第101回・日本陸上競技選手権大会
6月23日~25日まで大阪・長居スタジアムで開催されました!
世界陸上ロンドン大会の代表選考会ということもあり、男子100mをはじめ白熱した展開でしたね!
100mといえば陸上の花型種目
それだけにライバルが多く、活躍したりましてや代表になるのは至難の技です。
野球で言えば、4番バッターやエースピッチャーに誰でもなれるわけではありません。
送りバントや走塁のスペシャリストになれば活躍できるチャンスがあります!
というわけで、今日は
“勝負できる場所で勝負する!”
についてお話をさせていただきます。
例えば、予備校講師として最近ではテレビで見ない日はないくらいご活躍の林修先生。
最初は数学で東進ハイスクールに採用されたそうです。しかし林先生は東京大学法学部ご卒業。数学専攻だった先生もいる中、数字では一番になれないとお考えになったそうです。
林先生は数学という激戦区での勝負を避け、数学よりはライバルが少なく、しかもここなら勝てるという自信のあった現代文を選択されたという話。テレビや著書でもお話されているので、ご存知な方も多いのではないでしょうか。
陸上界でも
400mハードルで2度の世界陸上・銅メダルを獲得された為末大さん。 中学時代は100m・200mで全国チャンピオンですが、その後は伸び悩みながらも、ここなら勝負できると400mハードルに転向されたそうです。
百獣の王として、あらゆる猛獣との闘いをシュミレーションされ、テレビでも引っ張りダコの武井壮さんも十種競技で日本チャンピオンになっています! ※十種競技(100m、400m、1500m、110mハードル、走幅跳、走高跳、棒高跳、砲丸投、円盤投、やり投)
そして、マラソンの川内優輝選手。学習院大学時代、関東学連選抜に選ばれた箱根駅伝。 山下りと呼ばれる6区を2度走られました。
ここで川内優輝選手のエピソードを1つご紹介させていただきます。
川内選手の高校時代、春日部東高校では当時の同級生で高橋和也選手というとてつもないスピードランナーが在籍していました。
高橋和也選手は1500mでインターハイ日本人トップ。高校生ながら日本選手権でも6位入賞する活躍。トラックの練習では川内選手は高橋和也選手にまったく歯が立たなかったそうです。 (当時の5000m自己記録では高橋和也選手が14分07秒。川内選手は15分08秒。1分もの大差)
ところが、高校の合宿で起伏の激しいクロカンコースのようなところで走ると、川内選手は高橋選手と互角に走ることができたそうなんです!
川内選手は起伏の適正、特に下り坂が得意ということに気づいたそうです。
学習院大学で記録が伸び、箱根駅伝の学連選抜に選ばれたときも
「山下り・6区なら勝負できる!」
と強い信念と自信があったそうです。
川内選手は上りにも強く「5区もいけるのでは?」との推薦を断固拒否して、6区にこだわり続けたという逸話も(笑)
当時、最長区間で各校のエースがしのぎを削った山上り5区よりも、区間賞が狙える山下り 6区で、しかも高校時代にまったく歯が立たなかった高橋和也選手も走った山下り6区で、勝負がしたかったそうですね。 (※4年生では区間賞まで13秒差の区間3位) (※高橋和也選手は早稲田大学で1年生のときに山下りの6区に出場)
ちなみにこのエピソードは川内優輝選手の弟・鮮輝さんからお話うかがいました(笑)
鮮輝さん、ありがとうございます(笑)
ちなみに、弟の川内鮮輝さんも学生時代は國學院大学で箱根駅伝のエントリーメンバーに入っています。
鮮輝さん自身はマラソンでは勝負できないからと、ウルトラマラソンの世界に進み、最近は柴又100キロ優勝、隠岐の島ウルトラマラソン100キロも優勝! ウルトラマラソンでの日本代表を狙っています。 普段は9時間JOGとかするそうですよ(笑)睡眠時間よりも長い(汗)
どこで勝負できるか、どこで輝くことができるか…作戦を立てて、戦略を練り、より勝負できる場所を模索、より輝ける可能性の高い場所で頑張れば、チャンスは広がりますね!
前述させていただきました為末大さんの著書「限界の正体」によりますと
“走・跳・投といった単純な動作能力を競う種目は、人間がもともと持っている身体能力の差がそのまま結果につながりやすい。”
“ですが、ハードル、3段跳び、ハンマー投げ、競歩のように、「走る」「跳ぶ」「投げる」の基本動作に技術が加わり、複雑な動きが求められるようになれば、身体能力以外の要素 ー 技術や戦略など ー がモノをいうようになります。”
“なにかひとつの能力が圧倒的に秀でていなくても、技術や戦略、組み合わせによって、勝率は上がります。”
とおっしゃっています。(為末大さん「限界の正体」より)
陸上の中・長距離、駅伝で特に技術や戦略でカバーできそうなのが
トラック種目では3000mSC
通称・サンショー。3000m走る間に水濠を7回、大障害を28回越えるため、スピード、スタミナといった走力だけでなくハードルや水濠の技術、位置取りなど、他種目に比べて技術と戦略を組み合わせて勝負に挑むことができます。
箱根駅伝であれば山下りの6区。
箱根芦ノ湖から国道最高点まで一度上り、そこから小田原中継所まで標高差約860mを下ります。ラスト3kmは下り勾配が緩やかになるタフなコースです。
上り、下りの走りの技術に加えて、ペース配分など戦略も重要になってくる特殊区間です。
もし10000mやハーフマラソンの記録がそこそこだったとしても、サンショーや下りの強さがあればインカレや箱根でも活躍できるチャンスが出てきます。
しかも他種目に比べてライバルが少ない!
さらに言えば
走ることで勝負できなければ、マネージャーという選択肢もあります!
僕は幸運なことに(?)学生時代は主務をさせていただきましたので
練習のサポート以外にも、試合のエントリー、合宿の手配、マスコミの方の対応、大学への書類関係の提出、学連関係の対応、監督の娘さんの宿題まで、あらゆる経験をさせていただきました(笑)
その中でも、箱根駅伝では選手のすぐ後ろを走る運営管理車に監督と乗車させていただきましたので、箱根は走れませんでしたが車で全区間走らせていただいたことになります(笑)
僕自身、学生時代を振り返ると気がきかず、仕事のできない、叱られてばかり、体力だけが取り柄のへっぽこマネージャーでしたが(笑)本当にご縁や運に恵まれて貴重な経験をさせていただきました!
チャレンジしていれば、壁にぶち当たったり、時には限界を感じることもあるでしょう。
中には結果が思うように出なくて周囲や環境のせいにしてしまう人もいるかもしれません。
そんなときでも、慌てず、あきらめず
視点を変え、戦略を練って、チャレンジしたいですね!
ライバルが少なくて自分が得意な分野なら、もれなく活躍できる可能性も高まりますね(笑)
M高史
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