泣いたらスッキリするのは本当? | 春月の『ちょこっと健康術』

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おはようございます ニコニコ


涙の数だけ強くなっていると思う? ブログネタ:涙の数だけ強くなっていると思う? 参加中


音譜涙の数だけ強くなれるよ アスファルトに咲く花のように … 岡本真夜さんの『Tomorrow』、元気をもらえる歌ですね。ひところは卒業式ソングにもなってました。昨夜のTVで、『エチカの鏡』だったかしら?なかなかとべない跳び箱に、泣きながら挑む保育園児をみていたら、確かに「涙の数だけ強くなる」ように思いました。子どもってすごいなぁ。


私自身は、子どものころ、泣き虫な子でした。それで近所の子から絶交されたことがあるくらいです。小児ぜんそくがあったせいで、鈍くさかったから、足手まといだったんでしょうね。私は私で、ついていけないから、くやしくて泣く。幼いときのそうしたくやしさは、その後の負けず嫌いをつくったように思うから、やっぱり、涙の数だけ強くなったんじゃないかな。


ところで、涙ってしょっぱいですよね?それもそのはず、ヒトの体液って、涙に限らず、ナトリウムイオンと塩素イオンを含んでますから。このふたつがくっつけば、NaCl(塩化ナトリウム)、つまり塩だもの。涙には、ほかにカリウムイオン、ビタミンA、ビタミンC、グルコース(ブドウ糖)、アルブミン(タンパク質)、ラクトフェリン(抗菌物質)、IgA(免疫グロブリン)、EGF(組織成長因子)などが含まれています。


それらの成分をみれば、涙の役割がわかります。つまり、

① 角膜を潤して乾燥を防ぎ、表面の細かな凹凸をなくして、ピントが合いやすいようにする

② ゴミや老廃物を洗い流して、目を清潔に保つ

③ 角膜とその周辺へ、ビタミンやグルコースなどの栄養素や酸素を運ぶ

④ 細菌と戦って、感染から目を守る

というようなこと。ドライアイになると、こうした役割を十分に果たせなくなってしまうので、手当てが必要になるんですね。


まばたきのたびに、目じりの上側にある涙腺から涙が分泌され、目がしらにある涙点から鼻へと吸収されます。わずか7μl(100万分の7リットル)程度ですが、目の表面の角膜に薄い膜をつくり、栄養を補給します。これを涙の基礎分泌といいます。この量が少なくなるのがドライアイ。


ところが、感動的なシーンをみたり、うれしかったり、悲しかったり、感情がたかぶったときには、大量の涙が出ますね。すると、涙点での吸収が追いつかなくなって、目がしらからポロッとあふれたり、目じりからしたたり落ちたりします。泣くと鼻水が出ちゃうのも、そのためですけど。


涙を分泌する涙腺は、安静と回復の神経 である副交感神経に支配されています。ということは、「ストレス解消のために泣く」のは、自律神経に対する一種のバイオフィードバックかもしれません。


実際に、『涙-人はなぜ泣くのか』のウィリアム・フレイ博士の研究によれば、感動の涙には、ストレスホルモンと呼ばれるACTH(副腎皮質刺激ホルモン)が含まれているそうです。つまり、涙を流すと、ストレスも一緒に流れていくことになるので、スッキリできる!


赤ちゃんは、ストレスによって泣くようにできています。おなかがすいたり、おむつが濡れたり、何かしらの不安を感じたり、そういうものがストレスになるから泣く。これは、生まれつきで、そういうふうに遺伝的にセットされているらしい。ストレスで泣くのは、実は自然なことなんですね。


なので、おとなもストレスを感じたら、思いっきり泣くといいんです。泣きたいときにがまんしてしまうと、それがストレスとなって、ストレスホルモンが出ても、涙として出せないので、よけいにストレスがたまっていくことになっちゃいます。涙もろくなるのは、無意識のうちにストレスコントロールしているのかも?


一天一笑、今日もいい1日にしましょう。


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