![$世界映画博-脳男](https://stat.ameba.jp/user_images/20130404/02/kitaco127/bc/5c/j/o0170024012486906471.jpg?caw=800)
『脳男』 2013年・日本
どうしてだろう。
日テレ製作の映画には、マニュアルでもあるのだろうか。と、ド素人が愚考。
いわく、幅広い層に観てもらえるように、カメラは固定で、人物は引きで撮って、監督の個性は無用、的な。
いつも、誰が撮っても同じような印象。
他TV局の映画と比較するに、個性が薄い。気がします。
おそらく、弩級のサイコ・バイオレンスにできない事情もあるのだろう。
それでもこれほどの題材があって、俳優も好演しているのに何という勿体なさだろうか。
生田斗真は体が凄すぎて、肩付近に異常な筋肉の盛り上がり。
『アジョシ』のウォンビンそっくりながら、白目も良くて好演。
松雪泰子は安定飛行。
光石研を、マイレージを使う前にまた目撃してしまった。
山崎ハコと甲本雅裕が効いている。
江口洋介は、一見デキる男なのに実は全く使えない、という人物をやらせたら右に出る人がいない。
二階堂ふみは交際発覚記念。リスベット風女子をよく演じていた。いつも染谷将太とペア出場。
原作を大いに割愛した脚本は『八日目の蝉』の成島出であった。共同脚本なので、単独でなかった理由があるのかもしれない。
日本テレビ製作の作品は往々にして、手抜きの風味がする。『妖怪人間ベム』しかり、『ごくせん』しかり、だ。
瀧本智行監督の力量もわからない。
非常にユニークな素材であり、いかようにも面白く作れるのに、平凡を選んでいる。
照明プランやカメラワークの選び方も、寂しいような。
映画にリズムを持たせるには、シーンの間を詰めるのが手っ取り早い。
スピードが有効な題材で、終始、俳優の「間」に任せると画面は間延びする。
そこで、編集で勢いを出すのだけれども、そこも足りないような。どうでしょうか?
もしや、使える時間とカメラも足りない疑惑だ。
先天的な能力を持ち、後天的に鍛えられた超人が主人公。
であれば、もう少し。ひと踏ん張り。
突然、エンドロールであの色味にするのなら、最初からザラザラ感も欲しい。
映画作りにはセンスが必須。
と、ニッセン100円パンツ愛用のセンス・ゼロ・ババア(当方)には言われたくないだろう。
![映画](https://emoji.ameba.jp/img/user/uk/ukilico/426677.gif)
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