函館記念では、「ゴリラの写真集を出しとる先生が使う馬」に注目やな | 鎌田光也(元騎手・元調教助手)のブログ

鎌田光也(元騎手・元調教助手)のブログ

中央(JRA)の乗り役(騎手)と調教助手として、40年以上も馬と関わってきたワシが、「自信を持ってお勧めできる馬」を紹介するために始めたブログですわ。

こんばんは。
鎌田光也ですわ。



6月14日(日)の阪神5Rに組まれとった芝1600mの新馬戦で、2着のホウオウアマゾンに4馬身差を付けて勝ち上がっとる、松永昌博厩舎のフラーズダルム(牝2歳、父キズナ)は、次走の予定が、8月30日(日)の新潟2歳S(芝1600m)になっとります。

皆さんもよう知っとるんやろうけど、この馬を管理しとる松永先生は、1977年に乗り役としてデビューしとって、バンブーメモリーで勝った1989年のスワンSや、オースミシャダイで勝った1990年の阪神大賞典や、ナイスネイチャで勝った1991年の京都新聞杯と鳴尾記念など、2002年に引退するまで、重賞を23勝しとって、全部で544勝しとったんや。

ちなみに、先生とワシはホンマに長い付き合いで、先生がまだ乗り役やった頃には、栗東トレセンの「鹿児島県人会」の花見で一緒に酒を飲んだりしたもんですわ。

乗り役を引退した後の松永先生は、義理の親父さんの松永善晴厩舎で調教助手をやって経験を積んで、2005年に調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業しとります。

最初の年は、「7勝・獲得賞金1億1276万円」っちゅう成績やったけど、次の年には、「19勝・獲得賞金2億8294万円」と大きく成績を伸ばしとったし、2011年は、エイシンアポロンを使ったマイルCSで初めてGIを勝つなど、22勝を上げて、今までで一番多い「8億0718万円」の賞金を稼いどったんや。

せやけど、その後は、一度も2011年の賞金を超えとらんし、去年までの5年間も、

2015年→19勝・獲得賞金4億5568万円
2016年→19勝・獲得賞金4億2464万円
2017年→22勝・獲得賞金4億3566万円
2018年→20勝・獲得賞金4億0907万円
2019年→21勝・獲得賞金2億8622万円

っちゅう形で賞金が伸び悩んどったんや。

それに、今年も先週までが「15勝・獲得賞金2億3060万円」っちゅう成績で、まだ2011年の3割も稼げとらんのやから、きっと今の先生は、「賞金の高い重賞を勝ってペースを上げなアカン」と考えとる筈ですわ。

せやから、1着賞金が3100万円の新潟2歳Sに向けて、フラーズダルムをどう仕上げてくるんかをキッチリ確認して、馬券に活かしたいとワシは考えとります。

それに松永先生の厩舎は、今年、ラプタスを使った交流重賞のかきつばた記念を勝っとるんやけど、JRAでは、モルトベーネを使った2017年のアンタレスSから3年以上も重賞をご無沙汰しとるんで、新潟2歳Sには、「久々にJRAの重賞を勝ちたい」っちゅう思いも込められとるんやろ。

そうそう、もう何度も書いとるんやけど、多くの方によう知って欲しいんで、今日も改めて、ワシの今までのことを書いておきますわ。

今、このブログを読んどる方の中に、「知っとる」っちゅう方がおったら嬉しいんやけど、ワシは中央(JRA)で、1972年から1986年まで乗り役(騎手)をやっとりました。

「見飽きたわ」って言われるまでは載せ続けるつもりやけど、これは、ワシが障害の重賞(1979年の阪神障害S・春)を勝った時の写真やな。



そんでワシは、1986年に乗り役を辞めてから、調教助手として、

松田博資厩舎
田島良保厩舎
新川恵厩舎
浜田多実雄厩舎

で働いとって、2013年の6月に調教助手を辞めたんや。

なんで辞めたか言うたら、「馬券を買いたい」と思うようになったからなんですわ。

正確に言うたら、「馬券で食っていける自信」を持てるようになったんや。

そんでもって、自信だけやなくて、ちょこちょこ結果も出とるんやから、乗り役やった頃の経験と、調教助手やった頃の経験は、意味があったちゅうことやな。

で、ここからは、手短に「今週のお勧め」を紹介しとくで。

今回、ワシがお勧めするんは、美浦の小桧山(こびやま)悟厩舎が函館記念に使うトーラスジェミニや。

この馬について、ワシがお世話になっとる「元調教師のMさん」から届いた報告を紹介しときます。

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兵庫県出身の小桧山悟君は、商社マンだったお父さんの仕事の関係で、子供の頃から世界中を飛び回っていて、16歳から17歳の時には、アフリカのナイジェリアにいて、高校の馬術部に入っていたそうです。

そして、日本に戻った後は、ナイジェリアでゴリラが大好きになっていたため、「霊長類研究の道に進もう」と考えたこともあったそうですが、元々、「馬の道に進みたい」という思いがあったため、結局、馬術部がある東京農工大学の農学部に進みました。

ここを卒業してからは、育成牧場で経験を積んで、1981年に畠山重則厩舎の調教助手になって、1995年に調教師の試験に受かるまで、ずっと畠山厩舎に所属していましたね。

小桧山君がいた頃の畠山厩舎には、1981年の新潟記念とオールカマーを勝ったハセシノブや、1985年の七夕賞と新潟記念を勝ったロシアンブルーや、1992年と1993年のステイヤーズSを連覇したアイルトンシンボリなどがいましたから、こういう風に走る馬を間近で見られたことが、彼にはいい経験になったのでしょう。

そして、調教師の試験に受かった次の年の1986年に自分の厩舎を開業していて、イルバチオを使った2003年のアイビスSD、スマイルジャックを使った2008年のスプリングSと2009年の関屋記念と2011年の東京新聞杯と、今までに重賞を4つ勝っています。

ちなみに小桧山君は、趣味で撮り続けているゴリラの写真集を出していて、それが、テレビ朝日の人気番組・「タモリ倶楽部」に取り上げられて、その時は彼も番組に出演していましたね。

2003年に、小桧山厩舎は、今までで一番の「16勝・獲得賞金3億1680万円」という成績を残していました。

でも、それからは一度もこの数字を超えられていなくて、去年までの3年間も、

2017年→9勝・獲得賞金1億4956万円
2018年→5勝・獲得賞金1億0275万円
2019年→4勝・獲得賞金9636万円

と、勝ち星と賞金のどちらも「右肩下がり」になっていたので、今年の小桧山君は、「必ず巻き返したい」と考えている筈です。

実際、先週までの成績が「9勝・獲得賞金1億6401万円」と、2003年の同じ時期(7月2週目まで)の「8勝・獲得賞金1億5978万円」とほとんど変わらない数字ですから、きっと今の小桧山君は、「賞金の高いレースをガンガン勝ちたい」と考えているのでしょう。

そういった中、今週は、1着賞金が4100万円の函館記念にトーラスジェミニを使いますので、私が彼でしたらこの馬を全力で仕上げますね。

実際、函館から私のところに届いている最終追い切りについての報告が、見込み通りのものでしたから、いいレースをしてくれそうです。

それに、小桧山君の厩舎は、スマイルジャックで2011年の東京新聞杯を勝ってから、9年以上も重賞をご無沙汰していますので、今回は、「ここで久々の重賞勝ちを」という思いも込められている筈ですよ。

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小桧山悟厩舎が函館記念に使うトーラスジェミニについて、「元調教師のMさん」から届いた報告は以上ですわ。

そんで、ワシは今、「パーフェクトホースマンズ」の一員として活動しとって、ここのホームページや、ブログなどでは、エエ情報をぎょうさん公開しとるんや。

せやから、このブログを読んどる皆さんには、「パーフェクトホースマンズ」のホームページや、元JRA馬主の小栗範恭(おぐりのりやす)さんや、元JRA調教師の山田要一(やまだよういち)さんや、元JRA厩務員の小西聖一(こにしせいいち)さんのブログも、絶対に読んだ方がエエとお勧めしとくで。

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ほなまた。