皆さま、おはようござます!
わたらせ渓谷鐡道・足尾(あしお)駅です!
旧・国鉄(→JR)足尾線の駅として、大正元年12月に開業した駅です。
足尾と言えば、かつては鉱山で栄えた街。
現在は4千人足らずの人口も、
全盛期には4万人近くもいたというから驚きですね。
足尾駅を見渡すと、
活気付いた当時の街の様子を伺い知ることができますよ。
広くながらも閑散とした駅舎の待合室です。
改札口(画面右側)と出札窓口に距離があるのは、
かつての足尾駅が、数多くの駅員さんで管理されていたことの証。
現在は駅員さん、お一人だけなのでしょうか?
足尾銅山が閉山する以前は、
足尾駅もさぞ、賑わっていたんでしょうね。
足尾駅は相対式ホーム2面2線構造です。
それにしても、国鉄時代から残るこのほホームの低さは、
本当に感涙ものですよ。
大正時代に建てられた煉瓦造りの油倉庫!
国鉄時代から残る駅名標!
ホームの母屋に残る、大正時代の信号線と碍子!
(これ、本当に今では見れないものなんですよ)
ホーム中ほどにある踏切!
…と、大正・昭和初期の駅の雰囲気を堪能するには十分すぎるくらい、
懐かしのアイテムで埋め尽くされた足尾駅なのでした。
足尾線といえばかつては、
銅山で生成された化成品を輸送する、
貨物列車で溢れていた路線です。
昭和59年2月のダイヤ改正で、
車扱い貨物輸送が廃止になってからは、
全国の多くの駅で、構内の側線や留置線が撤去されてしまいましたけど、
どういう訳か足尾駅は撤去されぬまま、
現在でも広い構内を這う線路を見ることが出来ます。
そして駅舎の間藤駅寄りには、
ここでは今では貴重となった保存車両を見ることも出来るんですよ。
キハ35 70とキハ30 35の2両です。
足尾線の気動車というと、キハ20のイメージが強いですけど、
第3セクターに転換される直前には、
キハ30・35も乗り入れていたみたいですね。
高崎区表記が残り、
晩年は八高線で活躍していた車両のようですけど、
足尾線で運用されていた時期については不明のままでした。
こちらは、タキ35811(形式:タキ35000)です。
昭和44年から実に1,000両以上も製造され、
ちょっと前までは全国どこでも見れた車両なのですが、
昭和20年に廃形式となってしまったタンク車です。
当たり前に存在していた車両が、
意外にも保存されぬままに姿を消してしまうのが、
日本の鉄道車両の保存事情です。
保存状態の良さも、ファンには嬉しい限りですね。
そしてこちら、濃硫酸専用のタキ29312(形式:タキ29300)です。
石油系のタンク車以外では数少ない現役形式です。
小坂駅常備の表記が残っておりますが、
それ以前はここ、足尾線で活躍した車両なんだそうで。
濃硫酸と言えば、細倉鉱山駅常備のタキ300が馴染み深かったな。
それにしても、レールの上に乗っかっている保存貨車って、
全国的に見ても、本当に数が少ないと思いますよ。
他にもスイッチャーをはじめ、数両が保存されておりました。
公開イベントもあるとのことで、その節はぜひ、
足尾、もとい、足を運んでみたいと思いました。
個人的には、
足尾駅の広い構内を歩き回れるイベントなんかがあれば、
飛んでっても参加してみたいんですけどね。
足尾駅(平成24年6月24日)