羽白熊鷲は神功皇后が退治していた。

「高良玉垂宮神秘書」の異類である。

脊振には、白日別の二柱の神が祀られている。

 

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★目次

☆1  羽根白熊鷲

☆2  神功皇后は大和に戻っていない

☆3  白日別

 

  羽白熊鷲

(「儺の國の星」36、端白星(はじろほし)より引用)

この項には、神功皇后が対峙した羽白熊鷲について書かれてある。

日本書紀のその記述の後、

層増岐野(そそきの)は 所は和名の吹田(すきた)、玄界灘と有明海の網引波が差し注ぐところ、今の太宰府の前である。羽白熊鷲につき同書は語る。

 其の為人(ひととなり)、強く健(こは)し。亦身に翼ありて、能く飛びて翔る。

 

層増岐野は、太宰府の前だとある。

 

それは神功皇后が羽白熊鷲を退治した場所とされてる。

層々岐野(そそきの)の比定地は2カ所あった。

雷山(図1の8)の山頂に上がる手前の草原。

朝倉の「層々岐野」(図1の7より南か)。

(こちらは場所がよく分かっていない)

 

雷山*層々岐野

 

雷山(図1の8)には、神功皇后が天神七代地神五代を祀ったという上宮がある。

 

雷山*上宮

 

これらの神は、大根地山(図1の5)で、彼女が祀った神と同じ。羽白熊鷲を鎮める為、山頂で神楽を舞い、神を降ろしたという。

 

雷山山頂には鬼が出たという伝承がある。

その中腹の層々岐野、大根地山と同じ神を祀った上宮。

そのどちらも神功皇后が関わる。

 

では、それは雷山と秋月、二カ所以上に現れたものなのだ。

 

 

図1 地図はGoogle map

 

大根地山の麓には、冷水峠がある。

筑紫の幾つもの伝承は「命尽くし神」にまつわるものであり、この地を示していた。

よって、すべて同じ話、関わる者は全て者。

 

 

 

高良神=筑紫国魂=白日別=五十猛命=饒速日命

神功皇后=甕依姫=棚織神=市杵島姫命=御炊屋姫

 

これは先日の「高良峰(ツヌガアラシト)」でも繋がっている。

「命尽くし神」と「高良峰(ツヌガアラシト)」に共通する「ヒメコソ神社」の神が、饒速日命と御炊屋姫であった。

 

 

彼女は鎮める為に神を下ろし、祀っている。

それが出た冷水峠は、結界の中心にあった。

 

 

図2 地図はGoogle map

 

 

 

 結界は博多湾方面にもあり、これが神話の元になっていると推測される。

 
 

 

 

人相手では結界を張っても意味は無い。

もしかすると「羽白熊鷲」は人では無かったのかもしれない。

神秘書では「異類」と表現している。

 

 

  神功皇后は大和に戻っていない

神功皇后は羽白熊鷲を退治した後、再び大和へと戻っている。

果たしてそうだろうか。

 

彼女は高良神である住吉神の后であり、その実、饒速日命と御炊屋姫。

二柱の天照であり、彼は筑後国一之宮の高良神であり、彼女は宗像神だ。

 

 

戻ったという大和では、義理の子を誅殺した以外の伝承は無い。

一方、福岡には2千以上も及ぶ。

 

筑紫では国見(国の安定)の為にたくさん登った山にも、大和では一つも登ってない。

 

彼らが筑紫の神ならば、戻っていないか、短期間ということになる。

 

そもそも、彼女は仲哀天皇の后では無かった。

では大和での一件もなかったことになる。

 

以前、彼女の妊娠期間について計算したことがあった。

香椎宮での神からの受胎告知から出産まで、太陽暦に置き換えてみると、約451日。

今の太陽暦で言うと5.7ヶ月オーバー。

おおよそ、通常よりも半年長いということになる。

 

伝承の「石で遅らせた」というおとぎ話が肯定できる範囲の長さではない。

 

 

  白日別

(「儺の國の星」35、端白星より引用)

古事記神代記には筑紫の国を、白日別と誌しております。伝説には遠い昔に背振(そほり)の峯には白日別命なる女神を祭っていたと申します。今の辨天様はその権化であると語られております。

 

筑紫神社に伝わる白日別は、筑紫の国魂であった。

筑後国一之宮の高良大社の高良神である。

 

彼の后は神功皇后。

大社合祀の豊姫が彼女であり、豊日別。

「高良大社である白日別」には二柱が祀られていることにもなる。

 

 

脊振に祀られる弁財天は市杵島姫命と習合されていて、饒速日命の后の御炊屋姫と繋がっている。

高良神は饒速日命であり、その后の神功皇后がそれであった。

 

脊振山頂*脊振神社上宮

 

山頂下にはタニシ仏という毘沙門天あり。

脊振の修学院さんの伝承で繋がる乙護童子に繋がる。

 

 

高良神は毘沙門天と習合。

彼は「神秘書」より、志賀海神社の綿津見神と同神。

 

浦島太郎の龍神、乙姫。

海幸彦山幸彦の海神、豊玉姫が彼らである。

 

 

脊振には、筑紫の国魂である高良大社(白日別)の二柱が祀られていた。

 

 

(つづく  )

 

 

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