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由美子が ハヤトの上に 乗っかっている姿で 愛し合っていた。



俺は 二人の姿を見つめたまま 自然と 両目から 涙が溢れた。




異様な興奮と 悲しみと 怒りと 嫉妬と やるせない感じと・・・とにかく 俺は 完全に パニック状態だった。



怒りから来る興奮だけではなく 倒錯した 性的(?)な興奮の方が 大きかったかもしれない。



俺は 自分の気持ちが よく分からなくて 複雑な 心境だった。



その後のことは 実際のところ 良く覚えていない。



俺の頭の中は 真っ白のままだった。



二人のことを このまま許すことが 出来るのだろうか?



二人を 許す自信はないが 今の二人に 挑みかかる 気力もなかった。



本当なら 殴りかかっても 許されるほどの 裏切りを 受けたのだ・・・俺は。



しかし 金縛りあったように 身体が 動かないのだ。



怒鳴りたくても 声も出ないのだ。



叫びたくても 声も出ないのだ。



俺の心は 嘆き苦しんで 叫んでいるというのにだ・・・。



そして その場で 二人を 叱咤するわけでもなく そのまま 由美子の部屋を 飛び出したようなのだ。 



俺の 微かな 記憶の中では そのまま 街を 彷徨っていたようだ。



出張の 荷物と 由美子への お土産を 持ったままのスーツ姿で・・・。



その後のことは 全く 覚えていなかったが どこかで酔いつぶれたらしい。



スーツ姿のままで 路上で 寝入ったのだろう・・・ 翌朝 朝陽と 車の走行音と 振動で 目が覚めた。






( つづく )





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