昨日、テレビ朝日系列で池上彰氏が今年のニュースを振り返る番組に出演していました。その番組の中で、記者クラブについて池上氏が真っ赤な嘘をついていました。

 

池上氏は、記者クラブのことを誰でも公平に取材できるための組織だと説明していました。記者クラブは、政府など公的機関や業界団体などを継続的に取材することを目的として、大メディアなどが中心となって構成している任意組織です。

 

外国では、大手メディア以外の記者やフリーのジャーナリストも加盟ができるプレスクラブがあり、記者同士の親睦を深めるための団体があります。しかし、日本の記者クラブは、プレスクラブとは全く性格が異なる独特の組織です。

 

日本の記者クラブの加盟社は、新聞社やテレビ局であり、雑誌やフリーの記者と外国メディアの記者は基本的には加盟できません。加盟するには入会審査があり、加盟社が1社でもあれば入会が認められず、新規入会は事実上できなくなっています。

 

日本の記者クラブは、世界でも稀にみる排他的な組織で、記者クラブの会員以外の記者を排除しています。日本の記者クラブが開催する会見には、加盟社以外の記者を参加させないことがあり、酷いときは記者クラブの会員以外の記者が個別に政治家に取材することを妨害することもあります。

 

日本の記者クラブは、国境なき記者団からも「排他的で報道の自由を阻害している」と非難されており、日本の報道の自由度が低くなっている元凶の一つになっています。

 

更に、記者クラブは官公庁内に設置された記者室を独占的に使用しています。家賃、光熱費、通信費の他に、記者が読む新聞代まで官公庁がまかなっています。つまり、税金が使われているということです。全国の官公庁や企業団体における設置費用は、130億円とも言われています。

 

 

番組で池上氏が記者クラブについて鋭い指摘をするのか見ていましたが、それは全くの期待外れでした。

 

池上氏は、雑誌社の記者は加入できないけど、雑誌記者クラブがあると説明して誤魔化しました。雑誌記者クラブは、官公庁などにある記者クラブのような機能はほとんど持ち合わせていません。

 

そして、「マスコミが足並みを揃えてしまうような風潮がないのか?」と他の出演者が質問した時は、「そういうことはあまりない」と答えていました。

 

これは誤った答えです。その質問に対しては「各社の記者が読み合わせをして足並みを揃えています」と答えるのが正解です。

 

池上氏はNHK出身ですし、テレビや新聞での活動が多いので、やはり記者クラブについては本当のことが言えないようです。

 

 

また、番組内で福島原発の吉田調書についての朝日新聞の問題も扱っていました。池上氏は一見、朝日新聞を批判しているような発言をしていましたが、あの問題の本質は「誤報」ではなく「捏造」ですので、そこを指摘しないというのは朝日新聞を擁護していると言われても仕方がないと思います。

 

 

アメリカ人ジャーナリストのビル・コヴァッチ氏は、10箇条のジャーナリズムの原則を提言しています。その中に「ジャーナリズムは何より第一に真実に対して責務を負う」というものがあります(「日本のマスコミにはジャーナリズムがない」 参照)。

 

やはり池上氏も、ほとんどのテレビや新聞の人間のように「ジャーナリストではない」ということだと思います。


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