『もやしもん 6巻』の感想 | まんが栄養素

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【マンガ感想】

 

『もやしもん 6巻 (石川雅之)』

 

406352213X もやしもん 6―TALES OF AGRICULTURE (6) (イブニングKC)
石川 雅之
講談社 2008-02-22

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過去記事はこちら ⇒ 1巻  2巻  3巻  4巻  5巻

 

 

【あらすじ】

フジテレビ“ノイタミナ”ほかにて、アニメ大人気放送中の「もやしもん」。その「もやしもん」の最新6巻が2008年の2月に発売!!

 

 

農業大学を舞台としたマンガです。

 

お姫様(長谷川遥)を取り返すべく、沢木・美里・川浜の3人衆がフランスまで出張。

ワイン醸造をしている新たなる結城蛍のドッペルゲンガーと出会いが描かれつつも、

同時進行にお姫様奪還計画が描かれていく・・・。

 

というストーリー展開。

前巻より舞台をフランスに移し、テーマも日本酒からワインに変更されております。

そこに新登場したのが結城蛍の3人目のドッペルゲンガー・『マリー(通称・白ゴス)』です。

『マリー』はワイン醸造をしている家の娘で、後継者という点で主人公・沢木と同じ立場の人物。

お酒の種類は違うものの醸造の後継者という同じ立場で対照的な考えを持つ2人を

絡ませることにより、お互いに相乗的に前に進んでいこうというストーリー展開は面白いです。

特に、ワインが売れないという時事的な問題と、『マリー』の一家の後継問題が

上手く重なり合っており、ワインに詳しくない人でも楽しめる作りになっております。

 

そんな『マリー』の話と同時進行しているのが『長谷川遥』のお姫様奪還計画。

まあ、5巻の時点ではこっちがメイン話だったのだけど、

『マリー』の登場と、主人公・沢木がその『マリー』と行動を共にすることになってしまい、

奪還計画というよりも、『長谷川遥』自身が美里・川浜の力を借りて、

現状打破していくという成長物語に変化していきました。

そのおかげで、『長谷川遥』はさらに魅力的なキャラクターになり、

彼女の成長を手助けした美里・川浜もさらに好感度アップしました。
特に、『長谷川』と『美里』のぎこちないラブコメチックなストーリー展開は、

ラブコメスキーな私のストライクともいえる展開でして、ただただ大満足です(^^ゞ。

また、長谷川の許婚・『龍太』の引き際も素晴らしかったです。

彼をただの見栄っ張りキャラで終わらせなかったことで、より好感を持った読者も多いのでは?

 

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【総評】

『マリーの登場』と『お姫様奪還計画』の2つのシナリオを同時に描きつつも、

一切混乱することなく読めたことは、やはり凄いことだと思います。

さすがに文字量・内容量の多さから、マンガを斜め読みする方にはお薦めできませんが、

繰り返し読むことが苦手でない方ならば、ぜひともお薦めしたいですね。

 

点数的には

95点

です。

 

最後に、個人的にですが、『結城蛍』の言動は気になりますね。

116ページの沢木の帰りを心待ちにしているシーンや、最後の沢木へのゲンコツなど、

『結城蛍』の沢木ラブ度がどんどん高くなっていっております(^^;

作者がこのキャラクターをどのような方向に持っていこうとしているのか判りませんが、

とりあえず男性読者が引きまくりの展開だけは勘弁してほしいところです。
 

 

では、ここまで。

 

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