【前ページからの続き】
『奨学金を給付型』にする予算的余裕がないとは、
米国債の購入や武器購入や防衛予算の増大から、
言うことはできないでしょう。
さらにまた、《二極化税制》からも、
言うことはできないはずです。
（参考記事）
○マスコミは教えてくれない「格差不公平税制」と、その一角としての「一般消費税」（前編）
○マスコミが伝えない「格差不公平税制」と、その一角としての「一般消費税」（後編）
○なぜマスコミは、「消費税増税の真意」と「差別的な不公平税制」を教えてくれないか（薄字チラシ用）
○斎藤貴男氏「消費税のカラクリをあばく」（保団連ニュース）
さらに戦後日本の好い面の一つとして、
いま現在では信じられないぐらい別世界ですが、
“クリーン三木”と言われた三木武夫内閣のもと、
1976年11月に、防衛予算規制枠として、
日本の防衛費をGNPの1％以下に抑制する、とする
『防衛費１％枠』が形成されましたが、
タックヘイブン利用規模が世界第２位にして、
そしてまた〈財務省〉もが、
都合によって粗債務を公表して、
財政危機説を煽りつつ、
〈私たち一般庶民〉に対してだけ
厳しい緊縮財政政策を、
《ダブルスタンダード》よろしく、
“使い分け差別的”に課されてしまう位ならば、
難しくて、なかなか取っつきにくく、
いろんなトリックで騙されてしまう税率の説明を
受けるよりも、
福祉国家運営に欠かせず、
（所得など支払い能力/経済力のある者に、
税財源を担ってもらう）
累進課税など『応能負担税体系』を待望する前に、
発想を転換して、たとえば、いっそのこと、
その『防衛費１％枠内規制』ではないけれども、
教育予算・奨学金給付・保育予算など各種社会保障も、
『ＧＮＰ何％以上基準』や『GNI何％以上基準』を
〈主権者・市民〉が〈政治〉に、設けさせる必要が
あるのではないでしょうか？
そして、
様々な虐殺や破壊をするアメリカの戦争なんかの為に、
社会保障を削減する形の増税（≒歳出削減）を含めた
自分らの血税や国債発行による借金や年金資金や
郵貯資金を使わせて堪るか！という意向を、
押しつける必要があると思います。
【「郵便貯金」に関する参考関連記事】
○＜郵政完全民営化＞や＜ＴＰＰ＞で日本で金融恐慌が発生し、それでこそ、日本が「財政破綻」を起こす
○＜ギリシャ破綻＞と＜郵政民営化での日本のデフォルト＞と＜ゴールドマン・サックス＞と！
○「郵便貯金」と「民主主義の確保」～英国宰相グラッドストーンの妙案～
さて、
何故このような話題として脱線してしまったのか、
というと、〈日本政府や日本の政権〉が、
教育に対して、あまりにも消極的すぎるから、
否、教育への政治介入は、
別の意味で、きわめて積極的だから、
マシな言い方をすれば、
日本の「持続性」という点で未来がないから、です。
なぜ日本は対米戦争をしたのか？の問いかけに、
私の祖父は
「日本には資源が無かったから」と答えていましたし、
また物理学者の益川敏英氏が、
たとえば、ある講演のなかで述べておられたように、
「日本は資源がないんだから、
科学で生きるより仕方がないというテーゼ」が、
戦後の或る時期にあったように、
科学だけとは言わないまでも、
期せずして形成した《憲法前文ブランド》をこそ、
戦後の垢も、ここ２０年の垢も、削ぎ落として、
グローバル化とは違う意味での国際社会で、
生きていくにあたり、
『リベラルアーツ』や『ローカル的文化力を支える教育』
が、必要であるはずです。
さらにまた、いま日本が、
「超少子高齢化」を迎えつつあり、
介護職に従事するには賃金が少ない状況で、
しかも多くの予算が必要になってくるのならば、
なおさらに『小国主義』を徹底する必要があるはずです。
明治時代の日本が、好きではありませんし、
また西欧列強に伍していく一環としての学問であった
と思うのですが、
しかし、明治近代化の中での近代日本の、
英語も、仏語も、独語も、ラテン語も、
ギリシャ語も・・・・いろんな言語を吸収する、という
ひらがな・カタカナ・漢字を駆使した
「翻訳力・吸収消化力」には、
驚嘆するはずなのですが、
昨今の
《英語以外は全部廃棄》の《この道しかない》
（≒対米属国しかない/対米心中以外ない）路線は、
明治時代の指導者から見ても、
「志村ァ、うしろッ！（※）」のように、
ハラハラドキドキでかなり危うく見えるはずです。
また本題から脱線してしまいましたが、
いま現在における奨学金制度にまつわる懸念問題、
そして在るべき方向性について、
以下に学んでみたいと思います。
レイバーネットTV第83号
「まるでアリ地獄？ 奨学金問題を考える」
「奨学金ローン返済滞納など《奨学金ローン》問題」と
連関/相関関係にある《経済的徴兵制》、
そのための〈個々〉の「所得状況を把握」する為の
《マイナンバー制/国民総背番号制》の話が、
財界から急浮上している”という言及が、
反住基ネットの白石孝さんの口から出てきました
（10分頃）が、
まず《奨学金ローン地獄》と《経済的徴兵制》と
《マイナンバー/国民総背番号制》との連関性について。
“ 《金融手法の導入から「証券化」「民営化」へ》
日本育英会廃止の理由が「民業圧迫」であったのに、
独立行政法人に事業が引き継がれると、
政府は奨学金事業を「金融」と位置づけた。
そして企業会計原則などの金融的手法が導入されるとともに、
内閣府、総務省、財務省等の審議会において
アメリカの公的奨学金制度が 証券化し民営化された例（サリー・メイ）などを
模範として 奨学金債権の証券化や機構の民営化が議論された。
（中略）
二〇〇七年一〇月、野村総研の佐竹敏春氏が
アメリカの教育金融制度から学ぶべき点として
「民間金融機関の活用」
「公的なリスク補完の仕組み<」
「政策的なトリガー（引き金）の必要」をあげ、
学生本人に「融資」をする市場をつくり、
「民間金融機関において
必ずしも『主力商品』として位置付けられていない教育ローンを
促進させるために・・・・保証・証券化スキームの詳細に至るまで
・・・・金融機関の参加を促すような制度設計を進めることが重要」だ
と提言する。
政府は機構内に
金融関係者を含む「奨学金の返還促進に関する有識者会議」を
設置させた（中略）
二〇〇八年六月に出された報告書は
「滞納三ヶ月で個人信用情報機関に通報」
「初期の延滞債権回収の民間委託」
「法的措置の早期化」
「延滞率の高い大学名の公表」が明記されることになる。
財務省は二〇〇八年度、
機構<も含め十一の独立行政法人の財投債権を証券化
し、
「特定社債」として二〇〇〇億円販売した。
機構単独で発行する債券の評価はAA（ダブルエー）なのに、
組み合わせた債権の評価はAAA（トリプルエー）という最高評価を得るなど、
サブプライムローの錬金術を進めようとした。
しかし二〇〇八年一〇月のリーマンショック以降、
証券会社が手を引き発行を見合わせている。
この債権の証券化に必要な手法が
リスク プライシング（リスクの価格付け）であり、
このために個人信用情報機関の活用が
二〇〇七年日米年次改革要望書等において
アメリカから要請されてきたことを忘れてはならない。”
（岡村稔 「奨学金はどこへ行く」
『現代思想 2012年4月号～特集：教育のリアル～』P.219）
” 《さらに進行する奨学金予算の「金融事業」化》”
二〇一二年度奨学金予算には、給付制の代替として
低所得者世帯（年収三〇〇万円以下）の学生等を対象とし、
奨学金の貸与を受けた本人が、
卒業後に一定の収入を得るまでの間は
返還期限を猶予する「所得連動型の無利子奨学金制度」の創設予算がついた。（中略）
この所得連動型には、
税と社会保障の一体改革での納税者番号制度導入が予定されている。
アメリカの社会保障番号（SSN）のように
奨学金の滞納者情報が
民間企業や軍隊に利用されないとは限らない。”
（同 P.222）
民主党野田政権でも画策された《国民総背番号制度》が
また〈自民党-公明党ら〉に「政権交代」が起ころうとも、
まるで〈菅-野田政権〉のバトンを引き継ぐかのように、
《小選挙区制のマジック装置》のテコと
《マスコミ動員によるプロパガンダ》とをもって得た
「数の暴力」でもって、
〈安保関連法≒戦争法〉など他の重要な法案と同じく、
《マイナンバー社会保障・税番号制度》を
可決・成立させてしまうのでした。
個人の《各情報・個人の状況を、
一元的に閲覧できて、
その個人の総合的状態を把握することが可能》
となるシステムが、潜在的に形成されてしまいました。
もともと、この《個人監視・管理社会化システム》は、
〈小泉政権〉のもとで急速に進められてきたもので、
《社会保障番号導入構想》から来ているものです。
アメリカ兵を空輸し、それは軍事の一体化である、
として
名古屋高裁で違憲判決が出た「自衛隊のイラク派兵」
然り、
今度の「安保関連法≒戦争法」も、
「派遣法の改悪」も、
安倍政権に際立ったものとして捉えられません。
さて、日本の奨学金の在るべき姿として、
岡村稔氏は、次のように提言しています。
“ 《おわりに――「99%」のための奨学金に》
文部科学省は二〇一二年二月、
日本の大学生の平均勉強時間が四時間と、
アメリカの八時間の半分しかないことが、
高等教育の「危機」であるとして、大学生に「成長度テスト」を行う検討を始めた。
しかし、それより先に文科省がやるべきことは、
学費のためにアルバイトに追われ、
「就活」のために授業を受けられない生活から学生を解放し、
学びを保障する環境を作ることではないか。
まず、学費負担を軽減し、
給付制奨学金を必要とする学生にすべて保障することから
始めるべきだ。
文部科学省が概算要求化した大学等の給付制奨学金は、
全体の事業規模の１パーセント・・・というささやかな規模であった。（中略）
私たちが望むものは
「権利」としての教育無償化であり、給付制奨学金である。
「大学」や「学生」などがそれぞれの単位で商品化され、
「個人的な投資＝貸与奨学金」により膨大な債務を背負う現実を
転換するには、
[教育無償化や給付制奨学金を政府が用意することなどが]
次世代に対する基本的支援の本流になる必要がある。
それは東日本大震災被災地の生徒・学生をはじめ、
多くの若者に希望を与えるだろう。
社会によって支えられていると実感できる教育は、
その知識や能力の自発的な社会への還元を促していく。
卒業後の負担がなくなることは、
新たな消費を拡大させ、
教育費負担が最大の要因であった少子化にも
歯止めをかけることができる。
明日の社会に豊かな利子をつけて還元できる「99%」のための
給付制奨学金の実現が、今こそ求められる。”
（同 P.223）
一方には
定員割れを防ぐための学生受け入れからくる、
教室レベルの劣化の悩みがあり、
もう一方の端には、
限られた時間で、大学で学びたい学生が、
バイトや資格獲得や就活で、
学びをはじめ貴重な時間を盗まれていく不条理、
現実があります。
さらに、学費が高騰化しているが、
しかし、大学の教員や職員は、
「多忙化」や「ワーキングプア」や｢不安定化｣など、
「見えざる脅威」に、
多大なエネルギーを奪われていく現実があります。
一方の〈生徒側〉には、
「時間と労力とを盗まれ、借金を負わされる地獄」
があり、
もう一方の〈教員や職員側〉も、
「時間と労力とを奪われ、職務に追われる地獄」
があるけど、
「その中間」には、
《高騰化した授業料など》が、
すくなくともあるはずなのですが、
どこに消えているのでしょうか？
そんな状況下で、「SEALDｓ」が現われ、
先生がたも、
「立憲デモクラシーの会」や、
「安全保障関連法に反対する学者の会」ばかりでなく、
各大学で反対する会として集う格好で立ち上がり、
「アベ政治」の波を押し返す機運を、
作りはじめるのですが、脱帽するばかりです。
明日から、また労働の日々だな。
（つづく）
〈関連記事〉
☆奴隷労働者供給構造と経済的徴兵制 ～貧困と監獄と軍隊と／日本版プラン・メキシコへの罠（最終回）～
☆”貧しき者は罰せよ”は「ワシントン・コンセンサス！？」＜日本版プランメキシコへの罠（２２）＞～
☆囚人は”とても優秀な労働者”！？～日本版プラン・メキシコへの罠（２０）～
☆「スリーストライク法」と悪循環～日本版プラン・メキシコへの罠（２１）～
☆【中】《経済的徴兵制》は《貧困の監獄》で完成する～安倍政権が構築中の日本の《階級社会》化～
☆【後】《経済的徴兵制》は《貧困の監獄》で完成する～安倍政権が構築中の日本の《階級社会》化～
☆【ラスト追加】《経済的徴兵制》は《貧困の監獄》で完成する～安倍政権による日本の《階級社会》化～
※ 前回と今回の記事は、
『日本の奨学金はこれでいいのか！』所収、
第1章 総論「教育における格差と貧困
～「貧困ビジネス化」した奨学金問題から考える～」
（大内裕和氏）と
岡村稔 「奨学金はどこへ行く」
『現代思想 2012年4月号～特集：教育のリアル～』所収とに、大きく拠っています。
追申、
益川 敏英氏による
「ぼくはどうして科学者になったのか」とする2008年の日本記者クラブでの昼食会講演の中で、
かつてと現在とで、
高等教育への入学に関して、
ある種の階層社会化への変容が
出来あがりつつある点ついての言及が出てきます。
「ぼく自身が科学者になろうと思った経緯というのは、
これからちょっとお話ししますけれども、
大学院に入って、
そして研究のまねごとみたいなのを始めた時代
というのは、日本人、等しくみんな平等なんです。
だから、日本は資源がないんだから、
科学で生きるより仕方がないというテーゼがあって、
そして自分は科学が好きだというのは、
お百姓さんの子供であろうが、
酒屋さんの子供であろうが、
勉強の好きなやつは入れたのです。
いまは違いますね。同じ能力であったならば、
ちゃんと勉強部屋を子供に与え、
家庭教師をつけたほうが、
何もしていないよりも、
大学へ入る確率は必ず高くなります。
いま、大学の中で若手をつかまえて、
おまえのところはおやじは何をやっているの、
というような聞き方をすれば、
我々の世代とは明らかに違っています。
だから、好むと好まざるとにかかわらず、
歴史的にみれば、
必然みたいなところがあるのですけれども、
ある意味での階層社会ができあがっている。
――――――――――――――――
（※）「志村、うしろ！」[shimura, usilo]（Watch your back！かな？）
：志村というのは、志村けんという個人を指し、
個人名/固有名詞であるのだが、
ひいて広くは、
当事者が、後ろの危機に気づかない光景/状況に対して使われる場合がある。「志村 うしろ」で画像のネット検索してみたなか、
以下の４枚をピックアップ。
――――――――――――――――――――――
☟したの左右２枚は、
「背後の危機に、当事者が気づかない」点を拾って、
「志村、うしろ」表現が、応用的に使われており、画像検索でヒット。
※☝クリックすると、リンク移動できます。
ネットを通じて、個人会員登録できます。
当ホームページより、以下に一部転載。
「日本は主権在民の国家です。
憲法に違反するTPPは、
私たちの手で阻止できるはずです。
今こそ、国を相手に声を上げようではありませんか」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
SEALDs
SEALDs KANSAI
SEALDs TOHOKU
SEALDs RYUKYUなど、
若い子たちの活動に、
どうぞ、御支援をお願いします。
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また、
我らが同時代の素敵な先生方による市民政治活動に、
御支援の御協力をお願い致します。
安全保障関連法に反対する学者の会
第一勧業信用組合 千駄ヶ谷支店
普通預金 店番０２４ 口座番号６８４９０４３
口座名：安全保障関連法案に反対する学者の会
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※クリックして、リンク移動できます。
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☝クリックすると、辺野古基金のページに、リンク移動できます。
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20150702 UPLAN
【酷い酷い政府交渉】
住宅供与打ち切り・避難指示解除に抗議し、
記者会見＆政府交渉
要請書
「避難者を追い詰める帰還促進政策、 賠償や支援の打ち切り方針に抗議」 （FoE Japanさん）
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☆カンパ募集中☆
FoE Japanでは、
福島原発事故の被害者の権利を守るための活動を継続して行うため、
カンパを募集しています。
郵便振替口：００１３０－２－６８０２６
口座名：FoE Japan
※必ず、通信欄に、「福島支援」とご明記の上、
ご住所、ご連絡先、ご氏名をお忘れなくご記入ください。
（領収書や活動報告をお送りいたします）
連絡先：国際環境NGO FoE Japan
Tel: 03-6909-5983
担当：満田（090-6142-1807）
メール：info@foejapan.org
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広島県廿日市市長:
宮島の鹿のために山や低地の環境を整え、
鹿の健康管理、増え過ぎないよう
避妊をお願いします。
（Change.org署名）
宮島の鹿のために山や低地の環境を整え、
鹿の健康管理、増え過ぎないよう
避妊をお願いします。
（Change.org署名）
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Gift - ( Official Video ) Director's Final Cut
〇 アデ～さんのブログ「柴犬ADELLE」
☆里親募集中です！各地の犬猫の里親募集情報をまとめています☆
〇heart♪さんのブログ「teardrop」にリンク移動します。
熊本の保健所で期限が迫ってる犬猫ちゃんたち
〇「ばなちゃん@bana_dogcat」さんのツイッター
〇「ヲレンジ★拡散希望@nature_orange」さん、
〇「マタ @doubutukyushutu」さん、
〇「ｶﾌﾟｺ @buuubuuu0505」さん、
〇「香川県の犬猫殺処分問題と向き合います。 @with_animals_k」さん
〇「tamutamu @tamutam63196149」
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