【桐壺232-③】古典文法~係り結びの流れ | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【桐壺232-③】古典文法~係り結びの流れ

こんばんはラブラブあいです。

 

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■【大臣(おとど)】…ここでは左大臣のこと

■【の】…~が(主格)

■【御おぼえ】…帝のご信任、ご寵愛

■【やむごとなし】…この上ない

■【~に】…~の上に(添加)

■【母宮】…ここでは葵の上の母

■【内裏(うち)】…帝のこと

■【一つ腹】…同じ母から産まれること

■【后腹(きさいばら)】…皇后が母であること

■【なむ】…係助詞

■【おはす】…いらっしゃる

■【(已然形)+ば】…~ので、~すると

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今日は、係り結びの流れについてお話します☆

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「係り結びの法則」については、何度か説明しましたが、

その中で、特殊な形に用いるものがあります。

 

■結びの省略(

■結びの流れ(消滅)

■「こそ~已然形、」逆接用法(

■「もぞ・もこそ」危惧用法(


 

また合わせてご覧になってくださいね♪

(o^-')b


 

「結びの流れ(消滅)」とは、こういうことです。

    ↓

係り結びの法則は、文中に出てくる係助詞が、結びの活用形を指定し、ある特定の意味を添える用法なんですが、

 

係助詞を受ける(結ぶ)活用語はあっても、

その語が、接続助詞に続くなどして、流れてしまって、

係り結びの法則が成立しない現象のことです。

 

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具体的に見てみましょう!


 

内裏の一つ后腹になむおはしける

 

・係助詞=「なむ」

・結び=ける(過去の助動詞「けり」の連体形

   アップ

係り結びが成立しています。

(o^-')b


 

ですが、今回の形☆


 

内裏の一つ后腹になむおはしければ、


 

結びの語に、接続助詞「ば」がついて、

「なむ」→連体形の係り結びになっていません!

(`・д´・ ;)

 


これが、「係り結びの流れ(消滅)」です。

 

でも、意味は、係り結びの法則と同様、「なむ」は【強調】で使われているのです^^;

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現代では、係り結びの法則自体が消滅してしまって、

文中に「こそ」があるだけで、【強調】の意味になったりしますが、

 

そういう歴史的な言葉の変遷を知るうえでも、

係り結びの流れや省略などの例外的な用法は、

外せませんよね!

(o^-')b

 

 

☆その他の重要古語☆
「大臣」についてはこちら→

「おぼえ」についてはこちら→

「やむごとなし」についてはこちら→

「内裏」についてはこちら→

「一つ腹」についてはこちら→

「なむ」の識別についてはこちら→

「おはす」についてはこちら→

「已然形+ば」についてはこちら→

重要古語一覧はこちら

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【古文】

この大臣の御おぼえいとやむごとなきに、母宮、内裏の一つ后腹になむおはしければ、

     アップ

今回の古文、一語一語、現代語訳できますか?

難しいようなら、イラスト訳や上の重要語句を復習してね♪

 

 

【桐壺232-①】イラスト訳

【桐壺232-②】イラスト解釈


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あいでしたラブラブ