こんにちは!
アートを愛する臨床心理士、歌うセラピストです。
元気が出る心理学ソングと、日常で使える心理学の知識を投稿しています。
突然ですが、この記事を読んでくれているあなたは、不安を感じて悩んだことがありますか?
不安って、やっかいなものですよね。僕は人前で話したり、出会って間もない人と食事に行く時などに不安を感じやすくて、落ち着きがなくなります。
あなたにもそんな経験ないですか?
また、「なんとなく将来のことが不安」といったように、漠然とした不安を抱えた方も多いのではないでしょうか?
この記事では、そもそも不安とは何か?という疑問に答えたり、不安への対処法について解説できたらと思います!
まずは、「歌うセラピスト」を名乗っているくらいですから、私の渾身の心理学ソングを聴いていただきたいと思います!(笑)
えー!!
お前のオリジナルソングなんて興味ねぇよー。
と思った方、大丈夫です。ご想像のとおり、素人感マックスの楽曲になっております。
でも、いい曲だと思うんだけどなー。
それでは聴いてください。
「僕らは描いている」
(You Tubeより)
冒頭は、「どうしようもないような不安に、襲われてうずくまってる。こんなの自分じゃないな」
という歌詞から始まります。そして、人からの評価ではなく、自分らしい人生を一歩踏み出すことが大切、というメッセージが込められています。不安と上手く付き合っていくために最も大切なのは、「小さな一歩を踏み出すこと」なのです。
小さな一歩を踏み出すために、ここから本題に入り、不安とその対処法について具体的に解説していきたいと思います。
なお、不安への対処するための心理療法について記載された記事が過去にあるので、こちらもチェックしてみてください♪
不安を軽減するための心理療法について記載された記事
僕が思う、緊張しているときにやってはいけないこと
不安とは何か
まず、「不安」自体は病的なものなのではなく、あなたが安全に暮らしていくために必要な、人間にもともと備わっている「機能」であることを理解する必要があります。不安は必要なんです。
私たちが不安を感じなくなったらどうなるか、想像してみてください。
不安を感じなければ、クレジットカードで買い物をしまくったり、危ないところに平気で行ってしまったり、平気で他人に失礼なことを言ってしまったりするようになるでしょう。
不安を感じるからこそ、私たちは自分の行動をコントロールし、合理的な判断を下すことができるのです。
不安を克服する必要なんてないし、逆に完全に克服してしまったら大変なことになります。
不安は、私たちが原始人だった頃から身近にあるもので、自分の安全を守るために発達した「脳機能」です。
だから、不安を感じてもいいんだよ☆
健全な不安と病的な不安の違い
とはいいつつも・・・
不安は必要なものなのに、なぜ「不安障害」という言葉があるのでしょう?
健全な不安なのか、病的な不安なのかを見分けるには、以下の2つのポイントがあります。
①不安によって日常生活に支障をきたしている
②合理的ではない理由で不安を感じている
まず、不安によって日常生活に支障をきたしているのかを確認する必要があります。先ほども述べたように、不安自体は必要な機能なので、日常生活を通常に送れているなら、OKです。全く問題ありません!
しかし、不安によって外に出ることができずにいたり、人と会うことに過度にストレスを感じてしまったりしているのであれば、適切な治療を受ける必要が出てきます。
また、客観的に見て理解可能なことについて不安を感じているのではなく、明らかに不自然な形で不安を感じてしまっている場合にも注意が必要です。
例えば、「明日は発表会。大勢の人の前で話さなければならない」という状況であるなら、不安を感じて当然といえます。
しかし、「壁を3回叩かないと不吉なことが起きる気がする」 「外に出ると、他人の目が気になって落ち着いていられない」
ということであれば、適切な対処が必要になってきます。
とくに、「不安」と「うつ」には大きな関連性があると言われているので、早いうちに専門家に相談したほうがよさそうです。
不安の対処法
最後に、不安の対処法について解説したいと思います。不安の対処法については、更に詳しく書かれている記事が過去にあるので、こちらもチェックしてみてください☆
不安を軽減するための心理療法について記載された記事
不安への1番の対処法はなんだと思いますか?
それは、不安に向かっていくことです。
実は、不安というのは、永久に残り続けることができない生き物です。しかし、不安を感じる状況を避け続けると、不安は少しずつ膨張し、モンスターになっていきます。
例えるなら、ミイラでしょうか?
ミイラという化け物は、暗いところでしか生存することができません。日の光を浴びると溶けてしまいます。
不安も同じ。さらけ出して、日の光を浴びると、溶けていきます。
・人前で話すのが苦手なあなたは、人前で話す経験をたくさん積めば不安を感じにくくなります。
・潔癖症で、他人のものを使うのが苦手なあなたは、他人のものを使いまくれば、不安を感じにくくなります。
・毎朝同じ道を通らないと不安なあなたは、毎日違う道を通るようにすれば、不安を感じにくくなります。
しかし!
それができれば苦労しませんよね。それができないから大変なんですよね。。
人前で話すのが苦手な僕は、その気持ちがよ~~くわかります。
じゃあどうすればいいのか?
小さな一歩を踏み出せばいいのです。
上で箇条書きにした不安への対処法は、あまりに一歩が大きすぎます。
最初に大きな目標を立てます。その目標は、神社の階段で言えば、頂上の本殿があるところです。
本殿がある頂上までの長い階段を、4分割、5分割、8分割と、無理なく進められる程度に分割していくのです。
ちなみに、目標を立てる時は、ノートに書くのが必須です。
ノートに書いて初めて、問題が整理され、行動に移しやすくなります。
まず、ノートとサインペン、色鉛筆を用意してください。
ノートには、「不安ノート」と書いておきます。このノートは、これからあなたが不安に立ち向かっていくうえでの道しるべになります。
1ページ目に、神社と階段の絵を描きます。(絵は上手に描かなくても大丈夫ですよ。自分の中で神社と階段と分かればOKです!)
そして、神社の枠の中に、達成したい目標を書いてください。
僕なら、「クラス30人の前で発表する」とでもしておきましょう。
次に、階段を任意の数で分割します。僕は、とりあえず3分割しておきます。
そして、分割線があるあたりの階段に、小さな目標を書いていきます。その目標は、段をあがっていく毎に、少しずつ神社に書いた目標に近づいていくようにします。
例えば、僕は、
・一人でいる時に通して発表練習
・家族の前で発表練習
・発表する教室で、友達と発表練習
というステップを考えてみました。ここで重要なのは、目標は「行動レベル」で書くことです。「リラックスする」「不安を感じないようにする」などの目に見えないものではなく、「発表の練習をする」などの行動を書いてください。なぜなら、行動と気持ちはつながっており、行動をすることで気持ちが変わるし、気持ちを変えることで行動も変わるからです。そして、行動と気持ち、自分の意識でコントロールしやすいのは行動のほうですよね?
不安を感じないように意識しても、感じてしまうのが不安です。しかし、「家族の前で発表する」という行動それ自体は、意識すれば行うことができます。
だから、目標は必ず行動レベルで記載します。
あとは、それを実行してみるだけです。計画通りにいかなくても、落ち込まないでくださいね。大切なのは、アクションを起こすことです。
また、1つの目標が達成したら、花丸をつけて自分を褒めてあげてください。
なお、実際に目標を達成してみて、不安を感じてしまったり、上手くいかなかったりしても、花丸をつけてください。なぜなら、あなたはその「行動」を達成したのですから。行動さえ達成すればクリアです。
そして、また別の不安が出てきたら、ノートの2ページ目に新たに神社と階段を書いて、同じプロセスをたどってください。
もちろん、題材は神社じゃなくても、自分の好みに合わせて変えていってもOKです!
「不安ノート」が完成するころには、あなたは柔軟に不安に対処することができるようになっていることでしょう。
「自分は柔軟に不安に対処できる」という自信がつけば、新たに不安なことが起きても、その不安に踊らされず、落ち着いて行動することができます。
そして、このプロセスを踏むことそのものが、不安を軽減していくことにつながります。
これをやった後と、やらないまま「あ~不安だ~逃げたい」と思い続けるのでは、どっちがよいか、想像がつきますよね?
不安には、アクティブに立ち向かうことが最も重要です。しかし、やみくもに立ち向かったり、いきなり大きな不安に立ち向かうのではなく、段階を経て、こまめに立ち向かうことが更に重要なんです。
今回ご紹介した「神社の階段法」、ぜひ試してみてくださいね♪
それでは、よい1日を!