幸せな人が集まる会社 株式会社みんなの学び場 公式ブログ -3ページ目

簡単なことから、続くダイエット

 

 

皆様、こんにちは。

おいしいお茶で癒しと健康をお届けする【下総屋茶舗】五代目の金久保です。 

 

急に朝晩が冷えるようになってきましたね

風邪などひかないように注意しましょうね

 

食欲の秋で食べ過ぎて困ってるって人いませんか?

ハイ、私です。

食いしん坊のDNAが入ってますので・・・

 

好物の柿やサツマイモを毎日何個も食べてたら

糖分が多いのでヤバいことになりそうです

 

そのほかにもお団子や温泉まんじゅうやらを頂き

やたらと誘惑するものが多くて困ってます

 

今の食欲で運動を止めたら

即!糖尿病予備軍入りしそうです

 

ダイエットするほどでは無いですが

ちょっ気きをつけようと思います

 

 

で、最も簡単で効果的なのは?

 

はい、「夜9時以降は何も食べない」

まずこれを確実にしようと思います。

 

本当は夜8時以降としたいところですが

 

現実的で中断なく継続するのが前提なので甘めです

 

実は、以前は実践してたことで

実際にこれだけでも効果が出るのがわかっているんです

 

これが定着したら

次は腹8分目の食事量かな

 

いっぺんに色んな我慢をするより

楽で確実に良い変化を持続させられる作戦です

 

あとは運動量をプラスワンしたり

間したくなったら水を飲むとか

糖質負荷の少ないおやつに変えるとか

 

ちょっとずつ良い習慣を増やすのは大事なことですね

 

ダイエットの語源は

ギリシャ語で「生活様式」って意味ですからね

ある一定間だけやるのでは意味がないわけです


 今日も健康に感謝。

 

彫刻家 片桐 宏典さん(再放送) 第4回目 ~アートをプロフェッショナルにやっています~

みなさま こんにちは。

彫刻工房くさか 日下育子です。

 

今日は素敵な作家をご紹介いたします。

彫刻家の片桐 宏典さんです。

 



片桐 宏典さん
ケイト・トムソンさん


お二人とも彫刻家であり、ご夫妻でもいらっしゃいます。

以下、2014年7月掲載の再放送でお届けします。


前回の日下育子からのリレーでご登場頂きます。
     
第1回  第2回  第3回  第4回  第5回  

 

片桐 宏典さん  

    第1回 ~三陸のリアス海岸が原風景にあります~ 

           第1回続き 略歴のご紹介

    第2回目  ~彫刻でコミュニティーと関わってきました~ 

    第3回 ~芸術家の共働制作で「宇宙」を表現しました~

    

第4回の今日は、片桐 宏典さんが彫刻にプロフェッショナルに
取り組んでいらっしゃる想いについてお話をおうかがいしました。

 

片桐さんは教育大学のご出身でいらっしゃいますが、
教育自体も面白く、かつエネルギーがいる仕事なので、敢えて両立ではなく
彫刻一本だけを選ばれたということでした。

またプロとしてどんな作品を創りたいかをお聴かせ頂きました。

 

どうぞお楽しみ頂ければ幸いです。

 


**********************************


 


現実的意識にないがしろにされた

「(現実的意識にないがしろにされた)ある不確かな響鳴を求めて覚醒する風景」
宮城県産玄武岩
幅12x厚7x高50cm
2003




 


"Wave Ship"

"Wave Ship"
カラーラビアンコ大理石
300x60x75cmH, 250x50x45cmH
みなとみらい中央街区42地区所蔵
2011




 


「覚醒する風景ー分水嶺」」
スウェーデン産黒御影石
45x5x60cmH
2008




 


「黒い女のソネット」

「黒い女のソネット」
スウェーデン産黒御影石
8x8x35cm
2007





 


眠る心臓07ー05

"眠る心臓 2007-05"
宮城県産玄武岩
35x9x40cmH
2007

 

 


 

「望郷」
宮城県産玄武岩
幅90x厚17x高18cm
2004




 


ウオーターマーク

「ウォーター・マーク ~北上川の四季」
スウェーデン黒、岩手産白花崗岩
本体寸法   700x700x800cmH
いわて沼宮内アートロード計画 「シンボル・モニュメント」
岩手県岩手町いわて沼宮内駅前
2003





 


ラシャーナ国際彫刻シンポジウム

ラシャーナ国際彫刻シンポジウム
2002年 レバノン、ラシャーナ





 


向白神

「向白神(むかいしらがみ)」
青森県弘前市駅前通ダイエー向かい
弘前市駅前通りモニュメント計画
1998
メモ
世界遺産「白神山地」のなかの向白神岳をイメージする。
JR弘前駅から商店街に伸びる約2kmの遊歩道に
全7基設置されたうちの2番目のモニュメント。
道路を隔てた向こう側にある3番目の作品「白神の箱」と共に
白神山地をテーマとし、白神岳と向白神岳という対になる
地域の中心的な主峰をシンボリックに表現し、
心理的に両側の空間の一体化を意図する。



 

 


日下
片桐さんやケイトさんのお仕事を拝見したり
こうしてお話をお伺いしたりしていると、芸術でどこを目指してやっていくかを
明快にして取り組まれているという感じがします。

 

それは第2回 のインタビューでもお話して下さっていますが
彫刻、アートでコミュニティーに関わることで地域がより柔軟にいろんなことを話せるようになるとか、
それによって結果、社会が良くなるという役割をとてもフルに活かして活動されていると思います。

 

一方で、これまでの私も含めて、アーティストは、アートそれ自体で生業を立てるのか大変なせいか
何か他のお仕事と兼業をしている方も多いと思いますが
お二人はずっとプロフェッショナルの立場でいらっしゃいますね。

 


片桐 宏典さん
兼業すると逆に大変じゃないですか。

 

僕は宮城教育大学に行って、取りあえずB採用で講師にでもなって
月給を確保した上で好きな事をやれと、親から言われていたし
自分でもそうしようと思っていたけど・・・。

 

先生になってしまうと、もう作家は出来ない、
だからいかに先生や他の仕事をしないようにするかを考えた。

 

仙台で活動をしている、メインのグループの作家ってみんな学校の先生なんだよね。

 


日下
ええ。そういう方が多いですね。

 


片桐 宏典さん
面白い人が一杯いる。
彼らと、一緒に展覧会や飲み会などをしていると、すごく刺激的で楽しかった、
でも、いま考えると、制作や作品に関する姿勢はどうしてもアマチュアのスタンスなんですよね。
特に作品を社会の中でどう位置づけていくかというと問いに対して。

 

僕が学生の時には、プロとして絵を描いている作家をすごく軽蔑していました。
客の好みに合わせた「売り絵」を描いて食べてると。
食うためのことをやったら汚れる。・・・というか、感性が濁るから「売り絵」は絶対ダメだと。


だから、日曜日とか夜中とか、ひたすらしこしこ、仕事とは別に、
展覧会のために作品を創っていく、という人生パターンを考えていたんだけど・・・。

 

それが、教育実習に行って、実際に教育の現場に入ってみると、
生徒一人一人と向き合うのってすごく大変で、
俺はそんな才能もエネルギーもないから
先生をやっていたら制作は絶対出来ないと思って、先生になるのはやめたんです。

 

そしたら親父に、「なんだ、約束が違うじゃないか!」と殴られましたけどね。
でも先生になるのを辞めて本当に良かったです。

 

だって、教育自体すごく面白いんだもの。
制作をしてたらそっちが中途半端になっちゃう。
人間が相手の仕事だから誤魔化せない訳じゃない、教育は。
作品を創っている暇なんか無いわけじゃない。
だから、やっぱりプロしかないかなと。

 

お金はなくとも、時間さえあれば、何とかなるし。
親のスネかじってでも何とかなるでしょ。(笑)

 


日下
私も結婚前まで、本当に親のスネをかじりました。

 


片桐 宏典さん
仕事というのは、いつ、大きな、大切なプロジェクトが入ってくるか分かりませんから
いざという時にたっぷり時間をかけて動ける状況にしておかないと駄目なんです。
自由な時間を確保しておくために、多少の経済的な保証はあきらめるんです。
なんとかなりますよ。

 


日下
はい、とてもよく分かります。

 


片桐 宏典さん
だから、そのためにも他のものをすぐに切れる状況にして、自分をフリーにしておかないと。
そういう意味ではプロとして食べていないと、

作家としてはあまり良い仕事が出来ないんじゃないかと・・・。

 

先生になるのを否定している訳じゃないんですが、
僕には出来ないという話です。

 

プロとして作品を創るなら、
人生を変えるような、すごい作品を創りたいわけですよ。
自分自身すらも変えてしまうようなね。
僕にとっての、作品を創る意味はそのあたりにあるんじゃないですか。

 

立派な美術館ではなく、ロビーに飾るだけの作品にしても、
観た時に「あっ!」というような感じがないとね。
誰かの人生が変わってくれるような作品であれば、どこでも良いじゃないですか。
そうじゃないと、ただのきれいな壁紙でおしまい。
だから、そこら辺が作品の生命線かな、という気がするんですよね。

 


日下
ああ~、それは本当にそうですね~。深いお話ですねぇ~(感動!)

 


片桐 宏典さん
見た目のインパクトだけじゃなくて
どういうエネルギーを作品が持てるかというそれが勝負ですからね。
じわじわっとでも。

 


日下
本当にそうですねぇ~。(感動!)


片桐 宏典さんのプロとしてのお話をお伺い出来て
ピリッと、とっても良い刺激を頂きました。


本当に素晴らしいお話をありがとうございました。



 


シンフォニア

「シンフォニア(交響曲)」
岩手産白花崗岩、クリ
450x180x900cmH
岩手県二戸郡奥中山いわて子供の森
県営テーマパーク施設のシンボル・モニュメント
2002


****************************************

編集後記

 

 私が片桐 宏典さん、ケイト トムソンさんに初めてお会いしたのは、
私が大学の副手1年目の冬に、お二人の住む岩手県岩手町にある㈲浮島彫刻スタジオを
訪問した時でした。 大自然の中の広いスタジオに姫神産の巨大な原石が置いてあり
「大学の石彫場とはスケールが違う!」と感動したのを覚えています。

 

 片桐 宏典さんは私が学生の頃から、「宮城教育大学の在学中から、そのままヨーロッパに渡って
彫刻家になっている人」として有名な存在の方でした。
今現在は、1年の半分ずつをイギリスと日本で行き来しながらの活動をされているそうです。

 

 今回は片桐宏典さんが彫刻、アートにプロフェッショナルに取り組まれているという
お話をお聴かせ頂きました。

 

 ご自身も含めて誰かの人生を変えるような作品を創りたいというお話でしたが、
きっと岩手町をはじめ、日本各地、ヨーロッパ各地の片桐さんの作品をご覧になって
芸術を志す若者がいたかも知れませんし、これからも出てくるかも知れません。

 

 私自身も、若い時に片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんの作品をみて
自分もいつかああいう仕事がしたい!と思った者の一人なのです。


本当に長い間、途切れることなく、活動を続けてこられたことを尊敬しております。

 

 次回は、片桐 宏典さんの制作テーマの一つ、ストリームラインというシリーズ作品を
紹介して頂きます。  

 どうぞお楽しみに。

***********************************

 

 

 

◆片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんのホームページ
 浮島彫刻スタジオ 

 

 

 

スターリング大学(イギリス)での展示
 片桐 宏典さんの紹介ページ 

 スターリング大学 Corridor of Dreams 「夢の回廊」 インタビュー動画)

 (全23分中、お二人と作品が映るのは11:30~15:30頃です。)


◆開催中の展覧会です。
IMAGINATIVE LANDSCAPE 3人展
「片桐宏典+ケイト・トムソン+上門周二」

− 「風景」をテーマにした彫刻とドローイングによる三人展 ー

会期:2016年11月24日(木)〜29日(火)
会場:プロモ・アルテ・プロジェクト・ギャラリー
時間:11:00〜19:00 (最終日のみ17時終了)/会期中無休
      プロモ・アルテへのアクセスはこちら:http://www.promo-arte.com/galeria2/map_images/galeria_ArtsMap.htm
   
   プロモ・アルテギャラリー
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5丁目51-3ガレリア2F
Tel. 03-3400-1995  Fax.03-3400-9526
info@promo-arte.com
www.promo-arte.com

 

片桐宏典
「環境と造形芸術」をテーマにヨーロッパと日本を中心に普遍的な造形を目指す作家活動はもとより、国際彫刻シンポジウム運動による公共空間での実験的なアーティスト同士の恊働制作プロジェロトや地域性と連携した様々な特色あるアートイベントの企画運営を次々と手がけている。浮島彫刻スタジオを日本1991と英国2014にケイト・トムソンと共に設立。シンプルな抽象的構成の黒御影石や玄武岩による作品。

 

ケイト・トムソン
ケルト文様や神話をモティーフとした大理石の抽象的彫刻を中心に手がける。代表的な作品として駐日英国大使館、大手町ファイナンシャルシティ、グラスゴー・ゴーブルズ・オートランド地区再開発事業モニュメントなどがある。グラスゴー・スカルプチャー・スタジオ共同設立1986、UK98アートフェスティバル1998企画運営などスコットランドと日本を中心に世界各地でアートプロジェロトを広く手がけている。

 

上門周二
鹿児島県種子島生まれ。春は森でヤマモモと野いちご捕り、夏は珊瑚礁の海で魚たちと戯れ、川エビ捕りに勤しみ、冬はサトウキビ畑で収穫を手伝い、強烈な自然体験と原風景を胸に東京へ出る。1985年株式会社アネトス地域計画を設立しランドスケープ・アーキテクトとして独立。自然と人間との共生をテーマにランドスケープ・コンサルティング及び設計に関わり、日本及び東アジアを中心に世界各地のプロジェロトを手がけている。今回「Creative Landscape」をテーマとしたドローイング作品を初めて発表する。

 

日本・石の野外彫刻―ストーンアート写真集
  藤田観龍 著(写真)  本の泉社

 

 

 片桐 宏典さんの作品写真と手記「石彫というジャンル」(318ページ)
 ケイト トムソンさんの作品写真が掲載されています。


彫刻家 片桐 宏典さん 第1回続き 略歴のご紹介

 

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★☆ アーカイブス ☆★


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学び場美術館登場作家リストⅡ
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アーティストを応援する素敵な彫刻工房@日下育子の学び場美術館

健康に良い習慣を

 

 

皆様、こんにちは。

おいしいお茶で癒しと健康をお届けする【下総屋茶舗】五代目の金久保です。 

 

急に朝晩が冷えるようになってきましたね

1日の気温差が大きいので

風邪などひかないように注意しましょうね

 

 

ちょっと肌寒さを感じるようになると

温かいお茶がおいしいですよね

 

今日は「とねじん」という地域情報誌の

荒木さんが地元人気店「たかの」さんの

お団子をプレゼントしてくれました

ラッキー(^^♪

 

 

まろやかでコクのある深蒸し煎茶を淹れて

家族でゆっくり味わいま~す♪

 

ある企画に乗ってSNSに動画をアップしてたのを

彼女が見てて、応援してくれてました。

22日間22回の腕立て伏せをしたのを

動画に撮ってFBにアップし、次を指名するって内容です

 

今日が最終日の22日目だったので

お祝い?に来てくれたのです。

ありがたいですね~

 

22日間腕立て伏せをしたおかげで

習慣化できたのと筋力アップで

若干たくましくなったかな

 

運動習慣や良い習慣を増やすのは大事なことですね

 

お茶もそうなんですけど

ペットボトル茶から急須でちゃんと淹れる習慣を

つけてみてはいかがでしょうか?

 

最初はめんどくさいかもしれませんが

まろやかでおいしいお茶を飲んだ後の

ほっこりとした安らぎはいいですよ~

 

誰かと一緒に会話を楽しみながらなら

なお、健康的でしょうね

 

会話や笑顔や心のやすらぎって

健康上、けっこう大事だったりします。

 

だって、病気の原因の根本的なものって

「心」や「氣」の乱れ、悩みからくるんですよ

 

おいしいお茶を淹れる習慣がついたら

あなたの周りには、暖かい笑顔と会話が花咲くはず

愛と健康の連鎖が広がるんです

すてきですね

 

今日もご縁と健康に感謝。


 

 

彫刻家 片桐 宏典さん(再放送)第3回 ~芸術家の共働制作で「宇宙」を表現しました~

 

みなさま こんにちは。

彫刻工房くさか 日下育子です。

 

今日は素敵な作家をご紹介いたします。

彫刻家の片桐 宏典さんです。



片桐 宏典さん
ケイト・トムソンさん
お二人とも彫刻家であり、ご夫妻でもいらっしゃいます。

 

以下、2014年7月掲載の再放送でお届けします。


前回の日下育子からのリレーでご登場頂きます。
     
第1回  第2回  第3回  第4回  第5回  

 

片桐 宏典さん  

    第1回 ~三陸のリアス海岸が原風景にあります~ 

           第1回続き 略歴のご紹介

    第2回目  ~彫刻でコミュニティーと関わってきました~ 

 

 

第3回の今日は、片桐 宏典さんの母校でもある仙台第一高等学校(以下、仙台一高)に
設置された石彫モニュメントについてお届けします。


「宇宙」を表現されているということと、

それを優れた芸術家の共働制作で創られたという実践をお聴かせ頂きました。

環境彫刻に共働制作で取り組む、非常に高レベルの実践をご紹介いただきます。

 

どうぞお楽しみ頂ければ幸いです。

 

************************



「コスモス」

1.[ビックバン広場」 モノリス

 



「コスモス」

1.[ビックバン広場」



 



「コスモス」

1.[ビックバン広場」

 

 

 


「コスモス」

2.「現在の時空広場」


 



「コスモス」

2.「現在の時空広場」

 

 


「コスモス」

2.「現在の時空広場」

 

デザイン及び制作
片桐宏典、ケイト・トムソン、用澤修、吉田昇、ルボミア・ヤネチカ、
アンディー・アルプ、岩村俊秀、清本真右、坪井常男

 

岩手産白御影石、 遠野産黒御影石


本体寸法 

1.「ビックバン広場」6.2mH x 30m x 25m
2.「現在の時空広場」 2mH x 30m x 25m

宮城県仙台市若林区元茶畑  宮城県仙台第一高等学校内
デザインから制作まで全て芸術家の共働制作によるプロジェクト
1993

 



 


 「コアピース 1」

 鋳鉄

 .「現在の時空広場」

 

 


 「コアピース 2」
 鋳鉄

 .「現在の時空広場」



 


「ブラックストーン」

.「現在の時空広場」



 

● 参考写真



「モノリス原石」

岩手県玉山村姫神山麓菊池石材採石場にて

 


 「作業風景:ビッグバン広場」 


 


 

「現在の時空広場』図面


 




 「ビッグバン広場」図面


(上記7点モノクロ写真、及び図面は

 『宮城県仙台第一高等学校 石彫モニュメント』

 記録集より引用させて頂きました)

   

 

日下
片桐さんの制作は、個人の作品の質の高さは勿論ですが
ケイトさんと共に常に大きなプロジェクトを、コラボレーションで行なっていらっしゃいます。
そのあたりのことをお聴かせいただけますでしょうか。


 

片桐 宏典さん
コラボレーション(共働制作)って大変ですが、やっぱり面白い。

 

でも、シンポジウムで何人かの彫刻家たちと一緒に遊び場を作ろうとすると、
面白いアイデアはいっぱい出るんだけど、まず時間が足りない、
シンポジウムって大体長くても2カ月ですよね。
結局、これしか出来なかった・・・、という苦い思いがいつもあって。

 

なので、一度は思いっきり納得のいくコラボレーションをしてみたいと思っていました。
そうしたらちょうど仙台一高で創立百周年モニュメント制作の話があったのです。

 

私一人でも出来たんですが、これは理想的なコラボレーションをするのにいい機会かなと思って、
他の作家たちに声をかけました。

 

仙台一高プロジェクトの場合は、とにかく時間をかけて、
完成までの間に3回、三期に分けて作家に来てもらいました。

 

一期目がプランニング、2週間ほどプランとドローイングをまとめてプレゼンしました。
二期目に岩手のうちのスタジオで共同生活しながら制作開始。
3ヶ月ほどかけて制作し、全部一度組み立ててみました。
そして、三期目で仙台一高に持っていき、そこでまたディテールを調整して完成させたんです。
私の持っていたノウハウをすべてつぎ込んで、まあ、コラボレーションとしてはベストかなと。
でも、予算には限界があるので、大幅に赤字になってしまいました。


 

日下

片桐さんが他の作家たちにも声をかけられたというのは、素晴しいですね!

それに、作品が本当にすごいですよね!

あんなに巨大で素晴しい彫刻がある学校って無いですよね!?
こういう作品がある学校で学ぶ学生ってすごいなぁ~と。


 

片桐 宏典さん
でも、生徒に言われましたよ、
「あれ、いつ完成するんですか?」って。(笑)
先生に言わせると、「一高の生徒には猿山が丁度良いだろう」って(笑)
猿山、ですからね。(笑)


 

日下
そうですか?


 

片桐 宏典さん
かたちが猿山じゃない?あれって。
でも、あのプロジェクトは大変だったね。すごい痩せましたよね。


 

日下
仙台一高の石彫モニュメントはPACT PROJRCT(パクト プロジェクト)という

独自のスタイルの共働制作プロジェクトだったのですね。

タイトルが「COSMOS 宇宙」なんですか?

 


片桐 宏典さん
そうです。この作品は、混沌たる超絶対的なエネルギーを孕む、
「宇宙の空間と時間」をテーマにしています。それを科学的な説明ではない、
美術的な表現によって、建築的なスケールで空間全体と響き合う、我々の
感じている「宇宙」の姿を作りだすことにあります。

 

ビッグ・バンを象徴する「モノリス」を中心として、そこからのビック・クランチに至るであろう
宇宙の時間的、空間的進化を表現しています。

 

学校の空間を「宇宙」と捉え、新校舎の環境空間のなかに織り交ぜながら、
岩手県で採れた姫神山産の白御影石と遠野産の黒御影石を総重量約200トンと
ふんだんに使いました。

 

モニュメントを構築する様々な石の表情を通じて、自分たちの世界のはるかかなた、
絶対的宇宙の存在を肌にひりひりと感じて欲しいと思っています。

 

この作品は、鑑賞者が「作品」の内部に入り込んで体験する、
空間全体を一つの芸術作品とする環境的彫刻なのです。


 

日下
本当に素晴らしいですね。
私も仙台一高に実際に見に行ったことがありますが、表現されている内容も含めて
本当にこれほどの規模の彫刻作品を創られたことに感動しました。
実際にその作品の中に入って見ると、本当に「宇宙」だと感じます。

 

特に「モノリス」のピースは巨大ですね。
校舎の3階まで届きそうな高さですね。
何メートルぐらいあるのでしょうか。


 

片桐 宏典さん
7メートルあります。
「モノリス」は割った石をまた元のように積み上げ直す、「割り戻し」という技法で作られています。
下が小さなブロックで上に行くに従って大きくなり、ビックバンのエネルギーの拡散を象徴しています。

岩手県の姫神山の石切り場で見つけた原石は、長さ10m、重さ200トン以上ありました。

それを割って運び出し、真ん中のいいところだけ、一高に再現したのです。

それでも60トンぐらいはあるでしょう。

 

また、石を割る際に、昔の石割りに使われたトビヤという道具を再現してそれで割っています。

昔は木製でしたが、今回使ったのは巾10センチほどの鋼鉄製です。特注品です。

これは用澤さんのアイディアとテクニックです。

 

また、石組みや床面に使われた黒御影石は、遠野の知り合いの山から、

大型トラック5台と45トンクレーンを持っていって一週間かけて特別に運び出したものです。

これを工場に入れて板状に切削して元の玉石の形のまま、乱張りとして使っています。

 

「モノリス」は岩手町のアトリエで何度か仮組してみてから、本設置しました。


 

日下

本当にものすごい規模のお仕事ですね~!(感動!)

 

ところでこの制作は
PACT PROJRCT(パクト プロジェクト)という独自のスタイルの
共働制作プロジェクトだったそうですが、これはどのようなものだったのでしょうか。


 

片桐 宏典さん
公共芸術共働制作チームの英訳でPubulic Art  Collaboration Team
(パブリックアート コラボレーション チーム)の略称です。
個性的な彫刻家の集団が中心となり、構想・設計・制作までの全てのプロセスを
チームとして共働作業することにより、パブリックな場所でのダイナミックな環境性芸術を
実現するシステムです。


 

日下
私自身は、共働制作の経験は無いのですが
複数のアーティストで創作する時、お一人での制作とは違う
ブレークスルーが発生するかどうかなど、素晴らしい点を教えていただけますでしょうか。


 

片桐 宏典さん
ケイトとも、浜松の作品「Watch the Moon Come Down」、南郷図書館の「七つの旅」を、
二人でアイディアから制作までコラボレーションしています。
コラボレーションは、一人では思いつかないような発想やアイディアの展開が早くて、
意外な面白さ、可能性があるんです。

 

芸術家の共働制作は、これまでのアトリエでの孤独な制作が
数々の偉大な芸術を生み出してきた彫刻家のライフスタイルを、
なんら否定するものではありません。

 

芸術では個人の「自由な表現」が、共働制作を困難にしているといいます。
ですが、制約の多き公共空間だからこそ、その不自由さを新たな展開をもたらす
可能性の基盤に転化し得るのです。

 

注意深く構成された芸術家のチームが、いくつかの最初のハードルさえうまく乗り越えられれば、
後は、お互いの芸術的独自性をぶつけ合う中で、互いに啓発し合える最高のチームとして、
個人の感性や美意識をうまく引き出すダイナミズムがグループに自然に発生します。
さらに、制作を進めるためのより斬新な展開と発見が引き出されることになります。

 

そういった確信のもとに、これまで世界各地で既にさまざまなプロジェクトが
行われていて、僕が参加したものでも、オーストリア・リンダブルンの彫刻シンポジウム(※)
日本では1979年諏訪湖(※)で、また、1981年に萩市(※)で彫刻家24名により郊外彫刻公園を共働制作の
シンポジウムで行った例があります。

 

 ※オーストリア・リンダブルンの彫刻シンポジウム

 ※諏訪湖国際彫刻シンポジウム ・萩国際彫刻シンポジウム(1981年)
  ⇒ Ukishima.Net    ⇒(僕の参加した時代(1978年~2000年まで)参照)                 

 ※ 諏訪市パノラマツアー 石彫公園    

 ※ 萩市観光協会ホームページ

 

日下
公立の高校にこれだけの巨大な環境彫刻が設置されるというのも本当に素晴らしいことで、
同時に希有なことだと思います。

 

 

片桐 宏典さん
今回のモニュメント制作事業において、立体構造物と床面とが一つの芸術作品と
認められて発注されたことは称賛に値しますし、非常な英断として行政的に
高く評価されるべきことだったと思います。

 

なぜなら、こういった公共建築に置いて、空間全体を一つの芸術作品とする表現の
あり方が、今回に至って新たな市民権を得たということなのですから。


 

日下
そうですか~。(感動!)
本当にこういう作品が仙台にあるということは、市民として誇りに感じます。
素晴らしいお話をありがとうございました。

 




「Watch the Moon Come Down」、
(月が舞い降りるのを見よ)

デザイン及び制作
(片桐宏典+ケイト・トムソン:共働製作)
岩手県産白御影石
400x35x270cmH, 150x90x35cmH
メモ
ゆりの木通りに計5点の作品が設置。
そのうちのひとつで二人の共働制作作品。
月の緩やかな運行をモチーフに
幾何学的なムーブメントで優雅さを表現。
所在地
静岡県浜松市旧国道一号線ウォッチマン前

 




 


七つの旅1

 


七つの旅2

 南郷プロジェクト
「七つの旅」
青森県八戸市南郷区図書館
(片桐宏典+ケイト・トムソン:共働製作)
 2004

メモ

この作品は、人間の知的好奇心と柔らかな精神が、
世界に広がる文化的多様性と叡智に触れる驚きと
喜びから生まれる「知的果実」を求めて、
理想と現実世界を駆け抜ける精神の旅を象徴しています。

 

※ 今回はコラボレーションということでお話をお伺いしてきました。

  文章中、及び作品写真の中で「共働制作」と表記のあるものがあります。

  この「共働制作」について、他の「共同」、「協同」との違いを片桐 宏典さんにお伺いしました。

 

片桐 宏典さん 

*「共働制作」としたのは、単にモノをデザインする段階の「共同制作」だけではなく、

 完成までを一緒に考えながら、一緒に作業、労働して進めていくことを強調したかったのです。

 デザインが出来れば、あとはそれを作るだけ、ではなく、

 作っていく過程においても、常にデザインが修正されていく可能性があるので、

 素材と向き合う作業過程もとても大切なのです。

 また、ディテールの中にこそ互いの個性と感性が反映されなければなりません。

 

 



 

 

"覚醒する風景-惑星風"
スウェーデン産黒御影石
41 x 15 x 68 cm high
2012

 

****************************************

編集後記

私が片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんに初めてお会いしたのは、
私が大学の副手1年目の冬に、お二人の住む岩手県岩手町にある㈲浮島彫刻スタジオを
訪問した時でした。 大自然の広いスタジオに姫神産の巨大な原石が置いてあり
「大学の石彫場とはスケールが違う!」と感動したのを覚えています。

 

片桐 宏典さんは私が学生の頃から、

「宮城教育大学の在学中から、そのままヨーロッパに渡って彫刻家になっている方」として

有名な存在の方でした。
今現在は、1年の半分ずつをイギリスと日本で行き来しながらの活動をされているそうです。

 

今回は複数の芸術家の共働制作プロジェクトで環境彫刻に取り組まれた事例をお話頂きました。
その参加作家のお一人である、ルボミア・ヤネチカさんとは、

私も岩手町の彫刻シンポジウムでご一緒させて頂いたのですが、本当に質の高い芸術家の方でした。

 

これだけの環境彫刻を創り上げるのには、片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんの強力な
調整力があってのことだろうと想像します。

 

次回は、アートという仕事をプロフェッショナルにやることについてのお話をお届けいたします。

どうぞお楽しみに。

 

*******************************************

◆片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんのホームページ
 浮島彫刻スタジオ 

 

スターリング大学(イギリス)での展示
 片桐 宏典さんの紹介ページ 

 スターリング大学 Corridor of Dreams 「夢の回廊」 インタビュー動画)

 (全23分中、お二人と作品が映るのは11:30~15:30頃です。)

 

◆開催中の展覧会です。
 

「詩的抽象」二人展 / ケイト・トムソン+片桐宏典
ケイト・トムソンの大理石彫刻、片桐宏典のスウェーデン黒御影石彫刻、伊達冠石彫刻、ドローイングなどを展示。

■会期:2016年9月23日(金)—10月23日(日)
■会館時間: 午前11時---午後5時
■休館日: なし
■会場Milton Gallery,  Milton of Crathes, Banchory, AB31 5QH, Scotland, UK
tel:Tel: UK (01330) 844 664,

■オープニング:9月23日 午後6時 -9時

※ ちょうどスコットランドにいる、という方はぜひご覧ください。

 

 

 

日本・石の野外彫刻―ストーンアート写真集
  藤田観龍 著(写真)  本の泉社

 

 片桐 宏典さんの作品写真と手記「石彫というジャンル」(318ページ)
 ケイト トムソンさんの作品写真が掲載されています。


 

彫刻家 片桐 宏典さん 第1回続き 略歴のご紹介

 

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★☆ アーカイブス ☆★


学び場美術館登場作家リスト
学び場美術館登場作家リストⅡ
学び場美術館 登場作家リスト Ⅲ ー2014

 


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作り手がわかる安心

 

 

皆様、こんにちは。

おいしいお茶で癒しと健康をお届けする【下総屋茶舗】五代目の金久保です。 

 

すっかり秋めいてきましたね

豊かな実りを前に...
遠くの山々を見渡すと
関東平野に住んでる実感が増します

 

 

わが家にも新米が届きました
知り合いの農家さんから
直接買っているので
安くておいしくて安心です😊

 

 

茶葉を保存する袋に移し
玄米のまま真空パックします
これで、一年間新米の味が楽しめます♪

 

 

下総屋がお届けする茶葉も
「自分や家族が食べるなら」という基準で
信頼できる生産者から
テイスティングして厳選しています。

 

 

それを自社でブレンドして
風味を整え、コクがあって
何杯もおいしく飲めるように仕上げて
自社で真空パック包装しています

 

一般店のように問屋任せでは
何がブレンドされてるかわかりません

 

だって食品表示法で
50%以上静岡産が入っていれば
【静岡茶】って表示していいんですよ

 

 

お米だって・・・

 

 

あなたは何を信じますか?

 

今日もご縁と健康に感謝。


 

 

彫刻家 片桐 宏典さん(再放送)第2回前編 ~彫刻でコミュニティーと関わってきました~

 

みなさま こんにちは。

彫刻工房くさか 日下育子です。

 

今日は素敵な作家をご紹介いたします。

彫刻家の片桐 宏典さんです。

 



片桐 宏典さん
ケイト・トムソンさん
お二人とも彫刻家であり、ご夫妻でもいらっしゃいます。

 

以下、2014年7月に掲載のインタビューを再放送でお届けします。

記事編集保存の都合にて、当時の第2回を前編・後編の2回に分けて、本日掲載いたします。


前回の日下育子からのリレーでご登場頂きます。
     
第1回  第2回  第3回  第4回  第5回  

 

片桐 宏典さん  第1回 ~三陸のリアス海岸が原風景にあります~ 

                  第1回続き 略歴のご紹介


第2回の今日は、片桐 宏典さんが石彫を始められたあと
彫刻でどんな風にコミュニティーと関わってきたかという実践的な体験談を
お聴かせ頂きました。

 

インタビューはお二人いっしょにさせて頂きましたので
ケイト・トムソンさんの言葉も含めて掲載させて頂きます。

どうぞお楽しみ頂ければ幸いです。

 

************************

 


波打つ愛へのノスタルジア


 「波打つ愛へのノスタルジア」
宮城県産玄武岩
本体寸法 80x50x1800cmH
東京都飯田橋
千代田富士見ザタワー 一階ホール
千代田富士見ザタワー・アート計画

2014

 


 


七つの旅1

 


七つの旅2

 南郷プロジェクト
「七つの旅」
青森県八戸市南郷区図書館
(片桐宏典+ケイト・トムソン:共働製作)
 2004

メモ

この作品は、人間の知的好奇心と柔らかな精神が、
世界に広がる文化的多様性と叡智に触れる驚きと
喜びから生まれる「知的果実」を求めて、
理想と現実世界を駆け抜ける精神の旅を象徴しています。


 

 

 


岩手町国際彫刻シンポジウム2003

岩手町国際彫刻シンポジウム
(片桐宏典:共働製作)
2003




 

ウオーターマーク

「ウォーター・マーク ~北上川の四季」
スウェーデン黒、岩手産白花崗岩
本体寸法   700x700x800cmH
いわて沼宮内アートロード計画 「シンボル・モニュメント」
岩手県岩手町いわて沼宮内駅前
2003


 


シンフォニア

「シンフォニア(交響曲)」
岩手産白花崗岩、クリ
450x180x900cmH
岩手県二戸郡奥中山いわて子供の森
県営テーマパーク施設のシンボル・モニュメント
2002


 


 


向白神

「向白神(むかいしらがみ)」
青森県弘前市駅前通ダイエー向かい

弘前市駅前通りモニュメント計画
1998

メモ世界遺産「白神山地」のなかの向白神岳をイメージする。
JR弘前駅から商店街に伸びる約2kmの遊歩道に
全7基設置されたうちの2番目のモニュメント。
道路を隔てた向こう側にある3番目の作品「白神の箱」と共に
白神山地をテーマとし、白神岳と向白神岳という対になる
地域の中心的な主峰をシンボリックに表現し、
心理的に両側の空間の一体化を意図する。




 


リンダブルン1995

リンダブルン国際彫刻公園 エントランス周辺計画
オーストリア、ニーダーオーストリア州リンダブルン
国際彫刻シンポジウムとして、同彫刻公園内のエントランス部に
雨水調整池を壁面のレリーフと組み合わせて制作
1995


 



リンダブルン1982

リンダブルン国際彫刻シンポジウム、

コミュニケーションプレイス、

1982撮影



 


バーデン1988

バーデン国際彫刻シンポジウム、 

バーデン市立病院庭園、1988



 


ホワイト・リーフー白き岩礁ー1994

「ホワイト・リーフー白き岩礁ー」


ホワイト・リーフー白き岩礁ー1994
「ホワイト・リーフー白き岩礁ー」 ボール


ホワイト・リーフー白き岩礁ー1994
「ホワイト・リーフー白き岩礁ー」 ベンチ

「ホワイト・リーフー白き岩礁ー」

岩手産白御影石

本体寸法  50mx50mx2m

青森県階上町

青森県階上町道の駅ふるさとにぎわい広場広場彫刻

1994

メモ

階上町道の駅ふるさとにぎわい広場の噴水を中心とした石の環境空間的作品。

海をモチーフにした様々なオブジェ、ベンチが組み合わされている。

北三陸の穏やかな海岸と臥牛山の裾野に広がる丘陵地帯。泉から湧き出る水のリズムは生命の脈打つ

エネルギーであり、そのまわりの表情豊かな石の数々は、海の岩場/岩礁 (Reef) を象徴しています。
岩礁は、自然の生命を育むのに最適な棲み家で、したがって、大いなる自然の象徴とも言えます。

われわれはこの自然の恩恵を享受し、慈しみながら、人間社会の活動を営んでいるのです。
自由なかたちの石のまわりで、想像の翼に身を託し、さまざまな物語にひとときの想いを馳せて下さい。


 


「コスモス」

1.[ビックバン広場」 モノリス

岩手産白御影石、遠野産黒御影石
本体寸法  6.2mH x 30m x 25m

 


 


「コスモス」

2.「現在の時空広場」

岩手産白御影石、遠野産黒御影石
本体寸法  2mH x 30m x 25m

 

デザイン及び制作
片桐宏典、ケイト・トムソン、用澤修、吉田昇、ルボミア・ヤネチカ、、
アンディー・アルプ、岩村俊秀、清本真右、坪井常男

岩手産白御影石
宮城県仙台第一高等学校内
デザインから制作まで全て芸術家の共働制作によるプロジェクト
1993


 

 

「よみがえる港」
宮城県産玄武岩
幅90x厚15x高25cm
2004

 

 

日下
片桐 宏典さんが彫刻でどのように地域社会と関わって活動してこられたのか
実践的なお話をお聴かせ頂けますでしょうか。

 

片桐 宏典さん
僕の場合、80年代は彫刻シンポジウムに没頭し、
90年代はどちらかというと

パブリック・アートの大きなものや共働制作をやっていていました。

 

2000年代に入ってくると今度はイギリスでの制作発表活動を始めたことと、
東京のギャラリーから紹介の仕事、コミッションの中ぐらいのサイズのものが多くなったので
作品は大きくても2メートル位の、ホテルのロビーとかに置くような作品制作が今のところメインです。

あとは展覧会かな。

 

1990年に岩手町に来て今年で25年です。

彫刻シンポジウムの話から始めましょう。
まず、彫刻シンポジウムというのは必ずコミュニティーとの密接な関係の中でやる。
諏訪湖国際彫刻シンポジウム(※)とか萩国際彫刻シンポジウム(※)とか
彫刻家の横沢英一さんがそういうのを初めてやった時に僕も一緒に参加しました。
 

 ※諏訪湖国際彫刻シンポジウム ・萩国際彫刻シンポジウム(1981年)
  ⇒ Ukishima.Net    ⇒(僕の参加した時代(1978年~2000年まで)参照)                 

 ※ 諏訪市パノラマツアー 石彫公園    

 ※ 萩市観光協会ホームページ

 

僕が参加した彫刻シンポジウムは、日本でもヨーロッパでも、

単に自分の作品つくって彫刻公園作って、ハイ、おしまいではなくて、

アートによって社会の改革をするという、大きな夢をもってやるようなシンポジウムばかりだったから、

すごく大変でした。
それでも、どこかに突然行って一生懸命やっても、「お客さん」としての限界があるのです。

 

それで、僕らが岩手町に移り住んで、ここで始めたのは、

地域社会の一員として地域と密着すること。
岩手町はすでに彫刻シンポジウム(※)をやっていたので、

その運営を手伝いながら、美術館(※) の再生も行いました。

 

それまでここの美術館は企画から運営まで人任せにしていたのですが、

それを地域密着型の、地域の文化センターとして

学芸員と一緒に自分たちで運営していくものとして、組織の改編を行ったのです。

新しく芸術監督と二人の学芸員を入れて、自主的な、本来の運営体制を作り、

友の会を作り、募金してグランドピアノを入れたり、美術館グッズまでつくりました。


  ※岩手町国際彫刻シンポジウム⇒ 昭和48年から平成15年まで30年開催
            
片桐 宏典さんはこのシンポジウムの副実行委員長を務められていました。
    岩手町公式ホームページ 

 

日下

石神の丘美術館  ※ですね。
  ※ 美術館について 

 

片桐 宏典さん
はい、美術館の再建は道の駅  建設がきっかけでした。
そのためにイギリスから建築家を連れてきて、盛岡の建築家とコラボレーションしてもらって
それで、道の駅と美術館が一体型の建築を作ってもらったんです。


 そんなこんなで、岩手町みたいな小さな町で、

アートによるコミュニティーづくりみたいなことを10年位やったかな。

多少は以前よりよくなったでしょう、まあ、いろいろありましたし。

結局は、僕が役場を批判しすぎたせいで、けんか別れ。
僕らがもうちょっと上手くやれば良かったのかもしれないけど・・・。

 

石神の丘美術館の芸術監督も連れてきて、一緒に協力してやりましょうねという話だったんだけど
結構、田舎の政治的な問題があったり、僕らもまとめきれなくて、

ちゃんと関わり切れず終わりにしました。

 

僕としてはこれまでの経験上、世界のいろんな所の事例を知っているから、
一番上の一番面白いところをとにかく最短距離で目指したんです。


日下

そうだったんですか。

 

片桐 宏典さん

でも、たとえば、岩手町では彫刻シンポジウムが20年以上続いていたんですが、
彫刻家の新妻實さん  が発起人として立ち上げて、

しばらくは民間ベースで健全に進んでいたんですが、

彼が亡くなったあと、民間から町役場に運営が移行して以来、

ただ続けるだけのものとなって、理念が形骸化してしまっていたんです。

彼らが求めているのは、本来の彫刻シンポジウムが目指してきたレベルのものじゃ無いわけです。
 

それでも、なんとか彼らを啓蒙しながら、というとおこがましいのですが、
なんとか一緒に作り上げていこうとしましたが、

やっぱり目指すもののギャップが大き過ぎたようですね。

 

それでも、最近の日本では越後妻有アートトリエンナーレ  以降、アートによる街づくり、
街角アートなど、アートと地域社会の関係についてはいろいろなやり方が実践されています。
  

   ※越後妻有アートトリエンナーレ  ⇒ 大地の芸術祭の里 ホームページ 

 

瀕死状態の コミュニティーに、アートがどんと入っていく。
圧倒的な質と量のアートを使って、地域再生の原動力としてコミュニティを巻き込んでいく。

アートとエコのツーリズムとして観光客が押し寄せ、

ボランティアや生活者として東京から地方に若い人を呼び返し、廃屋を再生し、

見事なダイナミズムとして地域がアートを中心に活性化しています。

しかも、短期的じゃない、しっかりと大地に根付くようにして。

これは、アートに大きな役割を与えて、コミュニティーが後からついていくという形なんだけど。

 

岩手町の場合は、当然だけど普通の「アートのあるコミュニティー」なんですね。

でも、そこでずっと彫刻シンポジウムもやっていて、ある程度成功していて地元の理解もあるんだけど、
逆にそれがネックで、これでいいじゃないか、なんで変える必要があるんだとなって、
新しいことができないという状況になっている。
地方の小さなコミュニティは、危機感がないと新しい考えを取り入れない。

 

この時点で、いったん日本、岩手町での活動を打ち切りました。7年前です。
時期的に、ケイトのお母さんも亡くなって、イギリスの家族の面倒を見なくてはならなかったし、
子供たちをイギリスに連れていかなきゃいけなかったし、というタイミングもありました。

 

それからは、海外での活動が中心となります。
これまでも数年おきには海外でのシンポジウムや展覧会に参加していましたが、
エジンバラに家とスタジオを借りて拠点を作ったんです。


昔、80年代に、ヨーロッパで活動していたから、イギリスを中心にしたという感じかな。

いまではちょっと落ち着いていて、海外と日本と半々ぐらいの感じなんですよ。

大雑把にいうと、そういう背景があるわけですね。

 

日下
ここまででも、貴重なお話をありがとうございます。

 

(※ 続きは 彫刻家 片桐 宏典さん(再放送)第2回 ~彫刻でコミュニティーと

   関わってきました~(後編)をご覧ください。)

 

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◆片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんのホームページ
 浮島彫刻スタジオ 

 

スターリング大学(イギリス)での展示
 片桐 宏典さんの紹介ページ 

 スターリング大学 Corridor of Dreams 「夢の回廊」 インタビュー動画)

 (全23分中、お二人と作品が映るのは11:30~15:30頃です。)

 

◆現在開催中の展覧会です。

 

「詩的抽象」二人展 / ケイト・トムソン+片桐宏典
ケイト・トムソンの大理石彫刻、片桐宏典のスウェーデン黒御影石彫刻、伊達冠石彫刻、ドローイングなどを展示。

■会期:2016年9月23日(金)—10月23日(日)
■会館時間: 午前11時---午後5時
■休館日: なし
■会場Milton Gallery,  Milton of Crathes, Banchory, AB31 5QH, Scotland, UK
tel:Tel: UK (01330) 844 664,

■オープニング:9月23日 午後6時 -9時

※ ちょうどスコットランドにいる、という方はぜひご覧ください。

 

 

日本・石の野外彫刻―ストーンアート写真集
  藤田観龍 著(写真)  本の泉社

 

 

 片桐 宏典さんの作品写真と手記「石彫というジャンル」(318ページ)
 ケイト トムソンさんの作品写真が掲載されています。


 

彫刻家 片桐 宏典さん 第1回続き 略歴のご紹介

 

 

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彫刻家 片桐 宏典さん(再放送)第2回後編 ~彫刻でコミュニティーと関わってきました~

 

みなさま こんにちは。

彫刻工房くさか 日下育子です。

 

今日は素敵な作家をご紹介いたします。

彫刻家の片桐 宏典さんです。

 



片桐 宏典さん
ケイト・トムソンさん
お二人とも彫刻家であり、ご夫妻でもいらっしゃいます。

 

2014年7月に掲載のインタビューを再放送でお届けします。

記事編集保存の都合にて、当時の第2回を前編・後編の2回に分けて、本日掲載いたします。

(※ 以下は 彫刻家 片桐 宏典さん(再放送)第2回 ~彫刻でコミュニティーと

   関わってきました~(前編)の続きとなります。)

 

日下育子からのリレーでご登場頂きます。
     
第1回  第2回  第3回  第4回  第5回  

 

片桐 宏典さん  第1回 ~三陸のリアス海岸が原風景にあります~ 

                  第1回続き 略歴のご紹介


第2回の今日は、片桐 宏典さんが石彫を始められたあと
彫刻でどんな風にコミュニティーと関わってきたかという実践的な体験談を
お聴かせ頂きました。

 

インタビューはお二人いっしょにさせて頂きましたので
ケイト・トムソンさんの言葉も含めて掲載させて頂きます。

どうぞお楽しみ頂ければ幸いです。

 

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日下
ここまででも、貴重なお話をありがとうございます。


片桐さんが、たくさんヨーロッパのシンポジウムを経験していらして
そのコミュニティーをアートで引き上げるという時の、

一番上の、一番面白いところというのは具体的にどういうことなのでしょうか。

 

経験の圧倒的な差だと思いますが、私はまだ目指すべき一番いいところというのが、
自分の実感としてはイメージしきれないところがあります。

 

 

片桐 宏典さん
最初の頃のシンポジウムというかアートプロジェクトという位置づけでいけば
彫刻のシンポジウムって結局モノを作って終わりなんですよ。

モノを作って憩いの場にしたり、お客さんに来てもらう観光スポットにしたりという
パターンが9割9分だったんですよ。

 

でも、作家を呼んで、地元の人と交流、まあお酒を飲むのがシンポジウムなんですが、
そういった人と人との直接交流がやっぱりすごく新鮮な訳です。

 

もともと、コミュニティー自体が、行き詰っているところがあるわけでしょ。
基本的にはなんとか上手くいっているんだけど、それが逆に足かせになっているんですよ。

効率はいいけれど、硬直したグループになってしまって、お互いに動きが取れない状況があって。


みんなこうしたらもっとよくなるんじゃないかな、というアイデアは、ぼやっと思っているんだけど、
それがに知らず知らずのうちに、お互いに足の引っ張り合いになってしまって
できなくなっちゃっているんだよね。


そこに改めてアートでも彫刻でも、そういう異質のものを持ちこむと
みんな突然「あっ、なんでもありなのか!?」ということになって
何でも話合いができるようになるし、まさにカンフル剤なんですよ、アートって。
今、カンフル剤なんて古い言葉、使う人いないけど。(笑)

 

アーティストとか、変わった人が入ってくると、いろんなことが喋れるようになるし
現実を新しい視点で捉えられるし、方法論としては確立していないかもしtれないけれど
自然にそういう雰囲気の場が出来ちゃうんですよ。

 

誤解を覚悟して言ってしまえば、ある意味、作品が悪くてもいいわけ。
変な作家が来れば来るほど、面白かったわけ。

彫刻を使ってまちづくり・・・、というのも勿論あるんですけど、
あるところでは、シンポジウムをきっかけに、突然目覚めて、

コミュニティーの中心となるようなギャラリーを作っちゃったりとか、

必ず新しい動きをする人が出てくるんですよ、必ず、一人か二人は。

 

そういう人をたった1人、生み出すために、

10人も20人も変な彫刻家やアーティストが出かけて行って
お酒を飲んで来るわけです、 はっきり言って。

 

 

日下
ええ~っ!? そうなんですか。(驚き)
そのギャラリーを作るような人が出てくるというのは凄いですね!!
でも、アーティストがコミュニティーに入るといろんなことが喋れる場が出来るというのは
私がこれまで参加させて頂いたシンポジウムでも確かに感じました。

 

 

片桐 宏典さん
でも今のアートはもしかすると、もっと効率的です。
先ほど話した、越後妻有アートトリエンナーレなどは、

一過性のインスタレーションを中心にしていて、アート自体がすごくインパクトが強いし、

で、そういう意味ではすごく地元のテーマに寄り添いやすいんですよ。

 

彫刻、特に石の場合は、残るものを作らなきゃいけないので。
極端な話、お地蔵さんとか、魚とか、野菜とか作らないと地元のテーマに寄って来ないんだけど、
イベントとかインスタレーションの場合は、邪魔なら終わったあと捨てちゃえばいいというか。

 

妻有アートトリエンナーレをやっていた人がしみじみと言っていたんですが
終わった後はいつもゴミの山なんだそうです。
だって、モノとしては使いものにならなくて、みんな捨てのちゃうわけだから。

 

そうはいっても、やっている間のお祭りとしてインパクトは強いし、集客力も強いんですよね。
あそこは50万人呼んでいますからね。

 

日下
はい。

 

片桐 宏典さん
で、いま日本中がトリエンナーレとか、ビエンナーレだらけになったでしょ。


だからそういう意味ではアートが持っている力というのは
新鮮な空気を社会に入れるというところなのかな。


でもやっぱり、彫刻としては、

いつまでもみんなに愛される、何か地元の復興のシンボルみたいな、
僕らが作っているのは、結局シンボルだから、

シンボル的なものを入れるのがベストかなと・・・。
という気持ちを僕は持っています。

 

でも、ケイトの場合はもっと、ベンチとかもっとみんなの使う遊び場とか
そういうのをすごく目指している・・・。

 

ケイト トムソンさん
私は、コミュニティー・ライフの舞台装置みたいなのを創るのがいいかなと・・・。
それでみんなリフレッシュするとか。
子供だけでなく大人もみんな一緒に遊ぶスペースと、イベントを
一緒に作るのが私は面白いです。

 

 

日下
片桐さんはシンボル的な彫刻、
ケイトさんは遊び場的な彫刻を創作されているのですね。

 

 

片桐 宏典さん
僕が行ったオーストリアのリンダブルン彫刻シンポジウムというところは
ずっと遊び場やコミュニケーションの場という

パブリックスペースをずっとテーマにやっていました。

 

20年以上続いている彫刻シンポジウムの、

石の作品が立ち並ぶ彫刻公園を持っているんですが、

僕が行ったときは、5人から20人ぐらいの彫刻家のコラボレーションで、

コミュニティスペースや遊び場などを作っていました。

彫刻公園の外でも三つぐらいつくりました。

 

そこでテーブルやベンチは必需品なので、既成のものではなくて、

彫刻家自身の作ったオリジナルなモノを置くことにしていましたから、

イヤと言うほどやりました。
もう、しばらくたくさん、という感じです。(笑)

 

あるときは、2ヘクタールほどの市立病院の庭全部のデザイン、

たとえば噴水と池、植栽計画、歩道とベンチやテーブル。

それですべての制作とかをコラボレーションでやったこともあります。
彫刻の実験としては十分すぎるほどやったと思っています。

 

 

日下
そうですか。それだけアートでコミュニティーに関わることの
素晴らしさと課題点が見えていらっしゃるというのも
圧倒的な実績がおありだからだと思います。
素晴らしいお話をありがとうございました。

 

 

 

 


シクロス1982

シクロス国際彫刻シンポジウム、

マティアス・ヒッツ氏(左)と片桐宏典さん(右)、

1982

 

 


諏訪1978

諏訪湖国際彫刻シンポジウム、

横沢英一氏(右)と片桐宏典さん(左)、

1978
 

※ 作品写真の中で「共働制作」と表記のあるものがあります。

この「共働制作」について、他の「共同」、「協同」との違いを片桐 宏典さんにお伺いしました。

 

片桐 宏典さん 

*「共働制作」としたのは、単にモノをデザインする段階の「共同制作」だけではなく、

 完成までを一緒に考えながら、一緒に作業、労働して進めていくことを強調したかったのです。

 デザインが出来れば、あとはそれを作るだけ、ではなく、

 作っていく過程においても、常にデザインが修正されていく可能性があるので、

 素材と向き合う作業過程もとても大切なのです。

 また、ディテールの中にこそ互いの個性と感性が反映されなければなりません。

 

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編集後記

 私が片桐 宏典さん、ケイト トムソンさんに初めてお会いしたのは、
私が大学の副手1年目の冬に、お二人の住む岩手県岩手町にある㈲浮島彫刻スタジオを
訪問した時でした。 大自然の中の
広いスタジオに姫神産の巨大な原石が置いてあり
「大学の石彫場とはスケールが違う!」と感動したのを覚えています。

 

 片桐 宏典さんは私が学生の頃から、

「宮城教育大学の在学中から、そのままヨーロッパに渡って彫刻家になっている方」として

有名な存在の方でした。
今現在は、1年の半分ずつをイギリスと日本で行き来しながらの活動をされているそうです。

 

 今回は片桐さんがたくさんの国際彫刻シンポジウムに参加されたご経験から、
アートでコミュニティーに関わる実践のお話をお聴かせ頂きました。

 

 特に岩手町での実践は、本当にその町の住人になってこそ出来る

偉大な取り組みだったと思いますし、JR沼宮内駅のモニュメントは

まさに新幹線で岩手町に降り立つ時の町の顔になりました。

 

片桐さんは岩手町国際彫刻シンポジウムの副実行委員長をされていましたが

(実行委員長は浮中保さん)、私が参加させて頂いた第25回ではケイト・トムソンさんと共に

多大なサポートを頂きました。とても感謝しております。


 次回は、複数の芸術家の共働制作プロジェクトで環境彫刻に取り組まれた事例をお話頂きます。

どうぞお楽しみに。

 

***********************************
 

◆片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんのホームページ
 浮島彫刻スタジオ 

 

 

スターリング大学(イギリス)での展示
 片桐 宏典さんの紹介ページ 

 

 スターリング大学 Corridor of Dreams 「夢の回廊」 インタビュー動画)

 (全23分中、お二人と作品が映るのは11:30~15:30頃です。)

 

 

◆開催中の展覧会です。

「詩的抽象」二人展 / ケイト・トムソン+片桐宏典
ケイト・トムソンの大理石彫刻、片桐宏典のスウェーデン黒御影石彫刻、伊達冠石彫刻、ドローイングなどを展示。

■会期:2016年9月23日(金)—10月23日(日)
■会館時間: 午前11時---午後5時
■休館日: なし
■会場Milton Gallery,  Milton of Crathes, Banchory, AB31 5QH, Scotland, UK
tel:Tel: UK (01330) 844 664,

■オープニング:9月23日 午後6時 -9時

※ ちょうどスコットランドにいる、という方はぜひご覧ください。

 

 

日本・石の野外彫刻―ストーンアート写真集
  藤田観龍 著(写真)  本の泉社

 

 片桐 宏典さんの作品写真と手記「石彫というジャンル」(318ページ)
 ケイト トムソンさんの作品写真が掲載されています。


 

彫刻家 片桐 宏典さん 第1回続き 略歴のご紹介

 

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お茶でグッド・コミュニケーション

 

 

皆様、こんにちは。

おいしいお茶で癒しと健康をお届けする【下総屋茶舗】五代目の金久保です。 

 

朝晩がだいぶ涼しくなってきましたね

少し乾燥した晴れ間が続いてくれるといいな~

なにしろ先日まで、蒸し暑いし雨が多いし

梅雨時のようでしたからね

 

家の中も衣類や布団も

カラッカラに干したい気分です

 

地元では、この前の日曜日も小雨の中で

市民体育祭が行われました

 

昼頃にはあがってくれて

ほとんどの競技が問題なくできました

 

結果は我が地区は4位で

イマイチでしたが・・・

 

で、慰労反省会でこんな声が

「団体競技が練習不十分で結果思わしくなかった」と

確かにそうなんですね

 

やはり普段からの仲間意識や連帯感って

大事なんだな~と思います

 

これって災害時など大きな力だと思いませんか?

域防防災も防犯も普段からの

コミュニケーションが大事な基盤ですね

 

お酒の付き合いも

コミュニケーションには大切ですが…

 

お茶って、おもてなしツールであって

コミュニケーションの促進剤ですよね

 

今も昔も「お茶しようよ!」って

「一緒に話そうよ」とか相手を笑顔にしたいっていう

コミュニケーションですよね

 

お茶の健康成分、カテキンやアミノ酸、ビタミン類以外にも

コミュニケーションと心を豊かにする意味でも

良い飲みのもなんだなぁと思います。

 

だから、急須と茶葉でちゃんと手間をかけて淹れる

あなたは、そのお茶で今日、誰をw顔にしますか?

 

今日もご縁と健康に感謝。


 

 

持つべきものは友!

 

 

皆様、こんにちは。

おいしいお茶で癒しと健康をお届けする【下総屋茶舗】五代目の金久保です。 

 

昨日は*緊急出動*で

急遽、御殿場に行きました

 

一人暮らしの高齢の叔母が...
前夜遅くに救急車で運ばれたという
連絡を受けました。

 

糖尿だし、胃と膵臓ガン取ってるし
お風呂で倒れたらしいので
心配して駆け付けました

 

湯船の中で意識がなくなっていたのを
いつも遊びに来る友人が
たまたま来て、連絡してくれたそうです

 

幸い大したことはありませんでした。

 

でも、もう少し発見が遅かったら

この世に居なかったでしょう。

 

年金暮らしの独居老人・・・
人付き合いの良い叔母だから
助かったのかも

 

近くに身寄りが居ないから
本当にありがたいと思います。

 

友だちって
本当に大切にしたいですね

 

 叔母の家は、常色んな友達が

お茶飲みに集まって来ていました

お茶って、おもてなしツールであって

 

コミュニケーションの促進剤ですね

 

今も昔も「お茶しようよ!」って

「一緒に話そうよ」とか相手を笑顔にしたいっていう

コミュニケーションですよね

 

だから、カテキンやアミノ酸、ビタミン類以外にも

お茶って健康に良い飲みのもなんだなぁ

と思います。

 

 

今日もご縁と健康に感謝。


 

 

彫刻家 片桐 宏典さん(再放送)第1回 ~三陸のリアス海岸が原風景にあります~

 

みなさま こんにちは。

彫刻工房くさか 日下育子です。

 

今日は素敵な作家をご紹介いたします。

彫刻家の片桐 宏典さんです。

 



片桐 宏典さん
ケイト・トムソンさん
お二人とも彫刻家であり、ご夫妻でもいらっしゃいます。

 


前回の日下育子からのリレーでご登場頂きます。
     第1回  第2回  第3回  第4回  第5回  

 

 

第1回の今日は、片桐 宏典さんが制作を始められたきっかけについてお聴かせ頂きました。
高校の美術部時代は具象の塑造制作、大学で石の抽象彫刻を始められたとのことです。


ご自身のルーツである、宮城県気仙沼市唐桑のリアス式海岸が原風景かもしれない

というお話をお届けします。

 

インタビューはお二人いっしょにさせて頂きましたので
ケイト・トムソンさんの言葉も含めて掲載させて頂きます。

 

どうぞお楽しみ頂ければ幸いです。

 

************************

 


ウオーターマーク

「ウォーター・マーク ~北上川の四季」
スウェーデン黒、岩手産白花崗岩
本体寸法   700x700x800cmH
いわて沼宮内アートロード計画 「シンボル・モニュメント」
岩手県岩手町いわて沼宮内駅前
2003



 


シンフォニア

「シンフォニア(交響曲)」
岩手産白花崗岩、クリ
450x180x900cmH
岩手県二戸郡奥中山いわて子供の森
県営テーマパーク施設のシンボル・モニュメント
2002


 

「コスモス」

1.[ビックバン広場ーモノリス」

岩手産白御影石、遠野産黒御影石
本体寸法  6.2mH x 30m x 25m

宮城県仙台第一高等学校

 


「コスモス」

2.「現在の時空広場」

岩手産白御影石、遠野産黒御影石
本体寸法  2mH x 30m x 25m

宮城県仙台第一高等学校

 

デザイン及び制作
片桐宏典、ケイト・トムソン、用澤修、吉田昇、ルボミア・ヤネチカ、
アンディー・アルプ、岩村俊秀、清本真右、坪井常男

岩手産白御影石、遠野産黒御影石

デザインから制作まで全て芸術家の共働制作によるプロジェクト
1993


 


七つの旅2


七つの旅1

「七つの旅」
片桐宏典+ケイト・トムソン共働制作
中国産大理石
本体寸法  150x1050x210cmH
青森県八戸市南郷区図書館
2004
メモ
この作品は、人間の知的好奇心と柔らかな精神が、
世界に広がる文化的多様性と叡智に触れる驚きと
喜びから生まれる「知的果実」を求めて、
理想と現実世界を駆け抜ける精神の旅を象徴しています



 


エクリプス2011

 

「Eclipse- Prominence 2011-e3」
スウェーデン産黒御影石
59 x 18 x 59 cm high
2011

 

 

 

覚醒する風景2011

"覚醒する風景ー邂逅"
インド産黒御影石
50 x33 x 330cmH
2011

 


 


眠る心臓07ー05

「眠る心臓 2007-05」
宮城県産玄武岩
35x9x40cmH
2007

 

 


 

よみがえる港

「よみがえる港」
宮城県産玄武岩
幅90x厚15x高25cm
2004


 

 

 

日下
制作をはじめたきっかけについてお聞かせいただけますでしょうか。

 

 

片桐 宏典さん
私は、小学校の時から絵が結構上手だと言われていたので、

前から美術に興味がありました。
高校では最初はバレー部に入ったのですが色々あって1年生の時に辞めて、
その夏休みから美術部に入ったんです。

 

そこで、普通は油絵を描くじゃない?
でも粘土があって、その時の部長が彫刻をやっていて
「片桐君、粘土もあるし石膏もあるから、彫刻だったらお金かからないよ」と言うわけです。
じゃあ僕も彫刻にしようかな、って始めたのが彫刻の始まりなんですよ。

 

だから高校の3年間は、首とか具象ばっかり作っていて、
抽象は下らないと思っていました。
当時はロダンやブールデルなどの大きい展覧会がありましたので、これしかない!みたいな。
それで宮城教育大学に入ったんですよ。

 

そしたら、土屋瑞穂教授(※)が「これからは抽象彫刻だ!」とステンレス抽象彫刻を制作していて
僕も入学当初から手伝いにかり出されていました。

 

当時、西武美術館で流政之の大きな回顧展があって、それがすごく面白くて!
「ああ、抽象もありかな。具象はつまらない。」と感じて石の抽象彫刻に移りました。
それが石の最初なんです。
 
 ※彫刻家 土屋瑞穂氏(1933-) 宮城教育大学名誉教授 一陽会運営委員

 


日下
そうだったんですか~。
宮城教育大学ではどのように制作を始められたのでしょうか。
大学の制作環境はいかがでしたか。

 

片桐 宏典さん
宮城教育大学ってすぐ隣にいろいろな学部があって、

よく一緒にお茶飲みながら世間話するんですが、
ある日、地学の先生が
「石ってみんな丸いと思っているけど、結晶を観ると
 みんな完璧な抽象的なかたちの対称形でそれこそ立方体とか平行四辺形なのに、
なんでみんな丸くしてしまうんだろうね。」と言うんですね。
「へぇ~なるほど、確かに。」と思いました。

 

宮城教育大学ってそういう意味で面白かったですよ。
土屋先生も積極的に音楽の先生などとコラボレーションされたりしていたし。

だからそういう意味ではすごくフットワークが軽くなって
芸大に行かなくて良かったと思います。行けなかったけどね。

 

当時はポップやキネティックアート、ハプニング、アースワーク全盛時代で
世界的に美術がイズムからアートに移行する時期でもありました。

 

僕の場合、大学に入った当初は、当時流行ったホログラフィーの
制作をしていたんだけど、物理の教授がそのためにレーザーとか必要な機材、
実験室まで喜んで貸してくれて。

当時、すでにコンピューターグラフィックをやっていた人もいて、
美術の学生が理系の研究室に入り浸ってました。

当時のCGってネット状の三次元地形みたいなのを描くのに1週間もかかるという代物で、
フラクタルがやっと出てきた時だから、それを作るのだって
当時のコンピュータでは3日かかるんだもの。
でも、とても楽しかったですね。

 

そういう柔軟な環境が当時の宮教大にはありました。
そこに大学1年の夏、石彫の集中講義で彫刻シンポジウム(※)で活躍していた
彫刻家の横沢英一さん(※)が来て、それもタイミング的にはすごく良かったなぁ。

 

 ※ 横沢英一さん Ukishima.Net   国際彫刻シンポジウム誕生の経緯(1959年~1970年代)
               私の参加した時代(1978年~2000年まで)参照

 

 

日下
横沢英一さんは非常勤の講師でいらしていたのですよね。

 

 

片桐 宏典さん
非常勤というか、石彫の特別授業は2年か3年に1回で、
オリンピックのような感じで来る先生だったからね。
それで、暴れて帰っていくという。

 

丁度、僕らが石彫を始めたばかりだったのと、

土屋先生も本格的に石彫をやりたくて仕方なかったようで。
で、その夏に横沢英一さんの講義を組み入れて、本格的に始まったんじゃないかな、確か。

石を始めちゃうと他のものがもう、つまんないのよね、物足りなくて。

 


日下
私もその口でした。(笑)

 


 

 


 

片桐 宏典さん
でしょ。もう決まり!みたいな。
他のものは馬鹿馬鹿しくて出来ないという感じになっちゃうんですよ。

 

 

日下
そうですね~。(共感!)
ところで、片桐さんはお父様が遠洋マグロ漁業の網元だったとお聴きしています。
何かそこから影響を受けられたことはありますか。

 

 

片桐 宏典さん
全然関係ないです。

 


日下
高校の頃はもう仙台に住んでいらしたというのは、
その頃はもう網元は辞めていらしたのでしょうか。

 

 

片桐 宏典さん
そうですね。小学校の3年生ぐらいの時に辞めたんじゃないかな。
それで後は船を貸してそれで生計を立てていたと・・・。
ああいう仕事をやった後は、他の仕事はみなつまらなかったようで。
会社勤めなど馬鹿馬鹿しくて、10年位は何も出来なかったみたいです。
ギャンブル性が強かったんですね。

 

日下
ああ~(笑)、そういうことですか。


 

片桐 宏典さん
網元というのは当時、大きな博打です。
マグロ漁って一回行ってうまく行けば、1億2億すぐ儲かる商売だからね。


 

ケイト・トムソンさん
だけど獲れないと1億赤字とか。

 

片桐 宏典さん
そう、ギャンブルだから当然ですね。

だから親父の仕事の影響というより、気仙沼、唐桑という環境の方が
彫刻的なものはあったのかなという気がします。


 

日下
観ている景観とか、原風景とかがでしょうか。

 

 

片桐 宏典さん
そうですね。後付けで考えれば、僕自身は気仙沼に住んでいたんだけど、
子供の頃、夏によく遊びにいった、父親の実家は気仙沼の唐桑の、
三陸のリアス海岸って、岩場がスゴイじゃない。
だからああいうのは後から考えると影響あるのかなと。

 

仙台一高のモニュメントを、唐桑の親戚が見に来た時に
「宏典、あ、これ、唐桑の 巨釜半造(おがまはんぞう)(※)
じゃないか」
って、言われて。
巨大な柱と、水面に波打つ、渦が巻く所。すっかりそうなんだよね。
全然、僕は気がつかなかったんだけど。

 

 ※ 巨釜半造(おがまはんぞう) ⇒ 気仙沼市HP     宮城の旅

 

 


日下
巨釜半蔵(おがまはんぞう)というのは地名なんですね。
そうだったんですか!面白いことですね~!(感心!)

 


ケイト・トムソンさん
大きいプロジェクトとかまとめるのが上手いですね、貴方。
そういうのはお父さんのお仕事と関係あるんじゃない?

 

たくさんの船の面倒をみるのとロジスティクスを全部考えるのと
プランニング、大きい仕事が入ったらどうやって進めていくかとか、
いざという時のバックアッププランを考えるのとかはすごく上手い。

 


片桐 宏典さん
そういう素地はもらっているかもしれない、自由業だからね。
就職は絶対しないし(笑)。

 

 

ケイト・トムソンさん
やっぱり大きい彫刻プロジェクトをやると
そういう考え方とイマジネーションが無いと出来ないですから。

 

 

片桐 宏典さん
それって、美術で一番面白いのは、自分が社長で、

自分が1番下のカス、お掃除屋さんだから。
上から下まで全部一人でやる、それが一番面白いわけじゃないですか。

 


ケイト・トムソンさん
ね。

 

 

片桐 宏典さん
人に命令されるわけじゃない。
クライアントは別としても、自分で決めて自分で作って、自分でボロボロになるという(笑)。
だからアシスタントが入って大きな仕事の時はしょうがないけど
基本は自分で眼を届かせるということが大事だから。


でも、最近の人はデザイナーが多いからね、どっちかっていうと。
大学だってデザイナー養成っぽくなってきているでしょう。
自分で作るよりも、デザインをしてそれを発注するというパターンだよね。

 

僕が、シンポジウムなんかが肌にあっていたのは、
自分から社会に入っていって、直接関わって、自分で直接つくる、
自分ですべてやるというところかな。

 

 

日下
はい。片桐さんは、大学卒業後すぐにヨーロッパにわたって彫刻をしていたとお聴きしています。

 


片桐 宏典さん
1年生の特別授業のあと、横沢先生の紹介で諏訪湖(1978)のシンポジウムに参加しました。
卒業後に参加した萩国際長異国シンポジウム(1981)で知り合った

オーストリアの彫刻家、マティアス・ヒッツの招待で、

彼のオルガナイズしているリンダブルン国際彫刻シンポジウムで、

アシスタント・オルガナイザーとして手伝いながら、ヨーロッパ各地のシンポジウムや、

スコットランドのワークショップでの制作で10年ほど過ごしました。

 


日下
片桐 宏典さんは、本当に20代に本格的にヨーロッパで実践的に彫刻を学ばれたのですね。
本当に素晴らしい経験を積まれているのですね。
ありがとうございました。

 


 

シクロス1982

シクロス国際彫刻シンポジウム、

マティアス・ヒッツ氏(左)と片桐宏典さん(右)、

1982

 

 


諏訪1978

諏訪湖国際彫刻シンポジウム、

横沢英一氏(右)と片桐宏典さん(左)、

1978

 

 

***************************************

編集後記

 

私が片桐 宏典さんとケイト・トムソンさんに初めてお会いしたのは、
私が大学副手1年目の冬に、お二人の住む岩手県岩手町にある

浮島彫刻スタジオを訪問した時でした。

大自然とも言えるような広大なスタジオに姫神産の巨大な原石が置いてあり
「大学の石彫場とはスケールが違うなぁ!」と感動したのを覚えています。

 

片桐 宏典さんは私が学生の頃から、地元の美術関係者の中では、
「宮城教育大学の在学中から彫刻に夢中になって、そのままヨーロッパに渡って活動している人がいる」
と有名な存在の方でした。

 

6年前にイギリスにも本格的な拠点を構えられて、
今現在は、1年の半分がイギリス、半分が日本での活動とのことで、
2カ月か1ヶ月おきに行ったり来たりされているそうです。

 

私が今回お二人とお会いしたのは、イギリスから昨日帰って来たばかりという日の午前中、
まだ時差感覚が戻ってらっしゃらないでしょうに、仙台市内の片桐 宏典さんのご実家に
お伺いしてお話をお聴かせ頂きました。(ご親切なご対応ありがとうございます!)
片桐 宏典さんにはほぼ7年ぶり、ケイト・トムソンさんには10年ぶり位でお会いしました。

 

お二人のインタビューでは、本当に国際的に、プロフェッショナルとして活動していらっしゃる
彫刻家の内容の濃い貴重なお話をお聴かせくださいました。

 

これからじっくり紹介させて頂きますので、どうぞお楽しみに。

 

**************************************


 

◆片桐 宏典さん、ケイト・トムソンさんのホームページ
 浮島彫刻スタジオ 

 

スターリング大学(イギリス)での展示
 片桐 宏典さんの紹介ページ 

 スターリング大学 Corridor of Dreams 「夢の回廊」 インタビュー動画)

 (全23分中、お二人と作品が映るのは11:30~15:30頃です。)

 

◆現在開催中の展覧会です。

 

「詩的抽象」二人展 / ケイト・トムソン+片桐宏典
ケイト・トムソンの大理石彫刻、片桐宏典のスウェーデン黒御影石彫刻、伊達冠石彫刻、ドローイングなどを展示。

■会期:2016年9月23日(金)—10月23日(日)
■会館時間: 午前11時---午後5時
■休館日: なし
■会場Milton Gallery,  Milton of Crathes, Banchory, AB31 5QH, Scotland, UK
tel:Tel: UK (01330) 844 664,

■オープニング:9月23日 午後6時 -9時

※ ちょうどスコットランドにいる、という方はぜひご覧ください。

 

 

日本・石の野外彫刻―ストーンアート写真集
  藤田観龍 著(写真)  本の泉社

 

 

 片桐 宏典さんの作品写真と手記「石彫というジャンル」(318ページ)
 ケイト トムソンさんの作品写真が掲載されています。


 

彫刻家 片桐 宏典さん 第1回続き 略歴のご紹介

 

 

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★☆ アーカイブス ☆★


学び場美術館登場作家リスト
学び場美術館登場作家リストⅡ
学び場美術館 登場作家リスト Ⅲ ー2014

 


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