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その機械たちは 各々が 実に様々な 音を 出していた。


そして 何か モニター音のようなものが 止まることなく 聞こえていた。



( どうやら 今回の 俺は 重症みたいだなあ? )


俺の周りでは 緑のガウンらしきものを着た人達が 忙しそうに 走り回っていた。


たくさんの 人の声も 聞こえていた。


俺は 今までと 同じように また 違う環境の 違う空間に 迷入したと 思っていた。


( 今度は どんな 設定なのだろう? まあ さっきまでの 魔界か 地獄か 分からないような恐ろしい所よりは すこしは ましだろう・・・)


その時は 俺は 気楽に考えていた。


何となく 周囲からの 俺に対する視線が 気になった。


俺が 入っている 透明な カプセルのような ドームの外に 何人かの人がいて こちらを 心配そうに 覗き込んでいることに気がついたのだ。


俺が 眠っていた カプセルのような ドームの外にいる人達を見て 俺は 驚いた。


緑のガウンを着て 白い帽子とマスクをした レイコと 同僚 上田が 仲むつまじく 寄り添いながら 俺のことを 覗き込んでいたのだ。


二人の 目には 涙が 溢れていた。


そして そのすぐそばに 俺の 両親の 姿も 見えた。


上司の姿も見えたが ひょっとして 彼は 今回は 医者の設定なのだろうか?


少し 他のみんなとは 着ているものが 違っていた。


毎回 設定が 変わるけれど 結局は 病院や 病室に 戻ってくるんだなあ・・・なんてことを その時の 俺は  漠然と 思っていた。


今回は 俺の身体が 随分と小さいことに 気がついた。


小さな 小さな 生まれて間もない赤ちゃんのような 大きさだった。






( つづく )





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