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法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

役に立つ裁判例の紹介、法律の本の書評です。弁護士経験32年。第二東京弁護士会所属21770

数量指示売買において数量が超過する場合に民法五六五条を類推適用して売主が代金の増額を請求することの可否

 

 

              債務不存在確認請求本訴、不当利得請求反訴事件

【事件番号】      最高裁判所第3小法廷判決/平成12年(受)第375号

【判決日付】      平成13年11月27日

【判示事項】      いわゆる数量指示売買において数量が超過する場合に民法五六五条を類推適用して売主が代金の増額を請求することの可否

【判決要旨】      いわゆる数量指示売買において数量が超過する場合、売主は民法五六五条の類推適用を根拠として代金の増額を請求することはできない。

【参照条文】      民法565

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集55巻6号1380頁

 

 

民法

(買主の追完請求権)

第五百六十二条 引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求することができる。ただし、売主は、買主に不相当な負担を課するものでないときは、買主が請求した方法と異なる方法による履行の追完をすることができる。

2 前項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、同項の規定による履行の追完の請求をすることができない。

(買主の代金減額請求権)

第五百六十三条 前条第一項本文に規定する場合において、買主が相当の期間を定めて履行の追完の催告をし、その期間内に履行の追完がないときは、買主は、その不適合の程度に応じて代金の減額を請求することができる。

2 前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、買主は、同項の催告をすることなく、直ちに代金の減額を請求することができる。

一 履行の追完が不能であるとき。

二 売主が履行の追完を拒絶する意思を明確に表示したとき。

三 契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において、売主が履行の追完をしないでその時期を経過したとき。

四 前三号に掲げる場合のほか、買主が前項の催告をしても履行の追完を受ける見込みがないことが明らかであるとき。

3 第一項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、前二項の規定による代金の減額の請求をすることができない。

(買主の損害賠償請求及び解除権の行使)

第五百六十四条 前二条の規定は、第四百十五条の規定による損害賠償の請求並びに第五百四十一条及び第五百四十二条の規定による解除権の行使を妨げない。

 

(移転した権利が契約の内容に適合しない場合における売主の担保責任)

第五百六十五条 前三条の規定は、売主が買主に移転した権利が契約の内容に適合しないものである場合(権利の一部が他人に属する場合においてその権利の一部を移転しないときを含む。)について準用する。

 

 

 

自動車の割賦販売において、買い主としての名義貸人の信販会社に対する契約上の責任が認められた事例

 

 

立替金等請求事件

【事件番号】      東京地方裁判所判決/平成5年(ワ)第158号

【判決日付】      平成5年11月26日

【判示事項】      自動車の割賦販売において、買い主としての名義貸人の信販会社に対する契約上の責任が認められた事例

【判決要旨】      1 自動車購入の際の立替払契約について名義貸しを承諾した者は、信義則上、販売店から自動車の引渡しを受けていないことを理由として立替金の支払請求を拒否することはできない。

             2 有限会社である販売店の従業員が自動車の販売代金を着服し、その販売代金に充てるため、他人名義を借りて立替払契約をするなどして割賦購入斡旋業者に損害を与えた場合、右会社の代表取締役が右従業員に対する十分な監督を怠り、右名義貸しを看過して右立替払契約を成立させたときは、有限会社法30条ノ31項に基づき、右斡旋業者が被った損害を賠償すべき義務がある。

【参照条文】      割賦販売法30の4-1

【掲載誌】        判例タイムズ871号247頁

             判例時報1495号104頁

             金融法務事情1392号48頁

 

 

会社法

(役員等の第三者に対する損害賠償責任)

第四百二十九条 役員等がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該役員等は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。

2 次の各号に掲げる者が、当該各号に定める行為をしたときも、前項と同様とする。ただし、その者が当該行為をすることについて注意を怠らなかったことを証明したときは、この限りでない。

一 取締役及び執行役 次に掲げる行為

イ 株式、新株予約権、社債若しくは新株予約権付社債を引き受ける者の募集をする際に通知しなければならない重要な事項についての虚偽の通知又は当該募集のための当該株式会社の事業その他の事項に関する説明に用いた資料についての虚偽の記載若しくは記録

ロ 計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書並びに臨時計算書類に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録

ハ 虚偽の登記

ニ 虚偽の公告(第四百四十条第三項に規定する措置を含む。)

二 会計参与 計算書類及びその附属明細書、臨時計算書類並びに会計参与報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録

三 監査役、監査等委員及び監査委員 監査報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録

四 会計監査人 会計監査報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録

 

電話盗聴事件・電気通信事業法104条1項にいう「通信の秘密を侵した」場合にあたるとされた事例

 

 

電気通信事業法違反、同未遂各被告事件

【事件番号】      盛岡地方裁判所判決/昭和62年(わ)第239号

【判決日付】      昭和63年3月23日

【判示事項】      1 電気通信事業法104条1項にいう「通信の秘密を侵した」場合にあたるとされた事例

             2 同法104条3項の未遂罪が成立するとされた事例

【参照条文】      電気通信事業法104

【掲載誌】        判例時報1269号159頁

【評釈論文】      判例評論356号246頁

 

 

電気通信事業法

(秘密保持義務)

第百十六条の四 認定送信型対電気通信設備サイバー攻撃対処協会の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、送信型対電気通信設備サイバー攻撃対処業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。

 

第百八十二条 第七十八条第一項(第百十六条第一項において準用する場合を含む。)又は第百十六条の四の規定に違反してその職務に関し知り得た秘密を漏らした者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

2 第八十五条の十三第二項、第百条第二項(第百三条において準用する場合を含む。)又は第百十六条の六第二項の規定による業務の停止の命令に違反したときは、当該違反行為をした者も、前項と同様とする。

 

 

 

 

       主   文

 

 被告人を懲役八月に処する。この裁判確定の日から四年間右刑の執行を猶予する。押収してある保安器用ヒューズ型発信機一個及びラジオカセットレコーダー一台を没収する。

 

       理   由

 

 (罪となるべき事実)

 被告人は、信用調査、興信を業とする「株式会社甲野プロフェッショナル」を経営していたものであるが、

 第一 知人のAから岩手県岩手郡西根町《番地略》所在B方に架設されている日本電信電話株式会社岩手電報電話局の加入電話による右B方家人と他人との通話内容を盗聴録音することの依頼を受けてこれを承諾し、その旨同社従業員X及び同人を通じて同従業員Vに指示を与え、ここに右両名と共謀の上、昭和六二年四月中旬ころ、前記B方において、前記岩手電報電話局が右B方軒下に設置して管理・取り扱い中の加入電話四号保安器内に、保安器用ヒューズ型発信機を取り付け、同発信機から発信される電波をラジオカセットレコーダーで受信して盗聴録音することができるようにした上、その頃数回にわたり、同町大更第二五地割八五番地大更駅付近に駐車中の自動車内において、右B方加入電話を利用して同人方家人が他人と通話した内容をラジオカセットレコーダーにより録音テープ三巻に盗聴録音し、もって電気通信事業者が取り扱い中の通信の秘密を侵した

第二 同年八月九日ごろ、知人のDから、前記Bの関係者が前記Aの関係者に対し「どんな悪口をいっているか聞いてみたいものだ」等といわれたことから、再び前記B方架設電話の通話内容を盗聴録音することを決意し、その旨前記X及び同人を通じて前記Vに指示を与え、ここに右両名と共謀の上、同月一一日ごろ、前記B方において、前記電話の保安器内に前同様の発信機を取り付け、前同様の方法で盗聴録音できるような状態においたが、同月一八日ころ右発信機をCらに発見され、取り外されたため、盗聴録音の目的を遂げなかったものである。

(証拠の標目)《略》

(法令の適用)

 被告人の判示第一の所為は刑法六〇条、電気通信事業法一〇四条一項に、判示第二の所為は刑法六〇条、電気通信事業法一〇四条三項、同条一項に各該当するところ、各所定刑中懲役刑を選択し、以上の各罪は刑法四五条前段の併合罪であるから、同法四七条本文、一〇条により犯情が重い判示第一の罪の刑に法定の加重をした刑期の範囲内で被告人を懲役八月に処し、情状により同法二五条一項を適用してこの裁判確定の日から四年間右刑の執行を猶予することとし、押収してある保安器用ヒューズ型発信機一個は、判示第二の犯行の用に、ラジオカセットレコーダー一台は判示第一の犯行の用にそれぞれ供したもので被告人以外の者に属しないから同法一九条一項二号、二項を適用してこれを没収することとする。

(被告人、弁護人の主張について)

 被告人及び弁護人は、被告人は(1)本件各犯行につき、自らは盗聴する意思がなかったので、犯行を企てたことも、又他の共犯者と共謀したこともない、(2)第一の犯行につき盗聴録音されたという通話内容を聴いていないから録音ができたかどうかも関知しておらず、従って通信の秘密を侵していない、(3)第二の犯行につき、盗聴録音する装置を未だ完成していない旨主張する。

 よって検討するに、(1)の点については、被告人は、依頼人からの依頼にもとづき自ら経営する会社の従業員であるXとVに命じて本件盗聴装置の取付けと通話内容を録音テープに収録するよう命じたことを一貫して認めているのであるから、自らその録音内容を聴く意思がなくても録音すること自体が通信の秘密の侵害になるのであり、被告人の右行為は、すなわち本件犯行を「企てた」ことになり、又XやVと「共謀した」ことになることは明らかである。(2)の点については、前記のように電話の通話内容を録音すれば、すなわち通信の秘密の侵害になるのであるから、被告人がその録音内容を聴いたかどうかは本罪の成否には関係ないが、真実録音がされていたか否かは本罪の成否に関係があるところ、本件につき、当該録音テープは法廷に提出されていないが、本件証拠上(イ)第一の犯行に併せられた発信機と同種ものから発せられる電波を同じく同種のラジオカセットレコーダーで受信し、その内容を録音することが可能であることが鑑定により科学的に明らかになっていること、(ロ)録音の実行行為者であるVが、録音に際し音量をあげ通話内容が受信されていることを一部につき確認しており、又当該テープ三巻を依頼者に届けたXが、それを一部再生して聴き、B方電話の通話内 が実際に録音されていることを確かめていること、(ハ)当該テープを受け取ったAも、後日それを被告人に返還する時「役に立たなかった」とはいっていたが、 「聞こえなかった」とはいっておらず、この 役に立たなかった」という意味は録音が不良で内容が聴き取れなかったというのではなく、むしろ同人の選挙活動のために役に立たなかったということであろうと推測されること等の点から考えて、結局当該録音テープ三巻には、B方加入電話の何らかの通話内容が録音されていたものと認めるのが相当である。(3)の点については、被告人、弁護人は公訴事実第一の「盗録日する装置を完成させた」の表現に拘泥しているようであるが、かかる装置の完成ということは本罪の構成要件となっていないので、何をもってかかる装置の「完兀成」と見るべきかはさておき、被告人の指示どおりに共犯者VがB方架設電話の保安内に盗聴用発信機を取りつけたことが、とりもなおさず本罪の実行の着手であることは明らかであって、その後結局盗聴録音するに至らなかったのであるから、本罪の未遂となることは論を俟たない。

シャティ事件・カタログ通信販売業におけるカタログを利用したサービスが商標法にいう「役務」に当たらないとされた事例

 

 

              審決取消請求事件

【事件番号】      東京高等裁判所判決/平成11年(行ケ)第390号

【判決日付】      平成12年8月29日

【判示事項】      いわゆるカタログ通信販売業におけるカタログを利用したサービスが商標法にいう「役務」に当たらないとされた事例

【参照条文】      商標法

【掲載誌】        判例時報1737号124頁

【評釈論文】      知財管理51巻12号1885頁

             判例評論511号49頁

 

 

商標法

(先願)

第八条 同一又は類似の商品又は役務について使用をする同一又は類似の商標について異なつた日に二以上の商標登録出願があつたときは、最先の商標登録出願人のみがその商標について商標登録を受けることができる。

2 同一又は類似の商品又は役務について使用をする同一又は類似の商標について同日に二以上の商標登録出願があつたときは、商標登録出願人の協議により定めた一の商標登録出願人のみがその商標について商標登録を受けることができる。

3 商標登録出願が放棄され取り下げられ若しくは却下されたとき、又は商標登録出願について査定若しくは審決が確定したときは、その商標登録出願は、前二項の規定の適用については、初めからなかつたものとみなす。

4 特許庁長官は、第二項の場合は、相当の期間を指定して、同項の協議をしてその結果を届け出るべき旨を商標登録出願人に命じなければならない。

5 第二項の協議が成立せず、又は前項の規定により指定した期間内に同項の規定による届出がないときは、特許庁長官が行う公正な方法によるくじにより定めた一の商標登録出願人のみが商標登録を受けることができる。

 

 

       主   文

 

 原告の請求を棄却する。

 訴訟費用は原告の負担とする。

 

       事実及び理由

 

第1 当事者の求めた裁判

1 原告

 特許庁が平成7年審判第23933号事件について平成11年10月4日にした審決を取り消す。

 訴訟費用は被告の負担とする。

2 被告

 主文と同旨

第2 当事者間に争いのない事実

1 特許庁における手続の経緯

 原告は、平成4年9月29日、「シャディ」の文字を横書きしてなり、商品及び役務の区分第42類「多数の商品を掲載したカタログを不特定多数人に頒布し、家庭にいながら商品選択の機会を与えるサービス」を指定役務とする商標(以下「本願商標」という。)について、商標法の一部を改正する法律(平成3年法律第65号)附則5条1項の規定により使用に基づく特例の適用を主張して、商標登録出願をしたところ、平成7年9月5日、拒絶査定を受けたので、平成7年11月2日、拒絶査定不服の審判を請求した。特許庁は、これを平成7年審判第23933号事件として審理した結果、平成11年10月4日、「本件審判の請求は、成り立たない。」との審決をし、同年11月1日、その謄本を原告に送達した。

2 審決の理由

 審決の理由は、別紙審決書の理由の写しのとおりである。要するに、商標法にいう「役務」は、「他人のために提供する労務又は便益であって、独立して取引の対象となるもの」と解するのが相当であるのに、請求人(原告)が指定役務とする労務・便益自体は、独立して経済取引の対象になっているものとはいえないから、本願商標登録出願に係る指定役務は商標法にいう「役務」ではなく、これによれば本願は商標法6条1項の要件を具備していない、としたものである。

 

第5 当裁判所の判断

2 カタログ通信販売業における役務の独立性についての認定の誤りについて

(1) 原告が本願商標の指定役務とするその業務が、次のとおりのものであることは、当事者間に争いがない(特許庁の審尋に対する原告の回答書に基づいて審決が認定したものである。)。

(イ) 原告は、広義の「カタログ販売」を業とするものである。

(ロ) 原告の具体的な業務形態は、顧客との直接的な結び付きではなく、北は北海道から南は沖縄まで全国に3000にのぼる「Shaddy シャディ」の看板を掲げた代理店並びに全国で2000以上展開している「シャディ サラダ館」の代理店を通じ、顧客に対して、本件カタログを頒布し、商品の販売を行うというものである。

(ハ) このカタログは、まず、すべて有料で上記代理店に頒布され、それら代理店を通じ需要者に頒布される。本件カタログには、各々製造元又は発売元のブランド等種々の商標が付された不特定多数の商品が満載されており、需要者は、家庭において本件カタログを見、原告の各代理店を通じて商品の申込みをし、購入をする。

(ニ) 本件カタログ掲載の商品については、原告がすべて用意しており、各代理店を通じて需要者に手渡し又は配送されることとなる。

(ホ) 商品の販売代金及び送付料につき、各代理店を通じて需要者に販売された商品の代金は、需要者から各代理店が受け取り、各代理店を通じ一定の額の代金が原告に支払われ、送付料は、各代理店での手渡しの場合は無料であり、送付する場合は原則として需要者の実費負担となる。

(2) 上記事実によれば、原告の営業は、まず、原告が、一般消費者である顧客に対して本件カタログを頒布することによって、自己の取り扱う各種の商品を広告宣伝し、かつ、売買取引を誘引し、顧客は、上記代理店を通じて原告に商品購入の申込みをし、これを受けて、原告は、代理店を通じて、在庫の商品を顧客に手渡し又は配送して、売買が成立するという仕組みであることが認められる。これによれば、本件カタログに工夫が凝らされ、顧客において、本件カタログを見るだけで商品の選択ができるようになっており、この点において、顧客を誘引し、販売を促進するための他の手段との間に相違があるとしても、原告の営業が個々の商品の売買という取引以外の何物でもないものであり、本件カタログを利用したサービスは、結局のところ、上記売買において顧客を誘引し、販売を促進するための手段の一つにすぎないことが明らかである。

 また、前記(1)掲記の事実によれば、顧客は、原告の提供するカタログによるサービスを積極的に利用するとしても、原告に支払うのは、商品代金のみであり、サービスに対する対価としての支払いは存在しないから、原告が商品の価格に実質的に上記サービス費用等を上乗せしているとしても、それは、他の販売促進手段が採用された場合にその費用等が上乗せされる場合と何ら異なるものではなく(原告が上記上乗せの限度を超えたものを商品価格に加えていることは、本件全証拠によっても認めることができない。)、上記サービスは独立して取引の対象となっているわけではないことが明らかである。

 以上によれば、原告の本件カタログによるサービス業務は、商品の売買に伴い、付随的に行われる労務又は便益にすぎず、商標法にいう「役務」に該当しないものというべきである。

 

 

 

 

第1章 はじめに

 2016年(平成28年)5月24日に,「刑事訴訟法等の一部を改正する法律」(平成28年法律第54号。以下「改正法」といいます。)が成立しました。平成28年9月30日(政令第316号)において平成28年12月1日からの施行となりました。

2017年(平成29年)6月16日に成立した「刑法の一部を改正する法律」(平成29年法律第72号(※))による形式的な改正を除けば,改正法によるものが平成最後の刑事訴訟法改正と言うことができます。

 改正法は,「時代に即した新たな刑事司法制度の構築」のスローガンのもと,証拠収集手段の適正化・多様化,充実した公判審理の実現を目指して,諸制度を一体として整備したものです。

改正法の施行時期は4段階に分けられていたところ,最終段階である2019年(令和元年)6月1日の到来をもって,その全ての改正内容が施行されました。

 令和の時代における刑事手続を正しく理解するためにも,改正法のポイントを再確認しておきたいと思います。

 

真正の所有者から登記簿上の所有名義人に対する移転登記請求の許否

 

 

所有権確認等請求事件

【事件番号】      最高裁判所第1小法廷判決/昭和27年(オ)第865号

【判決日付】      昭和32年5月30日

【判示事項】      真正の所有者から登記簿上の所有名義人に対する移転登記請求の許否

【判決要旨】      不動産の所有権者でない者が所有権保存登記手続をして登記簿上所有名義人となつたときは、真正の所有権者は、右名義人に対し、移転登記を求ることができる。

【参照条文】      民法177

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集11巻5号843頁

             判例タイムズ72号56頁

【評釈論文】      民商法雑誌36巻5号85頁

 

 

民法

(不動産に関する物権の変動の対抗要件)

第百七十七条 不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。

 

 

       主   文

 

 本件上告を棄却する。

 上告費用は上告人の負担とする。

 

       理   由

 

 論旨第三点について。

 所論のように所有権者でない者の為した無効の所有権保存登記の存在する場合に、その無権利者である登記名義人に対し真正の所有権者から所有権移転登記手続を求める請求は是認さるべきであり、これと同一見解の下に被上告人の所論請求を容認した原判決の判断は正当である(昭和三〇年七月五日最高裁判所第三小法廷判決最高裁判所民事判例集第九巻第九号一〇〇二頁以下参照)。論旨は、右と相容れない上告人独自の見解に立脚して原判決を非難するもので採るをえない。

 同第一、二点について。

 論旨はすべて、「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号ないし三号のいずれにも該当せず、又同法にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない。

 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で主文のとおり判決する。

     最高裁判所第一小法廷

匿名組合契約に基づき匿名組合員が受ける利益の分配と所得区分の判断

 

 

              所得税更正処分取消等請求事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷判決/平成24年(行ヒ)第408号

【判決日付】      平成27年6月12日

【判示事項】      1 匿名組合契約に基づき匿名組合員が受ける利益の分配と所得区分の判断

             2 匿名組合契約に基づき航空機のリース事業に出資をした匿名組合員が,当該契約に基づく損失の分配を不動産所得に係るものとして所得税の申告をしたことにつき,国税通則法65条4項にいう「正当な理由」があるとされた事例

【判決要旨】      1 匿名組合契約に基づき匿名組合員が営業者から受ける利益の分配に係る所得は,①当該契約において,匿名組合員に営業者の営む事業に係る重要な意思決定に関与するなどの権限が付与されており,匿名組合員が実質的に営業者と共同して事業を営む者としての地位を有するものと認められる場合には,当該事業の内容に従って事業所得又はその他の各種所得に該当し,②それ以外の場合には,当該事業の内容にかかわらず,その出資が匿名組合員自身の事業として行われているため事業所得となる場合を除き,雑所得に該当する。

             2 匿名組合契約に基づき航空機のリース事業に出資をした匿名組合員が,当該事業につき生じた損失のうち当該契約に基づく同人への損失の分配として計上された金額を不動産所得に係る損失に該当するものとして所得税の申告をしたところ,これに該当しないとして更正がされた場合において,匿名組合契約に基づき匿名組合員が受ける利益の分配に係る所得区分に関する課税庁の公的見解が上記申告後の通達改正によって変更されたが,変更前の公的見解によれば上記の金額は不動産所得に係る損失に該当するとされるものであったなど判示の事情の下では,上記申告をしたことにつき,国税通則法65条4項にいう「正当な理由」がある。

【参照条文】      商法535

             所得税法27-1

             所得税法35-1

             商法536

             商法539

             国税通則法65-4

             所得税法26-1

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集69巻4号1121頁

 

 

商法

(匿名組合契約)

第五百三十五条 匿名組合契約は、当事者の一方が相手方の営業のために出資をし、その営業から生ずる利益を分配することを約することによって、その効力を生ずる。

 

(匿名組合員の出資及び権利義務)

第五百三十六条 匿名組合員の出資は、営業者の財産に属する。

2 匿名組合員は、金銭その他の財産のみをその出資の目的とすることができる。

3 匿名組合員は、営業者の業務を執行し、又は営業者を代表することができない。

4 匿名組合員は、営業者の行為について、第三者に対して権利及び義務を有しない。

 

 

国税通則法

(過少申告加算税)

第六十五条 期限内申告書(還付請求申告書を含む。第三項において同じ。)が提出された場合(期限後申告書が提出された場合において、次条第一項ただし書又は第七項の規定の適用があるときを含む。)において、修正申告書の提出又は更正があつたときは、当該納税者に対し、その修正申告又は更正に基づき第三十五条第二項(期限後申告等による納付)の規定により納付すべき税額に百分の十の割合(修正申告書の提出が、その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでないときは、百分の五の割合)を乗じて計算した金額に相当する過少申告加算税を課する。

2 前項の規定に該当する場合(第五項の規定の適用がある場合を除く。)において、前項に規定する納付すべき税額(同項の修正申告又は更正前に当該修正申告又は更正に係る国税について修正申告書の提出又は更正があつたときは、その国税に係る累積増差税額を加算した金額)がその国税に係る期限内申告税額に相当する金額と五十万円とのいずれか多い金額を超えるときは、同項の過少申告加算税の額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定により計算した金額に、その超える部分に相当する税額(同項に規定する納付すべき税額が当該超える部分に相当する税額に満たないときは、当該納付すべき税額)に百分の五の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。

3 前項において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

一 累積増差税額 第一項の修正申告又は更正前にされたその国税についての修正申告書の提出又は更正に基づき第三十五条第二項の規定により納付すべき税額の合計額(当該国税について、当該納付すべき税額を減少させる更正又は更正に係る不服申立て若しくは訴えについての決定、裁決若しくは判決による原処分の異動があつたときはこれらにより減少した部分の税額に相当する金額を控除した金額とし、次項の規定の適用があつたときは同項の規定により控除すべきであつた金額を控除した金額とする。)

二 期限内申告税額 期限内申告書(次条第一項ただし書又は第七項の規定の適用がある場合には、期限後申告書を含む。次項第二号において同じ。)の提出に基づき第三十五条第一項又は第二項の規定により納付すべき税額(これらの申告書に係る国税について、次に掲げる金額があるときは当該金額を加算した金額とし、所得税、法人税、地方法人税、相続税又は消費税に係るこれらの申告書に記載された還付金の額に相当する税額があるときは当該税額を控除した金額とする。)

イ 所得税法第九十五条(外国税額控除)若しくは第百六十五条の六(非居住者に係る外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額、第一項の修正申告若しくは更正に係る同法第百二十条第一項第四号(確定所得申告)(同法第百六十六条(申告、納付及び還付)において準用する場合を含む。)に規定する源泉徴収税額に相当する金額、同法第百二十条第二項(同法第百六十六条において準用する場合を含む。)に規定する予納税額又は災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律(昭和二十二年法律第百七十五号)第二条(所得税の軽減又は免除)の規定により軽減若しくは免除を受けた所得税の額

ロ 法人税法第二条第三十八号(定義)に規定する中間納付額、同法第六十八条(所得税額の控除)(同法第百四十四条(外国法人に係る所得税額の控除)において準用する場合を含む。)、第六十九条(外国税額の控除)若しくは第百四十四条の二(外国法人に係る外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額又は同法第九十条(退職年金等積立金に係る中間申告による納付)(同法第百四十五条の五(申告及び納付)において準用する場合を含む。)の規定により納付すべき法人税の額(その額につき修正申告書の提出又は更正があつた場合には、その申告又は更正後の法人税の額)

ハ 地方法人税法第二条第十八号(定義)に規定する中間納付額、同法第十二条(外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額又は同法第二十条第二項(中間申告による納付)の規定により納付すべき地方法人税の額(その額につき修正申告書の提出又は更正があつた場合には、その申告又は更正後の地方法人税の額)

ニ 相続税法第二十条の二(在外財産に対する相続税額の控除)、第二十一条の八(在外財産に対する贈与税額の控除)、第二十一条の十五第三項及び第二十一条の十六第四項(相続時精算課税に係る相続税額)の規定による控除をされるべき金額

ホ 消費税法第二条第一項第二十号(定義)に規定する中間納付額

4 次の各号に掲げる場合には、第一項又は第二項に規定する納付すべき税額から当該各号に定める税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除して、これらの項の規定を適用する。

一 第一項又は第二項に規定する納付すべき税額の計算の基礎となつた事実のうちにその修正申告又は更正前の税額(還付金の額に相当する税額を含む。)の計算の基礎とされていなかつたことについて正当な理由があると認められるものがある場合 その正当な理由があると認められる事実に基づく税額

二 第一項の修正申告又は更正前に当該修正申告又は更正に係る国税について期限内申告書の提出により納付すべき税額を減少させる更正その他これに類するものとして政令で定める更正(更正の請求に基づく更正を除く。)があつた場合 当該期限内申告書に係る税額(還付金の額に相当する税額を含む。)に達するまでの税額

5 第一項の規定は、修正申告書の提出が、その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでない場合において、その申告に係る国税についての調査に係る第七十四条の九第一項第四号及び第五号(納税義務者に対する調査の事前通知等)に掲げる事項その他政令で定める事項の通知(次条第六項において「調査通知」という。)がある前に行われたものであるときは、適用しない。

 

 

所得税法

(不動産所得)

第二十六条 不動産所得とは、不動産、不動産の上に存する権利、船舶又は航空機(以下この項において「不動産等」という。)の貸付け(地上権又は永小作権の設定その他他人に不動産等を使用させることを含む。)による所得(事業所得又は譲渡所得に該当するものを除く。)をいう。

2 不動産所得の金額は、その年中の不動産所得に係る総収入金額から必要経費を控除した金額とする。

 

(事業所得)

第二十七条 事業所得とは、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業で政令で定めるものから生ずる所得(山林所得又は譲渡所得に該当するものを除く。)をいう。

2 事業所得の金額は、その年中の事業所得に係る総収入金額から必要経費を控除した金額とする。

 

(雑所得)

第三十五条 雑所得とは、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得及び一時所得のいずれにも該当しない所得をいう。

2 雑所得の金額は、次の各号に掲げる金額の合計額とする。

一 その年中の公的年金等の収入金額から公的年金等控除額を控除した残額

二 その年中の雑所得(公的年金等に係るものを除く。)に係る総収入金額から必要経費を控除した金額

3 前項に規定する公的年金等とは、次に掲げる年金をいう。

一 第三十一条第一号及び第二号(退職手当等とみなす一時金)に規定する法律の規定に基づく年金その他同条第一号及び第二号に規定する制度に基づく年金(これに類する給付を含む。第三号において同じ。)で政令で定めるもの

二 恩給(一時恩給を除く。)及び過去の勤務に基づき使用者であつた者から支給される年金

三 確定給付企業年金法の規定に基づいて支給を受ける年金(第三十一条第三号に規定する規約に基づいて拠出された掛金のうちにその年金が支給される同法第二十五条第一項(加入者)に規定する加入者(同項に規定する加入者であつた者を含む。)の負担した金額がある場合には、その年金の額からその負担した金額のうちその年金の額に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額を控除した金額に相当する部分に限る。)その他これに類する年金として政令で定めるもの

4 第二項に規定する公的年金等控除額は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額とする。

一 その年中の公的年金等の収入金額がないものとして計算した場合における第二条第一項第三十号(定義)に規定する合計所得金額(次号及び第三号において「公的年金等に係る雑所得以外の合計所得金額」という。)が千万円以下である場合 次に掲げる金額の合計額(当該合計額が六十万円に満たない場合には、六十万円)

イ 四十万円

ロ その年中の公的年金等の収入金額から五十万円を控除した残額の次に掲げる場合の区分に応じそれぞれ次に定める金額

(1) 当該残額が三百六十万円以下である場合 当該残額の百分の二十五に相当する金額

(2) 当該残額が三百六十万円を超え七百二十万円以下である場合 九十万円と当該残額から三百六十万円を控除した金額の百分の十五に相当する金額との合計額

(3) 当該残額が七百二十万円を超え九百五十万円以下である場合 百四十四万円と当該残額から七百二十万円を控除した金額の百分の五に相当する金額との合計額

(4) 当該残額が九百五十万円を超える場合 百五十五万五千円

二 その年中の公的年金等に係る雑所得以外の合計所得金額が千万円を超え二千万円以下である場合 次に掲げる金額の合計額(当該合計額が五十万円に満たない場合には、五十万円)

イ 三十万円

ロ 前号ロに掲げる金額

三 その年中の公的年金等に係る雑所得以外の合計所得金額が二千万円を超える場合 次に掲げる金額の合計額(当該合計額が四十万円に満たない場合には、四十万円)

イ 二十万円

ロ 第一号ロに掲げる金額

 

 

 

自家用自動車保険普通保険約款所定の対人事故通知義務の懈怠の効果

 

 

              保険金請求事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷判決/昭和60年(オ)第1365号

【判決日付】      昭和62年2月20日

【判示事項】      自家用自動車保険普通保険約款所定の対人事故通知義務の懈怠の効果

【判決要旨】      自家用自動車保険の保険契約者又は被保険者が保険者に対してすべき対人事故の通知を懈怠したときには保険者は原則として事故に係る損害を填補しない旨の普通保険約款の規定は、当該対人事故の通知義務の懈怠につき約款所定の例外的事由がない場合でも、保険契約者又は被保険者が保険金の詐取等保険契約上における信義誠実の原則上許されない目的のもとに通知を懈怠したときを除き、保険者において填補責任を免れうるのは通知を受けなかったため取得することのあるべき損害賠償請求権の限度においてであることを定めたものと解すべきである。

【参照条文】      商法658

【掲載誌】        最高裁判所民事判例集41巻1号159頁

 

 

保険法

第三節 保険給付

(損害の発生及び拡大の防止)

第十三条 保険契約者及び被保険者は、保険事故が発生したことを知ったときは、これによる損害の発生及び拡大の防止に努めなければならない。

(損害発生の通知)

第十四条 保険契約者又は被保険者は、保険事故による損害が生じたことを知ったときは、遅滞なく、保険者に対し、その旨の通知を発しなければならない。

 

 

 

       主   文

 

 本件上告を棄却する。

 上告費用は上告人の負担とする。

 

       理   由

 

 上告代理人加藤了、同岡本好司、同鈴木諭の上告理由第一点について

 所論の点に関する原審の認定判断は正当であり、その過程に所論の違法はない。論旨は、原判決を正解しないか又は独自の見解に基づいて、その違法をいうものにすぎず、採用することができない。

 同第二点について

 本件保険契約に適用される自家用自動車保険普通保険約款(昭和五三年一一月一日改訂前のもの。)六章一二条二号は、保険契約者又は被保険者が事故の発生を知つたときには事故発生の日時、場所、事故の状況、損害又は傷害の程度、被害者の住所、氏名等を遅滞なく書面で保険者に対して通知すべきである旨規定し(以下この通知を「事故通知」という。)、また、同一四条は、対人事故の場合の特則として、保険者が保険契約者又は被保険者から一二条二号による事故通知を受けることなく事故発生の日から六〇日を経過した場合には、保険契約者又は被保険者が過失なくして事故の発生を知らなかつたとき又はやむを得ない事由により右の期間内に事故通知できなかつたときを除いて、保険者は事故に係る損害をてん補しない旨規定しているのであるが、この規定をもつて、対人事故の場合に右の期間内に事故通知がされなかつたときには、右例外に当たらない限り、常に保険者が損害のてん補責任を免れうることを定めたものと解するのは相当でなく、保険者が損害のてん補責任を免れうる範囲の点についても、また、事故通知義務が懈怠されたことにより生じる法律効果の点についても、右各規定が保険契約者及び被保険者に対して事故通知義務を課している目的及び右義務の法的性質からくる制限が自ら存するものというべきであるところ、右各規定が、保険契約者又は被保険者に対して事故通知義務を課している直接の目的は、保険者が、早期に保険事故を知ることによつて損害の発生を最小限度にとどめるために必要な指示を保険契約者又は被保険者等に与える等の善後措置を速やかに講じることができるようにするとともに、早期に事故状況・原因の調査、損害の費目・額の調査等を行うことにより損害のてん補責任の有無及び適正なてん補額を決定することができるようにすることにあり、また、右事故通知義務は保険契約上の債務と解すべきであるから、保険契約者又は被保険者が保険金を詐取し又は保険者の事故発生の事情の調査、損害てん補責任の有無の調査若しくはてん補額の確定を妨げる目的等保険契約における信義誠実の原則上許されない目的のもとに事故通知をしなかつた場合においては保険者は損害のてん補責任を免れうるものというべきであるが、そうでない場合においては、保険者が前記の期間内に事故通知を受けなかつたことにより損害のてん補責任を免れるのは、事故通知を受けなかつたことにより損害を被つたときにおいて、これにより取得する損害賠償請求権の限度においてであるというべきであり、前記一四条もかかる趣旨を定めた規定にとどまるものと解するのが相当である。

 本件において、原審が適法に確定した事実関係によると、本件事故は被害者である訴外亡三浦章の即死に近い事故であつて、被保険者等において損害の拡大をくいとめる余地は殆どないうえ、右事故に基づく損害の額は被上告人らと訴外有限会社吉田土木との間の別件訴訟の確定判決により適正に算定されたというのであり、また、上告人は、原審において、本件保険契約の保険契約者である同訴外会社及び被保険者が前示のような目的のもとに本件事故につき通知しなかつたものであることについても、また、本件事故についての通知義務が懈怠されたことによつて損害を被つたことについても主張・立証していなかつたところであるから、上告人は、右事故通知義務が懈怠されたことを理由として、本件事故による損害についてのてん補責任を免れないものというべきであり、これと同旨の原審の判断は正当として是認することができる。論旨は、右と異なる見解に基づいて原判決を論難するものであつて、採用することができない。

 同第三点について

 所論の点に関する原審の事実認定は、原判決挙示の証拠関係に照らして是認することができ、その過程に所論の違法はなく、右事実関係のもとにおいて、訴外吉田政雄が訴外有限会社吉田土木の業務執行機関に当たらないとした原審の判断は、正当として是認することができる。所論は、違憲をいう部分を含め、いずれも訴外吉田政雄が同訴外会社の業務執行機関に当たることを前提とするものであるから、その前提を欠くものというべきである。論旨は、いずれも採用することができない。

 よつて、民訴法四〇一条、九三条、八九条を適用し、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

 (裁判長裁判官 島谷六郎 裁判官 牧 圭次 裁判官 藤島 昭 裁判官 香川保一 裁判官 林 藤之輔)

 

 上告代理人加藤了、同岡本好司、同鈴木諭の上告理由

第一点 〈省略〉

第二点 原判決は、審理不尽、理由不備により重要な事実を看過し、第一審判決を認容した違法があるので破棄されるべきである。

 すなわち、

 一、原判決は、「約款において事故発生の通知義務が設けられたのは、右通知によつて被告がなるべく早期に事故発生を知り、損害の発生を最小限度にくいとめるために必要な指示を保険契約者、被保険者等に与えることができるようにするとともに、被告自体としても事故状況・原因の調査、損害の費目・額の調査、てん補責任の有無の検討などを行なうことにより適正なてん補額を決定することができるようにすることを目的としたものであると解される」とし、「この趣旨からすれば、通知義務の違反があつた場合であつても、被告において適正なてん補額を決定するうえで支障がない限り、免責されることはなく、てん補責任を負うものと解するのが相当である。しかるところ、本件においては、事故が即死に近く被保険者等において損害の拡大をくいとめる余地は殆どないとみられる事案であるうえに、損害額が確定判決により適正に算定されていること前顕甲第二、第三号証に徴して明らかであるから、原告の通知義務の違反が被告の適正なてん補額の決定に支障を来たしたものとは認めがたく、したがつて、通知義務の違反を理由に免責を主張することは許されないというべきである。」との第一審判決をそのまま引用、支持し、もつて、第一審と同様、通知義務を課した実質的根拠をもつぱら「適正なてん補額の認定」可能性においているが、右は、右約款第六章第一四条等の解釈を誤るものである。

 そもそも右約款上の通知義務は、商法第六五八条・六八一条等の規定をうけたものであり、記名被保険者等に通知義務を課することによつて、保険者が、事故原因の調査、損害の種類、範囲の確定、事故現場の保存、損害の拡大防止等の事後措置をとる機会を付与する等にあることは当然であるが、さらに、右約款が保険者と被保険者、保険契約者等間の契約であることから、始源的に、かつ、当然に、事故を起こしたときは、直ちに保険者に知らせることが信義則・信頼関係に即することを出発点としている。

 しかるに、本件では、右約款第六章第一四条所定の訴外吉田政雄が、右同条所定の通知を容易になしうる立場にあつたにもかかわらず、自己の本件事故車による犯罪行為を故意に隠蔽するためあえて右同条所定の通知をしなかつたきわめて反社会的な行為によるものであるばかりでなく、犯罪行為なるがゆえに、任意保険金の請求はせず、吉田らで、みずから賠償を支払おうとしたものであるから右同条項を設けた信義則・信頼関係にも照らし、本件で右吉田らの通知義務の不履行は、きわめて重大な手続上の瑕疵であるから、かかる観点から保険者たる上告人免責となるべきであるにもかかわらず、右点を看過した原判決は、事実認定のみならず採証法則、法規、右約款の解釈を誤つたものとして速かに、破棄されるべきである。

 二、さらに原判決は抗辯3について「本件事故当時原告三浦とく子と本件被害者三浦章との婚姻関係は既に破綻していた旨の被告の主張事実は、乙第六号証をもつてしても認めるに足りず、他にもこれを認めうる証拠はないから、抗辯3は、採用の限りでない。」とする第一審判決を支持引用するが、乙第六号証は、被告人吉田政雄らの仙台地裁昭和五二年刑(わ)第九六号傷害致死事件の公判廷において、適法に証言した原告三浦とく子氏の証人尋問調書であり、破綻関係については、同原告より具体的に、かつ、かなり詳細に述べられている。

 これをもつて、立証十分でないとするのは明らかに事実誤認であり、採証法則をふみにじるものである(なお、刑事訴訟法三二一条一項一号参照)。

 原判決は右各点から、原判決は、速かに、破棄されるべきである。

第三点 原判決は、経験法則に違反し、採証の法則を誤り、事実を誤認した違法があり、これが判決に影響を及ぼしたことは明白であるのみならず、著しく正義・公平の理念に反し、憲法第一四条に反し、速かに破棄されるべきである。

 すなわち、原判決は、

 一、第一審判決の右約款第一章第七条①(1)の認定・判断が明白に誤りであつたため、右約款同章同条に対する判断は全面的に改めたが、叙上のとおり「木」をみて「森」をみない形式的、解釈論に終始し、ひいて次のとおり事実認定上、経験法則に反する等抜本的な誤りを犯している。

 すなわち、原判決は、「右会社はいわゆる吉田利雄の個人会社であつて、同人が名実ともに代表取締役として会社業務を執行し、実質的にその経営を独断専行しており、・・・・・・利雄の下で使用人として工事現場の監督をしていたにすぎず、会社の資金関係や経営上の業務執行の意思決定にまで参画していた者でないと認められ、」と判示するが、右認定に沿う立証は全くない。とくに、訴外吉田利雄が独断専行した事実も立証も皆無である。

 原判決は、事実の認定上、当初から第一審判決を支持・認容すべき結論を出し、右結論に沿うように右理由を付したものと容易に推知できるのである。

 ちなみに、本件被保険自動車は、本件事故当時吉田政雄の支配・管理下におかれていたこと、ならびに、以下に挙示する証拠等により、訴外吉田政雄が、右約款第一章第七条①(1)の「証人の業務を執行するその他の機関」に相当することは明白であるにもかかわらず、会社業務執行機関たる地位にあつたとは認めない、とする判旨は、経験法則、採証法則に反し事実を誤認した重大なる違法を犯すものである。

 すなわち、

  (一) 記名被保険者である訴外有限会社吉田土木が個人会社であつて、代表者としての父たる吉田利雄とその息子であり、実質上、専務取締役である吉田政雄しか土木建設工事の業務執行に関与する者がいない会社で、しかも自動車の保管管理は、もつぱら吉田政雄がこれに当つてた事実関係では、経験法則上も決して原判決のごとく、「右会社はいわゆる吉田利雄の個人会社であつて、同人が名実ともに代表取締役として会社業務を執行し、実質的にその経営を独断専行しており、」とはいえず、逆に、現場工事の総監督等としての吉田政雄および本件被保険自動車に対する吉田政雄の管理等なくしては、土木工事請負を目的とする吉田土木は存続しえなかつたものであるから、個人会社なるがゆえに、経験法則上、吉田政雄が、右約款第一章第七条①(1)所定の業務執行機関に該当することは明白である。

 〈以下省略〉

 

 

カーポート兼バルコニーの設置及びこれに附随する工事契約につき、訪問販売等に関する法律が適用されるとした事例

 

 

請負代金請求事件

【事件番号】      神戸簡易裁判所判決/平成3年(ハ)第132号

【判決日付】      平成4年1月30日

【判示事項】      一 カーポート兼バルコニーの設置及びこれに附随する工事契約につき、訪問販売等に関する法律が適用されるとした事例

             二 申込者に交付された契約書にクーリング・オフに関する事項が記載されていないときは、同法5条所定の書面とは認められず、クーリング・オフの期間が進行しない

             三 申込者のクーリング・オフ権の行使により、役務提供事業者兼販売業者の損害賠償その他の金銭の支払を請求することができないとされた事例

【参照条文】      訪問販売等に関する法律2-1

             訪問販売等に関する法律2-3

             訪問販売等に関する法律5

             訪問販売等に関する法律6

【掲載誌】        判例タイムズ792号218頁

             判例時報1455号140頁

 

 

事案の概要

 一 本件は、カーポート兼バルコニーの設置及びこれに附随する工事契約につき、訪販法の適用の有無が争われた事例である。

 原告は、被告と被告所有建物につき改修工事請負契約をし、施工していたところ、被告は民法641条により契約を解除したので、原告は工事出来高相当の損害を被ったとして、その賠償を求めた。

 被告は、カーポート兼バルコニーの設置及びこれに附随する工事契約であって、契約締結の過程からして訪販法が適用される、原告が被告に交付した契約書には、クーリング・オフに関する事項が記載されていないので、同法5条の書面とは認められず、クーリング・オフの期間が進行しない、被告のクーリング・オフにより契約は解除されたから、原告は6条3項、5項、8項により被告に対し、損害賠償その他の金銭の支払を請求できない、6条3項は民法641条の規定に優先して適用される、と主張した。

 二 判旨は、次のとおり認定、判断して原告の請求を棄却した。

(1)本件はカーポート兼バルコニーの設置及びこれに附随する工事契約である。

(2)訪販法は、その制定の目的を達するための諸規定を設けているが、右規定は同法の定める構成要件に該当する民法上の売買、請負等の契約についても規制する。

認定事実によると、本件契約は、訪販法に定める指定役務及び指定商品に関する取引にあたり、同法が適用される。

(3)原告が被告に交付した契約書には、クーリング・オフに関する事項が記されていないから、5条に規定する書面とは認められず、クーリング・オフの期間が進行しない。

被告のクーリング・オフ権の行使により、原告は6条3項、5項により被告に対し、損害賠償、その他の金銭の支払を請求することができない。

 

 

特定商取引に関する法律

第一節 定義

第二条 この章及び第五十八条の十八第一項において「訪問販売」とは、次に掲げるものをいう。

一 販売業者又は役務の提供の事業を営む者(以下「役務提供事業者」という。)が営業所、代理店その他の主務省令で定める場所(以下「営業所等」という。)以外の場所において、売買契約の申込みを受け、若しくは売買契約を締結して行う商品若しくは特定権利の販売又は役務を有償で提供する契約(以下「役務提供契約」という。)の申込みを受け、若しくは役務提供契約を締結して行う役務の提供

二 販売業者又は役務提供事業者が、営業所等において、営業所等以外の場所において呼び止めて営業所等に同行させた者その他政令で定める方法により誘引した者(以下「特定顧客」という。)から売買契約の申込みを受け、若しくは特定顧客と売買契約を締結して行う商品若しくは特定権利の販売又は特定顧客から役務提供契約の申込みを受け、若しくは特定顧客と役務提供契約を締結して行う役務の提供

2 この章及び第五十八条の十九において「通信販売」とは、販売業者又は役務提供事業者が郵便その他の主務省令で定める方法(以下「郵便等」という。)により売買契約又は役務提供契約の申込みを受けて行う商品若しくは特定権利の販売又は役務の提供であつて電話勧誘販売に該当しないものをいう。

3 この章及び第五十八条の二十第一項において「電話勧誘販売」とは、販売業者又は役務提供事業者が、電話をかけ又は政令で定める方法により電話をかけさせ、その電話において行う売買契約又は役務提供契約の締結についての勧誘(以下「電話勧誘行為」という。)により、その相手方(以下「電話勧誘顧客」という。)から当該売買契約の申込みを郵便等により受け、若しくは電話勧誘顧客と当該売買契約を郵便等により締結して行う商品若しくは特定権利の販売又は電話勧誘顧客から当該役務提供契約の申込みを郵便等により受け、若しくは電話勧誘顧客と当該役務提供契約を郵便等により締結して行う役務の提供をいう。

4 この章並びに第五十八条の十九第一号及び第六十七条第一項において「特定権利」とは、次に掲げる権利をいう。

一 施設を利用し又は役務の提供を受ける権利のうち国民の日常生活に係る取引において販売されるものであつて政令で定めるもの

二 社債その他の金銭債権

三 株式会社の株式、合同会社、合名会社若しくは合資会社の社員の持分若しくはその他の社団法人の社員権又は外国法人の社員権でこれらの権利の性質を有するもの

 

第五条 販売業者又は役務提供事業者は、次の各号のいずれかに該当するときは、次項に規定する場合を除き、遅滞なく(前条第一項ただし書に規定する場合に該当するときは、直ちに)、主務省令で定めるところにより、同条第一項各号の事項(同項第五号の事項については、売買契約又は役務提供契約の解除に関する事項に限る。)についてその売買契約又は役務提供契約の内容を明らかにする書面を購入者又は役務の提供を受ける者に交付しなければならない。

一 営業所等以外の場所において、商品若しくは特定権利につき売買契約を締結したとき又は役務につき役務提供契約を締結したとき(営業所等において特定顧客以外の顧客から申込みを受け、営業所等以外の場所において売買契約又は役務提供契約を締結したときを除く。)。

二 営業所等以外の場所において商品若しくは特定権利又は役務につき売買契約又は役務提供契約の申込みを受け、営業所等においてその売買契約又は役務提供契約を締結したとき。

三 営業所等において、特定顧客と商品若しくは特定権利につき売買契約を締結したとき又は役務につき役務提供契約を締結したとき。

2 販売業者又は役務提供事業者は、前項各号のいずれかに該当する場合において、その売買契約又は役務提供契約を締結した際に、商品を引き渡し、若しくは特定権利を移転し、又は役務を提供し、かつ、商品若しくは特定権利の代金又は役務の対価の全部を受領したときは、直ちに、主務省令で定めるところにより、前条第一項第一号及び第二号の事項並びに同項第五号の事項のうち売買契約又は役務提供契約の解除に関する事項その他主務省令で定める事項を記載した書面を購入者又は役務の提供を受ける者に交付しなければならない。

3 前条第二項及び第三項の規定は、前二項の規定による書面の交付について準用する。この場合において、同条第二項及び第三項中「申込みをした者」とあるのは、「購入者又は役務の提供を受ける者」と読み替えるものとする。

 

(禁止行為)

第六条 販売業者又は役務提供事業者は、訪問販売に係る売買契約若しくは役務提供契約の締結について勧誘をするに際し、又は訪問販売に係る売買契約若しくは役務提供契約の申込みの撤回若しくは解除を妨げるため、次の事項につき、不実のことを告げる行為をしてはならない。

一 商品の種類及びその性能若しくは品質又は権利若しくは役務の種類及びこれらの内容その他これらに類するものとして主務省令で定める事項

二 商品若しくは権利の販売価格又は役務の対価

三 商品若しくは権利の代金又は役務の対価の支払の時期及び方法

四 商品の引渡時期若しくは権利の移転時期又は役務の提供時期

五 当該売買契約若しくは当該役務提供契約の申込みの撤回又は当該売買契約若しくは当該役務提供契約の解除に関する事項(第九条第一項から第七項までの規定に関する事項(第二十六条第二項、第四項又は第五項の規定の適用がある場合にあつては、当該各項の規定に関する事項を含む。)を含む。)

六 顧客が当該売買契約又は当該役務提供契約の締結を必要とする事情に関する事項

七 前各号に掲げるもののほか、当該売買契約又は当該役務提供契約に関する事項であつて、顧客又は購入者若しくは役務の提供を受ける者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なもの

2 販売業者又は役務提供事業者は、訪問販売に係る売買契約又は役務提供契約の締結について勧誘をするに際し、前項第一号から第五号までに掲げる事項につき、故意に事実を告げない行為をしてはならない。

3 販売業者又は役務提供事業者は、訪問販売に係る売買契約若しくは役務提供契約を締結させ、又は訪問販売に係る売買契約若しくは役務提供契約の申込みの撤回若しくは解除を妨げるため、人を威迫して困惑させてはならない。

4 販売業者又は役務提供事業者は、訪問販売に係る売買契約又は役務提供契約の締結について勧誘をするためのものであることを告げずに営業所等以外の場所において呼び止めて同行させることその他政令で定める方法により誘引した者に対し、公衆の出入りする場所以外の場所において、当該売買契約又は当該役務提供契約の締結について勧誘をしてはならない。

 

 

『詳解 合同会社の法務と税務』安部 慶彦 著・中央経済社・2023年

定価:3,080円(税込)

発行日:2023/05/18
A5判 / 232頁

本の紹介
新設会社の3分の1以上が選択する合同会社について、込み入った法律論点や、些細でも影響の大きい法律論点、それらを前提とする税務論点まで網羅した最も詳しい実務書。


コメント
合同会社に関する最新の詳しい解説書。
ただし、当職は、本書より詳しい論点について、意見書を作成した経験があります。



目次
はじめに

第 1 章 合同会社の歴史・概要
 Ⅰ 合同会社の歴史・利用例
 Ⅱ 合同会社の特徴

第 2 章 設 立
 Ⅰ 合同会社の設立の概要
 Ⅱ 設立手続

第 3 章 社員・持分
 Ⅰ 社員になることができる者
 Ⅱ 社員の責任
 Ⅲ 持分の権利内容
 Ⅳ 持分の譲渡・承継
 V 持分に対する担保設定
 Ⅵ 持分の評価

第 4 章 社員の加入・退社
 Ⅰ 社員の加入
 Ⅱ 社員の退社
 Ⅲ 出資の払戻し

第 5 章 業務執行・機関
 Ⅰ 業務執行
 Ⅱ 機 関

第 6 章 計 算
 Ⅰ 合同会社の会計の概要
 Ⅱ 利益の配当,出資の払戻し,持分の払戻し
 Ⅲ 合同会社の資本制度

第 7 章 組織再編・組織変更
 Ⅰ 組織再編・事業譲渡
 Ⅱ 組織変更

第 8 章 解散・清算等
 Ⅰ 解 散
 Ⅱ 清 算
 Ⅲ 解散・清算の登記

第 9 章 法人の目的別・法人選択の考え方と留意点
 Ⅰ 総 論
 Ⅱ SPC等としての利用
 Ⅲ 資産管理会社としての利用
 Ⅳ 事業会社としての利用
 Ⅴ グループ会社の子会社としての利用
著者紹介
安部 慶彦(あべ よしひこ)