神さまの言うとおり

『神さまの言うとおり』 2014・日本 


Yahoo!映画で2点台。
世間的に大不評と聞けば、好物の香りがします。
胸躍らせて観た結果、案の定、好き物件。

徹頭徹尾の理不尽でワケもわからず、ある時、突然に始まる生死のゲーム。
天から災いが降って来る。
受け止めるのは高校生。

降りかかって来る難問は、ファンシー調。
バカバカしさの権化の暴力で、ドバドバ血が流れる殺伐学園。

ここまでの量になると、死が記号になるという好例だろう。
そして、こういう映画を好きというのと、人殺しが好きというのとは違う。
と思う。思いたい。
思っていいですか?


主役男子は今を時めく世紀のイケメン、福士蒼汰。かなり分が悪い。
というのも、神木隆之介と染谷将太という猛者が脇にいるのだ。こりゃ怖い。
しかも、神木&染谷勢の集中力たるや!
福士殿は、セリフが無い時の無表情も惜しまれる。がんばれ。

TOHO映画館ユーザーにお馴染み、山崎紘菜ちゃんの芝居を初体験。
瞳の下の白目もいい。絶叫や焦燥もよいので、ホラー要員にゼヒとも加えたい。

『あまちゃん』の小野寺ちゃん、優希美青が超美少女になっている!いい!

原作マンガは未読で絵柄を知っているのみだけれど、再現度は高めではないか。
敵のビジュアルもツボであり、それぞれの声もまた楽しい。

三池崇史監督は今回、ゴテゴテしているようで実はシンプル。
一直線で、余計な注釈を省いた。終盤のCGがヨロヨロしたのは、ご愛嬌。


一貫して、理不尽。

その理不尽さは戦争にも似ており、
ある日突然、国家機関の上の方で何らかの交渉が決裂して、
遠い国から戦闘機が飛んできて、
一般市民の頭上から、爆弾や銃弾が降り注ぎ、
ワケもわからずに殺されていくさまに近い。

これまでの戦争も、今ある紛争も同じく。
その光景をニュースで眺めている我々の姿は、今作における傍観者にダブる。

なんてことは考えてもよし、考えなくてもよし。

ただ、圧倒的な無意味によって殺されていく人々を眺めているうちに、そんなことを感じた次第。
だから当方にとって、コレは意味あるエンターテイメント。



映画 スクリーン

[関連作品]
三池崇史 『喰女-クイメ-』『十三人の刺客』『愛と誠』『悪の教典』『藁の楯 わらのたて』
福士蒼汰 『イン・ザ・ヒーロー』
神木隆之介 『るろうに剣心 京都大火編』『るろうに剣心 伝説の最期編』『SPEC 天』『サマーウォーズ』『桐島、部活やめるってよ』
染谷将太 『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~』『悪の教典』『脳男』『デビルマン』



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