白毫寺は、真言律宗の寺院でご本尊は阿弥陀如来さま。寺名の白毫とは、仏さまの眉間にある白い巻毛のことだそうです。寺の草創は明確でなく、伝承によればこの地には奈良時代の和銅年間(708年~715年)、志貴皇子の山荘があったと伝えられています。関西花の寺の一つで椿、萩、藤などが有名です。

↓萩の階段。山門手前の石段は「萩の階段」と呼ばれ、両側の萩が秋には見事な開花を見せてくれるそうです。


↓山門。白毫寺は何度も戦火によって焼失したそうで、この山門もその後の創建と思われます。


↓本堂。建立されたのは江戸時代前半に白毫寺が再興されたころと云われています。ご本尊は次の寳藏でご紹介します。


↓本堂の真後ろの寳藏。ご本尊の阿弥陀如来坐像、菩薩坐像、地蔵菩薩立像、興正菩薩坐像、閻魔王坐像、太山王坐像、司命半跏像などいずれも重要文化財の仏さまがおいでになりました。


↓木造阿弥陀如来坐像(重要文化財)。当寺のご本尊。平安時代末期から鎌倉時代頃の作です。


↓閻魔王坐像(重要文化財)。鎌倉時代の仏像で、重厚で迫真性に富む険しい表情の像です。


↓御影堂で、江戸時代の白毫寺復興に尽力した空慶上人を祀るお堂です。

 

↑花の寺白毫寺を代表する五色椿(上)と推定樹齢500年の大椿(下)です。もう咲いているかと思って訪れましたがいずれも開花にはまだ間があり、花を見ることはできませんでした。

 


↑参道が設けられている不動明王さま。お姿は風化を通り越して元のお姿が分からなくなっていました。右下の小さなお不動さまがそれを補っています。↓

 

↓以下4枚は「石仏の道」の様子です。野の仏さまらしく草に親しみ穏やかに立っていらっしゃいます。

 

 

 

 

↓白毫寺は小高い丘の上にあって、奈良盆地が一望できます。写真右の方に興福寺の五重塔が見えます。