『やな女(1993)』
<この曲を試聴する>(JASRAC作品コード:230-9932-1)
この記事は4698文字です。(読破予想時間:約11分11秒)
■概要
1988発表の『やな女』の別バージョンです。
このバージョンの発表時期は定かではないけど、おそらく1993年頃。
このバージョンの原型は1989~90年頃には既に出来上がってて、発表が1993年頃だった様な・・・。
実はサブタイトルに(1993)といれましたが、実際に発表した年が1993年かどうかは不確かなんです。
マイナーのアーバンブルースからマイナーコードを取り去り、コテコテに泥臭いブルースに生まれ変わりました。
作詞・作曲・編曲:皆見つかさ
Vocal:皆見つかさ
E.Guitar:皆見つかさ
A.Guitar:皆見つかさ
Bass:皆見つかさ
Drums programming:皆見つかさ
◇やな女(1993)/皆見つかさ
(『せっかくだから、少しでもいい音で音楽を楽しんで欲しい。』)
聴いて良かったという方は、是非、動画のタイトル部分をクリックしてYouTubeへ移動して頂いてから、グッドボタンのクリックをお願い致します。(埋め込み動画内ではグッドボタンは表示されませんので)
それとチャンネル登録も合わせてお願い致します。
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下記記事にもこの曲のリリース情報が掲載されてます。
■詳細
1)同じ曲なのにまったく違う二つのバージョン
この『やな女』と言う曲は、このアルバムにバージョン違いで2つのバージョンが収録されています。
この曲はブルースナンバーで、当然、どちらのバージョンもブルーズとして仕上げています。
この曲は『やな女(1988)』の、ブルースと言う同じ枠の中でのバージョン違いでありながら、「本当に同じ曲なのか?」と言うくらいまったく違う雰囲気に仕上がってます。
勿論、じっくり聴くと歌詞やメロディーの共通点がありますので、同じ曲から派生したものだとすぐに気付くとは思いますが。
1988年バージョンは、比較的、聴きやすくストレートで分かり易いスイングを基調としたオーソドックスなアーバンブルースですが、この1993年バージョンは、よりディープにマニアックに仕上げています。
一度、『やな女(1988)』と聴き比べてみて下さい。
そしてその違いを楽しんで頂ければ嬉しいです。
◇やな女(1988)/皆見つかさ
(『せっかくだから、少しでもいい音で音楽を楽しんで欲しい。』)
2)よく聴くと歌詞もメロディーも少し違う
1988年バージョンとこの1993年バージョンの曲のアレンジは全然違いますが、歌詞やメロディーはひじょうに似通ってます。
ま、同じ曲のバージョン違いなので当たり前ですが。
でも、あくまで似ているのであって、同じではありません。
このバージョンの歌詞をよく聴くと1988年バージョンの歌詞より短い事が分かります。
歌詞の長さが違えば、メロディーも所々歌詞に合わせて変わるのは当然ですし、第一、このバージョンでは出だしからして「♪やぁーーーーな女」と伸ばして歌う所も1988年バージョンとは大きく異なる事が分かります。
その出だしのメロディーも抑揚、つまり、音符の上がり下がりは同じなのですが、音符の拍の長さが違うので、音楽的には同じメロディーとは言えません。
メロディーが違えば、先ほどの逆もしかりで、歌詞もメロディーに合わせて変わるのは当然です。
つまり、歌詞もメロディーも同じでアレンジやリズムを変えただけのバージョン違いとは違い、この2つのバージョンは、元は同じ曲ですが音楽的には違う曲だと言う事になります。
なので、JASRACにも別の曲として登録されていますし、それぞれ違う作品コードがついています。
ちなみに僕がリリースした『Stranger In X'mas Town』の2つのバージョンは、歌詞もメロディーも全く同じでアレンジが違うだけなので、同じ曲としてJASRACにも登録されていて、当然作品コードも同じです。
3)自然発生的に降りてきたバージョンである
このバージョンは、違うバージョンを作ろうと考えて作ったものではなく、一人でギターを弾いていた時に何となく弾いたギターに、何となく『やな女』の歌詞を乗せてみたら、やたらしっくりきたので、新たなアレンジに本腰を入れて取り組もうと思って仕上げたと言うのが、このバージョンが出来るまでの流れです。
その時に弾いていたギターは、アコースティックギターで、実は、このアレンジをエレキのみでやると、自分で聴くのも嫌になる程ダサいアレンジになるのです。
以前、音楽仲間のギタリストと二人でやった事があるのですが、あまり思い出したくないアレンジですね。(笑)
4)アコギとエレキ
このバージョンにはフォークギターとエレキギターの両方が使われています。
以前、このバージョンの元となるアレンジは、バンドや先ほど話した二人で組んだユニットでもやってましたが、一人でもやってました。
ソロでやる時には、ほぼ、この録音のアコギそのままのバッキングにそのままのボーカルでした。
今回のレコーディングに挑む前、いろんなアレンジを試しましたが、バンド形式のアレンジにするなら、このアレンジがダントツにスッキリ納得がいくアレンジになっています。
間奏2回とエンディング(アウトロ)に1回、計3回ギターソロを弾いているのですが、1番が終わった後の最初の間奏のリードギターはアコースティックギターです。
ここでアコギを使った事は、一番の歌詞に呼応する様な危機感の様な緊迫感の様なものがしっかり出せたので、正解だったと思います。
その成功には、エレキに比べてフォークギターの方が音がタイトであると言う、音質的な要因があると思います。
そして、2回目3回目のリードはどちらもエレキギターでのリードなのですが、この2つもエレキを使った事はドンピシャにはまったと感じています。
2番が終わった後の2度目の間奏のギターソロは、これも2番の歌詞の「♪やんなった」に呼応する様に、本当にそんな自分が嫌になった感が滲み出る演奏になっていると感じています。
最後のエンディングのリードですが、これも3番の歌詞に呼応するかの如く、「はぁ〜、やれやれ」と言う様なやれやれ感が特によく出た演奏ではないかと自分では思っています。
2回目、3回目のリードは、共に、アコギに比べて音の広がりが大きくアコギより音の輪郭がぼやけるエレキの特性が、2つのやりきれない感じの歌詞をそれぞれ引き受ける事が出来たのではないかと思います。
特に、こんな気持ちをリードギターのメロディーで表現してやろうなどと、頭で考えている訳ではなく、もっと本能的に弾いているだけなのですが、後から思い起こすと、その本能が歌詞や歌メロからの流れを受けて自然にギターを組み立てながら僕に弾かせていると言うのが分かるのです。
本能が僕に弾かせると言うのも、何とも不思議な感覚ですが。
思えば、僕はいつも、ボーカルとリードギターを絡ませる時は、ギターでボーカルに話しかけたり、ボーカルの話に受け答えしているのです。
それを先ほどは呼応と表現しましたが、それはどちらでも同じ事です。
そして、ソロに入る時も、同じく会話の中の少し長めの話ですね。
ちなみに僕は、ボーカルでギターに語りかけると言う感覚は持っていません。(笑)
5)唯一打ち込みパートがある楽曲
このアルバムに収録されている曲の中で唯一、ドラムパートに生演奏以外の、打ち込み(リズムマシーン)を使った楽曲です。
正確には、ドラムのみならず、全パートを通して唯一の打ち込みになります。
その理由は、作者本人にしか分からない様なこだわりなんですが、けっこう単純で「淡々とリズムを刻んでる方がいい」と思ったからです。
更にそこを「なぜ?」と訊かれると、どう答えていいか分からなくなりますが、頑張って語ってみる事にします。(笑)
このバージョンには、いくつかの派生したバージョンがあるのですが、リズムをシェイカーで刻んでいた事もあります。
ライブではやった事はなく、自分でシェイカーを振ってカセットテープのMTRに録音してみただけですが、かなりいい感じでした。
これは、正直、ピッタリはまってましたし、生楽器の中ではシェイカーが一番いい選択なのではないかと思えたのですが、この曲を作る時に使ったリズムマシンの音が、いつまでも耳に残って離れなかったと言うのが、淡々とした打ち込みを選択する決定的な理由になったと思います。
今後、ライブでやる時にどんな編成でやるのかは全く分かりませんが、ライブでするなら、シェイカーを使いたいですね。
でも、自分でシェイカーを振りながら歌うと、シェイカーとボーカルのどちらもやりにくいし、シェイカーをキチンと振ってくれる人間もなかなかいませんし。
その時は、ドラマーにブラシで叩いて貰うのもいいかとは思いますが、どっちにしろ、おそらくライブで打ち込みは使わないと思います。
6)歌詞や最初のバージョンが出来た経緯などについて
この曲の歌詞についてや、この曲の最初のバージョンが出来た経緯などについては、『やな女(1988) =self liner note =』に既に掲載しましたので、ここでは割愛させて頂きます。
☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
もし、こんな僕に興味を持ったと言う方がいらっしゃったら、是非、この下のリンクをクリックしてみて下さい。
ミュージシャン、皆見つかさの世界が広がっています。o(゜∇゜*o)(o*゜∇゜)o~♪
関連リンク:やな女(1993)(皆見つかさ) 歌詞
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