十輪院は、元正天皇の勅願寺で元興寺の子院です。宗派は真言宗醍醐派で、ご本尊は地蔵菩薩さまです。この寺院は静かな奈良町にとけ込むように建つ、それほど大きくない寺院ですが、その分、簡素で静謐な雰囲気は何度でも訪れたい魅力があります。

重要文化財の南門。十輪院の正門にあたり、鎌倉時代中期の建築で切妻造りの本瓦葺きの四脚門です。


国宝の本堂です。 背後の覆堂内に安置された石仏龕を拝むための礼堂として建立された鎌倉時代の住宅風仏堂です。


↓護摩堂。重要文化財の木造不動明王および二童子立像が安置されています。


↓訪れたのは3月5日ですが、下の写真のように住職ご家族が新型コロナウイルスに感染していて残念ながら拝観は休止されていました。


↓御影堂。弘法大師さまを祀る、江戸時代前半の慶安3年(1650年)に建立されたお堂です。お堂は正面側が少し突き出したような「向拝」を有しており、ちょっと珍しい形です。


↓鎌倉時代に造られた、高さ205㎝の石造不動明王立像です。


↓これも鎌倉時代の石造物で、十三重の石塔です。


↓穏やかな表情の合掌観音立像です。


↓境内に祀られた石造の春日大明神(左)と天照皇大神(右)です。


↓小ぶりですが美しい石庭と池です。