先回も、ランタオ島は香港の中でも良い気が流れているパワースポットであることを説明しました。
本ブログでは香港のパワースポットに関して、その1(壮大なケーブルカー・ゴンピン360) 、その2(般若心経刻む心経簡林) 、その3(白犬守る癒やし空間) 、その4(台風回避の巨大仏像) を紹介しています。関心のある方は読んで見て下さい。
私の経験上、気分転換で良い気をいただくならば、ランタオ島。そして香港の離島ですね。九龍半島の付け根(深センとのボーダーに近いエリア)も非常に良いです。香港島は吉凶が激しい。
ここでは、香港でも気軽に行けるパワースポットである宝連寺と天壇大仏についてご紹介します。
香港最大の島・ランタオ島にある宝蓮寺にある天壇大佛(Tian Tan Buddha)といえば、2007年までは屋外にある大仏としては世界最大でした。
ちなみに現在、世界最大の大仏は日本の茨城県牛久市にある牛久大仏(全高120メートル、像高100メートル、台座20メートル)です。
天壇大仏には春夏秋冬、何度も訪れましたが、山間に鎮座する仏像はスゴい存在感です。私は学生時代、筑波大にいましたし、筑波に近い牛久大仏も見ましたが、インパクトという面では、天壇大仏は決して牛久大仏に劣りません。風水的には天壇大仏の方が格段に上です。
香港の宝連寺にある天壇大仏は1989年に完成、1993年に開眼した銅製の巨大大仏。高さ26.4メートル。台座まで含めると34メートルあります。
天壇大佛までの階段は268段。若い人なら大丈夫ですが、中年だとかなり息が切れる階段。
この大仏が建てられたのには、様々な理由がありますが、宝連寺の住職と、それに近い仏教系の風水師(香港人)が深く関わっています。私もこの風水師には三度ほどお目にかかったことがあります。最初の香港行政長官だった董建華氏の自宅を風水で建てた人物です。この先生の風水教室では、生徒の席にお経が置いてあり、授業の前に必ず読経させるほど、熱心な先生でした。
表向きの製作は「中国航天」が行い、広州から石膏の鋳型を運び、8年の歳月を費やしました。中国が深く関わっているのです。
天壇大佛の周囲には、左右3体ずつ、六天母が置かれています。これも実は風水を取り入れたもの。
六天母はそれぞれ、花、香、燈、塗、果、楽の供え物を手にしています。これは六波羅密(布施、持戒、忍辱、精進、禪定、智慧)を表し、六方向からの邪気を封じ込めるもの。
1980年代に入り、香港はたびたび、台風が直撃することが多く、被害も甚大でした。気象的な理由と偶然が重なっていると見る人も多いですが、風水的には、ランタオ島の宝連寺の両脇には、鳳凰山と弥勒山があり、非常に良い気が流れているのですが、台風が来ると、その気に吸い込まれるように香港へ向かうようになっているというのです。
そこで、鳳凰山(香港で2番目に高い山)と弥勒山の間にある宝連寺の前に巨大な仏像を建立し、台風が香港を除けるように設計して鎮座させようと考えたのでした。もちろん、仏像は台風だけでなく、邪気を跳ね返し、香港に福をもたらすことを目的にしています。
しかも開眼した1993年といえば、香港が中国に返還される4年前。
英国領だった香港が中国に返還するため、鄧小平氏とサッチャー英国首相が交渉し、具体的に返還内容が決まりつつあった時期です。一国二制度が決まり、具体的な返還作業に着すする時期でした。
天壇大仏が完成した1989年は天安門事件が発生し、中国政府が学生を武力弾圧したことで国際的に中国が非難された時期と重なります。
ですから、香港人の中には、中国に返還されたら言論の自由や政治の自由が制限されるのではないか、という不安がかなり強まっていた時期で、香港からイギリスやカナダに移民することを覚悟した香港人も数多く出てきた状況でした。
そういう不安と混沌が入り交じる時期に、香港に天壇大仏ができたのです。
天壇大仏が建立される前は、台風が香港を直撃することが多く、被害も甚大でした。
天壇大仏が完成し、台風の直撃は不思議なことに減りました。しかも、返還前、香港は空前の不動産バブルとなり、好景気になりました。
しかし、陽があれば陰も必ずあります。
返還後、1997年秋からアジア通貨危機が始まり、原因不明の伝染性肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の問題で香港経済がガタガタになり、ようやく、最近になって香港返還直前の不動産バブル期よりも好景気に沸いています。
先日も香港で有名な風水師の先生と3時間ほど、じっくり飲茶(ヤムチャ)しながら話した時、この話題になりました。
「深川先生、あの大仏の右手こそ、台風をはねつける気を発しているんですよ。あれは風水的に計算され尽くされたもの」「実際、大仏ができて、香港の台風直撃は減った。最近は日本や台湾に直撃するケースが多いでしょう」と説明しておられました。
香港人の風水師の先生に言われると、説得力がありますね。
ですから、天壇大仏周辺は邪気を跳ね返し、良い気を吸収できるスポット。ただ、下手をすると、凶の気も得てしまうので注意が必要。この点が観光客はほとんど分かっていないようです。うまく良い気を取り込むには天壇大仏だけでなく心経簡林に行き、良い気だけを純粋にいただくと良いのです。
天壇大仏の周囲は見晴らしが素晴らしい。私が訪れる時は、不思議と必ず快晴。東海が綺麗に見えます。裏の山は香港で2番目に高い鳳凰山。登山道の入口にはスピリチュアルスポット、心經簡林(ハートスートラ)があり、ぜひ、良い気を取り入れるため、そこまで足を伸ばしてほしいものです。
本ブログでは香港のパワースポットに関して、その1(壮大なケーブルカー・ゴンピン360) 、その2(般若心経刻む心経簡林) 、その3(白犬守る癒やし空間) 、その4(台風回避の巨大仏像) を紹介しています。関心のある方は読んで見て下さい。
【宝連寺の場所】
住所:香港大嶼山昂平寶蓮禪寺
TEL:852-2985-5248
OPEN:10:00~18:00、10:00~17:30(天壇大仏)
定休日:なし 参拝料:無料
【宝連寺・天壇大仏への行き方】
ケーブルカーゴンピンターミナルから徒歩5分。昂平のバス停から徒歩3分。
主な行き方は下記の3通り。昂坪360に乗る行き方が一番早くて簡単。ランタオ島の眺めを見るならばバスかタクシーで行くのがお薦め。
①セントラル6號碼から梅窩行きのフェリーに乗り、2番のバスに乗る。
②MTR東涌駅B出口を出て23番のバスに乗る。23番路線に乗り、約40分。 料金は、平日は片道16HK$(1香港ドル=13円)、往復30HK$。土日祝は、片道25HK$。
③MTR東涌駅B出口を出て昂坪360に乗る。