おはようございます
このところ「今さらですが、ホルモンって何?」 と「ホルモンにはどんな種類があるの?」 と続けて、ホルモンについて、基礎的な話をお届けしました。ちょっと難しかったですか?
私たちのからだの中を快適な状態に保つしくみのことを、ホメオスタシス(生体の恒常性)と言います。ホメオスタシスがちゃんと機能しているかどうか?それによって、健康でいられるかどうかが決まります。
ホメオスタシスについては、「今さらですが、自律神経って何?」 で解説してますので、まだ読まれてない方は、ぜひ目を通してくださいませ。
そのホメオスタシスを維持するために、血液自体にもコントロールシステムがあるんですが、その話はちょっと置いといて、神経系と内分泌系が大きな役割を果たしてるんだってことを覚えといてくださいね。
で、自律神経については、「自律神経って何してるの?」 と「自律神経はどんなふうに調節されるの?」 を書いたので、今回内分泌のホルモンについてお届けしたという次第です。
つまりね、健康維持のためには、避けて通れない話なんです。医療系の学校へ行くと、生理学で学ぶ内容なんですが、専門家でなくても知っておいて損はない。だって、健康なからだでいつも起きていることが、うまく起こらなくなったり、暴走したりすることが病気でしょ?
自分のからだのこと、他人任せにしちゃダメなのよ。自分のからだは、自分が一番よくわかるはずなの。からだのしくみを知っておけば、なぜ食事に気をつけなきゃいけないのか、なぜ運動が必要なのか、なぜ睡眠が重要なのか、いろんなことが腑に落ちるってもんです。
ストレスがからだに与える影響は、そりゃもう種々様々。たとえば自律神経失調と言っても、人によって出てくる症状が違う。肩こり、腰痛、頭痛、耳鳴り、めまい、食欲不振、全身倦怠感、ほてり、冷えなんていうのから、ひいては高血圧、動脈硬化、胃潰瘍、甲状腺機能障害、がん、不眠、うつ、不安神経障害などに結びつくものまで。
ストレスがかかったとき、からだに起こる反応は、まず自律神経のうちの交感神経が興奮すること。だって、交感神経は「闘争か逃走の神経」で、からだを臨戦態勢に持っていくために働くんですから。
そんな状態が続けば、血管が収縮して血流は悪くなるし、心拍数が増加して心臓に負担はかかるし、精神的にも緊張が続いて、免疫力にも影響しそうでしょ?
交感神経が興奮すると、それによって副腎髄質も刺激されて、カテコールアミン(アドレナリン、ノルアドレナリン、ドパミン)の分泌が増えます。カテコールアミンって、神経伝達物質 でもあるんだけど、ホルモンでもあって、心臓の収縮力を増やしたり、血圧を上げたりするのよ。
同時に、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)と副腎皮質ホルモンの分泌が増加します。これは、からだのダメージをすぐ修復できるようにするためでもあり、尿量を減らすためでもあるの。
すべては臨戦態勢のからだをつくるため。だって、敵と戦うにしろ、走って逃げるにしろ、食事をしたり、トイレに行ったり、のんびりくつろいだりしてる場合じゃないでしょ?
適度なストレスなら、それが元気をくれます。で、夜ともなれば、副交感神経が優位になって、消化吸収して、からだを休めて、次の闘いに備えるからだづくりが行われます。
ところが、過剰なストレスが持続してしまうと、副交感神経への切り替えがうまくいかなくなるの。副交感神経の働きが弱ると、分泌や排泄がうまく運ばなくなってNK細胞やキラーT細胞の働きが弱くなったり、リンパ球が減ったりします。つまり、免疫力が低下しちゃうんです。
からだの中の反応は、ひとつがひとつじゃ終わりません。なだれ式にいろんなことが起こるんです。だからこそ、うまく機能してるんだけど、ひとつ狂うと、いろんなところが狂ってくる可能性が高いんです。
ひとつの病気でも、いろんなところから診たほうがいい。そのためにも、からだのしくみは知っといたほうがいいと思いますけど、どうかな?
一天一笑、今日もいい1日にしましょう。
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