各事業年度終了の時において前項第一号から第三号まで又は第六号に掲げる法人に該当する法人

7 前項に規定する軽減対象所得金額とは、八百万円に第一号に掲げる金額が第二号に掲げる金額のうちに占める割合を乗じて計算した金額(同項の中小通算法人が通算子法人である場合において、同項の各事業年度終了の日が当該中小通算法人に係る通算親法人の事業年度終了の日でないときは、八百万円を十二で除し、これに当該中小通算法人の事業年度の月数を乗じて計算した金額)をいう。

一 当該中小通算法人の当該各事業年度の所得の金額

二 当該中小通算法人の当該各事業年度及び当該各事業年度終了の日において当該中小通算法人との間に通算完全支配関係がある他の中小通算法人の同日に終了する事業年度の所得の金額の合計額

8 前二項の規定を適用する場合において、前項各号の所得の金額が同項の中小通算法人の同項第一号の各事業年度又は同項第二号の他の中小通算法人の同号に規定する日に終了する事業年度(以下この条において「通算事業年度」という。)の第七十四条第一項(確定申告)の規定による申告書に当該通算事業年度の所得の金額として記載された金額(以下この項及び第十項において「当初申告所得金額」という。)と異なるときは、当初申告所得金額を当該各号の所得の金額とみなす。

9 通算事業年度のいずれかについて修正申告書の提出又は更正がされる場合において、次に掲げる場合のいずれかに該当するときは、第七項の中小通算法人の同項第一号の各事業年度については、前項の規定は、適用しない。

一 前項の規定を適用しないものとした場合における第七項第二号に掲げる金額が八百万円以下である場合

二 第六十四条の五第六項(損益通算)の規定の適用がある場合

三 第六十四条の五第八項の規定の適用がある場合

10 通算事業年度について前項(第三号に係る部分を除く。)の規定を適用して修正申告書の提出又は更正がされた後における第八項の規定の適用については、当該修正申告書又は当該更正に係る国税通則法第二十八条第二項(更正又は決定の手続)に規定する更正通知書に当該通算事業年度の所得の金額として記載された金額を当初申告所得金額とみなす。

11 通算親法人の事業年度が一年に満たない場合における当該通算親法人及び他の通算法人に対する第七項及び第九項の規定の適用については、第七項中「八百万円に」とあるのは「八百万円を十二で除し、これに同項の中小通算法人に係る通算親法人の事業年度の月数を乗じて計算した金額に」と、第九項第一号中「八百万円」とあるのは「八百万円を十二で除し、これに当該中小通算法人に係る通算親法人の事業年度の月数を乗じて計算した金額」とする。

12 第四項、第七項及び前項の月数は、暦に従つて計算し、一月に満たない端数を生じたときは、これを一月とする。

 

 

 

国税通則法

(国税についての納付すべき税額の確定の方式)

第十六条 国税についての納付すべき税額の確定の手続については、次の各号に掲げるいずれかの方式によるものとし、これらの方式の内容は、当該各号に掲げるところによる。

一 申告納税方式 納付すべき税額が納税者のする申告により確定することを原則とし、その申告がない場合又はその申告に係る税額の計算が国税に関する法律の規定に従つていなかつた場合その他当該税額が税務署長又は税関長の調査したところと異なる場合に限り、税務署長又は税関長の処分により確定する方式をいう。

二 賦課課税方式 納付すべき税額がもつぱら税務署長又は税関長の処分により確定する方式をいう。

2 国税(前条第三項各号に掲げるものを除く。)についての納付すべき税額の確定が前項各号に掲げる方式のうちいずれの方式によりされるかは、次に定めるところによる。

一 納税義務が成立する場合において、納税者が、国税に関する法律の規定により、納付すべき税額を申告すべきものとされている国税 申告納税方式

二 前号に掲げる国税以外の国税 賦課課税方式

 

(更正の請求)

第二十三条 納税申告書を提出した者は、次の各号のいずれかに該当する場合には、当該申告書に係る国税の法定申告期限から五年(第二号に掲げる場合のうち法人税に係る場合については、十年)以内に限り、税務署長に対し、その申告に係る課税標準等又は税額等(当該課税標準等又は税額等に関し次条又は第二十六条(再更正)の規定による更正(以下この条において「更正」という。)があつた場合には、当該更正後の課税標準等又は税額等)につき更正をすべき旨の請求をすることができる。

一 当該申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従つていなかつたこと又は当該計算に誤りがあつたことにより、当該申告書の提出により納付すべき税額(当該税額に関し更正があつた場合には、当該更正後の税額)が過大であるとき。

二 前号に規定する理由により、当該申告書に記載した純損失等の金額(当該金額に関し更正があつた場合には、当該更正後の金額)が過少であるとき、又は当該申告書(当該申告書に関し更正があつた場合には、更正通知書)に純損失等の金額の記載がなかつたとき。

三 第一号に規定する理由により、当該申告書に記載した還付金の額に相当する税額(当該税額に関し更正があつた場合には、当該更正後の税額)が過少であるとき、又は当該申告書(当該申告書に関し更正があつた場合には、更正通知書)に還付金の額に相当する税額の記載がなかつたとき。

2 納税申告書を提出した者又は第二十五条(決定)の規定による決定(以下この項において「決定」という。)を受けた者は、次の各号のいずれかに該当する場合(納税申告書を提出した者については、当該各号に定める期間の満了する日が前項に規定する期間の満了する日後に到来する場合に限る。)には、同項の規定にかかわらず、当該各号に定める期間において、その該当することを理由として同項の規定による更正の請求(以下「更正の請求」という。)をすることができる。

一 その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となつた事実に関する訴えについての判決(判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む。)により、その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき その確定した日の翌日から起算して二月以内

二 その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算に当たつてその申告をし、又は決定を受けた者に帰属するものとされていた所得その他課税物件が他の者に帰属するものとする当該他の者に係る国税の更正又は決定があつたとき 当該更正又は決定があつた日の翌日から起算して二月以内

三 その他当該国税の法定申告期限後に生じた前二号に類する政令で定めるやむを得ない理由があるとき 当該理由が生じた日の翌日から起算して二月以内

3 更正の請求をしようとする者は、その請求に係る更正後の課税標準等又は税額等、その更正の請求をする理由、当該請求をするに至つた事情の詳細、当該請求に係る更正前の納付すべき税額及び還付金の額に相当する税額その他参考となるべき事項を記載した更正請求書を税務署長に提出しなければならない。

4 税務署長は、更正の請求があつた場合には、その請求に係る課税標準等又は税額等について調査し、更正をし、又は更正をすべき理由がない旨をその請求をした者に通知する。

5 更正の請求があつた場合においても、税務署長は、その請求に係る納付すべき国税(その滞納処分費を含む。以下この項において同じ。)の徴収を猶予しない。ただし、税務署長において相当の理由があると認めるときは、その国税の全部又は一部の徴収を猶予することができる。

6 輸入品に係る申告消費税等についての更正の請求は、第一項の規定にかかわらず、税関長に対し、するものとする。この場合においては、前三項の規定の適用については、これらの規定中「税務署長」とあるのは、「税関長」とする。

7 前二条の規定は、更正の請求について準用する。

 

(更正等の効力)

第二十九条 第二十四条(更正)又は第二十六条(再更正)の規定による更正(以下第七十二条(国税の徴収権の消滅時効)までにおいて「更正」という。)で既に確定した納付すべき税額を増加させるものは、既に確定した納付すべき税額に係る部分の国税についての納税義務に影響を及ぼさない。

2 既に確定した納付すべき税額を減少させる更正は、その更正により減少した税額に係る部分以外の部分の国税についての納税義務に影響を及ぼさない。

3 更正又は決定を取り消す処分又は判決は、その処分又は判決により減少した税額に係る部分以外の部分の国税についての納税義務に影響を及ぼさない。

 

第2章 議決権行使書面の閲覧などの請求における、理由の明示

株主総会の議決権行使書面や委任状(代理権を証明する書面)は、株主が閲覧又は謄写を請求することができます。株主名簿の閲覧については、会社のオペレーション負担や情報保護に配慮した一定の閲覧拒絶事由が規定されている(会社法第125条第3項)のに対し、議決権行使書面等には特に拒絶事由が定められていませんでした。

 

このため、議決権行使書面等の閲覧請求が業務妨害目的でなされているのではないかとの指摘や、株主名簿の閲覧を拒絶された場合に株主の住所を確知するために濫用的に議決権行使書等の閲覧請求がなされる懸念があるとの指摘がありました。

 

このような指摘を踏まえ、今回の改正では、議決権行使書等について、株主名簿と同様の閲覧拒絶事由が追加されました(改正法第310条第8項、第311条第5項)。

株主が議決権行使書面等の閲覧請求をする場合には、請求の理由を明らかにして行わなければならないものとし (改正法310条7項後段、改正法311条4項後段、改正法312条5項後段)、これに対する会社側の拒絶事由を明文化しました(改正法310条8項各号、改正法311条5項各号、改正法312条6項各号)。

会社側の拒絶事由は、以下の4つです。

①当該請求を行う株主が、その権利の確保又は行使に関する調査の目的以外の目的で請求を行ったとき

②請求者が当該株式会社の業務の遂行を妨げ、又は株主の共同の利益を害する目的で請求を行ったとき

③請求者が、議決権行使書面等の閲覧若しくは謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報するため請求を行ったとき

④請求者が、過去二年以内において、議決権行使書面等の閲覧若しくは謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報したことがあるものであるとき

 

里道の近くに居住する者が当該里道の用途廃止処分の取消しを求めるにつき原告適格(行政事件訴訟法9条)を有しないとされた事例 

最3小判昭和62年11月24日訟務月報34巻4号700頁裁判集民事152号247頁  判タ675号111頁 判時1284号56頁 
【判決要旨】 里道の近くに居住し、その通行による利便を享受することができる者であっても、当該里道の用途廃止により各方面への交通が妨げられるなどその生活に著しい支障が生ずるような特段の事情があるといえないときは、右用途廃止処分の取消しを求めるにつき原告適格を有しない。 
【参照条文】 行政事件訴訟法9 
       国有財産法3-2 (国有財産の分類及び種類)
       建設省所管国有財産取扱規則17

行政事件訴訟法
(原告適格)
第九条 処分の取消しの訴え及び裁決の取消しの訴え(以下「取消訴訟」という。)は、当該処分又は裁決の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者(処分又は裁決の効果が期間の経過その他の理由によりなくなつた後においてもなお処分又は裁決の取消しによつて回復すべき法律上の利益を有する者を含む。)に限り、提起することができる。
2 裁判所は、処分又は裁決の相手方以外の者について前項に規定する法律上の利益の有無を判断するに当たつては、当該処分又は裁決の根拠となる法令の規定の文言のみによることなく、当該法令の趣旨及び目的並びに当該処分において考慮されるべき利益の内容及び性質を考慮するものとする。この場合において、当該法令の趣旨及び目的を考慮するに当たつては、当該法令と目的を共通にする関係法令があるときはその趣旨及び目的をも参酌するものとし、当該利益の内容及び性質を考慮するに当たつては、当該処分又は裁決がその根拠となる法令に違反してされた場合に害されることとなる利益の内容及び性質並びにこれが害される態様及び程度をも勘案するものとする。

国有財産法
(国有財産の範囲)
第二条 この法律において国有財産とは、国の負担において国有となつた財産又は法令の規定により、若しくは寄附により国有となつた財産であつて次に掲げるものをいう。
一 不動産
二 船舶、浮標、浮桟橋及び浮ドック並びに航空機
三 前二号に掲げる不動産及び動産の従物
四 地上権、地役権、鉱業権その他これらに準ずる権利
五 特許権、著作権、商標権、実用新案権その他これらに準ずる権利
六 株式、新株予約権、社債(特別の法律により法人の発行する債券に表示されるべき権利を含み、短期社債等を除く。)、地方債、信託の受益権及びこれらに準ずるもの並びに出資による権利(国が資金又は積立金の運用及びこれに準ずる目的のために臨時に所有するものを除く。)
2 前項第六号の「短期社債等」とは、次に掲げるものをいう。
一 社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第六十六条第一号に規定する短期社債
二 投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)第百三十九条の十二第一項に規定する短期投資法人債
三 信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)第五十四条の四第一項に規定する短期債
四 保険業法(平成七年法律第百五号)第六十一条の十第一項に規定する短期社債
五 資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)第二条第八項に規定する特定短期社債
六 農林中央金庫法(平成十三年法律第九十三号)第六十二条の二第一項に規定する短期農林債

 

山崩れで生き埋めになった消防団員の救出作業中に発生した大規模な山崩れにより生き埋めになった消防団員等の死亡事故について、町の消防団長等と県の消防学校長等の違法行為に基づく損害賠償責任が認められなかった事例

高松高等裁判所判決/昭和57年(ネ)第311号、昭和59年(ネ)第302号
昭和63年1月22日
損害賠償請求控訴、同附帯控訴事件
【判示事項】    山崩れで生き埋めになった消防団員の救出作業中に発生した大規模な山崩れにより生き埋めになった消防団員等の死亡事故について、町の消防団長等と県の消防学校長等の違法行為に基づく損害賠償責任が認められなかった事例
【参照条文】    国家賠償法1
【掲載誌】     判例タイムズ661号80頁
          判例時報1265号31頁
国家賠償
第一条 国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。
② 前項の場合において、公務員に故意又は重大な過失があつたときは、国又は公共団体は、その公務員に対して求償権を有する。

 

司法書士が順次売買について登記手続の連件申請を行う場合において、前件の司法書士が、委任関係のない後件の登記権利者に対しても、書類の真否について調査確認すべき義務を負うとした事例

 

 

              不当利得返還等請求控訴事件

【事件番号】      東京高等裁判所判決/平成30年(ネ)第4446号

【判決日付】      令和元年5月30日

【判示事項】      司法書士が順次売買について登記手続の連件申請を行う場合において、前件の司法書士が、委任関係のない後件の登記権利者に対しても、書類の真否について調査確認すべき義務を負うとした事例

【参照条文】      民法709

             司法書士法

             不動産登記法22

             不登規則67

【掲載誌】        判例時報2440号19頁

 

民法

(不法行為による損害賠償)

第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

 

司法書士法

(司法書士の使命)

第一条 司法書士は、この法律の定めるところによりその業務とする登記、供託、訴訟その他の法律事務の専門家として、国民の権利を擁護し、もつて自由かつ公正な社会の形成に寄与することを使命とする。

 

不動産登記法

(登記識別情報の提供)

第二十二条 登記権利者及び登記義務者が共同して権利に関する登記の申請をする場合その他登記名義人が政令で定める登記の申請をする場合には、申請人は、その申請情報と併せて登記義務者(政令で定める登記の申請にあっては、登記名義人。次条第一項、第二項及び第四項各号において同じ。)の登記識別情報を提供しなければならない。ただし、前条ただし書の規定により登記識別情報が通知されなかった場合その他の申請人が登記識別情報を提供することができないことにつき正当な理由がある場合は、この限りでない。

 

不動産登記規則

(登記識別情報の提供の省略)

第六十七条 同一の不動産について二以上の権利に関する登記の申請がされた場合(当該二以上の権利に関する登記の前後を明らかにして同時に申請がされた場合に限る。)において、前の登記によって登記名義人となる者が、後の登記の登記義務者となるときは、当該後の登記の申請情報と併せて提供すべき登記識別情報は、当該後の登記の申請情報と併せて提供されたものとみなす。

 

 

弁護士が弁護士会等の役員としての活動に伴い支出した懇親会費等の一部が,その事業所得の計算上必要経費に算入することができ,また,消費税等の額の計算上課税仕入れに該当するとされた事例

 

 

              更正処分取消等請求控訴事件

【事件番号】      東京高等裁判所判決/平成23年(行コ)第298号

【判決日付】      平成24年9月19日

【判示事項】      弁護士が弁護士会等の役員としての活動に伴い支出した懇親会費等の一部が,その事業所得の計算上必要経費に算入することができ,また,消費税等の額の計算上課税仕入れに該当するとされた事例

【参照条文】      所得税法37-1

             消費税法2-1

【掲載誌】        判例タイムズ1387号190頁

             判例時報2170号20頁

 

所得税法

 

(必要経費)

第三十七条 その年分の不動産所得の金額、事業所得の金額又は雑所得の金額(事業所得の金額及び雑所得の金額のうち山林の伐採又は譲渡に係るもの並びに雑所得の金額のうち第三十五条第三項(公的年金等の定義)に規定する公的年金等に係るものを除く。)の計算上必要経費に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、これらの所得の総収入金額に係る売上原価その他当該総収入金額を得るため直接に要した費用の額及びその年における販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用(償却費以外の費用でその年において債務の確定しないものを除く。)の額とする。

2 山林につきその年分の事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、その山林の植林費、取得に要した費用、管理費、伐採費その他その山林の育成又は譲渡に要した費用(償却費以外の費用でその年において債務の確定しないものを除く。)の額とする。

 

消費税法

(定義)

第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

一 国内 この法律の施行地をいう。

二 保税地域 関税法(昭和二十九年法律第六十一号)第二十九条(保税地域の種類)に規定する保税地域をいう。

三 個人事業者 事業を行う個人をいう。

四 事業者 個人事業者及び法人をいう。

四の二 国外事業者 所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第二条第一項第五号(定義)に規定する非居住者である個人事業者及び法人税法(昭和四十年法律第三十四号)第二条第四号(定義)に規定する外国法人をいう。

五 合併法人 合併後存続する法人又は合併により設立された法人をいう。

五の二 被合併法人 合併により消滅した法人をいう。

六 分割法人 分割をした法人をいう。

六の二 分割承継法人 分割により分割法人の事業を承継した法人をいう。

七 人格のない社団等 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものをいう。

七の二 適格請求書発行事業者 第五十七条の二第一項の規定による登録を受けた事業者をいう。

八 資産の譲渡等 事業として対価を得て行われる資産の譲渡及び貸付け並びに役務の提供(代物弁済による資産の譲渡その他対価を得て行われる資産の譲渡若しくは貸付け又は役務の提供に類する行為として政令で定めるものを含む。)をいう。

八の二 特定資産の譲渡等 事業者向け電気通信利用役務の提供及び特定役務の提供をいう。

八の三 電気通信利用役務の提供 資産の譲渡等のうち、電気通信回線を介して行われる著作物(著作権法(昭和四十五年法律第四十八号)第二条第一項第一号(定義)に規定する著作物をいう。)の提供(当該著作物の利用の許諾に係る取引を含む。)その他の電気通信回線を介して行われる役務の提供(電話、電信その他の通信設備を用いて他人の通信を媒介する役務の提供を除く。)であつて、他の資産の譲渡等の結果の通知その他の他の資産の譲渡等に付随して行われる役務の提供以外のものをいう。

八の四 事業者向け電気通信利用役務の提供 国外事業者が行う電気通信利用役務の提供のうち、当該電気通信利用役務の提供に係る役務の性質又は当該役務の提供に係る取引条件等から当該役務の提供を受ける者が通常事業者に限られるものをいう。

八の五 特定役務の提供 資産の譲渡等のうち、国外事業者が行う演劇その他の政令で定める役務の提供(電気通信利用役務の提供に該当するものを除く。)をいう。

九 課税資産の譲渡等 資産の譲渡等のうち、第六条第一項の規定により消費税を課さないこととされるもの以外のものをいう。

九の二 軽減対象課税資産の譲渡等 課税資産の譲渡等のうち、別表第一に掲げるものをいう。

十 外国貨物 関税法第二条第一項第三号(定義)に規定する外国貨物(同法第七十三条の二(輸出を許可された貨物とみなすもの)の規定により輸出を許可された貨物とみなされるものを含む。)をいう。

十一 課税貨物 保税地域から引き取られる外国貨物(関税法第三条(課税物件)に規定する信書を除く。第四条において同じ。)のうち、第六条第二項の規定により消費税を課さないこととされるもの以外のものをいう。

十一の二 軽減対象課税貨物 課税貨物のうち、別表第一の二に掲げるものをいう。

十二 課税仕入れ 事業者が、事業として他の者から資産を譲り受け、若しくは借り受け、又は役務の提供(所得税法第二十八条第一項(給与所得)に規定する給与等を対価とする役務の提供を除く。)を受けること(当該他の者が事業として当該資産を譲り渡し、若しくは貸し付け、又は当該役務の提供をしたとした場合に課税資産の譲渡等に該当することとなるもので、第七条第一項各号に掲げる資産の譲渡等に該当するもの及び第八条第一項その他の法律又は条約の規定により消費税が免除されるもの以外のものに限る。)をいう。

十三 事業年度 法人税法第十三条及び第十四条(事業年度)に規定する事業年度(国、地方公共団体その他これらの条の規定の適用を受けない法人については、政令で定める一定の期間)をいう。

十四 基準期間 個人事業者についてはその年の前々年をいい、法人についてはその事業年度の前々事業年度(当該前々事業年度が一年未満である法人については、その事業年度開始の日の二年前の日の前日から同日以後一年を経過する日までの間に開始した各事業年度を合わせた期間)をいう。

十五 棚卸資産 商品、製品、半製品、仕掛品、原材料その他の資産で政令で定めるものをいう。

十六 調整対象固定資産 建物、構築物、機械及び装置、船舶、航空機、車両及び運搬具、工具、器具及び備品、鉱業権その他の資産でその価額が少額でないものとして政令で定めるものをいう。

十七 確定申告書等 第四十五条第一項の規定による申告書(当該申告書に係る国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号)第十八条第二項(期限後申告)に規定する期限後申告書を含む。)及び第四十六条第一項の規定による申告書をいう。

十八 特例申告書 第四十七条第一項の規定による申告書(同条第三項の場合に限るものとし、当該申告書に係る国税通則法第十八条第二項に規定する期限後申告書を含む。)をいう。

十九 附帯税 国税通則法第二条第四号(定義)に規定する附帯税をいう。

二十 中間納付額 第四十八条の規定により納付すべき消費税の額(その額につき国税通則法第十九条第三項(修正申告)に規定する修正申告書の提出又は同法第二十四条(更正)若しくは第二十六条(再更正)の規定による更正があつた場合には、その申告又は更正後の消費税の額)をいう。

2 この法律において「資産の貸付け」には、資産に係る権利の設定その他他の者に資産を使用させる一切の行為(当該行為のうち、電気通信利用役務の提供に該当するものを除く。)を含むものとする。

3 この法律において「資産の借受け」には、資産に係る権利の設定その他他の者の資産を使用する一切の行為(当該行為のうち、他の者から受ける電気通信利用役務の提供に該当するものを除く。)を含むものとする。

4 この法律において「相続」には包括遺贈を含むものとし、「相続人」には包括受遺者を含むものとし、「被相続人」には包括遺贈者を含むものとする。