過去分析メモ/中小地方都市における中心市街地の現況・・・(4) | ゆるポタで心リセット“おれ野_お散歩日記”by_✡CAMMIYA…ちょいマニアックで開運

過去分析メモ/中小地方都市における中心市街地の現況・・・(4)

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まちなか居住型の再開発事例/「愛宕コーポラティブハウス(埼玉県上尾市愛宕)」

*2005.5.4本ブログ管理者自ら現地へ出向き撮影

■本ブログ内関連記事参照




(5)国内において実施されている中心市街地への居住誘導政策事例


借り上げ市営住宅制度……宇部市(平成12年~)
● 中心市街地活性化モデル住宅……山口県住宅供給公社宇部支社(平成15年)
● 特別優良賃貸住宅・建て替え促進制度の運用……敦賀TMO(平成14年~)
● 「人々の集いの場」コミュニテイの場の必要に言及……諏訪市(平成14年)
● 都市型住宅、商住複合開発の必要性に言及……福島市
● 都市観光と快適中心市街地居住の必要性に言及……洲本市(平成12年)


【参考】

限られた消費人口にも関らず、郊外に次々と大型SCによる新規参入など、

中心街の衰退には複雑な要因が絡み合う
(地方自治研究機構「中心都市の中心市街地再生方策に関する調査研究」p.9)


中心市街地区域内の賃貸住宅・共同住宅の新築・増改築に対する費用助成
                      ……酒田市(平成13年~)
● 観光と居住機能、居住環境(特に保育・教育)に言及…鶴岡市(平成12年)
● かいわい商業と中心市街地居住の維持のための事業…水沢TMO(平成12年~)
● 高層マンションと商業・公益施設との複合型で再開発…飯田市(平成9年~)


【参考】 住宅附置義務・・・・・・東京都(千代田区) 
【参考】 町家型集合住宅……京都市(平成7年~)

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京都の職住共存地区における将来イメージ像

巽和夫・町家型集合住宅研究会編

『町家型集合住宅-成熟社会の都心居住へ-』p.237、学芸出版社、1999年…より引用

 :

特に、町家型集合住宅は、

都市の大部分は近世城下町を起源(佐藤滋ほか「図説・城下町都市」)」

とする我が国の、

特に「明治維新前にできた都市は、70.3%

(足達富士夫ほか「歴史の町なみ 北海道・東北編」)」である東北地方の

中小都市の商住複合型による中心市街地活性化に応用できないだろうか?


例えば、旧仙台藩領にも街の中に部分的に古い町家が残存している中小都市がある

(白石・水沢・村田など…これら歴史的都市の町割(町人地)は、

京都と同じ間口が狭く奥行きが長い「うなぎの寝床」「短冊形」が基本…

江戸時代を起源とする古い町並みが残る城下町や在郷町を「小京都」と呼ぶ所以は、

この「短冊形…江戸時代は間口によって税金が科せられていたので、

間口が狭く奥行きが長いほうが有利(栃木市参考資料館)」による

京都と同じ街区構成の中で個々の建物の軒線や壁面線が連坦する景観にある)。
*現代町家→「タウンリゾートとしての商店街」吉野国夫(学芸出版社)も参照

これらの都市は、"地方(=ぢかた)知行制”/河北新報社編「仙台藩ものがたり」…

を敷いた旧仙台藩の中で「支城」城下町的な役割を果たした。

白石市・水沢市ともにTMOを設立し、

「城下町特有の街並み」「歴史的・文化的遺産を活かした市街地活性化」「商住一体」

「古い街並みを生かす方向」で政策が進んでいる(雑誌・仙台経済界別冊2003年1月)。

少なくとも軒高・壁面線・屋根の形状・壁の色・格子窓・建物の大きさ(高さ)等について

市民合意のもとに

ファサードを統一した店舗併用の集合住宅をつくるだけでも効果があるのではないか

【参考】国土交通省における各種補助や住宅金融公庫(都市居住再生融資)等の支援



街や公共交通の衰退を予防する....警「美」報 告 書 ☆彡   ▼CAMMIYA-公園設置基準

埼玉県志木市における公園設置基準(開発区域面積の6%以上を公園に、、、)

この基準は、宅地等の開発及び中高層建築物の建築に関する指導要綱(平成9年志木市告示第49号。以下「要綱」という。)第12条第1項の規定に基づき、公園、 緑地又は広場(以下「公園等」という。)の設置に関し、必要な事項を定めるものとする。

事業区域面積が50,000平方メートル未満に限り、予定建築物等の用途が住宅以外のものであり、周囲の状況により特に必要がないと認められる場合にあっては、この限りではない。

公園の種類

1.街区公園(主として街区居住者が利用/標準面積0.25ha=2500㎡)

                                  *桐生市(誘致距離250m)

1-1近隣公園(主として近隣利用/標準面積2ha=20000㎡・誘致距離500m)

1-2地区公園(主として徒歩圏内利用/標準面積4ha=40000㎡・誘致距離1km)

2.総合公園(都市住民全般が対象/標準面積10~50ha=100000~500000㎡)

3.運動公園(都市住民全般の運動/標準面積15~75ha=150000~750000㎡)

4.都市緑地(自然環境保全・景観向上/標準面積0.1ha=1000㎡)

住民1人あたりの都市公園の法定面積(都市公園法施工令)=10㎡ 

                       *実際6.87㎡(平成19年3月末・群馬県桐生市)

                       *市街地は市街地居住人口1人当たり5㎡が標準

● 中心市街地居住と、空地・緑地・防災・誘導居住水準との関係
……空地・緑地の設定基準
  →田原市、桐生市マスタープランの例(↑上記数値基準参照)


……空地と防災の関係(木造住宅密集地域の不燃領域)と耐震性
  →内田雄造「既成市街地の防火安全性」


耐火性の高い構造物を挟めば大丈夫(青木仁「なぜ日本の街はちぐはぐなのか」)
……誘導居住水準→第8期住宅建設5カ年計画

誘導居住水準(=住宅ストックの質の向上を誘導する上での指針
1.一般型誘導居住水準/(例)4人世帯:123㎡
 

2.都市居住型誘導居住水準/(例)4人世帯: 91㎡

3.最低居住水準(-健康で文化的な住生活の基礎として必要不可欠な水準

                      /(例)4人世帯: 50㎡

江刺区 田原NTT

岩手県奥州市江刺区(上)、愛知県田原市(下)/いずれも本ブログ管理者撮影

……町家街区の「公園道路」化(青木仁「なぜ日本の街はちぐはぐなのか」)
  →自動車減少時代(国土交通省による自動車保有台数の見通し)
  →在来の町家街区(各住戸が「みち」に直接つながる)

   ↓
 「みち」は単に住民の通行の場であるだけではない(多様な機能を持つ公空間)。 
・ 各種サービスの供給ルート     (「町家型集合住宅」p.138)
・ コミュニテイ空間
・ 子供の遊び場
・ 住民以外の不特定多数の往来空間


……町家型集合住宅が持つ「自然環境との親和性(「町家型集合住宅」p.151)」
  ↓

町家が本来持つ「構造面の自立性とともに、

日照、採光、通風等の居住環境確保を基本的には隣接敷地に依存しない(同p.152)」

「ひとつのユニットが環境的に完結しており、

ユニットが横にいくつ連坦しても相互障害を起こさないようになっている。

また、奥行きの深さを坪庭によって分節したり、

環境調整能力のある天井高の高い通り庭を設けたり、広めの路地を確保する

(*仙台藩の町家は、「通り」から見ると京都に似ているようだが、実は「似て非なる」ものである。宿駅機能がある町家を除き、前面に並ぶ一般の商家は「通り土間」無しの「前土間型」で、奥に並ぶ別棟の居宅はL字状に「曲がり屋」風に接続させて、居宅部分の前の隣家との隙間に広がった空地に京町家で言う所の「通り庭」「坪庭」「中庭」と同じ居住環境調整機能を持たせている=「前庭通行方式」)

つまり、居宅部分は庭付き一戸建て分譲住宅が若干建て込み気味になった状態に近いと思われる

たとえ建て込み過ぎても、当時の仙台藩の場合は隣地との境に堀や小川を通し、

町家周囲の武家屋敷は「杜の都」の原型とされる豊富な屋敷林を蓄えている。

町屋敷は基本的に街道筋に「線状」に展開し、

京都の様に町家が「面」的に密集立地していない。)といったようなことによって、

採光や通風を図り、居住性を確保(同207)」

「外からは見えず、内からは良く見え、明かりを良く通すようになっており、

採光・通風とプライバシーという矛盾するものを両立(同)」

という利点を店舗併用の集合住宅に応用

居住環境改善

(通常のマンションは敷地内部に採光と通風を確保する空地部分を持たないハーモニカ型+指定容積率をフルに使う「巨大な箱(壁)」になることで事業採算性を向上→高密度の都心居住が生育環境に悪いとされる一因)。

村田3

彦根キャッスル

「前庭通行方式」を採用する仙台藩町家(宮城県柴田郡村田町=上)と、

表通りに面して隣棟間隔を空けずに連続的に建て込む京風町家(滋賀県彦根市=下)

(いずれも本ブログ管理者撮影)

京町家と江戸・仙台方面の「町家」及び町割り等の相違について
・ 吉田靖監修「民家と街並み」山川出版社px42
・ 角田市教育委員会「角田石川氏四百年」p.16、巻頭口絵
・ 「宮城縣史(住居編・復刻版)」、「角田市史(通史編・下)」
・ 斎理屋敷(宮城県伊具郡丸森町)入館案内パンフレット等
・ 河北新報社「仙台藩ものがたり」ほか河北新報の朝刊特集記事など
・ 国交省東北地方整備局「T-COM」vol.3 2001年5月 p.8

細長い敷地内部に奥の部屋へ

光や風を採り入れる為の空地部分が存在するという伝統を踏襲し、

通常のマンションの様にオートロック等で外部から閉鎖されていない

一般町家における敷地内空地を、集合住宅化で「立体路地」「立体坪庭」として整備し、

内部居住者と外部との交流の場に利用→コミュニテイ形成を促進)。

警「美」報 告 書 ☆彡 .......................... 街と電車と時々グルメ ▼CAMMIYA-地方中心街街並み提案

例えば、高さも5階建てまで…程度に抑えれば、

3階以上をセットバックし周囲の高さにあわせた例も有り街並みを大きく崩す恐れがない。

何よりも、そのファサードが周囲の歴史的街並みに調和し、

交流人口の増加を伴う観光資源になる可能性

例・城下町らしさがある

(・但し、旧仙台藩の仙台城下に近いところで規模の小さい商家は、間口が狭いの(半軒間口)で若干建て込み過ぎだが、京都の様に面的に拡がらず、街道筋に「線状」的(周囲は「杜の都」の原型とされる豊富な屋敷林を持った武家地と、その境界線上の水路・堀)で、京町家の様に「中庭」「坪庭」の工夫をしなくても昔は住環境としてはそれほど悪くなかったが、今日に至っては、町家のファサードを活かした集合住宅化をするならば、敷地中奥部以降は京町家の工夫を採り入れて採光・空調面の工夫が必要かもしれない。)

スケルトンとインフィルを分けて設計するという概念を採用すれば、

後代にわたる様々な居住ニーズに対する「居住誘導水準」に対応

(スケルトンとインフィルの概念……宮本俊次「長期耐用型住宅の取り組みについて」)

……連坦建築物設計制度(一団地認定)による個別性と連続性の両立
  →袋小路内の接道要件「既存不適格」建築物の建て替え促進(同p.235)
  →「連続建て」によってまとまった広い空地・緑地が確保可能
   *防災対策はマンション並みに(権利関係は一戸建て扱い)
      (青木仁「なぜ日本の街はちぐはぐなのか」)


……「共同建て替え」ならば、不動産証券化、再開発会社の設立
    →「都市再生と新たな街づくり事業手法マニュアル」など、、、

ワンストップ型食品スーパーや身近な公共施設併設の複合開発には、

やはりある程度の広さが必要
→地方自治研究機構「中心都市の中心市街地再生方策に関する調査研究」p.116
           

中心市街地は、単なる過去の遺産ではなく、現在地域が抱える問題点に対処するための様々な取り組みを行なうための重要な資産、市民の共有財産(地方自治研究機構「中心都市の中心市街地再生方策に関する調査研究」p.116)」
街や交通網の衰退を監視する....警「美」報 告 書 ☆彡   ▼CAMMIYA-所沢101110126

■埼玉県所沢市の事例(本ブログ内関連記事参照)





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