「あんたなんか大嫌い」
俺は、彼女から痛烈な平手打ちをくらい、こっぴどく振られた。
これで、女性に振られるのは、99人目だ。
あと一人で、記念すべき100人目となる。
だからといって、自慢しているわけじゃない。
本当は、一人の女とずっと一緒に居たいんだが、なぜか、数回もデートすると、こうなってしまうのだ。
別に、浮気をするわけでもないし、けちけちしているわけでもない。
自分で言うのもなんだが、ルックスもいけてるほうで、頭も切れるし、勤め先も一流企業で、出世街道まっしぐらだ。
友人に俺の悩みを相談すると、そこまで彼女を作れるおまえは凄いと言われるのみで、なんで振られるのかはさっぱり解決しない。
友人の言う通り、ルックスも金も地位もある俺は、彼女を作るのには不自由しない。ちょっと声を掛ければ、大抵の女は付き合ってくれる。
そんな俺がある日、とうとう振られる原因がわかった。
ちょうど、100人目の彼女に振られたときだ。
その時は、喫茶店だったが、俺達の席の横に、ミラーが取り付けてあった。
「自分の顔、鏡で見てみたら」
そう言って、100人目の彼女は席を立った。
鏡に映る俺の顔は、赤ずきんちゃんを狙う狼のように、欲望を丸出しにしていた。
ふとしたことから知り合った、中堅の会社に勤める健一と、売れない劇団員の麗の、恋の行方は?
会社が倒産し、自棄になっていた男の前に現れた一匹の黒い仔猫。
無二の友との出会い、予期せぬ人との再会。
その仔猫を拾ったことから、男の人生は変わっていった。
小さな命が織りなす、男の成長と再生の物語。
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旦那は、冴えない正真正銘、日本の民間人。
そんな凸凹コンビが、CIAが開発中に盗まれた、人類をも滅ぼしかねない物の奪還に動く。
ロシア最凶の女戦士と、凶悪な犯罪組織の守り神。
世界の三凶と呼ばれて、裏の世界で恐れられている三人が激突する。
果たして、勝者は誰か?
奪われた物は誰の手に?