日本では残念なことに、どんな優れた解決策も、法律や規制とお役人が壁となり、遅々として進まないことが往々にしてある。

 何の為に法律や規制はあるのか?お役人は誰の為に仕事をしているのか?

 この、震災がれきを生かす「森の防潮堤」も、震災がれき広域処理を目論む環境省に阻まれ、なかなか実現できなかったが、このたび例外的措置としてようやく実現した。


2012.2/26放送 TBSサンデーモーニング 考.震災より
【瓦礫は焼かない、捨てない。瓦礫を資源として有効活用し、火事・台風・津波に耐えてきた土地本来の樹木による"森の防波堤"プロジェクト
ただ法律がだめ。瓦礫はゴミだから焼かなきゃいけない。】

 河北新報より
住民主導で「森の防潮堤」着工 歌碑の設置も 気仙沼・階上
【東日本大震災で大きな被害を受けた気仙沼市階上地区で、「森の防潮堤」の造成工事が行われている。
津波の減衰効果を備え、震災を後世に語り継ぐ「鎮魂の森」としての活用も目指している。

 地域住民らによる自主組織「海べの森をつくろう会」が中心となり、2日、工事に着手した。海岸から約300メートルの住宅跡に高さ約2メートルの小高い丘を築き、ツバキやタブなど根が深く張る照葉樹を植える。

 宮脇昭横浜国大名誉教授(森林生態学)が提唱する「いのちを守る森の防潮堤プロジェクト」とも連動する。
震災がれきを活用して造成する多層構造の森が「緑の壁」となり、津波のエネルギーを減衰させることを期待している。

 現場では、津波で一家3人が流された。会は犠牲者の一人で小学校教諭だった畠山登美子さん=当時(52)=の歌碑を設置し、震災の記録を残すことも計画している。

 会はことし1月、地元住民ら十数人で結成。5月末には宮脇名誉教授を招いた講演会も開催し、
新たな堤防整備の在り方を検討してきた。

 菅原信治代表は「地区内には観光地の岩井崎もあり、景観を守る意味でも森の防潮堤は必要だ。コンクリートの防潮堤を否定はしないが、津波の減衰効果がある森の防潮堤を地区内に広げていきたい」と話している。】

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