本日深夜の71 Oriの掩蔽の時刻を予測する方法 (2/4) | 池袋駅南口の天文計算

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「手抜き星食計算」と題してやってきましたが0.1分くらいの精度は出ているような気もするので本日深夜(明日未明)の71 Oriの星食(出現)を予想してみます。

地方によっては接食となる掩蔽ですので今回の予測は誤差が大きいとは思いますが....

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月の視位置をしらべます。

  「NASA JPL's HORIZONS system

を使うのですが、今回は詳しく説明します。

Ephemeris TypeOBSERVERを選択します。

Target BodyMoon [Luna] [301]なのですが、「Moon」で検索すると「Earth-Moon Barycenter [EMB]」と「Moon [Luna]」があるので「Moon [Luna]」を選択します。

Observer Locationは一番下のSpecify Observer Coordinatesのところを使います。

  Longtitude: 136 53 58.901
  Latitude: 35 9 54.300
  Altitude: 50


のように度分秒をスペースで区切って入力します。小数点表示がわかっていればそれでもいいです。
正しく入力するとObserver Locationのところが

  user defined ( 136°53'58.9''E, 35°09'54.3''N, 50 m )

と表示されます。

Time Spanは次のように入力します。

  Start Time: 2013-08-30 17:50 UT
  Stop Time: 2013-08-30 18:00
  Step Size: 1 minutes


星食の時刻がはっきりしないときはちょっと範囲を広くして求めておきます。
時刻はUTであることに注意します。

Table Settingsはデフォルトでは1.のAstrometric RA & DECになっていますので視位置の2.Apparent RA & DECにチェックを入れます。他のチェックは外しておいた方が間違いがなくていいと思います。

ここでanngle formatの指定もできます。度分秒からの換算が面倒な方はdecimal degreesを選択します。

Display/Outputdefault (formatted HTML)でいいですが、結果をプログラムで読み込みたいというような場合はplain textなどにします。

ここまで設定してGenerate Ephemerisボタンを押すと結果が得られます。

2013-Aug-30 17:50 m 06 16 04.02 +18 55 40.2
2013-Aug-30 17:51 m 06 16 05.84 +18 55 41.4
2013-Aug-30 17:52 m 06 16 07.65 +18 55 42.6
2013-Aug-30 17:53 m 06 16 09.45 +18 55 43.8
2013-Aug-30 17:54 m 06 16 11.26 +18 55 44.9
2013-Aug-30 17:55 m 06 16 13.06 +18 55 46.1
2013-Aug-30 17:56 m 06 16 14.86 +18 55 47.3
2013-Aug-30 17:57 m 06 16 16.65 +18 55 48.4
2013-Aug-30 17:58 m 06 16 18.45 +18 55 49.6
2013-Aug-30 17:59 m 06 16 20.23 +18 55 50.7
2013-Aug-30 18:00 m 06 16 22.02 +18 55 51.9


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参考
  長沢工  「日食計算の基礎
  長谷川一郎天文計算入門
  渡邊敏夫 「数理天文学」 (内容未確認)
  藤沢健太日食の計算
    (基準面(ベッセル日食要素)は既知であるという前提で書かれています)

  「国立天文台 - 相馬充

  「星食観測ハンドブック 2013

  「せんだい宇宙館 - 星食(Occultation)
    「ビデオ観測の方法

  「天平の森天文同好会 星食観測のページ