花組ME AND MY GIRL 感想 Aパターン | 百花繚乱

百花繚乱

駆け出し東宝組。宙から花のように降る雪多めに鑑賞。

テーマ:
腰椎ヘルニア勃発。

現在花組雪組共関東圏に上陸中。
花組は役代わりでAパターンBパターン、雪組は「ローマの休日」「ドンジュアン」二手に別れた挙句の、ローマの休日は役代わりあり。
単純に4パターンあるってことですよ。。。
いろいろなことが4倍ってことですよ。

ヅカオタさんと連絡を取っていると、皆様
 
「6/26はKAAT、6/27は東宝にいます」  
「6/25は、昼夜KAATにいます」
「7/1 昼は赤坂 夜は東宝にいます」

という方たちばかりで、勝手に同志愛満ち溢れる。

るろ剣でずだぼろになり、もうこれ以上は・・・・と思っていたら沼に底はない。
私は、崖の向こう岸を見てみたいんだよ・・・・




さて花組ミーマイ。
宝塚鉄板のコメディロマンス。
イギリスを舞台に、階級社会をぶった切って愛を貫く男女の物語。

■Aパターン
・鳳さんと、まいれいしか見えなかった・・・
鳳真由さんは、今回で退団。
温かみのある役者さんで、プライベートではとびぬけた発想力とユーモアで「ミラクルを引き起こす」方。
私の初ウインクを奪った相手であり、影ながらひそかに応援しておりました。

今回ちょっと変わり者の弁護士パチェスターを演じているのだが、抱腹絶倒。
歩いているだけで笑いが起こる。
チャップリンを思わせるようなユーモアセンス。

何度も自分のテーマソングを歌いかけて、雇い主の侯爵夫人に「もうよろしい」と遮られ、しゅんとするのだが、その背中が。
背中だけで面白味がある。
男役は「背中で語る」と言いますが、あんな情けなさとか愛嬌とかを、背中の丸め方ひとつで出せるなんて本当にすごい。

それでね、ダンスが美しい。
ストライプスーツにちょび髭、丸眼鏡にくりんくりんの眼で、奇天烈な歌を踊り、それでいてそのダンスのキレ!!
そして手の美しさ!
それも、男役の手。
すっと伸ばしているように見えて、やっぱり女の手には見えない。
10年かかるという男役の手・・・

鳳さーーーん!!! 涙


・柚香光
今回、音楽学校時代から「もう入ったも同然です!って顔だちの人がいるんだ!」せおっちを驚愕せしめた柚香光。

某トークで、「好きな女性のタイプは?」と聞かれて え・・・その質問おかしくないすか?好きな女性のタイプとか考えたことないし」とざっくり答える豪傑。
「食べることが好き、楽しいことが好き、肉と米が好き、悩むことが嫌い」 という快食快眠快便男子。

その柚香光さんが今回ジッャキーという金髪美人の女役なのだが。

超絶可愛い。
ぶっ倒れるほど可愛い。
なに、あのプリンセス。

いや、好みは分かれると思うんだけど、
もう歌だとかなんかはどーでもよくて・・きれーーー、きれーーー

将来伯爵家を継ぐビル(明日海りお)と結婚して玉の輿を狙うがつがつした良家の子女の役なのだが、光ちゃんがやると、本当に憎めない。
美人でちょっと勝ち気で、男の子たちにちやほやされてきて、無邪気に「玉の輿よ!」って信じてるような天真爛漫なおしゃま感がたまらなく可愛い。
少女みたい。
 ビルが変な行動をするときも、嫌な軽蔑するような顔はしてなくて、「なんだろう?」って好奇心で見守ってるように見える。


水美舞斗 
前夜祭やスカイステージトークで、こっちがぶっ飛ぶほどマイティがぬけぬけとれいちゃんへの惚気&愛の言葉を囁くもの(「大好きだよ♡」 「愛おしいな、って思う」)で、残念ながら全然腐っていない私ですら、どうしたらいいのかモジモジしてしまう。

ジャッキーにぞっこんの優しいボンボン、マイてぃと、彼をとことん振り回すジャッキー。
アーガイルニットの似合う男、水美舞斗。
チェックのニッカボッカの似合う男、水美舞斗。

この良家のお坊ちゃま感、白い歯、包容力、品の良さ、爽やかさ、マイティの本領発揮ですね。
ジャッキーがお酒を飲もうとすると飛んできて一緒に飲むし、それでいてジャッキーに飲みかけのグラスを渡されると「ちゃんと自分で片付けろよ?」と怒るし、幼馴染感、半端ない。

子供の時、一つのブランケットにくるまって乳母に絵本読んでもらって二人頭並べてすやすや寝てる天使の寝顔すら見える。


・キキちゃん

いいっ! 
初ひげとのことだが、ちょっと抜けてる中年紳士の役はまってた。
現代的なすっとしたお顔&スタイルだけど、クラシックな宝塚を彷彿とさせる正統さがある。
かっちりとしたイギリス紳士のいでたち、大人の余裕がしっかり出てた。

・べーちゃん
美しーーー美しーー
ほんっと美しーーーー
ティアラ&真っ白のミンクに身を包んだ女王感と言ったら・・
そのまま切手とかカメオにできますよ。

こんなおばさまいたら、下僕になるね。絶対使用人の中にファン満載だって。
疲れたときとか、静かに眼鏡をかけて本を読みながら紅茶を飲むんでしょうね。
で、庭の手入れとかとても上手なの。薔薇を育てたりするのもうまいの。

で、温かみがある。
ビルとの漫才のシーン、笑いがとてもおきてた。

ゆきちゃん(仙名彩世)のマリア侯爵夫人は、放蕩の兄の遺産で家を切り盛りするのに、いろいろストレスが溜まっていたんだろうな、もともときつい性格だったところに、より人を寄せ付けなくなったのかな、と思わせたけど、このマリアはたまたま兄か死んで、もともとしっかり者でまじめだったから、こつこつとやるべきことをこなしてうまく切り盛りしてる、って印象がある。

・じゅりあさん
きれーきれー。
もうこの記事は単なる美しいbotになってるけど気にしない。
金髪の鬘の艶とか巻き方、完璧。

それぞれの貴族のカップルが、ちゃんと夫婦間が出てる。
そうやって、家族と伝統の社会で生きてきたんだな、って思わせる深みがある。

・ビル(明日海りお)
1幕はちょっと子供っぽすぎるかな、と思っていた。
だけど、2幕からはちゃんと青年になってた。
サリーを迎えに行ったとき街頭にたたずむビルは 教養と責任を自覚し始めた青年になってた。

迎えに行ったが、袖をくらわされ、幻想のダンスシーンから、サリーの幻影が消え、現実に帰るシーン。
呆然と立ちすくむビルの背中は、愛する女性を失った、男の背中になってた。

そして、最後、マリアおばさんとの別れのシーン
ビルの瞳が濡れたように見えた。
彼は、ちゃんと知ったのだ。
彼に期待されたことの重みも、それでも、彼がそれより大切なもの=サリーがあることを。
ビルは本物の、紳士になったのだ。
紳士と貴族は、愛する者のために戦うこと。

少年から青年、責任を知った男へと、明日海さんのビルの変貌がきちんと見えた。

昔の仲間が乱入してきて、恥をかかされたと怒るどころか、「ランベス最高だろ!!」と踊りだすところ。
田舎者の無礼を、生き生きとした楽しさとしてみなを巻き込んでいくところ。
ランベスの青い空が、見えました。

・取り巻き紳士
ジャッキの取り巻きの男たちが、むっはーーー、となるぐらいかっこいい。
Aパターン=あきら、ちなつ、るなさん
Bパターン=マイティ、

なんじゃそのサイバーエージェントのキラキラ女子の男版みたいな、イギリス貴族の家のイケメン仲買人の適材適所っーか環境か人を選び、選んだ非どか環境となるみたいな生ける装置っぷりは!!