予言の対象はユダヤ人だけ
「ここで心に留めておかねばならないのは、イエスははっきりと《この民》、つまりユダヤ人について語っているのであって、全世界の民族や、“イスラエルの家”のことを言っているのではないということだ。
申しわけないが、非常に重要なことなのであらためてくり返す。予言者たちが正確である以上、こちらも正確を期さねばならないのだ。注釈者たちが、これらの予言はもっぱらユダヤ人とエルサレムにかかわるものだということを認識しそこなったおかげで、“大災厄”について恐ろしく奇抜な説が生み出され、全世界の人びとが“山に逃げ込む”という不快な想像が描き出されている。かつてない厳しい迫害の時代が全人類に迫りつつある、という恐ろしい警告が人びとに発せられている。
たしかに、未来にはたいへんな危機の時代が待っている。しかし、それはほかならぬこの予言があつかっているものではない。研究にあてる時間もなければ、調べようという意志もない受け売り解説者に、恐怖の材料を与えるのが、予言者の仕事ではない。予言者のつとめは、特定の時代に、特定の場所で、特定の人種に何が起こるかを人類に明らかにすることだったのである。
この場合は―――
★ 特定の時代とは、《この世代》、すなわちキリストが語っていた時点につづく次の時代（四十年）。
★ 特定の場所とは、エルサレム。
★ 特定の人種とは、ユダヤ人である。
ここに、起こるはずの特定の事件を箇条書きしてみた。
★ 四十年以内に、エルサレムは軍隊に囲まれる。
★ 神殿は、《一つの石も崩されずに他の石の上に》残らないと、誇張ぬきで描写されるほどの破壊をこうむる。
★ ユダヤ人は捕虜となり、あらゆる国に連れ去られる。
★ エルサレムは、異邦人の“倍”（七倍罰の期間）が完了するまで、異邦人に《踏み荒らされ》つづけるだろう。
異邦人がこの予言にかかわるのは、彼らがエルサレムを軍隊で包囲して、神殿を破壊し、ユダヤ人を捕虜として連れ去り、エルサレムを踏み荒らしつづけるということだけだ。予言が災厄を警告している対象が、ユダヤ人だということは明確なのである。」
「Ⅴ・ダンスタンの終末大予言（上）」ヴィクター・ダンスタン著・幸島研次訳より
感想
＞ここで心に留めておかねばならないのは、イエスははっきりと《この民》、つまりユダヤ人について語っているのであって、全世界の民族や、“イスラエルの家”のことを言っているのではないということだ。
だから、最初の方でアメリカとイギリスは核戦争で滅亡しないと言っていたのか。
http://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12011726499.html
因みに、私はユダヤ人が選民というのは比喩だと思っている。というより聖書預言自体がシンクロニシティーレベルだと思っているので、選民は「義」を重んじる全世界の人々だと思っている。ただし、その人数は分からない。一説によるとハルマゲドン後に生き残るのは世界の１/３らしいが。（選民の１４万４千人というのも良く分からない。）
因みに、「ヨハネの黙示録」第７章に、イスラエルの子１４万４千人が「生ける神の印」を押されるとあるが、その後に「あらゆる国民、部族、民族、国語のうちから、数えきれないほどの大ぜいの群衆が、白い衣を身にまとい、しゅろの枝を手に持って、御座と小羊の前に立ち」とあり、彼らも選民だろう。
補足
「すると、その時、その日、その月、その年に備えておかれた四人の御使が、人間の三分の一を殺すために、解き放たれた。」（「ヨハネの黙示録」第９章１５節）
「主は言われる、全地の人の三分の二は断たれて死に、三分の一は生き残る。」（「ゼカリヤ書」第１３章８節）
日ユ同祖論支持者はユダヤ人と日本人が選民と思っているだろうが、所詮シンクロニシティーレベルの話である。例え、この先日本に救世主らしき人物が現れたとしても日本とユダヤは決して同祖ではない。
http://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12031238990.html
＞エルサレムは、異邦人の“倍”（七倍罰の期間）が完了するまで、異邦人に《踏み荒らされ》つづけるだろう。
ノストラダムスの詩の３巻９７番に「新しい法が新しい地を占領する。シリア，ユダ，パレスチナの方で」というのがあるが。これが「異邦人の法」なのだろうか。
http://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-11960847435.html
因みに、私はこの詩は３巻９５番の詩とセットで考えているのだが、「遥かに魅惑的な別のもの」の「魅惑的な」には「悪への誘惑者」的な意味がある。
http://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-11954657040.html
おまけ