【図1】
1960年代、Keyes博士は
菌、食物、歯質(宿主)の3因子が重なる条件ではじめて虫歯が発生するという
う蝕(虫歯)3大要因モデル、‘Keyesの輪’を提唱しました。
その後、Newbrun博士によって時間因子が加えられ
‘Newbrunの4つの輪’が出来ました。
【細菌】菌の数や種類 等
【食物(食餌性基質)】;食べ物の種類、粘着性 等
【宿主(歯質)】;歯の結晶構造、形態、歯列不正、唾液 等
【時間】;飲食物の停滞時間 等
各要因を表した円の大きさは、個人、年齢、状況により異なります。
甘い物を控える、だらだら食べない、歯をよく磨く、
フッ素を利用する 等の行為は
輪の重なりを減らし、虫歯を予防すると言われています。
より健康的に、頑張らずに
虫歯を防ぐ方法はないのでしょうか。
《外部》から歯に力のかかった場合のNewbrunの輪を、
私なりに表現してみました。
【図2 Newbrunのう蝕4大要因モデルに力が向かっている】
力は歯質に向かいます。
力が大きくなれば、歯には細かなヒビが入って歯質要因は大きくなると考えます。
そのため、摂取する食事内容や菌の全体量、歯の形に変化はなくても、食渣や歯垢は歯に着きやすくなり、停滞時間も長くなって、4因子の重なりは増え虫歯になりやすくなります。
【図3】↓では、力でNewbrunの輪を取り囲んでみました。
力に押されて円同士の距離が若干短くなっています。
(4要因と力のあらわし方が正しい関係にないので、
おかしな図になっていると思いますσ(^_^;))
【図3 力を受けて収縮するNewbrunの輪】
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歯質要因の成長。
他の要因間の【結びつき/しがらみ】は強くなる?
4要因の重なりが増えて、
より虫歯になりやすくなっています。
【力】を【かみ合わせ不良】として置き換えることも出来ます。
ちなみに咬合力は体重と同じくらいの力で、
食い縛り方によっては100kgを超えます。
血流の圧迫が生じることで唾液の生成が低下し、
歯質要因は大きくなってしまいます。
う蝕の4要因の重なりは増えて
虫歯になりやすくなります。
例え4要因の重なりが少なく虫歯にならずに済んでも、
歯にかかる【力】が大きかったり、
【力】のかかる時間が長くなれば、
知覚過敏等の問題は生じやすくなります。
原因不明の痛みも噛み合わせが関係していることが多いと、
日々の臨床で感しています。
沢山ある歯の中で、特定の歯の 特定の部位が虫歯になる理由も
【力】に焦点を当てることで、より説明がつきやすくなるとも言えるでしょう。
☆関連記事;虫歯の原因に焦点をあてる。(2015/11/23更新)
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