事業統合、合併時の広報対応
経済環境や業績が好調の場合、競合や取引先を買収したり、また事業の多角化や経営判断の迅速化などを謳い、子会社化などが積極的に行われますが、昨今の経営を取り巻く環境は正にその反対と言え逆に子会社を本体に吸収合併するという動きが増えてるように思います。
外部との提携なども大きな切り口ですが、事業統合や吸収合併はそれ以上に大きなインパクトがあると言え、準備も含めて発表には非常に神経を使うことは言うまでもありません。外部に対して相乗効果や経営資源の最適配分などを謳い発信していくのが一般的でしょう。
しかし重要なのは発表後であり、しかも対象は社内であると言えます。
外部からは発表により、一緒になった、或いは社名が変わったなどは認知してくれるでしょうが、文化の違う会社が登記上一緒になったからといって”一致団結”とは簡単にいかないものです。人事政策などと併せて取り組む必要がありますが、社員が一世代変わらないと本当の意味で一体化は出来ないという考え方もあります。
特に社員のモチベーションなど考えずに、組織という箱だけ一体化させれば効果が出ると社員のモチベーションなど何も配慮をしなければ、文化の違いや組織の壁なども後世に伝承してしまい、ひと世代変わったと言えども一体化などは程遠いという状況になります。
広報は”対外的に良く見せるもの”という認識をされている方が少なくない様に思いますが、社員の帰属意識を醸成することやモチベーションの維持向上も重要な役割であろうと思います。
対外的な視点も重要ではありますが、一度一社員の視点で社内を見渡し、”社内広報の課題”を検討してみては如何でしょうか?
ご参考:原籍が複数ある会社の広報対応
取材の振り返りは重要
一生懸命に企画を練り、そして記者にアプローチして実現した取材。取材実施(同席)後、ほっとして取材内容や状況を放置したりしていませんか?
取材は無事上手くいった、そしてそれなりに満足のできる報道も獲得できた場合、そのまま取材を振り返ることなく終わってしまっていることが殆どではないでしょうか?
取材には実に多くのチェックポイントが潜んでおり、それを顕在化しないのは実にもったいないと言えます。
○記者の理解度は?
・説明の仕方は適切でしたか?
・記者の理解度を都度確認しながら話せていましたか?
○話した内容と記事は合致?
・取材準備は適切でしたか?
・記者との打ち合わせは十分でしたか?
・話が脱線しませんでしたか?
・記者の関心事との温度差はありませんでしたか?
○記者との関係は?
・報道された論調はストレートでしたか?
・違和感を抱く質問等はありませんでしたか?
○広報担当者
・同席者は理解度に関しチェック、サポートしていましたか?
・広報担当者が知らない話はありませんでしたか?
取り敢えずざっと書き出しましたが、これらは取材中に対処しなければならない事柄とも言えます。最初は議事録などと併せてここまで対応するのは難しいとも思いますが、
独自で取材チェックシートを作成し、振り返ることを習慣化しては如何でしょうか?
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会社をどこまで知ってますか?
会社の規模が大きくなれば、担当業務、業務範囲は限定される。
これは当然の成り行きでもあり、ある意味致し方のない事かも知れません。担当を細分化し、専門性を高めるという点ではメリットもあると言えます。
しかし広報業務においてはデメリットになるケースが少なくありません。
①会社としての機会逸失
製品Aのメディアプロモートの際、製品Bについて聞かれて答えられない広報担当者は意外と少なくないようです。また自身が担当していない案件のリリースも把握していないということもしばしばあるようです。
仮に製品Bについて概要説明ができ、その上で製品Bの担当者を直ぐに紹介できたらどうでしょうか?状況はガラッと変わるのではないでしょうか?
②ニュース性向上不足
単に新製品、といっても会社や事業の歴史上どのような位置づけなのかを把握しているのとそうでないのでは多きな違いになります。新商品自体を突き詰めて特徴などを把握するのは第一段階として必要ですが、次に必要なのはその商品群にとって、事業として、会社として、業界や社会にとってどの様な位置づけか、影響があるかと広げていくことが重要となります。
それをひとつの商品だけしか見られていないというのは、十分にニュース性を、社会的な価値を検証し切れていないことを意味します。
会社とひとことで言っても見方は様々ですし、日々変化しているのも確かですが、少なくとも広報担当者が一番詳しい、一番熱心に勉強しなくては誰が会社を把握するの?とも言えます。
一度自身の担当から掘り下げて、また担当から少し外れて会社自体の勉強を始めてみては如何でしょうか?当時の第一人者は、いつまでも会社に居てくれる訳ではありません。しっかりと会社の歴史の1ページを残していくことも重要だと思います。