シネポン! vol.5 「フォーエヴァー・ヤング」 | 映画バー「銀幕酒場」オフィシャルブログ[バーの紹介とか、映画やDVDやドラマやアニメや演劇のハナシ]

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※某映画サイトで発行していた携帯メルマガ「 シネポン!」を再編集して登録しています。

今週のお題 2001/02/14
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リーサル・ウェポン(1987・米)
Lethal Weapon

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フォーエヴァー・ヤング(1992・米)
Forever Young
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メル・ギブソンつながりとなる、この「 時を越えた告白」は泣ける恋愛もんとしておなじみ。

舞台となるのは、第二次大戦のちとまえ。

メル・ギブソン演じる空軍テストパイロットの“口べた男”が、ついに彼女にプロポーズしようと決心するところから物語がはじまります。

待ち合わせした街角の喫茶店で彼女を待ちながら、なんてプロポーズしようかとドキドキ。

プロポースの言葉を考えつつ、彼女が来るのを待っていた。

ところが、その街角で彼女が交通事故に遭ってしまうのだ。
しかも、目の前で!

ババーン!

なんとか命こそ助かったものの、意識を取り戻すことなく植物状態になった彼女。
そして、すべてを失ったかのように落胆するしかメル・ギブソン。

でも、いつかは彼女も目を覚ますのではないか、という期待を胸に研究段階にあった人工冬眠の実験に志願するのでした。

「彼女が目を覚ましたら起こしてくれ」と、ひと言残して、冬眠へ。

そう、彼は伝えられなかった言葉を彼女に伝えるべく未来に旅立つことにしたわけだ。

しかし、彼が目を覚ましたのは50年後の現代だった。

かつての友人がどこにいるのかも分からず、人工冬眠実験そのものが極秘だったため、空軍関係者に聞いてもアテにならない。

そんななか、とある少年の協力によって、やっとかつての友人の消息が分かるのだが……。

果たして、彼女は一体どうなっているのか?

まぁ、結論からいくと、なかなかいいストーリーです。

愛する彼女に伝えられなかった“言葉”を伝えるため、50年ぶりに目覚めたというロマンチックストーリーがそもそも泣かせる。

でも、映画としては期待しないでください。

ただ、気持ちを伝えることの大切さ。
たった“ひと言”だけど、伝えたい言葉をめぐる物語。

また、意外な俳優さんが出演しているのも要チェックッス。

助けてくれる少年は「ディープインパクト」で目立って、その後「ロード・オブ・ザ・リング」で主役となるイライジャ・ウッドだし、その母親役は、あの「大逆転」「ワンダとダイヤと優しい奴ら 」「トゥルーライズ 」のジェイミー・リー・カーチス。

後半に出てくる人工冬眠の科学者は「ターミーネーター2」でも科学者やって、「スピード」でもおなじみのジョー・モートンやないの。

ジョー・モートンといえば、傑作「エグゼクティブ・デシジョン」で腰を痛めた爆弾処理兵士といえば分かるかな。当時は「ホワット・ライズ・ビニース」「偶然の恋人」やケビン・コスナー主演「コーリング」なんかに出演。

ホンマいい味出してる脇役ですな。

ちなみに監督は「13日の金曜日」「ガバリン」などのスティーブ・マイナー。
なぜに、あんた、恋愛モノ?

……てなわけで、次回もこの映画に関わりのあるキーワードと“秘密のつながり”のある映画をご紹介します。

再編集版@あとがき

このメルマガ「シネポン!」はここで休刊しちゃいました。

当時、携帯メルマガ専用配信サイトで、そんなに読者も多くなかったと思います。

もし再起動する機会があったら、もっと新しい映画を交えつつやりたいところですが、そもそもニーズもなさそう。

そもそも、第1回の「映画の作り方教えます」紹介のときに書きましたが、週末レンタル屋さんで「ナニかりよう?」とお悩みのユーザーさん向けにはじめましたメルマガです。

いまや映画サイトもいろいろあるし、情報あふれる時代となりました。

しかも、最近の映画ユーザーは、昔のように監督や俳優にこだわりなく見ていると映画業界から分析されてます。

例えば、スティーブン・スピルバーグ好きなら、スティーブン・スピルバーグの映画を全部見て、映画それぞれの違いを味わう。

ジョニー・デップが気になったら、ジョニデが出ている映画をぜんぶ見る。

少なくとも1990年代あたりは、まだそんな時代だったと記憶してます。

また、当時は、年間何本映画館で見ているか競うような時代だったと思います。

当時、東京の映画オフ会に何度か参加しましたが、年間400本以上、映画館で見ている人でも「いやいや、自分なんてまだまだです」と語っていた時代です。

実際、映画館で年間700本以上見ている人が何人もいました。

まぁ、当時の雰囲気についてはまた書きたいと思いますけど。

いまはまた違う映画鑑賞の時代になったように思います。

例えば、監督や俳優にこだわって映画を見る人はいないと分析されているのもそうですが。
となると、ある意味では“作品勝負”の時代になったんですかね。

これについては、語ること満載なので、また書きます。

それも時代ですね、シミジミシジミ。

■シネポン! 連載
シネポン! vol.1 「映画の作り方教えます」
シネポン! vol.2 「雨に唄えば」
シネポン! vol.3 「踊る大捜査線 THE MOVIE」
シネポン! vol.4 「リーサル・ウェポン」

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